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星のや沖縄、星空や三線の音色に癒される「宵涼みナイトプール」を開催

2025.04.17
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星のや沖縄、星空や三線の音色に癒される「宵涼みナイトプール」を開催
PREMIUM JAPAN » 食 | 2025.04.17

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海風が心地よく吹き抜けるプールサイドで、夏の夜を静かに味わう

2025.4.16

星のや沖縄、星空や三線の音色に癒される「宵涼みナイトプール」を開催

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海に抱かれるように佇む沖縄ラグジュアリーの最高峰「星のや沖縄」では、2025年5月1日から8月31日の期間限定で、星空や三線の音色に癒される「宵涼みナイトプール」を開催する。




沖縄の史跡から着想を得た全長約1.5kmの「グスクウォール」が敷地を囲み、まるでひとつの村のような「星のや沖縄」。敷地内には自然のままの海岸線に沿って客室が建ち並び、色鮮やかな畑や庭、沖縄の伝統文化を体験できる道場など、多彩な施設が揃う。



今年の「宵涼みナイトプール」では、夜のひとときに寄り添う新たな楽しみとして、沖縄産のビールや泡盛に旬の果物を組み合わせた「スプーンカクテル」が登場。



マンゴーの濃密な甘さとビールの苦味のバランスがとれた爽やかな味わいを楽しめるカクテルや、香り豊かな泡盛をコーヒーとともにゼリーに仕立て、ジーマミー(※沖縄の言葉で落花生のこと)のアイスクリームと合わせた大人な一杯などを提供。食後の余韻に浸りながら、プールサイドで贅沢な時間を楽しみたい。



楽を演奏する「夏夜の奏」を開催。夏の沖縄の日中は日差しが強いのに対し、暑さが和らぐ夜は屋外でゆっくりと過ごすのに最適な時間帯。「スプーンカクテル」を片手に三線の優しい音色と心地良い波音に耳を傾け、都会では味わえない静かな贅沢に身を委ねてみては。


◆星のや沖縄「宵涼みナイトプール」
【期間】2025年5月1日(木)~8月31日(日)
【時間】カクテルの提供 21:00~22:00(L.O) *プールは24時間利用可
琉球古典音楽の演奏「夏夜の奏」 21:30~21:50
【料金】プール利用と琉球古典音楽の演奏「夏夜の奏」は無料
スプーンカクテル各種 3,000円~(税込)
【対象】宿泊者
【予約】不要
※天候により実施内容が変更になる可能性があります。
※仕⼊れ状況により⾷材、メニューが変更になる場合があります。


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星のや沖縄

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美味しいものは地方にあり。三重×石川のコラボレーションランチに舌鼓

2025.04.17
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美味しいものは地方にあり。三重×石川のコラボレーションランチに舌鼓
PREMIUM JAPAN » 食 | 2025.04.17

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美味しいものは地方にあり。三重×石川のコラボレーションランチに舌鼓

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名古屋から近鉄特急に乗り、三重県鈴鹿市にある1869年創業の清水清三郎商店で開催された『eaufea(オーフ)×Champagne Hathyr(シャンパーニュ・アティール)×ZAKU×ソムリエ進藤幸紘』の特別企画ランチイベントに参加させていただいた。錚々たる面々の競演の様子を少しだけ紹介する。




今回の主催である清水清三郎商店は2016年開催の「G7伊勢志摩サミット」で乾杯酒に選ばれた人気酒『作(ざく)ZAKU』の蔵元である。鈴鹿は、かつて「味酒鈴鹿国(うまさすずかのくに)」と呼ばれるほど酒造業が盛んな地域であった。それは鈴鹿山脈の清冽な伏流水、伊勢平野で育つ良質な米に恵まれ、さらに運搬に便利な港町という酒造りに最適な条件を満たしていたからだろう。しかし残念ながら、この地域に残る酒蔵は清水清三郎商店だけだと聞く







伊勢湾に面した酒蔵であり、伊勢神宮との関係も深い。




『作』シリーズは、数種の異なる酵母や製法を変えることで、多様な種類がある。世界のさまざまなコンペティションでも受賞をしている、銘酒。





料理を担当したのは、若手シェフとして注目を集めている、石川県小松市で「Auberge “eaufeu”(オーベルジュ オーフ)」を営む、糸井章太氏。京都府出身の糸井氏は、国内外の三ツ星レストランで経験を積み、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」において、史上最年少の26歳でグランプリを獲得。翌年にはフォーブス「30 UNDER 30 Asia」でアーティスト部門に選出されるなど、新進気鋭の若手シェフとして注目されている人物だ。オーフの糸井シェフの噂は私も耳にしていたので、今回その料理がいただけることを楽しみにしていた。






清水清三郎商店から近い海岸で。右から二番目がオーフの糸井章太シェフ。その左隣がソムリエ進藤幸紘氏。




『牡蠣、湯葉、発酵大根、トマトの三杯酢ジュレ、葉わさび』三重県の牡蠣を使って、潮の香りの中に酸味や辛味が絶妙なハーモニーを作り出す。




『アティ』ブランドの当主であるモニカ・マリニ氏。




乾杯酒『アティ キュヴェカペラ ブラン・ド・ブラン』。日本では田崎真也氏が輸入している。







乾杯酒に選ばれた『アティ キュヴェカペラ ブラン・ド・ブラン』は、当主モニカ・マリニ氏が、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ・ブラズルの畑を叔父から受け継ぐため、アヴィーズの専門学校でシャンパーニュの製法からマーケティングまで全ての知識を習得し、10年の歳月をかけて作り上げた『アティ』ブランドのシャンパンである。

 

当日参加していたモニカ・マリニ氏は、日本酒はワインやシャンパンと同じで、歴史と伝統を守りながらつくられている。日本酒はワインと同じ食中酒であり、今後も凝らびレーションをしていきたいと語ってくれた。





そして当日、ソムリエを務めたのは進藤幸紘氏。麻布界隈にいくつものレストランを営む経営者である進藤氏が料理に合わせてセレクトした、シャンパンと『作』シリーズ。この日は特別にシャンパンと日本酒を混ぜるという試みも。『作』のフルーティーな味わいと香りが、シャンパンの華やかさとマッチして、新たな味わいに皆歓声をあげた。






特別ランチと日本酒とシャンパンのペアリングを紹介する。

 

「粕汁 蕗の薹」×Hathyr Blanc de blanc
「トマト麹、イノシシハム、発酵キャベツ、桜鯛からすみ寿司」×作 FLINT
「牡蠣、湯葉、発酵大根、トマト三杯酢ジュレ、葉わさび」×作 岡山朝日米
「椎茸 麹ソース、キノコ醤油、実山椒」×作 岡山朝日米
「オーフ巻き、タコス」×Hathyr Brut
「鱸、葱、ピルピルソース」×作 槐山一滴水
「作豚、木の芽、ジュドビアント」×作 インプレッションN
「いちご、酒粕アイス、メレンゲ」×Hathyr Rosé
「チョコレート チーズケーキ」×作 凝縮H




フルコースに合わせてセレクトされたシャンパンや日本酒の数々。





『粕汁 蕗の薹』一足先に春を味わう。ほんのりとした苦みが軽やかな味わいに。




『椎茸 麹ソース、キノコ醤油、実山椒』オーフの裏山で採れた実山椒を使って、椎茸がここまで美味しくなることに、ただ感動する。



『作豚、木の芽、ジュドビアント』三重県を代表するブランド豚『さくらポーク』に、清水清三郎商店の『作』の酒粕を与えて飼育した作豚を使った一皿。甘みと旨味が強く、脂も大変軽く抜群の味わい。





『いちご、酒粕アイス、メレンゲ』ちょうどよい甘さにいちごの酸味がマッチ。これは何皿でも食べられる。




メニューからもわかるように、糸井シェフの料理は旬の食材が際立たせる丁寧な仕事が素晴らしい。実際、石川県小松市の「オーベルジュ オーフ」でも近隣で摘んだ食材を、隣りの酒蔵「農口尚彦研究所」の仕込み水や酒粕を使って、素材の味わいを存分に引き出してフランス料理へ昇華させている。
今回は三重県の食材を使い、清水清三郎商店の酒粕や麹を使って最高の料理と日本酒のマリアージュをつくりあげた。
「酒蔵ごとに酒粕などの味わいや香りは全く違います。三重の旬の食材と『作』の特徴をうまく組み合わせることを目指して料理を作りました」と語ってくれた。

 

 

清水清三郎商店では今回のようなイベントを、世界中からシェフを招いて年に数回行っている。その理由を清水清三郎商店の社長、清水慎一郎氏に聞いてみた





三重県酒造組合の会長でもある清水社長は、三重県のPR活動も積極的に行っている。




「日本酒の価値がいつ生まれるのかを考えてみました。それは蔵元が日本酒を完成させたときではなく、飲み手が日本酒を口に含んだ瞬間なのだと思います。蔵元ができることは2~3割、小売店や料理があって、はじめて日本酒の価値が生まれます」。

日本酒の輸出量は拡大してはいるとは言うが、食中酒としてどう提案できるかが重要であり、その検証の一環がこのイベントなのだと言う。

「海外のレストランのワインリストに日本酒のページが定着させたいと考えています。そのためには、シャンパンで乾杯して食中酒として白ワイン、日本酒、赤ワインを行ったり来たりできるのか。日本酒の後に、ワインを味わえるのか、これがポイントになります」とも語る。

また清水社長は「三重県は伊勢エビや松坂牛、鳥羽市国崎(くざき)のあわびなど、豊富な食材のある『美し国(うましくに)』と呼ばれるところです。これからは『美食の聖地 三重の酒』を掲げて、日本酒とともに三重県の魅力も広めたいですね」。




日本の食文化を支えてきた蔵元は、これからは街の文化をつくる、ローカルガストロミーの中心となる。実際、蔵元が中心となってフーディーたちを集める試みを行っている地方はいくつかある。清水社長は「私はそこまではできませんが」と語りながら、世界のワイナリーを巡って、お客様のおもてなし方を学び、世界のレストランを訪ねるなど、蔵元の役割の幅について頭を巡らせている様子だ。

 

日本には美味しいものがまだまだたくさんある。
美味しいものを訪ねる旅に出かける、それは最高に贅沢な時間になるはずだ。

清水清三郎商店
三重県鈴鹿市若松東3‐9‐33
※蔵見学および小売りはしていません。

 

オーベルジュ オーフ
石川県小松市観音下町口48

谷口優子 Yuko Taniguchi

Premium Japan編集部スタッフ
目指せポジティブエイジング。ゴルフにハマり中!

関連リンク

清水清三郎商店 公式サイト
オーベルジュ オーフ 公式サイト
アティ 公式サイト

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LVMH、大阪・関西万博フランス パビリオンのメインパートナーに
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LVMH、大阪・関西万博フランス パビリオンのメインパートナーに

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ついに開幕した2025年大阪・関西万博。フランス パビリオンのメインパートナーを務めるLVMHは、ルイ・ヴィトン、ディオール、セリーヌ、ショーメ、モエ・ヘネシーの5つのメゾンとともに、常設および特別展示を展開する。




長年にわたり日本と深い関係を築いてきたLVMH。大阪・関西万博開催にああたり、グループの会長兼CEO ベルナール・アルノーは次のように述べている。

 

「2025年大阪・関西万博におけるフランス館とのパートナーシップは、フランスの卓越した職人技の歴史と伝統、模範性、革新性や文化的価値を伝える大切な機会となります。日本は私たちのグループにとって特別な存在です。私たちは長年にわたり、文化交流とアイデンティティの尊重を通じて、日本の伝統と自然への愛をともに称えてきました。LVMHは年を重ねるごとに、より深く調和のとれた絆を築いています」


Dior「バー」ジャケット © SOPHIE CARRE 


「愛の賛歌」をテーマに掲げるフランス パビリオンでは、没入型の展示や独創的かつ大胆な演出、豊かで革新的なプログラムを通じて未来への希望を体現。ルイ・ヴィトンとディオールがパビリオンの常設展示の中心に特別スペースを設け、セリーヌとショーメは特別展示スペースに参加。モエ・ヘネシーはフランス パビリオンのホスピタリティパートナーを務めるという。


パビリオン内には各メゾンを象徴するアイテムだけでなく、日本人アーティストの作品も展示。比類なきクラフツマンシップと日本文化の融合を、会場でぜひ体感してみては。


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ジャガー・ルクルトの名作時計「レベルソ」の新作は複雑系とリッチなゴールドブレス【ウォッチズ&ワンダーズ 2025】 | メンズウォッチ(腕時計)

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ジャガー・ルクルトの名作時計「レベルソ」の新作は複雑系とリッチなゴールドブレス【ウォッチズ&ワンダーズ 2025】 | メンズウォッチ(腕時計)
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「ジャガー・ルクルト」の名作時計といえば、1931年に発表された『レベルソ』。ウォッチズ&ワンダーズ 2025では、魅力的なコンプリモデルで技術力を見せつけるとともに、ブレスレットモデルでファッション感度の高さもアピール。時計愛好家からも洒落者からも注目を集めています。
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衝撃に次ぐ衝撃。「鮨 門わき」が導く 驚くべき鮨の新世界 @銀座

2025.04.15
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衝撃に次ぐ衝撃。「鮨 門わき」が導く 驚くべき鮨の新世界 @銀座
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2025.4.8

衝撃に次ぐ衝撃。「鮨 門わき」が導く 驚くべき鮨の新世界 @銀座

親方の門脇賢寿氏が作り出す雰囲気が素晴らしい。

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「鮨 門わき」は、銀座のクラブ街の真っ只中のビル6階にありながら、店の引き戸を開ければ、水がせせらぐ小庭が出迎えてくれる。

続けて二番目の引き戸を開ければ、威勢の良い挨拶とともに、まばゆい白木のカウンターと、部屋の中央に居座る堂々たる木製の氷室に目を奪われることだろう。






親方が発する「いい気」に満ちている

 

 

鮨屋として、どの方向を向いた店なのだろうか――。

 

と言うのは、鮨屋ほど、親方個人の考え方と性格が、すべてを決定づける飲食形態は他にはないからだ。読者の代理体験者として、筆者が真っ先に指摘しなければならないのは、この店には親方が放出する、とても「いい気」が満ちているということである。







銀座に出現した数寄屋造りの室内。






親方の門脇賢寿氏は、素材への向き合い方が尋常ではなく、仕込みにかかる途方もない労力を何とも思わないタイプであることが、すぐにわかる。

のっけの3種のおつまみからして、全力投入だ。親方が心を砕くのは、素材本来が持つ味わいをいかにして引き出すかである。「筍」の炊き物にしても、出汁などは一滴も使わない。器の中は季節初めの若々しい筍の清冽な旨味でむせ返るほどだ。






おつまみの「黒鮑」と「毛蟹」に圧倒される

 

 

「黒鮑」は2時間の酒蒸しを経ている。肝は酒で煮込んで裏漉しして、苦味を和らげるためにほんの少しだけバターを落とした。最後に八丈島の無農薬・ノーコーティングのレモンの果汁で締める。バターと柑橘の酸味でのごく微量の調整が、見事なバランスのソースを生み出すのだ。

 

歯に吸い付くような鮑を食べつくすと、「肝ソースに混ぜてください」と、シャリを一握り。客思いだねえ。だって、肝ソースは一滴も残したくないから。こういう提案は嬉しすぎる。この濃密な肝ソースご飯が五感を揺さぶる具合といったら、まさに背徳的なほどだ。




黒鮑の肝ソースにシャリを混ぜたら天国だ。





北海道の「毛蟹」は、炭火であぶって甘みを引き出した紫雲丹と和えた上で、カラスミを振りかけた。余計な調味料は何も加えていないのに、うおぉー、たまげるぞ。何という豊饒で複合的な旨味の三重奏か。

 

これはまさしく、「天然の蟹クリーム」(by親方)だ。爆発が脳天に突き抜ける。親方も罪作りなことをしてくれる。こんなものを食べた日には、普通の蟹では何も感じなくなってしまうじゃないか。





毛蟹、紫雲丹、カラスミの三重奏!





この短時間でわかったことがある。それは親方が持つ、美味しいものを目指して貪欲なまでにまっしぐらな姿勢である。さらには、陽性で話し好きで、お客が最高に気持ちよくなるように、自身はもとより、スタッフの全員が徹底していることだ。

 

そして親方は何よりも、手間暇かけた料理の数々を、お客に食べさせたくてたまらない。ウズウズしているような人物なのだ。私は彼のそういう心意気にいちばん感じ入った。

 



米は「笑みの絆」で酢は3種のブレンド

 

 

おつまみが終わり、寿司に突入すると、もっと凄い世界が待っていた。

 

仕入れは最上のものが日本各地から届くが、中でも白身魚に関しては鹿児島の目利きの魚屋〝ジョ兄″に寄せる信頼は篤い。

 

そもそも、大枚を払いさえすれば、いい魚が手に入るわけではない。仲卸しや魚屋が見込んだ料理人でなければ(=腕がなければ)、良い素材は卸してもらえない。そりゃそうだろう、この魚はあの料理人の手に委ねたいと思うのが心情というものだから。





注釈が長くなるが、コトが鮨なので、もう少しお付き合いしてもらいたい。

まず、肝心のシャリだが、米は山形県南陽市の農家と直取り引きのものしか使わない。銘柄は「笑みの絆」だそうだ。鮨には水分の関係で古米を使うことが多いが、これは粒が大きく、新米でも粘りが少なくベタッとしない。酢の入りも良く、鮨米にとても合う米だ。それを羽釜で炊いた。

 

酢は3種のブレンド。赤酢が2種で、「山吹」からは味と香りを、「優選」からは旨味を引き出しているのだろう。米酢の「白菊」はこれ単体でも行けるものだが、さっぱりさが加わる(のではないかな?)。

「シャリの種類を替えながらとかいうのではなくて、1種類で全部の鮨ダネに合うようにしました」(親方)

結果、精妙な配合なのだが、そこまで辿り着くのは大変だったに違いない。





先頭、3種の鮨に衝撃を受ける!

 

 

いよいよ鮨の出番である。先頭の3番までが、いずれもホームラン性のクリーンヒットをかましてくれる。

 

(ドジャースに喩えて、すみませんが)1番のオオタニに相当するのは、5日ほど寝かした「目鯛」である。身質はしっとり、噛めば旨味が口中にあふれかえってくる。普通の新鮮な切り身を予想していたら、まるで及びもつかない豊饒さに驚くだろう。ある種、衝撃的だ。煮切りではなく、塩を一摘みだけ載せた。この塩が旨味をより一層引き出してくれる。シャリとの相性も抜群にいい。

 

 

 






「真蛸」は前半のメインの一つだ。2番手、ムーキー・ベッツの存在はさすがだ。三浦半島の佐島の蛸である。エビ、カニ、伊勢エビ、サザエなどを食べて育った蛸で、「兵庫県の明石と生育環境が似ている」(親方)そうだ。

 

半生の火入れが完璧なせいもあるのだろう、感動的なほど味が濃い。これは2番目に訪れる衝撃だ。私もそうだが、多分、食べた人は鮨における蛸というものを、初めて特別なタネなんだと認識することになる。シャリとの間に海苔を噛ましてあるところに技がある。甲殻類のエサである海苔が間になって、蛸とシャリをつないでくれる。






前半のメイン的存在が「真蛸」。







3番のフリーマンは「小肌」であるが、血抜きをしてから5日も寝かせたものだ。そこで旨味はピークを迎えると言う。酢で締めた甘みとあいまって、これほどしっとりした、味の深い小肌はかつて経験がないかもしれない。つくづく美味しい。





「冷やし込み」で旨みはピークへ

 

 

親方の鮨は言ってみれば、〝進化系″と形容できるだろうか。

 

しかし、進化系と言っても、ウニの上にキャビアを載せるとか無粋なこととは無縁だ。彼の鮨ダネの探求は、むしろ引き算へと向かう。神経締めや血抜きをしっかりと施した魚を取り寄せ、あるいは神経締めだけしてもらった魚を自分のところで血抜きをし、塩を打ってパッケージしたら氷温で寝かせるのである。いわゆる「冷やし込み」だ。




親方は熟成という言葉は好まないが、〝氷温熟成″と呼んでもいいかもしれない。

 

なぜなら、いわゆる流行りの熟成(=ドライ・エイジング)とはまるで違う。それだと水分が失われていくが、親方の手法ならば瑞々しいままに、たんぱく質の旨味成分だけが増していく。赤身ならイノシン酸、白身ならば乳酸だ。だから、白身の場合、見事に脂身が乳化して白くなっていくのである。これは見たことがない!






これが「冷やし込み」だ。






鰯、とり貝がこれほどまでに美味しいとは!

 

 

全種に言及したいところだが、全部で15貫ほどもあるから絞って紹介する。

 

まず氷見の「鰯」だが、血抜きして酢で締めて、氷で冷やして5日ほど寝かす。このミルキーさは、もはや、本当にバターだ。完全に乳化している。艶(なま)めかしいとでも言おうか。これほど旨味が限界値を突破した鰯は、いまだかつて食べたことがない。傑作だ。

氷室は保湿した上で7度に保たれているが、そこから取り出した鮨ダネは、しばらく付け場で室温になるまで放置される。一貫一貫がそうした繊細な工程を踏むのだ。鮨における温度管理は要なのである。




鰯は室温に戻る前に、細かく包丁を入れた。





肉厚の「とり貝」は握る直前に熱した石にジュジューッと当てた。炙るよりも香ばしさが程よい感じになる。歯が貝の肉にめりこむ時の快楽は喩えようもない。ただの新鮮なとり貝とは比較にならないぐらいの豊かさだ。一つ一つの工夫が見事なのである。


三崎港に揚がった「春鮪」の赤身は漬けにしたものだ。ねっとりしてはいるのだが、軽やかで清潔な味わいである。いや、素晴らしい。もう一貫食べたいよぉ。北海道の「ばふん雲丹」も至福であった。これはなんと、ミョウバン未使用なので、苦味ゼロで甘みと旨味しかない。しかも、シャリと混ぜてしまった! 昇天ものだ。かすかだが、雲丹がエサにしていた海藻の味もする。


肉厚の「とり貝」はエキスがたっぷりだ。


一貫ではとても足りない「春鮪」の漬け。



「ばふん雲丹」は予めシャリと和えた。




至高の海苔に巻かれた干瓢

 

 

「干瓢巻き」にも触れたいが、その前に、有明海産の海苔について語らねばならない。

 

一番摘みの中でも、「旬黒優」という最高のグレードのものだ。しかも、親方のワガママが凄いのは、産地で焼き海苔にする前の生の乾海苔をムリに頼んで譲り受けた。握る寸前に最後の焼きを入れるのである。黒い海苔が緑色に変化する。パリパリなことはもちろんだが、香りと旨味が凄まじい。こんな海苔はどこにもない、と思う。

筆者は干瓢巻きを特に好むが、このように干瓢を細切りにして海苔に巻いたものは珍しい。海苔の感動が最初に来て、続いて、細いがゆえに干瓢が海苔と混然一体となる。どうすればいちばん美味しく感じられるか、親方が行きついた答えが細切りなのだ。鮨の大団円を飾るのに相応しいものだった。



細切り干瓢と至高の海苔が出会う幸せ!




とは言え、じつは最後の最後がまだあって、「しじみの味噌汁」が、思わずエエーッと声をあげてしまうほどの味なのだが、それは試してみてのお楽しみ。隣にいたお客が、「死ぬ間際にこれを飲みたい」と言っていた(笑)。理解できる。

また、食中のアルコールであるが、お薦めは滅多にお目にかかれないような稀少な日本酒の数々である。是非ともペアリングで楽しんでいただきたい。

 


鮨 門わき

 

住所:東京都中央区銀座7-4-6 ACN銀座7ビルディング6F
TEL:050-5385-4750
営業時間*17:00~22:00
定休日:日曜・祝日

おまかせ 35000円~(税込み・サ別)





文:石橋俊澄
Toshizumi Ishibashi

「クレア」「クレア・トラベラー」元編集長

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鮨 門わき 公式サイト

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「星のや沖縄」宿泊記 その3 沖縄の伝統工芸、芭蕉布の魅力に触れる特別プログラムを体験
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2025.4.11

「星のや沖縄」宿泊記 その3 沖縄の伝統工芸、芭蕉布の魅力に触れる特別プログラムを体験

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「非日常」をテーマに、各施設それぞれが独自のホスピタリティでゲストを迎える「星のや」。そのホスピタリティのひとつが、ゲストが参加する多彩なプログラムです。土地の文化や伝統をベースにして作り込まれた各プログラムは、「星のや」の新たな魅力となっています。

 

 



「星のや沖縄」宿泊記の第3回では、国の重要無形文化財・喜如嘉(きじょか)の芭蕉布の美しさと品格に触れる特別プログラム「涼風を装う芭蕉布サロン」と、その開発に携わった「星のや沖縄」のスタッフにフォーカスしていきます。




「星のや沖縄」宿泊記 その1 太陽と海と自然に触れる「星のや沖縄」の魅力はこちらをクリック

「星のや沖縄」宿泊記 その2 2泊3日「うとぅいむち滞在」で琉球文化に触れるはこちらをクリック


「星のや沖縄」で体験する、芭蕉布の魅力に触れる特別プログラム







沖縄の風土と歴史が育んだ、いわば沖縄の伝統工芸の象徴ともいえる芭蕉布。沖縄本島北部の大宜味村(おおぎみそん) 喜如嘉(きじょか)へ足を運び、こうした芭蕉布の工房を訪れ、すべて手作りで行われる製作の現場を見学し、作り手から直接話を聞くことができる特別プログラムが、「星のや沖縄」に誕生しました。



「涼風を装う芭蕉布サロン」とネーミングされたこのプログラムでは、工房見学だけでなく、芭蕉布を仕立てた羽織を実際にまとう涼やかな着心地体験や、芭蕉布の衣裳を身に着けた踊り手による、琉球古典舞踊を鑑賞するなど、充実の内容で構成されています。




糸芭蕉が生い茂る、大宜味村喜如嘉の畑




2メートルから大きいものは3メートルを超えるくらいでしょうか。糸芭蕉が幅1メートルほどの小径の左右に連なって茂り、それが奥の方まで続いています。風に揺れる葉の先端は白く枯れ、幹の表面の一部は剥がれ落ちようとしています。初夏を思わせる光が振り注ぐ2月下旬、沖縄本島北部の大宜味村(おおぎみそん)喜如嘉(きじょか)では、糸芭蕉の収穫が最後の時期を迎えようとしていました。

 


芭蕉には、実芭蕉、花芭蕉、糸芭蕉の3種類があり、芭蕉布の素材となるのが糸芭蕉。ちなみに、実芭蕉に実るのがバナナ。また、芭蕉は木ではなく多年草に属し、幹のように見えるのは、実は一枚一枚の葉の根元が重なってできた茎で、植物学的には「偽茎」と呼ばれる。



糸芭蕉の収穫、それは文字通り「糸」にする繊維の収穫で、その繊維を繋いだ糸を織ってできあがるのが芭蕉布です。薄く張りがあり、さらりとりした肌触りで、高温多湿の南国にはなくてはならない風通しのよい生地は、琉球王朝時代には王族が身に着けるだけでなく、中国や日本への最上の貢ぎ物として重宝されてきました。



古くから喜如嘉の女性たちが担ってきた芭蕉布は、第二次世界大戦前後の混乱期に一時期衰退したものの見事に復興を遂げ、「喜如嘉の芭蕉布」として1974(昭和49)年に国の重要無形文化財に指定されました。また復興に向けて中心となって尽力した平良敏子さんも、2000(平成12)年に人間国宝に認定されました。





風通しがよく、薄く張りがある芭蕉布は「トンボの羽」とも称され、琉球王朝時代は王族の夏の装いにも用いられていた。現在では夏のお洒落着として、着物愛好家にとっての垂涎の一着となっている。









4年の歳月をかけて、芭蕉布プログラムを構築




喜如嘉に同行してくださったのは、このプログラム開発の中心となった「星のや沖縄」の松原未來さんです。

「沖縄を代表する工芸のひとつである芭蕉布を、なんとか『星のや沖縄』のプログラムに取り入れたい。そう思って、喜如嘉を訪れたのが4年前のことです。その頃は、人間国宝の平良敏子さんもご存命でしたが、プログラムの内容に関しては主に、義娘の美恵子さんとご相談させていただきました」




「人々の生活から生まれた、沖縄の暮らしに根付いた布であること。すべての工程が手作りであり、糸芭蕉を栽培することから作業が始まること。芭蕉布がそうした布であることをゲストの方々が実感し、しかも博物館に展示されている美術品としてではなく、実際にまとい、その素晴らしさを体感していただく。そのためにはどうすればよいかをいろいろ考えました」



「涼風を装う芭蕉布サロン」をはじめ、さまざまなプログラムを開発してきた松原未來さん。「星のや沖縄」の庭園には、糸芭蕉や実芭蕉をはじめとする亜熱帯の植物が生い茂る。プログラム参加者は、まずは「芭蕉布インビテーション」として、施設到着後にこの庭をスタッフの案内のもとで巡り、植物としての芭蕉の特性などの基礎知識を得る。(写真は「星のや沖縄」の庭園にて)



松原さん自身も芭蕉布の歴史や作業手順を勉強するために、「星のや沖縄」から車で2時間弱かかる喜如嘉まで何度も足を運びました。松原さんの熱意に打たれ、平良美恵子さんも次第にいろいろなアドバイスを授けてくれるようになったそうです。




「繊維と繊維を繋いで糸にする『苧績み(うーうみ)』と呼ばれる作業や、その糸を用いて織る作業に適した時期は、湿度の高い5月から6月です。作業に携わる方々にとって一番適した時期に、ゲストにその作業を見ていただきたい、という事からプログラムの期間を3月から6月までとしました」



「見学できる工程は、その日の作業内容によって異なってきます。工房見学というと普通は『織り』の部分を注目しがちですが、芭蕉布の場合はその前の段階で幾つもの手作業があり、それがとても大切であることをわかっていただけたら、と思います」



松原未來さんは2020年の開業時から、スタッフとして「星のや沖縄」のさまざまな業務に携わってきた。現在ではプログラム開発を主に行う一方で、支配人として施設全体を統括する役割も担う。



「星のや沖縄」から車で2時間弱。喜如嘉は海沿いの静かな村


「芭蕉布会館」には、芭蕉布を織るのに用いる道具や、財布やバッグなど芭蕉布を素材とする小物も展示販売されている。

このプログラムでは、まず喜如嘉に設けられた「芭蕉布会館」へ向かいます。館内に展示されている芭蕉布制作に用いる道具や、作業現場を記録した映像などを観て、芭蕉布の概要を把握した後は、平良敏子さんが設立した「芭蕉布織物工房」を特別に見学。




工房には数台の高機(たかはた)が並び、そのうちの幾つかでは織り手が作業を行っていました。筬(おさ)を打ち込む手織り機独特の音が、リズミカルに響いてきます。少しづつ出来上がってくる芭蕉布の美しさに見とれていると、「芭蕉織物工房」の平良美恵子さんから声がかかりました。

 

「畑へ行きましょう。芭蕉布を知るには、まず畑を見ることから始まります」


芭蕉布作りは畑仕事から。「織り」はすべての作業の1割にも満たない



平良さんの案内で、糸芭蕉の畑に分け入ります。平良さん自ら行う「苧倒し(うーとーし)」と「苧剥ぎ(うーはぎ)」の作業を、近くから拝見します。糸芭蕉を切り倒し、根元から皮を剥いでいきます。皮は一番外側から芯の部分まで4つに分けられ、着物の生地になるのは3番目の一番上質な部分だそうです。切り倒した糸芭蕉から滲み出た樹液で平良さんの指先が赤く染まっています。作業の合間に平良さんが語ってくれました。



切り倒した糸芭蕉の皮を剥ぐ「苧剥ぎ(うーはぎ)」を行う平良さん。一番外側の皮は、座布団やテーブルクロスなどに使われる。(見学できる内容は、プログラムの実施時期や工房で行われている作業によって、その都度異なります)



「布を織るのは当り前の作業です。それよりも、原材料をすべてこの喜如嘉周辺でまかなっている、ということが大切なのです。糸芭蕉を3年かけて育て、そこから繊維を採り、『績む(うむ)』と呼ばれる作業で糸にして、縒りを掛けて丈夫にした糸を染め、その前後にも数多くの作業を経て、ようやく『織り』に到達します。『芭蕉布作りは畑仕事から』と言われていますが、まさにその通りで、『織り』は全体の1割にも満たないパートです」



糸をねじり合わせて強くする「撚り掛け(よりかけ)」に使う糸車の横に座る平良さん。手にしているのは、菅串に手作業で繭状に巻かれた、緯糸(よこいと)用の地糸。



糸芭蕉の畑に油かすや牛糞などの堆肥を撒いたり、「葉落とし」と呼ばれる剪定のような作業を行ったりと、良質な繊維を採るためには、日ごろの手入れがとても重要。その一方で、1本の糸芭蕉から採れる上質な繊維は約5グラム、1反の布を織るにはおよそ1キログラム、つまり200本の糸芭蕉が必要となるそうです。こうした気が遠くなるような作業を、喜如嘉の女性たちは連綿と続けてきました。



「工房では、糸芭蕉の繊維が糸となり、その糸が芭蕉布になっていくすべての行程を見ることができます。現在、綿糸や絹糸などの、大半の糸の原材料は海外産で、それを輸入して糸に加工し、織元はその糸を仕入れて工場で織っています。それとは正反対の、しかもモーターを一切使わない織物の原点の姿が工房には残っています」




高機が並ぶ工房内。畑仕事から織りまで、すべての作業にスタッフ全員が関わり、力を合わせて芭蕉布を作りあげていく。


「星のや沖縄」に戻り、羽織に仕立てた芭蕉布をまとう



工房で黙々と作業を進める女性たちの姿を目の当たりにし、頭が下がる思いを抱き『星のや沖縄』に戻ります。板張りの道場に、芭蕉布を仕立てた羽織が運ばれてきました。驚くほど薄いのに張りがあり、「トンボの羽」と称されてきたことに納得。福木染ならではの品格を感じさせる黄色は、陽の光を受けて黄金色にも見えます。




「御田無(ウンチャナシ)」と呼ばれる羽織の一種をまとう。先ほど目の当たりにした地道な作業が、こんな軽い布になったかと思うと、感動もひとしお。(©Hoshino Resort)




「喜如嘉の工房での地道な作業の積み重ねが、こうした素晴しい布を生み出します。およそ2時間の短い時間での体験ですが、地道な作業を目の当たりにしたことで、その素晴らしさをより実感していただけるのではないでしょうか」

プログラムの開発にあたった松原さんはそう語ります。


展覧会で展示されるほと貴重な芭蕉布の衣裳をまとった踊り手による、琉球古典舞踊を見学。美しい舞と三線の音色に酔いしれる。(©Hoshino Resort)




琉球文化にリスペクトを払い、それを現代に昇華して新たなプログラムを考案


「芭蕉布だけでなく、染織でいえば紅型や、読谷村(よみやんそん)のやきものなど、沖縄にはさまざまな伝統工芸が脈々と続いています。紅型ややきものを題材としたプログラムは、すでにいくつか実施してきましたが、これからも新たなプログラムを創り続けようと考えています。たとえば、沖縄には琉球王朝時代から続く重陽の節句の行事があります。家族の健康と長寿を願うその行事をベースにして、新たなプログラムを組み立てることができれば、と考えています」



幸いにも、沖縄には伝統工芸以外に、数多くの文化や風習が根付いています。そうした文化や風習にリスペクトを払いつつ、そのエッセンスを現代に昇華していくことができれば、と思います」



沖縄には石塁や土塁で囲まれた「グスク」と呼ばれる史跡が点在しています。「グスク」の石塁を模した「グスクウォール」に囲まれた「星のや沖縄」のテーマは「グスクの居舘」。かつて「グスク」内で、さまざまな琉球文化が花開いたように、「グスクの居館」では、琉球文化を現代に昇華させた多彩なプログラムが生まれ、それが新たな非日常をもたらしています。




西の空を茜色に染めながら太陽が沈んでいく。一年中24時間利用可能なインフィニティプールで遊ぶゲストも、しばし時を忘れて、美しい夕陽を見つめている。




◆星のや沖縄「涼風を装う芭蕉布サロン」

 

・開催日       2025年3月1日~6月30日

・料金        1名 265,000円(税・サービス料込)*宿泊料別

・含まれるもの    芭蕉布インビテーション、芭蕉布会館や工房の見学、琉球古典舞踊の鑑賞、ンチャナシ試着体験

・予約方法      公式サイトにて2週間前まで受付

・定員        6名(2名から実施)

・対象        星のや沖縄宿泊者

・備考        見学できる作業内容は、実施日によって異なります。

 

 




「星のや沖縄」宿泊記 その1 太陽と海と自然に触れる「星のや沖縄」の魅力はこちらをクリック

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◆沖縄ラグジュアリーの最高峰 「星のや沖縄」とは

 

沖縄に残る数少ない自然海岸沿い約1㎞にわたって、低層階の客室棟で構成される「星のや沖縄」。全4タイプ全100室の部屋のうち、最上級スイートは4室、ドッグ対応可能の部屋も1室用意。

 

広大な敷地内には、フロント機能のほかにショップやライブラリー、ラウンジを備えた「集いの舘」、スパ施設、琉球空手を習う道場など、さまざまな施設が機能的にレイアウトされています。

 

最大級の海辺カフェとして、宿泊客以外も利用できる「バンタカフェ by 星野リゾート」や、ステーキやシーフード、ハンバーガーなどのメニューが豊富な「オールグリル」も、人気を博しています。

徒歩10分のところには、村営の「ニライビーチ」があります。自然の海で泳ぐのも、プールとは異なる楽しさです。。



text by Sakurako Miyao

photography by Azusa Todoroki

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星のや沖縄 公式サイト

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ミニャルディーズ専門店「UN GRAIN」新シェフに岡澤高志氏が就任

2025.04.11
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ミニャルディーズ専門店「UN GRAIN」新シェフに岡澤高志氏が就任
PREMIUM JAPAN » 食 | 2025.04.11

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小さなお菓子と過ごす幸せの時間

2025.4.11

ミニャルディーズ専門店「UN GRAIN」新シェフに岡澤高志氏が就任

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ヨックモックが運営するミニャルディーズ(ひとつまみサイズのお菓子)専門店「UN GRAIN(アン グラン)」の3代目シェフパティシエに、岡澤高志氏が就任。新定番ミニャルディーズ3品が登場した。


ミニャルディーズとは、一般的にフレンチでコース料理の締めくくりとして、食後の飲み物とともに提供される小菓子のこと。「UN GRAIN」では食後に限らず、大切な人たちと過ごすひとときにおもてなしの心を表す、小さくシックなお菓子の総称として呼んでおり、職人の情熱やこだわりの技を凝縮させた作品を提供している。



スフェール 720円


スフェール 構成図


岡澤氏のクリエーション発表第一弾では、お菓子を構成する素材の可視化をテーマに、食べた時の印象や余韻から素材の味わいを探求できるような品々がラインアップ。

 

ブルーベリーの酸味と甘みを楽しめる「スフェール」。ブルーベリーをふんだんに使った球体には、ブルーベリームースとライムのクレームを忍ばせ、トップのブルーベリーと白グロゼイユの下には、リュバーブのコンポートとカシスのジュレがフレッシュな味わいを下から支えている。


スリーズ ジュビレ 630円


スリーズ ジュビレ構成図


バニラとチェリーのコンビネーションを味わう「スリーズ ジュビレ」は、イギリスのヴィクトリア女王即位50周年の祝宴の料理を任されたオーギュスト・エスコフィエが考案したデザート「チェリージュビリー」ヘのオマージュ。濃厚なバニラムースの中にキルシュのきいたババロア、スリーズ(チェリー)をメインにしたフリュイルージュのジュレをあしらい、スリーズのコンポートジュレをトッピング。


モカ 680円


モカ 構成図


コーヒーの風味を堪能できる「モカ」。優しい口当たりのムースノワゼットに、天面のガナッシュが苦味とコクのアクセントをプラス。ムースを頬ばるとあらわれるエスプレッソのジュレに使うコーヒー豆は、「カフェ ファソン」のUN GRANDブレンドを使用。


「ミニャルディーズは、ひとつまみのサイズ感だからこそ様々なシーンにフィットし、大切な時を刻む場で味わっていただくことが多く、だからこそ一つ一つのお菓子が印象深くなるように作りこんでいきたい」と語る岡澤氏。日本流のミニャルディーズ文化を根付かせ、世界に発信していきたいと意気込む彼の今後の活躍に期待したい。

 

◆UN GRAIN
【住所】東京都港区南青山6-8-17 プルミエビル1階
【TEL】03-5778-6161
【営業時間】11:00~18:00
【定休日】水曜
※ GWは休まず営業(水曜定休除く)

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UN GRAIN 公式サイト
UN GRAIN 公式Instagram

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「今、行くべき」全国563軒のレストラン・料理店を紹介。『ゴ・エ・ミヨ 2025』
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「今、行くべき」全国563軒のレストラン・料理店を紹介。『ゴ・エ・ミヨ 2025』

『ゴ・エ・ミヨ 2025』 3,300円
発行:株式会社ONODERA GROUP
発売:幻冬舎

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1972年にフランス・パリで誕生したレストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』の日本版第9号となる『ゴ・エ・ミヨ 2025』がリリースされた。


世界17ヵ国にて刊行・展開する『ゴ・エ・ミヨ』は、その国の食文化を掘り下げ、その土地の持つ地域性(テロワール)に注目することで食の「今」を伝えるほか、「新しい才能の発見」 に力を入れ、新進気鋭のシェフをいち早く見出してきた先見性にも定評がある。



日本では2017年にはじめて刊行され、『ゴ・エ・ミヨ』の定める世界共通の基準のもと「予約から見送りまで」を評価。レストランという舞台を支えるプロフェッショナルに注目することで、優れた料理店や新しい才能を見出してきた。


2025年3月17日に開催された授賞式の模様。毎年注目を集める「今年のシェフ賞」をはじめとした10の賞が、将来のさらなる活躍が期待されるシェフやソムリエ、パティシエ、生産者など、14組に贈られた。


最新刊となる2025年版では、こうしたゴ・エ・ミヨの精神の根幹ともいえる「新しい才能の発見」や「その土地ごとの食文化 “テロワール”」を中心とし、全国版として47都道府県、563軒の店舗を紹介。また、10の賞、14組の受賞者インタビューも掲載されている。

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ゴ・エ・ミヨ 公式サイト

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世界一のバリスタ PHILOCOFFEA 粕谷哲。コーヒーに愛された男の人生と哲学とは(前編)

2025.04.10
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世界一のバリスタ PHILOCOFFEA 粕谷哲。コーヒーに愛された男の人生と哲学とは(前編)
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PHILOCOFFEAを通じて、最高のコーヒー体験を

2025.4.10

世界一のバリスタ PHILOCOFFEA 粕谷哲。コーヒーに愛された男の人生と哲学とは(前編)

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世界一のバリスタ粕谷哲をご存じだろうか。

 

コーヒーの抽出技術を競う世界的権威の国際大会『ワールド・ブリュワーズ・カップ(World Brewers Cup)2016』において、アジア人初の世界チャンピオンに輝き、誰もが美味しいコーヒーを淹れることができる『4:6メソッド』を提唱した人である。

ファミリーマートの『FAMIMA CAFÉ』カウンターコーヒーの共同開発、および『世界№1バリスタが認めた』シリーズの監修者と言えば、より身近に感じるだろうか。

粕谷はなぜ世界で注目を集めているのか?前編では世界一のバリスタになるまでの道のりを、後編では粕谷が検証するコーヒー業界の課題と未来、さらに粕谷に聞いた「美味しいコーヒーの淹れ方」を紹介していく。





Ⅰ型糖尿病によって人生はより豊かに、自由になる

 

2025年1月に粕谷へのインタビューを予定していたが、出張先のアメリカで体調を崩して入院したため延期となった。Ⅰ型糖尿病を患っている粕谷だけに体調が心配されたが、今回の不調は糖尿病とは関係はなく、末梢神経に異常が生じる『フィッシャー症候群』だと聞く。3か月の静養後、2025年3月21日のオープンに向けて準備が進む『PHILOCOFFEA(フィロコフィア)表参道』でインタビューを行った。

 

「病気になると大変なことは多いけれど、得ることも多い。ひどい頭痛に襲われているとき、一杯のコーヒーを飲んで心が落ち着いたんです。今回もコーヒーに救われた気分です」と語った。






PHILOCOFFEEA表参道限定『O11 TOKYO BLEND』。常に同じブレンドではなく、東京のように移ろいゆく日々の変化を感じられるようなブレンド。表参道店のみで購入可能。 200g 3,197円




病を得たことで、後悔のない人生を生きる決意が固まる

 

 

「大学と大学院では ファイナンスの勉強をしていました。数字とにらめっこをする日々に少し飽きが来て、就職先には人とコンタクトが取れるITコンサルタント企業を選びました。当時の僕にとってコーヒーは嗜好品という感覚すらないものでした」。

わずか3年で世界一のバリスタに輝いた粕谷だが、特別なコーヒー好きではないのに、どんなきっかけでバリスタの道を目指すことになったのだろうか。

 

「会社員時代、突然の体調不良で入院し、そこで医師からⅠ型糖尿病であることを告げられました。Ⅰ型糖尿病は一生付き合っていかなければならない病気ですので当然ショックでしたが、明日死ぬ病気ではなかったのでよかったです」。





人生で初めて経験した長い入院生活に、すっかり暇を持て余していた粕谷は、医師からコーヒーなら飲んでいいと言われていたことを思い出し、自分でコーヒーを淹れてみようと思い立つ。病室を抜け、お店でコーヒー道具一式を揃え、ついでに淹れ方も教わってはじめてのドリップ式コーヒーを病室で淹れてみた。

 

 




「グラインダーでコーヒー豆を挽き、ドリッパーに挽いたコーヒーの粉を入れてお湯を注ぐ。教わったようにやっているのに、お湯が全然落ちていかない。お店の人には3分を目安に淹れるように言われたけど、湯がなかなか落ちないので3分では到底淹れ終わらず、完成したコーヒーはとんでもなくまずかったんです」。当時の粕谷は、グラインダーに挽き目の調整があることも知らないほど、コーヒーの知識はなかったが、この経験が粕谷の心に火を付けた。




「僕は今まで器用貧乏な方で、なんでも一通りはできてきたんです。なのに、コーヒーだけは美味しく淹れられない。たぶんこれが人生で初めて全くできないことだったと思います。この経験がコーヒーを美味しく淹れる研究のはじまりですね」。

退院して一年ほどITコンサルタントの会社で働いた後、楽しかった会社員生活にピリオドを打ち、退職をした。

 




「東日本大震災後、石巻で復興支援のボランティアに参加しました。当時は病気になる前でしたが、あの時に見た光景によって僕の死生観は大きく変わりました。今回の病気を機に、死ぬ時に後悔のない生き方をしたいと考えるようになっていました」。
そこで粕谷は、人生最期のとき、やらずに後悔しそうなことは何かと考えたとき、思い浮かんだことが“海外で生活をすること”だったと言う。“あれ?バリスタではないのか”そう思った人は少なくないはずだ。
順風満帆な人生を一度立ち止まり、生き方の方向転換をすることは、やはり勇気がいることだったろう。





最高の一杯のコーヒーを世界へ届けるために多忙な日々を過ごしている。





インタビュー中に何度も感じたことだが、粕谷の口からはポジティブな言葉しか出てこない。普通なら心が波打つだろうときも、粕谷は淡々と困難を切り抜けていく。その冷静さは、トラブルで混乱する周りの人たちを落ち着かせていくほどだ。

 

「ITコンサルタントの会社で学んだことの一つが、ポジティブと楽観は違うということ。“なんとかなる”が楽観なら、“なんとかする”がポジティブ。何か課題に直面したとき、“どうしたら解決できるのか”を考えるクセのようなものが身につきました。まあ、悲観しても前には進みませんから」と、やはり淡々と語る。




一か八かの決断は、世界のコーヒー業界に一石を投じた「4:6メソッド」

 

 

「ワーキングホリデーを利用してイギリスへ行くことを決めて、会社を辞めたのが6月。しかし、その抽選は1月。それまでの半年間、コーヒー好きにもなったし、イギリスへ行ったらバリスタとして働けるし、そんな理由で、COFFEE FACTORYのバリスタとして働くことにしました」。

 

COFFEE FACTORYは茨城県つくば市に本店を構える自家焙煎のスペシャルティコーヒー専門店である。オーナーである古橋氏から多くの事を学び、粕谷はバリスタとして腕を磨いて、守谷駅店で店長を務めた。





PHILOCOFFEEA表参道でコーヒーを淹れる。





ここに来て、やっと粕谷とバリスタが結びつく。

 

バリスタとして働いている間、いくつかのコーヒーの大会に出場するも、なかなか勝てない。2年目の抽選でやっとイギリスでのワーキングホリデーの権利を手にした粕谷は、2週間後の『ジャパン エアロプレス チャンピオンシップ』*¹へ出場し、念願の優勝を果たす。「これで箔が付いてイギリスで働きやすくなるかな」そんな感じだったと語る。その後、イギリスへの出発の前に『ジャパン ブリュワーズ カップ』*²へ挑戦すると見事優勝し、世界大会へ出場の権利を獲得した。





各国で勝ち抜いてきたトップバリスタたちが一堂に会する『ワールド・ブリュワーズ・カップ』で、アジア人が優勝したことはない。その中で粕谷はどう勝つか。歴代の優勝者にならったプレゼンテーションか、予選敗退かもしれないが一か八かの賭けに出るか。





「歴代の優勝者たちを見ると、技の競い合い。誰でもできない技が重要視されているようでしたが、僕のプレゼンテーションはまったくの逆。誰でも美味しいコーヒーが淹れられる『4:6メソッド』を提案。それまではご法度であった、レシピの公開を含んだ再現性あるプレゼンテーションで勝てたことは、コーヒー業界の改革につながったように感じます」。

 

コーヒー豆と湯の分量、注ぐタイミングなどをロジックに落とし込んだ『4:6メソッド』は、世界初の“誰でも美味しくコーヒーを淹れる理論”である。この画期的な提案が評価されたことによって、コーヒーの楽しみ方に拡がりが生まれていったはずだ。また粕谷が優勝した後、アジア人の優勝者も増えたことも大きな変化である。




粕谷がコーヒーを淹れるとなると、世界中で長蛇の列ができる。




粕谷の想いが詰まった、コーヒーの魅力発信の場「PHILOCOFFEA」のスタート

 

 

粕谷は世界一になったことでイギリスへの移住を断念し、『ワールド・ブリュワーズ・カップ』世界チャンピオンとして、世界中でセミナーや講師など、コーヒーアンバサダーとして忙しく活動することになる。
と同時に、粕谷がコーヒー農園から買い付けてきたスペシャルティコーヒー豆の輸入や焙煎、販売をはじめ、コーヒーロータリーカフェの第一号店『PHILOCOFFEEAシャポー船橋』を2018年にオープンさせた。




PHILOCOFFEEAのロゴマークであるコウノトリは、コーヒー豆が入っている袋をくわえている。




「優勝してからずっとセミナーやトップバリスタたちのコーチなどの活動を続けていますが、実はセミナーはちょっと苦手です。聞きに来てくれた人たちが一体何を求めてきてくれたのか?僕にとっては当たり前の技術でも、皆さんにとってはどうなのか?など、迷いが生まれてきたんです。それがYouTubeをはじめたきっかけでもあります。YouTubeなら、聞きたい人が聞きに来ればいいし、好き勝手に話せて世界へも配信でき、さらには世界からコメントも届く。効率よく僕の考えを世界に発信できる場として活用しています」。

 

YouTubeでは、コーヒー豆や焙煎、抽出レシピなどの技術的なことから、コーヒー飲み比べや世界のバリスタの紹介など、粕谷自身の言葉で幅広くコーヒーについて発信しており、チャンネル登録者数は14万人に迫るほどだ。

 







3つの会社を立ち上げて、仲間と共に夢に向かって走り切る

 

 

「PHILOCOFFEAを年商50億、100億の会社にするのが僕の夢です。会社員を辞めてバリスタになったとき、バリスタの給料を見て、家族をつくることは難しいと感じました。バリスタという職業がもっと評価され、相応の収入を得られるビジネスモデルをつくらなければ、コーヒービジネスは成長していかないでしょう」。




現在、粕谷は3つの会社の代表をしている。1つは、千葉県内の3店舗と表参道1店舗のカフェをはじめ、スペシャルティコーヒー豆の輸入、焙煎、販売を行う『PHILOCOFFEEA』。2つ目は粕谷個人の会社である『コーヒーのあるところ』。ここではファミリーマートをはじめとする企業との商品開発やコンサルティング事業、またバリスタへのコーチングなどを行っている。さらに3つ目となるのが近年立ち上げた『PHILOCOFFEA』とオフィスコーヒーサービスの『ダイオーズ』との合弁会社『特別な珈琲体験を』であり、オフィスコーヒー向けのスペシャルティコーヒーの焙煎・製造販売事業を行っている。




「僕の収入は『コーヒーのあるところ』から得て、PHILOCOFFEAの売り上げはできる限る社員へ還元するようにしています。いつかPHILOCOFFEEAを業界最高水準の給料が払える会社にしたいんですよ」。

最高水準の給料を払うためには、儲かるビジネスモデルの構築が必要になる。そのためには社員の協力は欠かせないはずだ。

「うちの会社ではしっかり数字を読む力を身に着けてもらっています。そういった点では他のコーヒー会社よりも厳しいかもしれませんね」と語る。
社員それぞれが各店舗の売り上げ管理ができる、つまりは経営者としてのスキルを身に着けていくということなのだろう。

 




パッケージの側面には、創業当時の粕谷の想いがつづられている。




そんな粕谷のPHILOCOFFEEAスタート当時の想いがPHILOCOFFEAのコーヒーパッケージにプリントされている。

 




「極める道にこれでいいということはない。より素晴らしい品質と体験価値を追い求め続け、その実現のために日々精進あるのみ。私たちはただ最高品質のコーヒーを求めるだけでなく、持続可能なコーヒー産業を目指し、生産者への理解と、コーヒーを生み出してくれる偉大な自然への敬意を示す。」




ここにある『極める道においてこれでいいということはない』という言葉は、粕谷がCOFFEE FACTORYでバリスタとして働いていたとき、今は亡き常連さんからもらった言葉だ。
「この言葉があったからこそ世界一になれた。今でも常に心に宿っている」と粕谷は語る。




連日、焼き上がりと同時に完売してしまう『35MM』の特別提供のスコーン。外側サクサク、中しっとりの質感はコーヒーとのペアリングが楽しめる。プレーン280円、ダブルチョコレート390円





PHILOCOFFEEAの1号店をオープンしてから約7年経つが、当時からの熱い思いは今も変わっていない。今後は、世界へのさらなる飛躍に向けた準備に入ると語る粕谷は、「必ずやり遂げる」と力強く語る。PHILOCOFFEAと粕谷の今後の活躍が楽しみだ

 

 

 

*1:抽出器具「エアロプレス」を使用したコーヒー抽出の技術を競う大会。
*2:『ワールド・コーヒー・イベンツ』が執り行うコーヒー競技会『ワールド・ブリュワーズ・カップ』の日本大会が『ジャパン・ブリュワーズ・カップ』。優勝者は『ワールド・コーヒー・イベンツ』への出場権を手にできる。

 

 

(敬称略)

 

Text by Yuko Taniguchi

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