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アート探訪記~展覧会インプレッション&インフォメーション
2026.9.12
銀座・和光「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」
4名の作家のコラボレーション作品「四弁花 刻の華」。素材も技法も異なる個々の作品を一片の花びらに見立て、「四弁」の花が開いたかのように構成した。w21~33×d7~12.7×h1.8~4cm
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8月末にリニューアルオープンしたセイコーハウス6階 セイコーハウスホールで、「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」が開催されています。4人の作家それぞれが、素材の持つ特性を活かしながら、独自の技法で手掛けた、およそ100点の作品が装いも新たになった会場を彩ります。展覧会名の「四弁花」を彷彿とさせるコラボレーション作品も登場。日本の伝統工芸として古くから用いられてきた素材や技法の進化形に出合うことができる展覧会です。
層をなす板ガラスが内包する、やさしい自然の光 ──硝子・小島有香子──
ガラスが光を含んでいる。その光が見る角度によって、濃さも色合いも細やかに変化していく。正確に言えば光は反射光。しかし、層をなしたガラスが外光を受け、それぞれ微妙な色調のグラデーションを作り、そのグラデーションが重なることにより、あたかもガラスそのものが光を内包しているかのようにやわらかく発光する。
小島有香子さんの作品に用いられている技法は「積層ガラス」。建築資材としてガラス窓などに使われている板ガラスを接着材で複数枚貼り重ねて削り、その断面を見せる手法だ。
Layers of Light ─Moon─ ♯4 w24×d7×h24cm
「層となる断面の模様を予め想定し、デザイン画をおこしてから制作に取り掛かります。最初のうちは試行錯誤の連続でしたが、最近では出来上がりの状態を、ある程度予想できるようになりました。板ガラスのなかには、『熱線反射ガラス』と呼ばれる、熱を反射するように表面が金属でコーティングされているものがあります。そうしたガラスを使うと、ガラスとガラスの重なり目が、自ら発光するかのように、きらりと輝きます」
小島さんの言葉が物語るように、重なり目にシャープに走る光のラインが作品全体を引き締め、緊張感あるたたずまいへと高めていく。
幾何学的な構成の作品に漂う、理知的な雰囲気
幼いころからもの作りが好きだった小島さんは、迷わず美術系の大学に進んだ。そこで選択したのはガラス。吹きガラスをはじめ、研磨ガラスや積層ガラス、鋳造ガラスなど、さまざまなガラス技法を一通り学んだ。そうして選んだのが、積層ガラスだった。
「吹きガラスに比べると時間も手間もかかりますし、形や色の制限も生じてきます。でもその制限のなかであれこれ考えていくことに面白みがあります。精密な設計図を予め作成し、それに基づいて制作していく過程は幾何学的でもあり、もともと理数系が得意でしたから、自分にむいていたのかもしれません」
Layers of Light ─Forest─ (部分)w19×d6.5×h60cm~w10×d3.5×h30cm
確かに、何層もの板ガラスが緻密かつ幾何学的に構成された作品は、理数系の世界を思わせるような理知的な雰囲気すら漂う。しかしその一方で、「時間と手間がかかる」と小島さんが言うように、完成にいたるまでの作業は膨大な時間を要する。
その大半は削るという作業に費やされる。幾時間もかけた研磨によって、ガラスは硬質な透明感を持ち、光を内包するかのように発光し始める。大きな作品の場合、最初は数十キロのガラスの塊。それをグラインダーで削り、その後に丹念に研磨し、最終的には半分以下の重さとなる。まさに時間と手間、そして体力が必要とされる作業だ。
「まさに力仕事です。でも、その力仕事を経て、自分の想定していた表情だけでなく、思いもよらなかった表情を作品が持ち、それが光となって現れたとき、作業の大変さは消え去っていきます」
会場に置かれた大きな作品は、光だけでなく、高貴なエネルギーをも発しているかのようだった。
乾漆が可能にする、どこまでも柔らかな曲線 ──漆・奥井美奈──
奥井美奈さんの作品は温かい。どこまでも優しく柔らかな曲線が、見る者をほっとさせてくれる。手法は乾漆。古くは奈良時代の仏像などにも用いられた、伝統的な漆の技法のひとつである。石膏で作った型に麻布を漆で貼り、厚みがついたら中の型を出し、ベースとなる胎を作り、そこに漆を塗り重ねていく。
「貼る布が木綿ですと、漆が繊維の中まで入りこみ過ぎて、乾くと割れてしまいます。麻布は漆が芯まで入り込まず、ちょうどよい塩梅で、柔軟性も生まれます。ですので、乾漆は古来より麻布を用います。これも先人の知恵なのでしょうね。乾漆は軽くて丈夫で、ある程度の衝撃にも耐えることができます」
乾漆箱「滴り」 w34×d13.5×h11.5cm
作品のフォルムは、型を粘土や石膏で作るときに決まる。それだけ大切な初期作業だが、奥井さんはその工程が楽しいと言う。
「こちらを膨らませてみようか、ここを少し丸くしようかと、できあがりの姿を思い描きながら手を動かしていく過程は、とても楽しいものです。石膏を削りながら、型を仕上げていきます」
奥井さん自身が楽しみながら、自在にイメージを働かせることで、柔らかく流麗な曲線美が生まれる。
曲線の柔らかさを引き立てる、たおやかな朱色
奥井さんの作品のもうひとつの特徴が、柔らかな曲線と調和し、その優しさをより引き立てる、たおやかな朱漆の色合いだ。微かに黄味を帯びた朱漆は、華やかながらも柔和で、伝統的な重々しい朱とは異なり、どこか軽やかでモダンな雰囲気さえ漂わせている。
奥井さんは、奥深い艶を湛えた黒漆の作品も手掛けている。会場の一画には、黒漆と朱漆の作品が交互に並べられ、お互いの色調がより際立つ趣向がこらされている。
乾漆水指「遍く降る」 ⌀20×h17.5cm
奥井さんの漆の技術は、日本を代表する漆芸の産地である石川県の輪島で磨かれた。
「大学卒業後に、石川県立輪島漆芸技術研修所で5年間の研修を経たのち、室瀬和美先生の工房に受け入れていただき、そこでさまざまなことを学びました。先生の技術を間近で拝見できたことに加え、先生はご自身の作品制作だけでなく文化財の修復なども手掛けていらしたので、数々の素晴らしい作品に接することができました。そうした経験も財産となっています。そして作品や仕事を諦めないことを学びました」
現在は横浜にアトリエを構え、制作を続ける奥井さん。
「漆というと、お椀とかお重のようなものを想像しがちですが、こうした自由な楽しい形のものもある、ということを少しでも多くの方に知っていただけたら、と思います。伝統の用の美も大切にしつつ、さまざまな作品にも取り組んでいきたいと思います」
「あやおりがね」。編込まれた金属の平角線がおりなす美しい文様 ──金属・家出隆浩──
「綾織」という名称の織物がある。経糸と横糸の交差する点が斜めになっていく独特の織り方で、ジーンズやコート地などに使われることが多い。この技法を金属に用いたのが、家出隆浩さんの「あやおりがね」と命名された一連の作品である。
銅そのものをはじめ、銅に3%前後の金を加えた「赤銅」、「赤銅」に25%の銀を加えた「四分一(しぶいち)」など、さまざまな金属を細い平角線に加工。その平角線を綾織のように編んで板状にし、銀ロウを流し込んで一体化させたものを鍛金で立体化していく。作品の表情は、まさに編み物。異なる色合いの金属の細板が交差してできる緻密な模様は、モザイクにも似たエキゾチックさを漂わせながらも、編み物ならではの独特の模様は、どことなく懐かしい。
あやおりがね器「はやせ」 w42×d41×h12cm
「金属というのはどうしても硬質で無機質なイメージが付きまといます。そこから脱却するにはどうすればよいかと考え、細くした金属を編むことで、有機的な温かみを持たせることができないかと、試行錯誤して辿り着いたのが『あやおりがね』です。この技法を使っているのはおそらく私一人だけで、日本だけでなく世界でも古今東西例はないと思います」
一抱えもあるほど大きな器の内側と外側には、編込みによって生まれる規則正しいパターンがリズミカルに並び、その模様がたっぷりとした器のフォルムと程よい調和を見せる。
不思議なたたずまいのオブジェ作品「屹立」
会場には、不思議なたたずまいのオブジェ作品も並ぶ。「屹立」と命名された作品は、まさに金属の編み物。仔細に眺めると、何本もの平角線が緻密に編込まれ、長く残して編込んでいないその先端は、あえて長さを揃えずカットされている。いわば、器などの作品になる前の状態がもつ面白さを、そのまま作品としたものだ。
アクリルの台座から文字通り屹立するその作品では、使用されている素材の平金線はあくまでも金属として無機質だが、その先端は少しの振動でか細く打ち震え、作品そのものがひとつの生命体のようにも見える。金工ながらも柔和な表情をもつ他の作品とは一線を画すこの作品は、現代アートとして、見る者の心にさざなみを呼び起こし、不思議な感覚で迫ってくる。
あやおりがね「屹立」 w22×d26×h42cm
「表現様式の違いで、『あやおりがね』の一連のシリーズを『真・行・草』の3種類に分けています。『屹立』は『草』に属しています。『真・行・草』いずれの作品も、一本一本の平角線が編込まれることによって、お互いが影響しあって複雑で美しい模様となっていきます。一本の平角線そのものは、やはり無機質で味気ないもの。それがお互いに関係性を持つことで、それぞれを引き立て合い、美へと昇華していきます」
金属と金属との出合いがもたらす新たな美を求め、家出さんは編み続ける。
木目と象嵌の拡張高い調和 ──木・渡辺晃男──
「木工というのは、自然からの贈り物である木に内在する美しさを、どれだけ引き出すか、ということが大切です。ですので、木目(もくめ)の美しさを可能な限りそのまま残し、象嵌は必要最小限に留めおく。それが制作に向かう際の私の姿勢です」
端正な箱物の作品が並ぶ前で、渡辺晃男さんはそう語る。神代欅、黒柿、ウォールナット、桜……。素材として用いられる木はさまざまだが、どの場合も板材の段階から木目を慎重に見極め、吟味を重ねた部分だけを作品に用いる。
「綺麗な木目に象嵌のような模様を入れるのは、じつは葛藤があります。ですので、象嵌を入れる場合は、シンプルな柾目に効果的に入れます。複雑な木目が多い木ですと、模様が打消しあって両方ともマイナスになってしまいます」
効果的に入れられた象嵌は、柾目の美しさと調和し、作品を引き立てていく。小箱の蓋に散らされた青緑の小さな点は、日本画の顔料の緑青(ろくしょう)で鹿の角を染め、それを小さく粒上にして埋め込んだもので、奈良時代から使われていた技法だ。象嵌で描かれた優美な模様も、唐草文様にも似た、やはり奈良時代からの模様を彷彿とさせる。
神代欅有線寄木象嵌小箱 w30.5×d14×h6.5cm
「奈良にはよく足を運んで、正倉院御物などに見られる古くからの模様などを研究し、それを活かしています。緑青で鹿の角を染めた青緑の色合いが好きで、このようにアクセントで使いますが、じつは染めるには何年もかかるという、大変手間と時間のかかる素材でもあります」
渡辺さんの作品が醸し出す、たおやかさと優美さの源は天平の美にあった。しかし一方で、シャープに走るラインがモダンな様相をも湛える。このラインもじつは寄木象嵌の手法で入れられている。
一本のラインはなんと0.14ミリ幅。その細さで7本から9本ほど入った寄木が一組となって、蓋と側面を彩る。葛藤を経て誕生した端正な象嵌が、神代欅の美しい柾目とあいまって、気高い作品世界を作り上げている。
蓋を開けると、一変してそこは優美な金色の世界へ
神代欅有線寄木象嵌小箱
蓋を開けると、一変してそこは華やかな金色(こんじき)世界が出現する。蓋裏と内側には金砂子が贅沢に使われ、雅やかな趣だ。抑制された蓋表とは対照的な世界に、しばし驚く。
「こうしたところまでに気を配るのが日本の工芸の素晴らしさだと思いますし、細やかな心配りを取り入れるのが、作り手としての喜びです」
昨年、重要無形文化財「木工芸」保持者、つまり人間国宝に認定された渡辺さんは、蓋裏と内側に自らが施した表現を、微笑みを交え楽しそうに語る。
神代欅唐草紋小箱 w27.2×d9.7×h13cm
◆アート探訪記~展覧会インフォメーション
「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」
会期:2026年9月10日(木) 〜 2026年9月23日(水)
時間:11:00 – 19:00 最終日は17:00まで
- 場所:セイコーハウス 6階 セイコーハウスホール
取材・構成 櫻井正朗 Masao Sakurai
『婦人画報』元編集長代理。陶芸や漆芸など、日本の伝統工芸をはじめ、茶道や歌舞伎などさまざまな日本文化の取材・原稿執筆を担当する。現在ではフリーランスの編集者として、書籍、雑誌、広告制作に携わる。「プレミアムジャパン」では主に伝統工芸・旅行関係の記事を執筆。
写真 高嶋佳代 Kayo Takashima
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軽井沢・南ヶ丘倶楽部で開催。「錦秋茶会 2026」
2026.9.14
秋の軽井沢で、日本の伝統と茶の湯が交差する一日を
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紅葉に染まる秋の軽井沢で、日本の伝統芸能を一日かけて楽しむ「錦秋茶会」が、2026年10月25日(日)、軽井沢南ヶ丘倶楽部にて開催される。
日本舞踊 若月流二代目家元 若月仙之助
邦楽
こうの 紫(唄・三味線)、山本ゆきの(唄・三味線)、望月美沙輔(笛)、島村聖香(打物)、望月左太助(打物)
流派の枠を超え、現代の感性と日本の伝統が響き合うひとときを届ける「錦秋茶会」。能舞台「千ケ滝」では、若月流二代目家元・若月仙之助による日本舞踊と邦楽の特別公演を開催。「春興鏡獅子」をはじめ、端唄や小唄、長唄、長野県の民謡など、多彩な日本の音と舞が披露される。さらに、趣の異なる三つの茶席では、初めての人も気軽に茶の湯を楽しめる。
会場となる南ヶ丘倶楽部は、東京ドームに匹敵する約51,000㎡の広大な敷地を有する文化施設。数寄屋建築家・中村昌生が設計した茶苑「南暁」には、千利休が大阪城内に築いたとされる茶室を復元した「大庵」をはじめ、「広間」「立礼席」の三つの茶室があり、「錦秋茶会」ではそれぞれ趣向の異なる茶席が設けられる。
大庵 奈良 宗久 裏千家今日庵業躰(正教授方) Ⓟ Yumiko Miyahama
広間 川村 喜久 一般財団法人 川村文化芸術振興財団 理事長
「大庵」では、裏千家今日庵業躰(正教授方)の奈良宗久が席主を務め、「広間」では川村喜久が若手工芸作家の作品や現代アートを取り入れた茶席を演出。「立礼席」では「和サロンふじた」お茶ごっこが、作法の手ほどきとともに一服を供する。
茶の湯から工芸、現代アート、邦楽、日本舞踊まで。秋色に染まる軽井沢の森で、日本の伝統に触れる一日を過ごしてみてはいかがだろうか。
◆「錦秋茶会 2026」
【開催日】2026年10月25日(日)
【会場】軽井沢南ヶ丘倶楽部(長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1052-73)
【時間】10:00~16:00 ※受付9:30~
【定員】150名 ※定員になり次第締め切り
【料金】8,000円~15,000円
※お茶席「大庵」は完売。その他のチケットも定員になり次第販売終了。最新の販売状況は公式サイトにて要確認。
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名画の余韻を美食で味わう
2026.9.9
国立新美術館に『ルーヴル美術館展 ルネサンス』コラボメニューが登場
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2026年12月13日(日)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催中の『ルーヴル美術館展 ルネサンス』。その開催に合わせ、館内のレストラン&カフェ4店舗に、展示作品から着想を得たコラボレーションメニューが登場。ルネサンスを代表する名画の世界を料理やスイーツ、ドリンクで表現している。
ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ(3F)
【料金】ランチコース 7,300円、ディナーコース 9,500円
※ランチは+2,200円で肉料理を追加可能
※ディナータイムのみ予約可
3階「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」では、展示作品の世界観を一皿一皿に落とし込んだ特別コースをランチ&ディナーで提供。今回初来日を果たすレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作《女性の肖像》、誤って付された別称《美しきフェロニエール》から着想した魚料理など、作品の世界観を映し出した料理やデザートが並ぶ。
サロン・ド・テ ロンド(2F)
【メニュー】チョコレートといちじくのムースケーキ ブラウニーとオレンジソース添え(コーヒーまたは紅茶付)
【料金】1,760円
館内3カ所のカフェでも、気軽に楽しめるコラボレーションメニューを展開。2階「サロン・ド・テ ロンド」では、《ミケランジェロの肖像》をイメージした「チョコレートといちじくのムースケーキ」が登場。肖像のターバンをたっぷりのホイップクリームで表現した、遊び心のある一皿だ。
カフェ コキーユ(1F)
【メニュー】ダブルフレーバーモカ(ホット/アイス)
【料金】各990円
カフェテリア カレ(B1F)
【メニュー】仔羊のトマト煮 南仏風野菜とバターライス添え
【料金】1,430円
1階「カフェ コキーユ」では、アルブレヒト・デューラーの《サイ》のモノクロームの世界観を表現した「ダブルフレーバーモカ」を。地下1階「カフェテリア カレ」では、ルーヴル美術館のメインエントランス「ピラミッド」をイメージした仔羊のトマト煮を楽しめる。
「ルーヴル美術館展 ルネサンス」では、ルーヴル美術館のコレクションから選び抜かれた50点余りを通して、15~16世紀に花開いたルネサンス美術を紹介する。鑑賞した作品の余韻を、今度は味覚で楽しむ。アートと美食を行き来する、この秋ならではの美術館体験を楽しんでみてはいかがだろうか。
◆『ルーヴル美術館展 ルネサンス』コラボメニュー
【期間】2026年9月9日(水)~12月13日(日)
【会場】国立新美術館内レストラン・カフェ
※価格はすべて税込。食材の仕入れ状況などにより、内容や提供期間が変更になる場合があります。
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銀座・和光で開催「四弁花 かぐわしⅡ」
2026.9.8
硝子、漆、金属、木。4つの素材が響き合う工芸展
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銀座・和光のセイコーハウスホールにて、2026年9月10日(木)から23日(水)まで、「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」が開催される。硝子、漆、金属、木という異なる素材を一片の花びらに見立て、4名の工芸作家の作品を紹介するグループ展。2023年に続く第2回となる今回は、器から壁面作品、オブジェまで80余点が一堂に会する。
小島有香子 「Layers of Light ーWaterー」 w21×d6×h35cm
奥井美奈 乾漆箱「寧(ねい)」 w33.5×d22.5×h16cm
参加するのは、それぞれ異なる素材と技法を追求する4名。板ガラスを積層して削り出し、光を内包するような造形を生み出す小島有香子。乾漆ならではの柔和で優美なフォルムと、漆の深い色艶を追求する奥井美奈。独自の技法「あやおりがね」によって金属造形の新たな表現を切り拓く家出隆浩。指物の確かな技を礎に、杢目と象嵌が調和した格調高い作品を手がける渡辺晃男。
家出隆浩 あやおりがね「はなゑみ」 φ18×h12.5cm
渡辺晃男 黒柿蘇芳染拭漆有線寄木象嵌箱「遥(はるか)」 w12.4× d12.4×h17.5cm
本展に華を添えるのが、4名の技を結集して生まれた特別なコラボレーション作品「四弁花 刻の華(ときのはな)」。硝子、漆、金属、木という異なる素材が響き合うことで生まれる新たな表現にも注目したい。
また、9月12日(土)と20日(日)には、出品作家4名によるギャラリートークも開催。作品を鑑賞するだけでなく、素材への思いや制作の背景に触れられる機会となる。
「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」
【会期】2026年9月10日(木)~23日(水)
【会場】セイコーハウスホール(東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス6階)
【営業時間】11:00~19:00(最終日は17:00まで)
【入場料】無料
【ギャラリートーク】9月12日(土)、20日(日)各日14:00~
撮影:野村知也
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400年前、京の都を沸かせた壮麗な行列を追体験
2026.9.8
泉屋博古館で開催寛永行幸四百年記念 特別展「寛永行幸と花の都の文化びと」
《二条城行幸図屏風》(部分)江戸時代・17世紀 京都市指定文化財
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京都の泉屋博古館では、2026年9月5日(土)から10月18日(日)まで、「寛永行幸四百年記念 特別展 寛永行幸と花の都の文化びと」を開催する。今から400年前の寛永3年(1626)、後水尾天皇が徳川秀忠・家光の招きにより二条城へ行幸した「寛永行幸」。江戸時代初期に繰り広げられた歴史的な一大イベントを起点に、そこで花開いた寛永文化と、文化を育んだ人々の交流をひもとく展覧会だ。
《二条城行幸図屏風》左隻部分:後水尾天皇の鳳輦 江戸時代・17世紀 京都市指定文化財 泉屋博古館
《二条城行幸図屏風》右隻部分:徳川家光将軍の牛車 江戸時代・17世紀 京都市指定文化財 泉屋博古館
寛永3年9月6日、天皇一家と公家、将軍、全国の大名がそろう天下の大行列が京の街を進み、空前の活況を呈したという寛永行幸。本展の大きな見どころとなるのが、その様子を描いた泉屋博古館所蔵の《二条城行幸図屏風》だ。
《二条城行幸図屏風》部分:東福門院和子の牛車(右隻)江戸時代・17世紀 京都市指定文化財 泉屋博古館
武家のもとへの天皇の行幸は、歴史上も数えるほど。それを一目見ようと、全国から人びとが集まったと伝えられている。《二条城行幸図屏風》には、天皇の鳳輦や将軍・徳川家光の牛車をはじめ、沿道に集まった人々までが驚異の細密表現で描かれている。本展では、新時代をつげる文化の饗宴を、高精細画像も活用して余すところなく紹介する。
《東福門院像》江戸時代・文政10年(1827) 京都市指定文化財 光雲寺
《東福門院御料 唐衣表着》江戸時代・17世紀(京都市指定文化財 霊鑑寺)京都府指定文化財 【展示期間:9月5日~9月27日】
さらに寛永行幸そのものに加え、その前後から17世紀後半にかけて発展した「寛永文化」にもフォーカス。日本史上で唯一、将軍家に生まれ天皇の后となった東福門院・徳川和子の衣装調度や東福門院の創作品のほか、生涯手元に置いて礼拝したと伝わる「仏舎利塔」も特別出品される。
《百椿図巻》部分 江戸時代・17世紀 根津美術館
《小井戸茶碗 銘 六地蔵》朝鮮時代・16世紀 泉屋博古館東京
後水尾天皇、徳川秀忠・家光、近衞信尋、小堀遠州など、行幸に参加した人々は芸術文化にも深い関心を寄せていた。会場では、彼らの作品や愛蔵の茶道具などを通して、公・武・民の垣根を越えて育まれた文化交流をひもといていく。
後水尾天皇《和歌懐紙 詠寝覚月》江戸時代・17世紀 泉屋博古館
野々村仁清《鶏撮丸香炉》江戸時代・17世紀 泉屋博古館東京
豪華絢爛な行列から、宮廷文化、茶の湯や和歌まで。400年前の京都を彩った文化に触れながら、寛永という時代に思いを馳せてみてはいかがだろうか。
「寛永行幸四百年記念 特別展 寛永行幸と花の都の文化びと」
【会期】2026年9月5日(土)~10月18日(日)
【会場】泉屋博古館(京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24)
【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】月曜日(9月21日、10月12日は開館)、9月24日(木)、10月13日(火)
【入館料】一般1,200円、学生800円、18歳以下無料
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投稿 泉屋博古館で開催寛永行幸四百年記念 特別展「寛永行幸と花の都の文化びと」 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
中秋の名月を待ちながら、夜の美術館を楽しむ
2026.8.31
原美術館ARCで3日間限定の夜間イベント。建築ライトアップや屋外作品ガイドも
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群馬県渋川市の原美術館ARCでは、開催中の展覧会「Fly to the Moon:月をめぐる5つの物語」の関連企画として、9月25日(金)から27日(日)までの3日間限定で夜間イベントを開催。展覧会は通常より30分延長し、展示室の扉が閉まったあとは、建築と屋外作品のライトアップが楽しめる。
メインイベントは、9月26日(土)の17時からはじまる「観月会 ― 夜の美術館で月を待つ ―」。建築家の磯崎新氏が設計した、ピラミッド型の屋根が特徴的な美術館を背景に、東の方角にある赤城山から昇る月を待ちながら、普段とは違う特別な時間を過ごす一夜だ。
イベント当日は、夕暮れとともに建築と屋外作品のライトアップがスタート。館内のカフェ ダールでは、DJによる演奏や軽食も用意され、建築や屋外作品を案内する有料のガイドツアーも開催する。
さらに、中秋の名月にあたる期間中は、17時から20時まで美術館の敷地を特別に開放。ミュージアムショップとカフェも営業時間を20時まで延長するため、仕事帰りや旅の途中に立ち寄って、夜の美術館で思い思いの時間を過ごすことができそうだ。
「月」をテーマにした展覧会を鑑賞し、屋外で本物の月を見上げる。秋の夜ならではの、詩情あふれるひとときを楽しんでみてはいかがだろうか。
◆「観月会 ― 夜の美術館で月を待つ ―」※事前予約制
【開催日】2026年9月26日(土)
【時間】17:00~20:00(受付19:00まで)
【会場】原美術館ARC 内 カフェ ダール
【定員】100名
【参加費】一般2,500円、中学生以下1,000円、原美術館ARCメンバーシップ会員500円
*原美術館ARC入館料込、1ドリンク付
*未就学児無料、中学生以下は保護者同伴
*展覧会は17:00まで
*雨天決行
◆美術館建築ライトアップ ※事前予約制
【開催期間】2026年9月25日(金)~27日(日)
17:00~20:00(受付19:00まで)
【参加費】1,000円(17時までに入館の際は、別途原美術館1ARC入館料がかかります)、美術館ARCメンバーシップ会員500円
*各日先着40名は1ドリンク付
*未就学児無料、中学生以下は保護者同伴
*展覧会は17:00まで
*屋外作品ガイドは17:15より(約60分、希望者のみ、500円)
*雨天決行
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