人気記事
About&Contact
PREMIUM JAPAN » アート
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
2026.9.26
「喜如嘉芭蕉布事業協同組合」 伝統の芭蕉布を産業として活性化していくための試み
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
「芭蕉布」と名付けられた布がある。涼しげで軽やかな透明感と独特のシャリ感を持った布で織られたきものは、琉球王朝の王族はもとより、一般庶民までが纏う、まさに南国沖縄の装いの代名詞として、古くから親しまれてきた。しかし、かつて沖縄全島で手掛けられていた芭蕉布生産は、近年次第に姿を消し、現在では、ほぼ大宜味村喜如嘉(おおぎみそんきじょか)のみで作られる貴重な存在となってしまった。また、その貴重性ゆえ、<wbr />夏きものの最高峰ともいわれるほどの高値となり、<wbr />きもの愛好者の垂涎の的となっている。喜如嘉で、芭蕉布の伝統を守り、産業としての活性化に向けて奮闘を続けている団体が、「喜如嘉芭蕉布事業協同組合」(以下、「組合」)である。さまざまな困難と立ち向かいながらも伝統の灯を絶やさぬ日々の活動は、まさしく「PREMIUM JAPAN AWARD2026」を受賞するに値する。
すべての工程が、喜如嘉の自然風土と深く結びついた布
那覇空港から車でおよそ1時間30分。沖縄本島北西部に位置する、どこまでも青く美しい海に面した村、それが大宜味村(おおぎみそん)だ。南北に細長いこの村の北端に近い地区が喜如嘉(きじょか)。人口わずか四百名ほどのこの小さな集落が、芭蕉布の産地である。
1974(昭和49)年に国の重要無形文化財に、さらに1988(昭和63)年には国の伝統的産業品に指定された芭蕉布は、正確には「喜如嘉の芭蕉布」として、地名を冠した名前で指定を受けている。ただの「芭蕉布」ではなく、地名とともに命名されているのは、原料となる糸芭蕉の栽培という農作業に始まり、収穫した糸芭蕉から繊維を採って糸とし、染め、織り上げるまでの全ての工程が、喜如嘉の自然風土や地域の共同体と不可分に結びついているからだ。
シャリ感と軽やかさが涼感を呼び、独特の黄色の色合いが、南国の明るい陽光にひときわ映える。
この喜如嘉で、芭蕉布の生産を産業として発展させることを目的として運営されているのが、「喜如嘉芭蕉布事業協同組合」である。理事長の平良美恵子さんに、喜如嘉の芭蕉布の現状をおうかがいするために、喜如嘉まで足を運んだ。
協同働組合とは、事業の効率化や向上を図るために結成された法人組織
海沿いの国道から脇道に逸れると、そこには平良さんが個人で営む工房が建つ。理事長である平良さんは、その工房の代表でもある。そもそも、組合とはどんな組織なのだろうか? 平良さんに尋ねた。
「個人事業主、職人などがお互いに協力しあって、事業の効率化や向上を図るために結成された法人組織です。喜如嘉でいえば、組合員である作り手ひとりひとりが事業主となり、事業所は自宅です。この工房も組合を構成する事業所のひとつです」
1984(昭和59)年に設立された組合は、最盛期は従事者が150名ほどいましたが、現在ではわずか60名ほど。多くの伝統工芸品の産地同様、ここ喜如嘉でも後継者不足と高齢化という問題に面している。
芭蕉布は、「蝉の羽根のように透明感があり、涼やかで軽い」と称されるほどの上質な布である。一方で、この品質を産みだすために必要な、極めて数多くの工程が、新たな作り手の誕生を阻む要因のひとつとなっている。
芭蕉布作りは畑仕事から
喜如嘉の芭蕉布は、糸から作る。それが他の産地との大きな違いだ。原材料となるのは、喜如嘉で栽培されている糸芭蕉。3年ほどかけて育てた糸芭蕉の皮を剥ぎ、そこから繊維を採って糸にする作業から始まる。その作業の苦労を、平良さんは次のように語る。
「一本の糸芭蕉から採れる上質な糸は5グラムほど。一反の布を織るにはおよそ1キログラムの糸が必要なので、一反につき200本の糸芭蕉を栽培する必要があります。そのためには、糸芭蕉をきちんと栽培することが必要となります。『芭蕉布作りは畑仕事から』と言われるのは、こうした栽培の苦労が、まず最初にあるからです」
「織元というと、機織り機での作業だけがクローズアップされがちですが、喜如嘉の芭蕉布では、織る作業は全体の1割にも満たない部分です。糸芭蕉の栽培から、およそ23もの工程を経て、ようやく布ができ上がります。それらを大宜味村のなかで行っています」
喜如嘉の集落のそこここに広がる芭蕉布の畑。組合全体で管理している畑は、約2000坪ほど。(2025年3月撮影)
糸芭蕉の皮を外側から丁寧に剥ぐ、『苧剥ぎ(うーはぎ)』と呼ばれる作業を行う平良さん。内側の繊維になるほど、柔らかく上質な糸の材料となる。収穫作業は、主に秋から冬にかけて行われる。(2025年3月撮影)
現在、日本の織物の現場では、海外から輸入した綿糸や絹糸を、機械化された工場で織る工法が大半となっている。ところが、喜如嘉の芭蕉布は、糸の原料となる糸芭蕉の栽培から始まる、何百年も前から変わらぬ手法が守り続けられている。こうした、ほかの産地では見られない、手間のかかる作業が脈々と行われ、それが芭蕉布の素晴らしい品質を産む。
繊維を細く裂き、指先で一本ずつ結び繋ぎ合わせて長い糸に。気が遠くなるような作業を黙々と続ける
組合員である宮城涼子さんと山川チズ子さんが、自宅から来て平良さんの工房で作業を行っていた。二人とも大宜味村内に住み、自宅はすぐ近く。かつては、自宅に機(はた)を置き、織り手として稼働していたが、一定の体力を要する「織り」の作業は、歳を重ねるにつれ厳しくなってきた。しかし、数多くの工程を必要とする芭蕉布では、二人の経験と技術が活かされる場は、まだまだ存在する。
宮城さんが行っていたのは、「苧績み(うーうみ)」と呼ばれる作業だ。「苧(う)」とは糸芭蕉から採れた1メートル弱ほどの繊維のこと。そして「績む(うむ)」とは、その繊維を細く裂き、指先で一本ずつ結び繋ぎ合わせて、長い糸にしていくこと。小さな、しかも切れることのない結び目で細い繊維を繋ぎ合わせていく作業は、全工程のなかでも最も熟練の技を必要とし、時間と手間もかかる。
黙々と両手を動かし、「苧」を裂いて細くし、それを結び繋いでいく宮城さん。その手元を見ていても、どのように結んでいるのか素人にはわからない。ただ少しずつ着実に糸が伸び、横に置かれた竹籠のなかに収まっていくことだけは見て取れる。その大変さを平良さんは語る。
黙々と「苧績み」の作業を続ける宮城涼子さん。白っぽい糸を見分けやすいようにと、膝上に藍色の布をかける。
細く裂いた「苧」を、指先だけで結び繋いでいく。結び目を整えるために、右手には安全カミソリを持つ。
「宮城さんのようなベテランが一日中績んだ場合、糸としてできあがるのはおよそ20グラム。きもの一反分に必要な糸の重さは、およそ800グラム前後といわれていますから、気が遠くなるような時間が必要となります。かつては、喜如嘉のおばあちゃんたちが集まって、おしゃべりに花を咲かせながら、手だけはせっせと動かして『苧績み』をしていたものです」
糸を竹の枠に巻き取る。繊細な力加減を必要とする「糸繰り」の作業。
工房の壁際には5メートルほどの間隔をあけて2本のポールが立てられ、その間に何本もの糸が通されている。福木という植物を用いて黄色に染められた糸を、竹の枠に巻き取っていく、「糸繰り」と呼ばれる作業が行われている。
「苧績み」が静の作業ならば、「糸繰り」は動の作業。ポールとポールとの間を足早に往復しながら、右手首をリズミカルに回転させて糸を巻き取っていく。一見単純作業のように見えるが、織り機にかける前に、糸の張力を均一にし、もつれや糸切れを防ぐための、繊細な力加減が必要となる作業だ。携わっていたのは、山川チズ子さん。作業の手を止め、山川さんが語る。
足早に動きながら、リズミカルに右手を動かし糸を巻き取っていく「糸繰り」の作業。
一見単純そうな作業に見えるが、均一のテンションで、しかも素早く糸を巻き取るためには、熟練の技が必要となる。
「『糸繰り』をしていると、丁寧に『苧績み』がされた糸か、そうでないかがよくわかります。『苧』を績んでいると、その前の作業である『苧炊き(うーだき)』と呼ばれる、苧を灰汁で煮る作業がきちんとなされているかがよくわかります。『苧炊き』の現場では、丁寧に栽培された糸芭蕉かどうかが即座にわかると言います。結局は、糸芭蕉をきちんと育てることから、すべてが始まり、それが順繰りに行われる行程にすべて影響してきます」
苧を灰汁で煮る、『苧炊き』。相当な力が必要な重労働のため、近頃は男性にも行ってもらっている。(2025年3月撮影)
作業の手を休め、工房のすぐ近くの糸蕉布の畑で。左から山川チズ子さん、平良美恵子さん、宮城涼子さん。
織り機の前には座らなくなったが、二人は平良さんの工房で、数多くある工程の一部を担い、あるいは工房に従事する若いスタッフたちを指導したりている。こうして伝統の技術が継承されていく。
喜如嘉の山肌に新たに設けた、糸芭蕉の畑
平良さんは喜如嘉の芭蕉布の現状を憂いつつも、新たな可能性も模索している。
「喜如嘉という地名とセットになって伝統的工芸品に指定されている点が、足枷になっている面もあります。小さな集落の地名とセットになっているので、糸芭蕉の栽培から完成まで、すべてこの周辺で完結させなければなりません。地名が冠せられているのはありがたいのですが、この地区だけですべてを補おうとするには、さまざまな点で困難なことが生じています。人手だけの問題ではなく、糸芭蕉の畑にしても、この周辺だけでは栽培面積の限度があります」
そう考えた平良さんは、これまでは作付けがなされていなかった、喜如嘉内でも標高の高い山肌に糸芭蕉の畑を、昨年新たに設けた。
「糸芭蕉の品質の良しあしは、ワインを作るブドウ畑にも似て、その畑の土壌で決まってきます。私が調べた限りでは、今度の山の畑は、栽培に適した土壌のようですし、ある程度標高がありますから、津波の被害にも遭わなくてすみそうです」
山の畑で芽生えた糸芭蕉の若芽。新たな可能性を探るために、これまでは畑にされなかった場所での栽培も試みられている。(2025年3月撮影)
喜如嘉の芭蕉布の知名度向上のために、海外での展示会も開催
平良さん自身は、「苧績み」をはじめとするさまざまな工程に関わる一方で、日本各地だけでなく時には海外へも足を運び、ワークショップや展示会を開催し、喜如嘉の芭蕉布の知名度向上に力を注いでいる。
「展示会を開催し、実物の芭蕉布を見ていただくと、誰もがその素晴らしさを実感することができます。ただ、値段を知ると『わー高い』となります。確かに高いものですが、気が遠くなるような手間をかけ、しかも電力などを一切使わず、すべて手作業で作られる喜如嘉の芭蕉布が、ある程度高くなってしまうのは、やむを得ない部分もあります。スポーツカーなどの高級車が高価格なのは、それだけ性能が良く、価格に見合う価値があるから。それと同じだということを分かっていただければ、と思います」
仮仕立された芭蕉布のきもの。「展示会やワークショップを開催することで、芭蕉布の素晴らしさを少しでも多くの人にわかっていただきたいです」と平良さん。
喜如嘉の地へ足を運んでこそ実感できる、芭蕉布作りの現場
数年前、「星のや沖縄」から、宿泊客に芭蕉布の素晴らしさ体験するプログラムの提案を受けた。プログラムの内容は、「御田無(ウンチャナシ)」と呼ばれる、芭蕉布の羽織を宿泊客自身が施設内で羽織り、その素晴らしさを実感する、というものだった。
熟慮の末、平良さんはその提案を受けた。ただ、ひとつの条件を出した。それは、宿泊客が喜如嘉を訪れ、糸芭蕉の畑まで足を運び、さらに工房で行われているさまざまな作業を実際に見ることを、プログラムに組み入れるという条件だった。
「出来上がった芭蕉布に触れるだけでは、芭蕉布のことを理解したことになりません。この喜如嘉の土地の雰囲気や糸芭蕉の畑の様子、そして数多くの工程を実際に見ていただくことで、芭蕉布の素晴らしさと、それを作り上げることの大変さをはじめて分かっていただけるのではないでしょうか」
プログラムは実現することとなり、徐々にではあるが、芭蕉布の知名度向上の一助となりつつある。
平良さんは、組合の理事長を長年務め続けている。ほかの組合員と同様年齢を重ね、70代後半を迎え、体力の衰えも実感するようになってきた。しかし、喜如嘉の芭蕉布の産地として、協同組合が今後も存続していくようにと、日々精力的に動き続けている。
Photos by Azusa Todoroki(Bow Plus Kyoto)
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
PREMIUM JAPAN AWARD
関連記事
投稿 「喜如嘉芭蕉布事業協同組合」 伝統の芭蕉布を産業として活性化していくための試み は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
2026.9.20
千五百年の伝統を新たな形で世界へ広げる、越前和紙問屋「杉原商店」
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
集落を囲むなだらかな山々から、清らかな水が流れ込む。福井県越前市は、奈良時代から続く手漉き和紙の産地として知られている。この「和紙の里」に、伝統の技と現代の最先端空間デザインを繋いでいる一軒の産地問屋がある。明治4(1871)年創業の株式会社杉原商店だ。
伝統工芸を取り巻く環境が厳しいことは、越前和紙も例外ではない。そんななか、社長の杉原吉直さんは、それまでになかった発想で「不燃和紙」や「漆和紙(うるわし)」を生み出し、紙すき職人や建築家、デザイナー達と共に越前和紙の潜在能力を引き出している。「作らない」問屋という立場だからこそ「作り出せた」新たな越前和紙の可能性。その経緯や、未来へ続く取り組みについて、話を伺った。
和紙の美しさを知らしめた、産地問屋のプロデュース
NEWoMan高輪のメインエントランスを彩った越前和紙のディスプレイ。圧倒的な迫力と美しさで、駅から向かう人たちの視線を釘付けにした。
2025年9月12日。この日オープンしたNEWoMan(ニュウマン)高輪のメインエントランスでは、真白なオブジェがひときわ注目を浴びていた。杉原商店が手がけた、越前和紙のディスプレイだ。大空間に、継ぎ目のない一枚紙が美しいドレープを描き、透け感や陰影を生み出す繊細な和紙細工が立体的に組み上げられている。訪れる多くの人たちが立ち止まり、写真や動画を撮りながら感嘆の声を揚げていた。
当初、このディスプレイは開店祝賀用の企画として2ヶ月限定で展示される予定あったという。しかし、オープン直後から買い物客をはじめ、建築家やデザイン関係者の間で大きな話題を呼び、最終的に翌年1月まで約5ヶ月間もの長期にわたった展示になったのだ。
杉原商店三代目の社長であり、杉原家十代目当主である、杉原吉直さん。自らを「和紙ソムリエ」と名乗り、越前和紙の技を様々なものとつなげている。仲間とバンドを組み、ライブ活動をする一面も。
「紙という薄い1枚のものが、巨大な商業空間の照明や空調環境に耐え、見る人を惹きつけ続けることができた。この成功は、私たちの越前和紙が、単なる『伝統的な工芸品』にとどまらず、現代の建築や商業空間を彩る『空間デザイン素材』として十分に通用することを証明するできごとになりました」と杉原さんは言う。
しかも、NEWoManから『和紙で巨大な空間演出ができないか』という依頼を受けてから約2ヶ月という短期間での完成だったというから驚きだ。
商業施設の大型ディスプレイ制作には半年以上の準備期間を要するものが多い。しかし、杉原さんは即座にチームを組み、現地視察と手描きのラフスケッチを作成し、予算設計と並行して素材の調達・加工プロセスの設計に着手した。産地問屋として各工房の得意分野や現在の手空き状況をリアルタイムで把握している杉原商店だからこそ、極めて短い時間でありながら、高品質な大判和紙の調達と加工が実現できのだろう。
「紙座」として栄えた歴史。越前の地の利と技
杉原商店から歩いて3分。大瀧神社・岡太神社(おかもとじんじゃ)は、全国で唯一の「紙の神様」を祀る。
なぜ越前和紙はこれほどまでにダイナミックで多彩な表現が可能なのだろうか。その理由は、地理的・歴史的背景と、戦後の高度経済成長期に培われた独自の技術基盤にある。
越前は、古くから北陸街道や北前船の航路を通じて京都や奈良といった日本の文化的中心地と強く結びついていた。同時に、大陸からの先進技術や文化を受け入れる地理的拠点でもあった。奈良時代の正倉院文書(737年)「越前国大税帳」は和紙に記録されており、すでに官立の紙漉き場が存在していたことが知られている。
「江戸時代以前、越前には織田信長や豊臣秀吉、さらには江戸幕府から特定の保護と特権を与えられた「紙座(かみざ)」と呼ばれる職人・商人組合が存在していました。紙座では、幕府や諸大名が公文書や奉書紙(ほうしょし)として用いる最高級の公用紙を独占的に生産・供給していたんです。国家の最高機密や公的な決定を記載するための紙ですから、破れにくく、経年劣化に強い卓越した品質が求められます。その技術を脈々と受け継いでいるのが、越前和紙なんです」。杉原さんは誇らしげだ。
一方で、現代の越前和紙を象徴する技術の一つに「大判の和紙」がある。一枚で畳数枚分にも及ぶような巨大な手漉き和紙は、ほかの産地では容易にまねできない。
「昭和の高度経済成長期、公団住宅や一般住宅の建設ラッシュに伴い、大量の襖紙(ふすまがみ)が必要とされました。越前の職人たちはこの需要に応えるため、複数人で一気に漉き上げる大型の漉き桁(けた)と専用の設備を開発したのです。この時代に培われた大判制作のインフラとノウハウが、現在の建築・インテリア向け和紙の基盤となっているんです」。
越前には和紙だけでなく、越前漆器、越前打刃物、越前焼といった多種多様な伝統産業が集積している。この地では、1000年以上前から最高峰の技術と素材が集まり、相互に刺激し合ってきたのだろう。そんなものづくりの風土も、越前和紙の技の背景として影響しているに違いない。
紙の神様のお膝元、大瀧神社の参道沿いに位置する杉原商店。建物は国の登録有形文化財に指定されている。
その越前で、江戸時代中頃から、杉原家は紙漉き職人として歩みを始めた。農地に乏しい山あいの地で、幕府や領主の保護のもと「紙年貢」を認められ、最高級とされる越前奉書などの生産を代々支えてきた歴史を持つ。
明治4(1871)年の廃藩置県と「紙座」の撤廃に伴い、吉直さんの祖先にあたる杉原半四郎さんが和紙屋を創業。大正期には大正天皇御大典用紙を調進する栄誉を授かり、敷地内には今も文化財となる蔵群が残っている。
職人として技術を磨いた江戸期の情熱と、明治以降の問屋としての知見を受け継ぐ吉直さんは、2010年に社長に就任する前から、建築向けのシフトを進め始めていた。
コロンブスの卵的な着眼点が、建築資材への扉を開く
2005年に川越の由緒ある寺の境内に完成した、和紙づくしの茶室「平成の二畳台目」。壁も天井もすべて和紙で、やわらかな光が広がる空間になっている。
和紙を建築市場に広める上で、最大の障壁となっていたのが「火災に対する安全性」だった。建築基準法では、商業施設、ホテル、病院、高層ビルなどの内装では、不燃材料の使用が厳しく義務付けられているからである。
従来の不燃和紙は、和紙の繊維自体に不燃薬品を浸透させる手法が一般的だった。しかし、この方法では和紙特有の風合いや手触り、独特の発色が失われ、経年変化によって不燃薬剤が表面に白く浮き出るなどの欠点がある。
そこで杉原さんは発想を転換。和紙単体で不燃を目指すのではなく、「石膏ボードやガラスといった不燃基材に対し、特定の施工法と接着剤を用いて和紙を一体化させる」というアプローチで、国土交通省から正式に『不燃材料認定』を取得したのだ。「和紙本来の美しさ、風合い、透光性を損なうことなく、建築基準法の厳しい内装制限をクリアすることが可能になったんです」。
リッツカールトン京都では、京都和傘工房日吉屋とのコラボレーションも話題になった。
不燃認定取得後は、国内外のトップ建築家やインテリアデザイナーからのオファーが増え、国立競技場関連の施設や有名ホテル、高級ブランドの旗艦店などで、越前和紙が広く取り入れられるようになった。
「建築家の方々は『これまで使いたくても法律の壁で使えなかった和紙が、自由に使えるようになった』と非常に喜んでくれました。現在では国内のみならず、オーストラリアやヨーロッパなど海外の建築プロジェクトへも輸出が広がっています」。
2014年1月、パリのゲランのニューイヤーウインドウ「WASHI」では、和紙提供とプロデュースを手がけた。
産地問屋の仕事は、『問診』と『処方箋』の提供
越前和紙の産地から目と鼻の先に、越前漆器の産地・河和田(かわだ)地区がある。こちらも1500年の歴史を誇る伝統工芸。杉原さんは、隣どうしという距離感を活かし、和紙の表面に本漆を何度も塗り重ねる「漆和紙(うるわし)」の開発に着手した。
和紙の持つ柔軟性と光を柔らかく透かす特性に、漆がもたらす深い艶、耐水性、堅牢性が加わることで、従来の和紙や漆器単体では表現できなかった新しい質感のプロダクトが誕生した。そのとき、アドバイザーとして併走してくれたのは、リビングデザインプロデューサーの山田節子さんだった。それまでも、建築やショーウインドウのデザインで国内外のクリエイターと共に多くのプロジェクトを進めてきた杉原さんは言う。
「産地の中にずっといると、自分たちの持っている技術や素材の本当の価値に気づけなくなることがあります。だからこそ、外部の優秀なクリエイターの目が必要です」。
地元福井の酒蔵・吉田酒造の最年少女性杜氏が手がけた8年貯蔵酒「老梅仙」のパッケージをプロデュース。
一般的な問屋の仕事は、商品を仕入れて卸す「在庫管理と配送」である。しかし、杉原さんが実践しているのは、顧客のイメージを具現化するコーディネートやプロデュース業務だ。
「建築家やデザイナーは『こういう空間を作りたい』という概念やイメージを持っています。しかし、それを実現するためにどの職人のどんな技術を使えばいいかはわかりません。一方で、職人は素晴らしい技術を持っていますが、現代の空間デザインのトレンドや建築基準法などの専門知識を持っていません。間に立った私たちの仕事は、双方の言葉を通訳し、最適な解を導き出す『問診』と『処方箋』の提供だと考えています」
伝統とは「守ること」ではなく「変わり続けること」
飛騨高山にある「森と暮らしの研究室・椅子と珈琲」は、10年以上のつきあいになるという、建築家・隈研吾さんとのコラボレーション。
「いろいろなことに挑戦してきましたが、自分で英断を下して進んできたわけではないんです。周りの方のアドバイスを素直に受け入れていただけ。2001年に越前和紙を視察に来られた東京デザインセンター社長の船曳鴻紅さんから『これから建築向けで注目されるから、ビッグサイトの展示会に出なさい。“大きな紙ができます、値段はいくらです”って立っていればいいから』と言われて、その通り展示会に出たら賞をいただいて。でも、すぐに注文がくるわけありませんよね。そうしたら、展示会で知り合った方が『名刺交換した相手にアポイントを取れ。俺が運転手になって連れて行くから』と。そして『手書きで礼状を書くんだぞ。寝ている暇ないぞ』なんて言われて、愚直にその通りに手紙を書き続けました」。
その翌年、六本木ヒルズ森ビル本社を皮切りに、各方面からの依頼が相次ぐようになったという。その柔軟な発想とグローバルな視点の背景には、自身の生い立ちとキャリアが深く関係しているかもしない、とも。
「小学5年生の時、作文コンクールで北陸代表に選ばれて、副賞として2週間のヨーロッパ研修旅行に連れて行ってもらいました。その頃は、東京に行くのも珍しい時代でしたから、カルチャーショックで。世界には自分の知らない文化や人たちがいて、それが意外と近いところにあるんだ、という感覚を幼少期に持てたことが、海外展開や新しい取り組みへの心理的ハードルを下げてくれたのかもしれません」。
伝統を受け継ぐことと、進化し続けること。一見相反するようなことを軽やかにやり続けている杉原さん。越前和紙、ひいては伝統工芸の未来について尋ねると、即座にこんな言葉が返ってきた。
「1500年の歴史があるから今があるのではなく、その時代時代の人々が必要とする形に変革し続けてきたからこそ、1500年続いてきたのです。昔と同じものを作り続けることだけが伝統を守ることではありません」。
伝統的な「紙座」の誇りを根底に持ちながら、建築資材化、異業種融合、グローバル展開といった新しい挑戦を重ねる杉原商店。存続の危機に瀕する日本の多くの伝統工芸にとって、杉原氏の姿は、未来を照らすひとつの光になるような気がした。
2018年冬、敷地内にある築100年の土蔵をリノベーションし、ストア&和紙ギャラリー「和紙屋」としてオープンさせた。有形文化財に指定されている大正時代の蔵の中で、越前和紙の歴史や新しい可能性・使い道を発信。国内外の訪問客や地域の人々が立ち寄れる拠点になっている。
株式会社 杉原商店
福井県越前市不老町17-2
Photos by Naoki Mizuno
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
PREMIUM JAPAN AWARD
関連記事
投稿 千五百年の伝統を新たな形で世界へ広げる、越前和紙問屋「杉原商店」 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
2026.9.22
歌舞伎俳優 坂東玉三郎さん 「後世に伝えるべき歌舞伎衣裳の素晴らしさと、それを支える職人技」
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
2023年6月、東京の「セイコーハウス銀座ホール」で「坂東玉三郎衣裳展 四季・自然・生命─時の移ろいと自然美─」と題する衣裳展が開催された。展示されたのは、いずれも坂東玉三郎さん自身が、衣裳を制作する職人と対話を重ね、長い時間をかけて作り上げてきた、思い出と思い入れのある歌舞伎衣裳ばかり。この衣裳展は海を渡り、英国の「オックスフォード大学付属アシュモリアン美術館」で2023年11月から2025年11月まで約2年間にわたり開催され、英国でも大きな話題を呼んだ。女方の第一人者である玉三郎さんが、自ら歌舞伎衣裳制作に携わり、その美しさを国内のみならず、海外へも広めている。「PREMIUM JAPAN AWARD 2026」の受賞は、その熱い思いに対する敬意の表れである。
2026年8月歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」。夏の一夜を夢のような刹那へと誘った玉三郎さんの舞
2026年8月の歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」の第三部は、坂東玉三郎さんによる地唄舞『雪』と『残月』だった。『雪』の舞台は後方に置かれた金屏風と、舞台袖両脇の燭台のみ。『残月』にいたっては朧月が天空に浮かぶだけ。極限まで削ぎ落とされた舞台空間で、玉三郎さんが舞う。舞うといっても、身体が移動する範囲は畳一畳ほど。にもかかわらず、ほんのわずかな首の傾きや目線の方向、微かな裾さばきの動きだけで、切ない恋の記憶が呼び起こされるような、溢れんばかりの情感が漂ってくる。
舞台は無限の広がりを見せつつ、その一方でしめやかに舞う玉三郎さんの神々しいまでの姿に空間のすべてが集約され、それが凛とした気配となって新たに空間へと放射されていく。衣裳はいずれも白。『雪』はちりめんで、『残月』は綸子だ。玉三郎さんのしなやかな動きに沿い、やはりしなやかに身体により沿う純白の衣裳が、夏の一夜を夢のような刹那へ誘う。
会場を訪れた誰もが目を見張った、豪華絢爛な歌舞伎衣裳
3年前、「セイコーハウス銀座ホール」での「坂東玉三郎衣裳展 四季・自然・生命─時の移ろいと自然美─」の会場に足を運んだ人は、間近で見る玉三郎さんの衣裳の豪華さと美しさ、そして斬新な意匠に誰もが目を見張った。
たとえば『助六所縁江戸桜』に登場する三浦屋揚巻が重ね着している裲襠(うちかけ)の1枚目。背中には、金糸の注連縄、鏡餅など「人日の節句(1月7日)」の飾り物が手刺繍で施され、なんと作り物の伊勢海老までも。斬新というかシュールというべきか、見る人の度肝を抜く意匠だ。それを脱ぐと、今度は「上巳の節句(3月3日)」の趣向が背中一杯に刺繍されている。そこでは枝垂れ桜の下に幔幕が張り巡らされ、火炎太鼓を打ち鳴らしながら花見の宴が催されている。
女方の最上位とされる「立女形」によって演じられる揚巻が、舞台に登場する際に重ね着している裲襠(うちかけ)の1枚目。金糸の注連縄、門松、鏡餅が手刺繍で施され、真ん中には大きな伊勢海老が鎮座する。(2001年6月歌舞伎座)©Takashi Kashihara
一枚目を脱ぐと、「上巳の節句」をモチーフとした、豪華絢爛たる意匠が現れる。満開の枝垂れ桜の下、幔幕が張り巡らされ、火炎太鼓を打ち鳴らしながら花見の宴が盛大に催されている。(2001年6月歌舞伎座)©Takashi Kashihara
近代の歌舞伎衣裳に取り入れた琳派の意匠
「背中に伊勢海老を背負うなんて、まさに、なんでもありの歌舞伎衣裳そのものですね。でも、この伊勢海老は、楽屋で仕度が整ってから背中に付けていただくので、私からは見えないのです。改めて見ると、なんとも凄いものを背負っているのだな、と驚きます」
また、『廓文章』の扇谷夕霧の衣裳は、枝垂れ柳に鷺が舞い、裾回りには流水が描かれている。
「これは琳派の影響を受けています。日本の美意識に脈々と息づいているのが琳派です。ここ百年ほどの歌舞伎衣裳の流れは、明治の先輩俳優方が伝統の琳派模様に、近代絵画の画風を取り入れたものです。六代目の歌右衛門さんや六代目の菊五郎さんは横山大観さんや東山魁夷さんに依頼して衣裳を考案してもらっていました」
「私は先輩方が作り上げてきたこうした近代の歌舞伎衣裳に、私なりの構想で琳派模様を取り入れています。自分で作り始めたのは30代の半ばくらいですが、唐織や刺繍を施した衣裳作りに多く関わったのは40代からです。先輩方が着ていらっしゃった衣裳は私には小さいので、私の寸法にしなければなりませんでした。それで少し大きめに染め直していただいたりすると、今度は他の方には大きすぎたりもします。それで、自分自身の衣裳を作るしかなかったのです。必要に迫られての衣裳作りでした」
伝統芸能の歌舞伎には予め決められた「型」があり、衣裳もこの役はこの衣裳という具合に、決まり事がある。長年受け継がれてきたこうした決まり事を守りながら、そこに玉三郎さんの美意識を時には大胆に反映させ、新たな歌舞伎衣装が生まれた。
『廓文章』で扇谷夕霧が纏う衣裳。凍てつく冬の夜、枝垂れ柳に雪が舞うなか鷺が水辺で佇む。冬の夜の寂しさを表す一方で、夕霧太夫の華やかさと儚さをも表現。演目の内容を玉三郎さんが独自に解釈し、琳派調に描いた。(2001年10月歌舞伎座)©Takashi Kashihara
歌舞伎は肉体表現そのもの。そして衣裳は皮膚
『雪』と『残月』の衣裳に関して、玉三郎さんは事前の記者会見で「衣裳はどちらの演目も白に落ち着きました」と語っている。仄暗い照明に溶け込みながらも、輪郭が際立つ「白」。幾重もの思慮を重ねての「白」の選択だったのだろう。玉三郎さんにとっての衣裳とは……。
「歌舞伎は肉体表現そのもので、衣裳までも含んだ肉体表現だと思います。いうなれば衣裳は皮膚にもなるのです。助六の揚巻でも、お客様が『この人は一日中この衣裳を着ている』と思ってくださるように着ることが大切です。軽い衣裳のように見えてしまったら、舞台は途端に貧弱なものになります。また、私は先輩の女形から『女形は裾の角まで神経を行き届かせなさい』と教育されてきました。それぐらい、衣裳の隅々にまで気を使わなければなりません。ただ、一度舞台に立つと、裾の様子は自分からは見えません。どのように裾を引いているかは、自分で分かっていなければなりません。そのためには、裾にどれくらい芯を入れればよいかを自分で把握しておく必要があるのです」
衣裳を「軸」で着る
それにしても、たとえば三浦屋揚巻の裲襠。ふんだんに刺繍が施された分厚い裲襠を重ね着し、おまけに背中に海老まで背負って重くないのだろうか?
「おそらく40㎏くらいあると思います。でも舞台に立つと不思議に重さを感じません。軸というか体の全体で着ている感覚なので、重さを感じないのです。でも、衣裳を風呂敷で包んで持つとずっしりと重いのです。ああ、こんな重いもの着ていたんだと思います。『鷺娘』でも、白無垢から娘、そして鷺の精と3枚の衣裳を重ね着しています。以前量ったら17㎏もあり、私自身もびっくりしました」
『雪』や『残月』で玉三郎さんが見せた、しなやかで揺蕩(たゆたう)ように舞いながらも、そこに漂う凛とした気品。そして『助六所縁江戸桜』や『鷺娘』での衣裳の重さを微塵も感じさせない動き。それは衣裳を「軸で着ている」感覚があるからこそ、表現できる次元に他ならない。
何度も職人のもとに足を運び、ようやく完成する衣裳
衣裳展を開催するにいたったきっかけのひとつは、玉三郎さんが抱き続けている危機感だった。
「歌舞伎の衣装はある意味では消耗品でもありますので、きちんと保存されることは稀なことです。そのあたりが、能装束とは異なるところです。私が何かを演じようとしても、その役の為の良い衣裳がない、という場合が続き、それならば自分で作るしかないと決心したのが、そもそもの始まりでした」
衣裳を作るにあたり、玉三郎さんはしばしば自ら職人のところに出向く。
「『雪』の衣裳は、京丹後のちりめん屋さんに足を運んで、どの色でどの重さのちりめんかを相談して幾度か試し織りをし、仕立屋さんとはどれくらい袖口や裾に綿を入れるかを話し合い、ようやくできあがってきたものです。」
歌舞伎衣裳の素晴らしさと、それを伝えることの大切さ
「先輩の俳優さん方が錚々たる画家にお願いすることができたのは、先輩方には絵を見る力がありましたし、画家の方々も依頼されているお芝居の内容を理解する力量と技があったからです。画家だけでなく無名の職人さんたちもそうでした。阿吽の呼吸で衣裳を作ることができたのです。ところが、今ではその双方の関係性が希薄になりつつあります。さらに、職人さんが少なくなってしまっているという問題もあります。地方の衣裳の倉庫や美術館には、昔の座元のところに有った、素晴らしい衣裳が残されていたりもしますが、現在は職人さん達が少ないので、それを手本として再現することが難しくなっています。衣裳だけではありません。歌舞伎の舞台には、さまざまな小道具が登場しますが、そうした小道具を作る職人さんも年々減ってきています。このように職人さんがどんどん減っている状況は、本当に危機的な問題だと思います」
「ですので、歌舞伎俳優も勉強しなければなりません。画家や職人さんまかせではなく、自分がこんな衣裳を着たいという思いを伝え、作り手と会話を重ねることで、はじめて良い衣裳ができてきます。私も画家や職人さんにきちんとした意思をお伝えできるよう、さまざまなことを学んできました。日本の美術だけでなく西洋の絵画や音楽なども吸収し、そこから得たものを衣裳作りに活かしてきました。長い時間をかけて作ったものはやはり素晴らしく、お客様が見れば、出来具合と、その創作過程を理解して楽しんで頂けます。それが役者として嬉しく、有難いたいことなのです」
こうして出来上がった、美術品ともいえる衣裳が展示されることで、少しでも多くの人が歌舞伎衣装の素晴らしさに触れ、それを伝えていくことの大切さに思い至ることを玉三郎さんは望んでいる。
『廓文章』の結末の場面で夕霧が羽織る裲襠。孔雀の胴体と羽根は豪華な金糸で表現され、裾回りは大輪の牡丹が咲き誇る。玉三郎さんは、過去の文献を繙き、それを参照しながら独自の解釈を加えて、この意匠を考案した。(2001年10月歌舞伎座)©Takashi Kashihara
『葵の上』で、源氏の正妻である葵の上の枕元に生霊となって現れる六条御息所が纏う衣裳。唐織という最高級の技法を用いて、藤と御所車が色鮮やかに織り上げられている。(2011年3月 御園座) ©Takashi Kashihara
坂東玉三郎 Bando Tamasaburo
1950年東京生まれ。1964年14代目守田勘弥の養子となり5代目坂東玉三郎を襲名。以来、歌舞伎界を代表する女方として数々の大役を演じる。2012年「歌舞伎女方」保持者として人間国宝に認定。歌舞伎俳優のみならず、俳優、映画監督、演出家として国内外で活躍する。
Photos by Takashi Okamoto
Location provided by Grand Hyatt Tokyo
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
PREMIUM JAPAN AWARD
関連記事
投稿 歌舞伎俳優 坂東玉三郎さん 「後世に伝えるべき歌舞伎衣裳の素晴らしさと、それを支える職人技」 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
「A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA」が移転オープン
2026.9.18
空間デザインは吉岡徳仁。南青山に誕生した、A-POC ABLEの発信拠点
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
「A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA」が移転オープン。場所は旧店舗と同じ、東京・南青山のフロム・ファースト・ビル1階。新店舗は3フロア構成へと拡張し、国内最大のA-POC ABLE ISSEY MIYAKE店舗として新たなスタートを切った。
三宅一生が1998年にスタートしたA-POCは、服づくりのプロセスを変革し、着る人も参加する新たなデザインのあり方を提案してきたブランドだ。その思想をダイナミックに発展させ、さまざまな「ABLE」を生み出すのが、A-POC ABLE ISSEY MIYAKE。新店舗は旗艦店であると同時に、最新のものづくりや多様なアイデア、人々のコミュニケーションが交差するプラットフォームとしての役割も担う。
空間デザインを手がけたのは、吉岡徳仁。白と黒を基調としたモノトーンの空間に、テクノロジーによる革新性と手仕事によって引き出される質感を取り入れ、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEのものづくりの思想を落とし込んでいる。
新設されたギャラリー空間「A-POC SPACE」では、オープニング企画としてパリを拠点に活動する写真家・梅本健太による展覧会「PORTRAITS:HANDS」を開催。横尾忠則、名和晃平、ハリ・コスキネンをはじめ、さまざまな分野で活躍する23名のクリエイターたちの「手」の肖像が、ライトボックスを用いて展示される。
ファッションという領域を越え、新たな可能性を発信する場へ。進化を続けるA-POCを、南青山の新たな空間で体感してみてはいかがだろうか。
◆A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA
【住所】東京都港区南青山5-3-10 FROM-1st
【営業時間】11:00~20:00
◆「PORTRAITS:HANDS」
【会期】開催中~2026年10月28日(水)
【会場】A-POC ABLE ISSEY MIYAKE / AOYAMA「A-POC SPACE」
© ISSEY MIYAKE INC.
Store design: TOKUJIN YOSHIOKA + TYD
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 空間デザインは吉岡徳仁。南青山に誕生した、A-POC ABLEの発信拠点 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Lounge
Premium Salon
アート探訪記~展覧会インプレッション&インフォメーション
2026.9.12
銀座・和光「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」
4名の作家のコラボレーション作品「四弁花 刻の華」。素材も技法も異なる個々の作品を一片の花びらに見立て、「四弁」の花が開いたかのように構成した。w21~33×d7~12.7×h1.8~4cm
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
8月末にリニューアルオープンしたセイコーハウス6階 セイコーハウスホールで、「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」が開催されています。4人の作家それぞれが、素材の持つ特性を活かしながら、独自の技法で手掛けた、およそ100点の作品が装いも新たになった会場を彩ります。展覧会名の「四弁花」を彷彿とさせるコラボレーション作品も登場。日本の伝統工芸として古くから用いられてきた素材や技法の進化形に出合うことができる展覧会です。
層をなす板ガラスが内包する、やさしい自然の光 ──硝子・小島有香子──
ガラスが光を含んでいる。その光が見る角度によって、濃さも色合いも細やかに変化していく。正確に言えば光は反射光。しかし、層をなしたガラスが外光を受け、それぞれ微妙な色調のグラデーションを作り、そのグラデーションが重なることにより、あたかもガラスそのものが光を内包しているかのようにやわらかく発光する。
小島有香子さんの作品に用いられている技法は「積層ガラス」。建築資材としてガラス窓などに使われている板ガラスを接着材で複数枚貼り重ねて削り、その断面を見せる手法だ。
Layers of Light ─Moon─ ♯4 w24×d7×h24cm
「層となる断面の模様を予め想定し、デザイン画をおこしてから制作に取り掛かります。最初のうちは試行錯誤の連続でしたが、最近では出来上がりの状態を、ある程度予想できるようになりました。板ガラスのなかには、『熱線反射ガラス』と呼ばれる、熱を反射するように表面が金属でコーティングされているものがあります。そうしたガラスを使うと、ガラスとガラスの重なり目が、自ら発光するかのように、きらりと輝きます」
小島さんの言葉が物語るように、重なり目にシャープに走る光のラインが作品全体を引き締め、緊張感あるたたずまいへと高めていく。
幾何学的な構成の作品に漂う、理知的な雰囲気
幼いころからもの作りが好きだった小島さんは、迷わず美術系の大学に進んだ。そこで選択したのはガラス。吹きガラスをはじめ、研磨ガラスや積層ガラス、鋳造ガラスなど、さまざまなガラス技法を一通り学んだ。そうして選んだのが、積層ガラスだった。
「吹きガラスに比べると時間も手間もかかりますし、形や色の制限も生じてきます。でもその制限のなかであれこれ考えていくことに面白みがあります。精密な設計図を予め作成し、それに基づいて制作していく過程は幾何学的でもあり、もともと理数系が得意でしたから、自分にむいていたのかもしれません」
Layers of Light ─Forest─ (部分)w19×d6.5×h60cm~w10×d3.5×h30cm
確かに、何層もの板ガラスが緻密かつ幾何学的に構成された作品は、理数系の世界を思わせるような理知的な雰囲気すら漂う。しかしその一方で、「時間と手間がかかる」と小島さんが言うように、完成にいたるまでの作業は膨大な時間を要する。
その大半は削るという作業に費やされる。幾時間もかけた研磨によって、ガラスは硬質な透明感を持ち、光を内包するかのように発光し始める。大きな作品の場合、最初は数十キロのガラスの塊。それをグラインダーで削り、その後に丹念に研磨し、最終的には半分以下の重さとなる。まさに時間と手間、そして体力が必要とされる作業だ。
「まさに力仕事です。でも、その力仕事を経て、自分の想定していた表情だけでなく、思いもよらなかった表情を作品が持ち、それが光となって現れたとき、作業の大変さは消え去っていきます」
会場に置かれた大きな作品は、光だけでなく、高貴なエネルギーをも発しているかのようだった。
乾漆が可能にする、どこまでも柔らかな曲線 ──漆・奥井美奈──
奥井美奈さんの作品は温かい。どこまでも優しく柔らかな曲線が、見る者をほっとさせてくれる。手法は乾漆。古くは奈良時代の仏像などにも用いられた、伝統的な漆の技法のひとつである。石膏で作った型に麻布を漆で貼り、厚みがついたら中の型を出し、ベースとなる胎を作り、そこに漆を塗り重ねていく。
「貼る布が木綿ですと、漆が繊維の中まで入りこみ過ぎて、乾くと割れてしまいます。麻布は漆が芯まで入り込まず、ちょうどよい塩梅で、柔軟性も生まれます。ですので、乾漆は古来より麻布を用います。これも先人の知恵なのでしょうね。乾漆は軽くて丈夫で、ある程度の衝撃にも耐えることができます」
乾漆箱「滴り」 w34×d13.5×h11.5cm
作品のフォルムは、型を粘土や石膏で作るときに決まる。それだけ大切な初期作業だが、奥井さんはその工程が楽しいと言う。
「こちらを膨らませてみようか、ここを少し丸くしようかと、できあがりの姿を思い描きながら手を動かしていく過程は、とても楽しいものです。石膏を削りながら、型を仕上げていきます」
奥井さん自身が楽しみながら、自在にイメージを働かせることで、柔らかく流麗な曲線美が生まれる。
曲線の柔らかさを引き立てる、たおやかな朱色
奥井さんの作品のもうひとつの特徴が、柔らかな曲線と調和し、その優しさをより引き立てる、たおやかな朱漆の色合いだ。微かに黄味を帯びた朱漆は、華やかながらも柔和で、伝統的な重々しい朱とは異なり、どこか軽やかでモダンな雰囲気さえ漂わせている。
奥井さんは、奥深い艶を湛えた黒漆の作品も手掛けている。会場の一画には、黒漆と朱漆の作品が交互に並べられ、お互いの色調がより際立つ趣向がこらされている。
乾漆水指「遍く降る」 ⌀20×h17.5cm
奥井さんの漆の技術は、日本を代表する漆芸の産地である石川県の輪島で磨かれた。
「大学卒業後に、石川県立輪島漆芸技術研修所で5年間の研修を経たのち、室瀬和美先生の工房に受け入れていただき、そこでさまざまなことを学びました。先生の技術を間近で拝見できたことに加え、先生はご自身の作品制作だけでなく文化財の修復なども手掛けていらしたので、数々の素晴らしい作品に接することができました。そうした経験も財産となっています。そして作品や仕事を諦めないことを学びました」
現在は横浜にアトリエを構え、制作を続ける奥井さん。
「漆というと、お椀とかお重のようなものを想像しがちですが、こうした自由な楽しい形のものもある、ということを少しでも多くの方に知っていただけたら、と思います。伝統の用の美も大切にしつつ、さまざまな作品にも取り組んでいきたいと思います」
「あやおりがね」。編込まれた金属の平角線がおりなす美しい文様 ──金属・家出隆浩──
「綾織」という名称の織物がある。経糸と横糸の交差する点が斜めになっていく独特の織り方で、ジーンズやコート地などに使われることが多い。この技法を金属に用いたのが、家出隆浩さんの「あやおりがね」と命名された一連の作品である。
銅そのものをはじめ、銅に3%前後の金を加えた「赤銅」、「赤銅」に25%の銀を加えた「四分一(しぶいち)」など、さまざまな金属を細い平角線に加工。その平角線を綾織のように編んで板状にし、銀ロウを流し込んで一体化させたものを鍛金で立体化していく。作品の表情は、まさに編み物。異なる色合いの金属の細板が交差してできる緻密な模様は、モザイクにも似たエキゾチックさを漂わせながらも、編み物ならではの独特の模様は、どことなく懐かしい。
あやおりがね器「はやせ」 w42×d41×h12cm
「金属というのはどうしても硬質で無機質なイメージが付きまといます。そこから脱却するにはどうすればよいかと考え、細くした金属を編むことで、有機的な温かみを持たせることができないかと、試行錯誤して辿り着いたのが『あやおりがね』です。この技法を使っているのはおそらく私一人だけで、日本だけでなく世界でも古今東西例はないと思います」
一抱えもあるほど大きな器の内側と外側には、編込みによって生まれる規則正しいパターンがリズミカルに並び、その模様がたっぷりとした器のフォルムと程よい調和を見せる。
不思議なたたずまいのオブジェ作品「屹立」
会場には、不思議なたたずまいのオブジェ作品も並ぶ。「屹立」と命名された作品は、まさに金属の編み物。仔細に眺めると、何本もの平角線が緻密に編込まれ、長く残して編込んでいないその先端は、あえて長さを揃えずカットされている。いわば、器などの作品になる前の状態がもつ面白さを、そのまま作品としたものだ。
アクリルの台座から文字通り屹立するその作品では、使用されている素材の平金線はあくまでも金属として無機質だが、その先端は少しの振動でか細く打ち震え、作品そのものがひとつの生命体のようにも見える。金工ながらも柔和な表情をもつ他の作品とは一線を画すこの作品は、現代アートとして、見る者の心にさざなみを呼び起こし、不思議な感覚で迫ってくる。
あやおりがね「屹立」 w22×d26×h42cm
「表現様式の違いで、『あやおりがね』の一連のシリーズを『真・行・草』の3種類に分けています。『屹立』は『草』に属しています。『真・行・草』いずれの作品も、一本一本の平角線が編込まれることによって、お互いが影響しあって複雑で美しい模様となっていきます。一本の平角線そのものは、やはり無機質で味気ないもの。それがお互いに関係性を持つことで、それぞれを引き立て合い、美へと昇華していきます」
金属と金属との出合いがもたらす新たな美を求め、家出さんは編み続ける。
木目と象嵌の拡張高い調和 ──木・渡辺晃男──
「木工というのは、自然からの贈り物である木に内在する美しさを、どれだけ引き出すか、ということが大切です。ですので、木目(もくめ)の美しさを可能な限りそのまま残し、象嵌は必要最小限に留めおく。それが制作に向かう際の私の姿勢です」
端正な箱物の作品が並ぶ前で、渡辺晃男さんはそう語る。神代欅、黒柿、ウォールナット、桜……。素材として用いられる木はさまざまだが、どの場合も板材の段階から木目を慎重に見極め、吟味を重ねた部分だけを作品に用いる。
「綺麗な木目に象嵌のような模様を入れるのは、じつは葛藤があります。ですので、象嵌を入れる場合は、シンプルな柾目に効果的に入れます。複雑な木目が多い木ですと、模様が打消しあって両方ともマイナスになってしまいます」
効果的に入れられた象嵌は、柾目の美しさと調和し、作品を引き立てていく。小箱の蓋に散らされた青緑の小さな点は、日本画の顔料の緑青(ろくしょう)で鹿の角を染め、それを小さく粒上にして埋め込んだもので、奈良時代から使われていた技法だ。象嵌で描かれた優美な模様も、唐草文様にも似た、やはり奈良時代からの模様を彷彿とさせる。
神代欅有線寄木象嵌小箱 w30.5×d14×h6.5cm
「奈良にはよく足を運んで、正倉院御物などに見られる古くからの模様などを研究し、それを活かしています。緑青で鹿の角を染めた青緑の色合いが好きで、このようにアクセントで使いますが、じつは染めるには何年もかかるという、大変手間と時間のかかる素材でもあります」
渡辺さんの作品が醸し出す、たおやかさと優美さの源は天平の美にあった。しかし一方で、シャープに走るラインがモダンな様相をも湛える。このラインもじつは寄木象嵌の手法で入れられている。
一本のラインはなんと0.14ミリ幅。その細さで7本から9本ほど入った寄木が一組となって、蓋と側面を彩る。葛藤を経て誕生した端正な象嵌が、神代欅の美しい柾目とあいまって、気高い作品世界を作り上げている。
蓋を開けると、一変してそこは優美な金色の世界へ
神代欅有線寄木象嵌小箱
蓋を開けると、一変してそこは華やかな金色(こんじき)世界が出現する。蓋裏と内側には金砂子が贅沢に使われ、雅やかな趣だ。抑制された蓋表とは対照的な世界に、しばし驚く。
「こうしたところまでに気を配るのが日本の工芸の素晴らしさだと思いますし、細やかな心配りを取り入れるのが、作り手としての喜びです」
昨年、重要無形文化財「木工芸」保持者、つまり人間国宝に認定された渡辺さんは、蓋裏と内側に自らが施した表現を、微笑みを交え楽しそうに語る。
神代欅唐草紋小箱 w27.2×d9.7×h13cm
◆アート探訪記~展覧会インフォメーション
「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」
会期:2026年9月10日(木) 〜 2026年9月23日(水)
時間:11:00 – 19:00 最終日は17:00まで
- 場所:セイコーハウス 6階 セイコーハウスホール
取材・構成 櫻井正朗 Masao Sakurai
『婦人画報』元編集長代理。陶芸や漆芸など、日本の伝統工芸をはじめ、茶道や歌舞伎などさまざまな日本文化の取材・原稿執筆を担当する。現在ではフリーランスの編集者として、書籍、雑誌、広告制作に携わる。「プレミアムジャパン」では主に伝統工芸・旅行関係の記事を執筆。
写真 高嶋佳代 Kayo Takashima
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
Lounge
Premium Salon
アート探訪記~展覧会インプレッシ…
Premium Salon
関連記事
投稿 銀座・和光「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
軽井沢・南ヶ丘倶楽部で開催。「錦秋茶会 2026」
2026.9.14
秋の軽井沢で、日本の伝統と茶の湯が交差する一日を
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
紅葉に染まる秋の軽井沢で、日本の伝統芸能を一日かけて楽しむ「錦秋茶会」が、2026年10月25日(日)、軽井沢南ヶ丘倶楽部にて開催される。
日本舞踊 若月流二代目家元 若月仙之助
邦楽
こうの 紫(唄・三味線)、山本ゆきの(唄・三味線)、望月美沙輔(笛)、島村聖香(打物)、望月左太助(打物)
流派の枠を超え、現代の感性と日本の伝統が響き合うひとときを届ける「錦秋茶会」。能舞台「千ケ滝」では、若月流二代目家元・若月仙之助による日本舞踊と邦楽の特別公演を開催。「春興鏡獅子」をはじめ、端唄や小唄、長唄、長野県の民謡など、多彩な日本の音と舞が披露される。さらに、趣の異なる三つの茶席では、初めての人も気軽に茶の湯を楽しめる。
会場となる南ヶ丘倶楽部は、東京ドームに匹敵する約51,000㎡の広大な敷地を有する文化施設。数寄屋建築家・中村昌生が設計した茶苑「南暁」には、千利休が大阪城内に築いたとされる茶室を復元した「大庵」をはじめ、「広間」「立礼席」の三つの茶室があり、「錦秋茶会」ではそれぞれ趣向の異なる茶席が設けられる。
大庵 奈良 宗久 裏千家今日庵業躰(正教授方) Ⓟ Yumiko Miyahama
広間 川村 喜久 一般財団法人 川村文化芸術振興財団 理事長
「大庵」では、裏千家今日庵業躰(正教授方)の奈良宗久が席主を務め、「広間」では川村喜久が若手工芸作家の作品や現代アートを取り入れた茶席を演出。「立礼席」では「和サロンふじた」お茶ごっこが、作法の手ほどきとともに一服を供する。
茶の湯から工芸、現代アート、邦楽、日本舞踊まで。秋色に染まる軽井沢の森で、日本の伝統に触れる一日を過ごしてみてはいかがだろうか。
◆「錦秋茶会 2026」
【開催日】2026年10月25日(日)
【会場】軽井沢南ヶ丘倶楽部(長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1052-73)
【時間】10:00~16:00 ※受付9:30~
【定員】150名 ※定員になり次第締め切り
【料金】8,000円~15,000円
※お茶席「大庵」は完売。その他のチケットも定員になり次第販売終了。最新の販売状況は公式サイトにて要確認。
関連リンク
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 秋の軽井沢で、日本の伝統と茶の湯が交差する一日を は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
名画の余韻を美食で味わう
2026.9.9
国立新美術館に『ルーヴル美術館展 ルネサンス』コラボメニューが登場
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
2026年12月13日(日)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催中の『ルーヴル美術館展 ルネサンス』。その開催に合わせ、館内のレストラン&カフェ4店舗に、展示作品から着想を得たコラボレーションメニューが登場。ルネサンスを代表する名画の世界を料理やスイーツ、ドリンクで表現している。
ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ(3F)
【料金】ランチコース 7,300円、ディナーコース 9,500円
※ランチは+2,200円で肉料理を追加可能
※ディナータイムのみ予約可
3階「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」では、展示作品の世界観を一皿一皿に落とし込んだ特別コースをランチ&ディナーで提供。今回初来日を果たすレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作《女性の肖像》、誤って付された別称《美しきフェロニエール》から着想した魚料理など、作品の世界観を映し出した料理やデザートが並ぶ。
サロン・ド・テ ロンド(2F)
【メニュー】チョコレートといちじくのムースケーキ ブラウニーとオレンジソース添え(コーヒーまたは紅茶付)
【料金】1,760円
館内3カ所のカフェでも、気軽に楽しめるコラボレーションメニューを展開。2階「サロン・ド・テ ロンド」では、《ミケランジェロの肖像》をイメージした「チョコレートといちじくのムースケーキ」が登場。肖像のターバンをたっぷりのホイップクリームで表現した、遊び心のある一皿だ。
カフェ コキーユ(1F)
【メニュー】ダブルフレーバーモカ(ホット/アイス)
【料金】各990円
カフェテリア カレ(B1F)
【メニュー】仔羊のトマト煮 南仏風野菜とバターライス添え
【料金】1,430円
1階「カフェ コキーユ」では、アルブレヒト・デューラーの《サイ》のモノクロームの世界観を表現した「ダブルフレーバーモカ」を。地下1階「カフェテリア カレ」では、ルーヴル美術館のメインエントランス「ピラミッド」をイメージした仔羊のトマト煮を楽しめる。
「ルーヴル美術館展 ルネサンス」では、ルーヴル美術館のコレクションから選び抜かれた50点余りを通して、15~16世紀に花開いたルネサンス美術を紹介する。鑑賞した作品の余韻を、今度は味覚で楽しむ。アートと美食を行き来する、この秋ならではの美術館体験を楽しんでみてはいかがだろうか。
◆『ルーヴル美術館展 ルネサンス』コラボメニュー
【期間】2026年9月9日(水)~12月13日(日)
【会場】国立新美術館内レストラン・カフェ
※価格はすべて税込。食材の仕入れ状況などにより、内容や提供期間が変更になる場合があります。
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 国立新美術館に『ルーヴル美術館展 ルネサンス』コラボメニューが登場 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
銀座・和光で開催「四弁花 かぐわしⅡ」
2026.9.8
硝子、漆、金属、木。4つの素材が響き合う工芸展
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
銀座・和光のセイコーハウスホールにて、2026年9月10日(木)から23日(水)まで、「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」が開催される。硝子、漆、金属、木という異なる素材を一片の花びらに見立て、4名の工芸作家の作品を紹介するグループ展。2023年に続く第2回となる今回は、器から壁面作品、オブジェまで80余点が一堂に会する。
小島有香子 「Layers of Light ーWaterー」 w21×d6×h35cm
奥井美奈 乾漆箱「寧(ねい)」 w33.5×d22.5×h16cm
参加するのは、それぞれ異なる素材と技法を追求する4名。板ガラスを積層して削り出し、光を内包するような造形を生み出す小島有香子。乾漆ならではの柔和で優美なフォルムと、漆の深い色艶を追求する奥井美奈。独自の技法「あやおりがね」によって金属造形の新たな表現を切り拓く家出隆浩。指物の確かな技を礎に、杢目と象嵌が調和した格調高い作品を手がける渡辺晃男。
家出隆浩 あやおりがね「はなゑみ」 φ18×h12.5cm
渡辺晃男 黒柿蘇芳染拭漆有線寄木象嵌箱「遥(はるか)」 w12.4× d12.4×h17.5cm
本展に華を添えるのが、4名の技を結集して生まれた特別なコラボレーション作品「四弁花 刻の華(ときのはな)」。硝子、漆、金属、木という異なる素材が響き合うことで生まれる新たな表現にも注目したい。
また、9月12日(土)と20日(日)には、出品作家4名によるギャラリートークも開催。作品を鑑賞するだけでなく、素材への思いや制作の背景に触れられる機会となる。
「四弁花 かぐわしⅡ 硝子・漆・金属・木」
【会期】2026年9月10日(木)~23日(水)
【会場】セイコーハウスホール(東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス6階)
【営業時間】11:00~19:00(最終日は17:00まで)
【入場料】無料
【ギャラリートーク】9月12日(土)、20日(日)各日14:00~
撮影:野村知也
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 硝子、漆、金属、木。4つの素材が響き合う工芸展 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
400年前、京の都を沸かせた壮麗な行列を追体験
2026.9.8
泉屋博古館で開催寛永行幸四百年記念 特別展「寛永行幸と花の都の文化びと」
《二条城行幸図屏風》(部分)江戸時代・17世紀 京都市指定文化財
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
京都の泉屋博古館では、2026年9月5日(土)から10月18日(日)まで、「寛永行幸四百年記念 特別展 寛永行幸と花の都の文化びと」を開催する。今から400年前の寛永3年(1626)、後水尾天皇が徳川秀忠・家光の招きにより二条城へ行幸した「寛永行幸」。江戸時代初期に繰り広げられた歴史的な一大イベントを起点に、そこで花開いた寛永文化と、文化を育んだ人々の交流をひもとく展覧会だ。
《二条城行幸図屏風》左隻部分:後水尾天皇の鳳輦 江戸時代・17世紀 京都市指定文化財 泉屋博古館
《二条城行幸図屏風》右隻部分:徳川家光将軍の牛車 江戸時代・17世紀 京都市指定文化財 泉屋博古館
寛永3年9月6日、天皇一家と公家、将軍、全国の大名がそろう天下の大行列が京の街を進み、空前の活況を呈したという寛永行幸。本展の大きな見どころとなるのが、その様子を描いた泉屋博古館所蔵の《二条城行幸図屏風》だ。
《二条城行幸図屏風》部分:東福門院和子の牛車(右隻)江戸時代・17世紀 京都市指定文化財 泉屋博古館
武家のもとへの天皇の行幸は、歴史上も数えるほど。それを一目見ようと、全国から人びとが集まったと伝えられている。《二条城行幸図屏風》には、天皇の鳳輦や将軍・徳川家光の牛車をはじめ、沿道に集まった人々までが驚異の細密表現で描かれている。本展では、新時代をつげる文化の饗宴を、高精細画像も活用して余すところなく紹介する。
《東福門院像》江戸時代・文政10年(1827) 京都市指定文化財 光雲寺
《東福門院御料 唐衣表着》江戸時代・17世紀(京都市指定文化財 霊鑑寺)京都府指定文化財 【展示期間:9月5日~9月27日】
さらに寛永行幸そのものに加え、その前後から17世紀後半にかけて発展した「寛永文化」にもフォーカス。日本史上で唯一、将軍家に生まれ天皇の后となった東福門院・徳川和子の衣装調度や東福門院の創作品のほか、生涯手元に置いて礼拝したと伝わる「仏舎利塔」も特別出品される。
《百椿図巻》部分 江戸時代・17世紀 根津美術館
《小井戸茶碗 銘 六地蔵》朝鮮時代・16世紀 泉屋博古館東京
後水尾天皇、徳川秀忠・家光、近衞信尋、小堀遠州など、行幸に参加した人々は芸術文化にも深い関心を寄せていた。会場では、彼らの作品や愛蔵の茶道具などを通して、公・武・民の垣根を越えて育まれた文化交流をひもといていく。
後水尾天皇《和歌懐紙 詠寝覚月》江戸時代・17世紀 泉屋博古館
野々村仁清《鶏撮丸香炉》江戸時代・17世紀 泉屋博古館東京
豪華絢爛な行列から、宮廷文化、茶の湯や和歌まで。400年前の京都を彩った文化に触れながら、寛永という時代に思いを馳せてみてはいかがだろうか。
「寛永行幸四百年記念 特別展 寛永行幸と花の都の文化びと」
【会期】2026年9月5日(土)~10月18日(日)
【会場】泉屋博古館(京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24)
【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】月曜日(9月21日、10月12日は開館)、9月24日(木)、10月13日(火)
【入館料】一般1,200円、学生800円、18歳以下無料
関連リンク
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 泉屋博古館で開催寛永行幸四百年記念 特別展「寛永行幸と花の都の文化びと」 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
中秋の名月を待ちながら、夜の美術館を楽しむ
2026.8.31
原美術館ARCで3日間限定の夜間イベント。建築ライトアップや屋外作品ガイドも
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
群馬県渋川市の原美術館ARCでは、開催中の展覧会「Fly to the Moon:月をめぐる5つの物語」の関連企画として、9月25日(金)から27日(日)までの3日間限定で夜間イベントを開催。展覧会は通常より30分延長し、展示室の扉が閉まったあとは、建築と屋外作品のライトアップが楽しめる。
メインイベントは、9月26日(土)の17時からはじまる「観月会 ― 夜の美術館で月を待つ ―」。建築家の磯崎新氏が設計した、ピラミッド型の屋根が特徴的な美術館を背景に、東の方角にある赤城山から昇る月を待ちながら、普段とは違う特別な時間を過ごす一夜だ。
イベント当日は、夕暮れとともに建築と屋外作品のライトアップがスタート。館内のカフェ ダールでは、DJによる演奏や軽食も用意され、建築や屋外作品を案内する有料のガイドツアーも開催する。
さらに、中秋の名月にあたる期間中は、17時から20時まで美術館の敷地を特別に開放。ミュージアムショップとカフェも営業時間を20時まで延長するため、仕事帰りや旅の途中に立ち寄って、夜の美術館で思い思いの時間を過ごすことができそうだ。
「月」をテーマにした展覧会を鑑賞し、屋外で本物の月を見上げる。秋の夜ならではの、詩情あふれるひとときを楽しんでみてはいかがだろうか。
◆「観月会 ― 夜の美術館で月を待つ ―」※事前予約制
【開催日】2026年9月26日(土)
【時間】17:00~20:00(受付19:00まで)
【会場】原美術館ARC 内 カフェ ダール
【定員】100名
【参加費】一般2,500円、中学生以下1,000円、原美術館ARCメンバーシップ会員500円
*原美術館ARC入館料込、1ドリンク付
*未就学児無料、中学生以下は保護者同伴
*展覧会は17:00まで
*雨天決行
◆美術館建築ライトアップ ※事前予約制
【開催期間】2026年9月25日(金)~27日(日)
17:00~20:00(受付19:00まで)
【参加費】1,000円(17時までに入館の際は、別途原美術館1ARC入館料がかかります)、美術館ARCメンバーシップ会員500円
*各日先着40名は1ドリンク付
*未就学児無料、中学生以下は保護者同伴
*展覧会は17:00まで
*屋外作品ガイドは17:15より(約60分、希望者のみ、500円)
*雨天決行
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 原美術館ARCで3日間限定の夜間イベント。建築ライトアップや屋外作品ガイドも は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
アラビアの名作「アピラ」が復刻。日本先行で再登場
2026.8.30
幸運を運ぶ四つ葉のクローバーがモチーフのコレクション
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
フィンランドのライフスタイルブランド「アラビア」から、1971年に誕生したテーブルウェアシリーズ「アピラ」が復刻。2026年9月16日(水)より、アラビア公式オンラインストアおよび全国のアラビア取扱店にて日本先行で発売される。
「アピラ」を手がけたのは、フィンランドを代表する陶芸家であり、アラビアを象徴するデザイナーのひとり、ビルガー・カイピアイネン。代表作「パラティッシ」と同じフォルムを用い、器いっぱいに四つ葉のクローバーを描いたデザインで、誕生から半世紀以上を経た今も多くの人を魅了している。その誕生には、アラビアのものづくりの姿勢を物語るエピソードも。「アピラ」は、「パラティッシ」の装飾を施す前の白い器のうち、品質には問題がないものの、わずかな個体差が見られる製品を活用するという、廃棄を最小限に抑える取り組みから生まれた。1973年に原料の関係で生産を終了した後も復刻を望む声は絶えず、2006年に一度復刻。そして2026年、再び日本で先行復刻を果たす。
“装飾の王”とも称され、豊かな色彩表現で知られるカイピアイネンだが、「アピラ」は濃淡の異なるグリーンのみで構成された、彼の作品のなかでも珍しいデザイン。フィンランドの自然から着想したクローバーが生き生きと広がり、そのなかには幸運のシンボルとされる四つ葉のクローバーも散りばめられている。どこか懐かしく、それでいて幻想的な佇まいに、カイピアイネンならではの美意識が息づく。
アピラ マグ 0.35L 5,830円(税込・9/16発売)
アピラ ボウル 13cm 6,380円(税込・9/16発売)
今回の復刻では、新たに「マグ 0.35L」と「ボウル 13cm」も仲間入り。日々の食卓に取り入れやすいラインナップで、「アピラ」の世界をより幅広く楽しめそうだ。
時代や流行を超えて愛されてきた、北欧デザインの名作。幸運のシンボルである四つ葉のクローバーとともに、毎日の食卓にフィンランドの豊かな自然と詩情を迎えてみてはいかがだろうか。
関連リンク
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 幸運を運ぶ四つ葉のクローバーがモチーフのコレクション は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
柳宗悦が讃えた、琉球の「用の美」
2026.8.28
日本橋髙島屋・大阪髙島屋で開催。「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」
(左)型そめ琉球風物 芹沢銈介(62.4×79.4㎝、1939年) (右)色絵草花文福字皿 鈴木繁男(7.0×25.0㎝、1939年)
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
柳宗悦らが「民藝」の理念を確立してから100年という節目にあたる本年。日本橋髙島屋S.C.と大阪髙島屋の2会場にて、展覧会「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」が順次開催される。
柳宗悦 1933年髙島屋東京店にて撮影
本展は、民藝運動の提唱者・柳宗悦が「宝の山」と称賛した沖縄の工芸を、染織や陶器をはじめとする約100点の作品から紐解くもの。
木綿苧麻白地雲青海波菊牡丹文様紅型衣裳(123.3×121.0㎝、19世紀)
白掛色差線彫蓋物 壺屋(11.0×11.0㎝、19世紀)
柳宗悦が沖縄の工芸に魅了されたのは、同級生であった琉球王家尚家第21代当主・尚昌侯との縁がきっかけ。1938年から4度にわたり沖縄を訪れ、調査と蒐集を行うなかで出会ったのが、独自の風土から生まれた色彩豊かな染織や、力強く大らかな陶器などの手仕事だった。
芭蕉木綿白地手花手巾(82.0×24.0㎝、19世紀末〜20世紀初期)
厨子甕(64.0×60.0×54.0㎝、第二尚氏時代)
展示は全5章で構成。序章と第一章では、柳が沖縄に惹かれる原点となった「紅型」にフォーカスし、19世紀の色鮮やかな衣裳や型紙を展観。続いて芭蕉布や絣などの織物、壺屋焼の酒壺や抱瓶、皿や鉢などを通して、琉球の暮らしのなかで育まれてきた染織と焼物の美に迫る。
あかとり(19.0×31.2×29.0㎝、1939年頃)
笠(高21.6 径39.6㎝、1930〜50年代)
さらに、踊り着や芝居幕、籠、張り子人形など、暮らしと芸能を映し出す品々も登場。最終章では、柳とともに沖縄を旅した芹沢銈介をはじめ、河井寬次郎、濱田庄司ら民藝運動に携わった作家たちが沖縄から学び、制作した作品を紹介する。琉球の手仕事が彼らに与えた影響にも注目したい。
会場では文化映画「琉球の民藝」も上映され、戦前の沖縄の風景や人々の暮らし、芸能が息づく姿を映像で紹介。また展覧会に隣接する会場では、全国各地の手仕事を集めた展示・即売「民藝展」も3年ぶりに開催される。
芭蕉経絣衣裳(124.0×123.6㎝、20世紀初期)
飴釉白打双耳仏花器 壺屋(18.2×8.4㎝、19世紀)
名もなき職人が作った日常の生活道具に目を向け、そこに宿る健全で健やかな美しさを「用の美(ようのび)」として称えた民藝運動。その誕生から100年という節目に、柳宗悦を魅了した琉球の豊かな手仕事と、その土地に根づく美に触れてみてはいかがだろうか。
◆「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」
【入場料】一般1,200円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
東京会場:日本橋髙島屋S.C. 本館8階ホール
【会期】2026年8月26日(水)~9月6日(日)
【時間】10:30〜19:00(19:30閉場)
※最終日は17:30まで(18:00閉場)
大阪会場:大阪髙島屋 7階グランドホール
【会期】2026年9月9日(水)~21日(月・祝)
【時間】10:00〜18:30(19:00閉場)
※最終日は16:30まで(17:00閉場)
◆展示・即売「民藝展」
東京会場
【会期】2026年8月26日(水) 〜9月7日(月) 各日午前10時30分〜午後7時30分 ※最終日は午後6時閉場。
【会場】日本橋髙島屋S.C. 本館 8階催会場
ほかに ●本館7階 ギャラリー暮らしの工芸・民藝のわ/8月26日(水)〜9月8日(火)
※最終日は午後4時閉場。
●本館1階 正面イベントスペース/8月26日(水)〜9月1日(火)
大阪会場
【会期】2026年9月16日(水)〜21日(月・祝) 各日午前10時〜午後7時 ※最終日は午後6時閉場。
【会場】大阪髙島屋 7階催会場
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 日本橋髙島屋・大阪髙島屋で開催。「柳宗悦が出会った沖縄の美 琉球の民藝」 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
ライフスタイルブランド「Lexon」とジェフ・クーンズとのコラボ・シリーズ
2026.8.16
「Balloon Dog Lamp」と「Balloon Dog Speaker」が登場
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
フランスのライフスタイルブランド「Lexon」と、現代美術を代表するアーティスト、ジェフ・クーンズとのコラボレーション・シリーズ「Balloon Dog」のランプとスピーカーが発売された。
「Balloon Dog Lamp」は、約400個のLEDを搭載し、明るさは最大200ルーメン。仕事中やリラックスタイム、パーティーの演出など、さまざまなシーンに合わせて調光可能だ。光の色は、鼻部分を軽く押すだけでホワイト、ブルー、グリーン、マゼンタ、オレンジなど様々なカラーに調整できる。
「Balloon Dog Speaker」は、6基の高精度アクティブドライバーと、精密にチューニングされた4基のパッシブラジエーターが生み出す調和のとれた音響設計により、360°の全方位サウンドが楽しめる。鼻を回すことでボリュームを調整でき、耳を軽くタップすればトラックをスキップできる。また、2台のBalloon Dog Speakerを接続することで、より豊かな奥行きと広がりのあるステレオサウンドも再生可能だ。
あなたも遊び心あふれるコラボ作品で空間を演出してみてはいかが。
◆Balloon Dog Lamp
・LEDカラー9色 ・照明アニメーション9種類
【価格】¥159,980 (税込)
◆Balloon Dog Lamp
・再生時間 約10時間/充電時間 約3時間
【価格】¥159,980 (税込)
※詳細は公式サイトを要確認
関連リンク
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 「Balloon Dog Lamp」と「Balloon Dog Speaker」が登場 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
フェルメール作品の魅力をスイーツで表現
2026.8.13
「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」とコラボ。リーガロイヤルホテル大阪の限定スイーツ
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション 1階「グルメブティック メリッサ」では、大阪中之島美術館で開催される「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」とコラボレーションした限定スイーツを、2026年9月27日まで期間限定で販売。
ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》1665年頃 油彩/カンヴァス 44.5×39.0㎝マウリッツハイス美術館 © Mauritshuis, The Hague
フェルメールの代表作《真珠の耳飾りの少女》から着想を得た本コレクションは、大阪中之島美術館の特設ショップ、およびホテル1階のテイクアウトショップ「グルメブティック メリッサ」、公式オンラインショップで展開。
《真珠の耳飾りの少女》をデザインした特別仕様のサブレや、ホテルの人気商品「ロイヤル ラングドシャ」の限定パッケージ、絵画の色彩をショコラで表現した「アートチョコレートギャラリー」の3種類がラインアップしている。
アートチョコレートギャラリー – 真珠の耳飾りの少女 – 3個入り 2,484円(8月21日〜9月27日の期間限定販売)
なかでも印象的なのが、《真珠の耳飾りの少女》をテーマにした3種のショコラの詰め合わせ。少女の黄金色のターバンや、フェルメールブルー、暗闇に反射する「光の粒」など、フェルメールが描いた光と色彩を繊細に表現した一箱だ。
サブレ 4枚入り 1,296円(8月21日〜9月27日の期間限定販売)
《真珠の耳飾りの少女》転写1枚、プレーン3枚
バター香るサブレには、《真珠の耳飾りの少女》を転写した特別な一枚をセット。真珠の耳飾り部分にはパールシュガー(アラザン)をあしらうなど、作品の世界観を細部まで表現した遊び心も魅力だ。
ロイヤル ラングドシャ 12枚入り 1,944円(9月27日までの期間限定販売)
ホワイト、キャラメル 各6枚
フェルメール作品に宿る“光”と”一瞬の美しさ”を、見た目と味わいで楽しめるアートファン必見の限定スイーツ。展覧会の余韻を、自宅でも楽しんでみてはいかがだろうか。
◆「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」 コラボレーションスイーツ
【販売期間】
・ロイヤル ラングドシャ : 2026年7月25日(土)~9月27日(日)
・サブレ、アートチョコレートギャラリー : 2026年8月21日(金)~9月27日(日)
【販売場所】
・大阪中之島美術館 展覧会特設ショップ
・リーガロイヤルホテル大阪 ヴィニェット コレクション 1階 「グルメブティック メリッサ」
・リーガロイヤルホテル オンラインショップ
※7月25日(土)~8月20日(木)は、 ロイヤル ラングドシャのみ「グルメブティック メリッサ」および、オンラインショップ限定で先行販売
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」とコラボ。リーガロイヤルホテル大阪の限定スイーツ は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
1200年受け継がれる空海の教えに触れる特別展
2026.8.12
国宝を含む至宝が集結。東京国立博物館「空海と真言の名宝」
弘法大師坐像 江戸時代 17世紀 和歌山・金剛峯寺蔵 通期展示
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
東京国立博物館では、2026年9月6日(日)まで、弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」を開催中。会場には、国宝15件、重要文化財60件を含む真言宗十八本山および関係寺院から集結した至宝が一堂に集結。弘法大師・空海の教えと1200年にわたる真言宗の歴史を体感できる内容となっている。
国宝 五智如来坐像 平安時代 9世紀 京都・安祥寺蔵 通期展示
国宝 金銅錫杖頭 中国・唐時代 8世紀 香川・善通寺蔵 通期展示
国宝 三十帖冊子 第二十二帖 空海ほか筆 平安時代 9世紀 京都・仁和寺蔵
後期展示8/11(火)-9/6(日)展示
見どころは、初期密教彫刻の傑作である国宝「五智如来坐像」や、国宝「十二天像」、空海が中国から持ち帰った国宝「金銅錫杖頭」、空海が留学中に密教典籍を書写したノート、国宝「三十帖冊子 第二十二帖」をはじめとする名品の数々。
重要文化財 十一面観音菩薩立像(部分) 平安時代 9~10世紀 三重・観菩提寺蔵 通期展示 撮影:佐々木香輔
国宝 薬師如来坐像 円勢・長円作 平安時代 康和5年(1103) 京都・仁和寺蔵 通期展示
さらに、真言宗最高の儀式とされる「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」に関わる寺宝や、普段は目にすることのできない秘仏9件11体も特別に公開。空海ゆかりの名宝や密教美術、密教図像を通して、真言密教の世界を総合的に体感できる。
重要文化財 如意輪観音菩薩坐像(部分) 平安時代 11世紀 大阪・大門寺蔵 通期展示 撮影:佐々木香輔
会場内の特設ショップでは、重要文化財《如意輪観音菩薩坐像》(大阪・大門寺蔵)のぬいぐるみキーホルダーや、十八本山の寺紋をちりばめた御朱印帳などのオリジナルグッズや、コラボレーショングッズも販売。また、展覧会ナビゲーターを務めるMISIAや、声優の大塚明夫がナレーターとして登場する音声ガイドも用意。
国宝 五大尊像 鎌倉時代 12~13世紀 京都・醍醐寺蔵
不動明王、降三世明王:前期展示7/14(火)-8/9(日)展示
軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王:後期展示8/11(火)-9/6(日)展示
重要文化財 愛染明王坐像 平安時代 12世紀 山梨・放光寺蔵 通期展示 画像提供:山梨県立博物館
空海が伝えた祈りと思想、その精神を受け継ぐ名宝の数々に触れながら、日本文化の奥深さを改めて感じてみてはいかがだろうか。
◆弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」
【会期】開催中~2026年9月6日(日)
*8月31日(月)は開館するのは本展のみとなります。
東博コレクション展(平常展)はご覧いただけません。
また館内の他施設もご利用いただけませんので予めご了承ください。
【会場】東京国立博物館 平成館
【開館時間】9時30分~17時
*毎週金・土曜日は20時まで
*入館は閉館の30分前まで
【休館日】月曜日
※ただし、8月31日(月)は開館
関連リンク
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 国宝を含む至宝が集結。東京国立博物館「空海と真言の名宝」 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。


























