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1980年の5月に何が起こったかを聞かれたら、韓国の人は皆「光州5.18民主化運動(光州事件)」について語るだろう。5.18民主化運動は、1980年5月18~27日までの10日間、全斗煥(チョン・ドゥファン)率いる新軍部の軍事的弾圧に抵抗した光州市民による抗争のことだ。今回は事件と関係のある史跡のうち、代表的なものをいくつか紹介する。
Features
神仏と人物、その“かたち”に秘められた物語
2025.5.30
静嘉堂文庫美術館にて開催。「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」
「大内図屏風」左隻(承安五節絵隻)江戸時代(17~18 世紀) 後期展示
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東京・丸の内、静嘉堂文庫美術館にて、日本絵画のなかに表現されてきた「神仏」と「人物」に焦点を当てた「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」が開催される。会期は7月5日(土)から9月23日(火・祝)まで。
重要美術品「春日宮曼荼羅」 南北朝時代(14世紀) 後期展示
本展は、やまと絵、仏画、垂迹画、道釈画などを通じ、古美術の中に息づく“人のかたち”“神のかたち”の意味を紐解くもの。人物のポーズ、装束、表情に隠された象徴や、仏が人々を救済するために神の姿を借りて現れる考え方を指す「本地垂迹思想」など、ビジュアルと物語性が交錯する日本独自の宗教美術に触れることができる。
重要文化財 牧谿「羅漢図」 南宋時代(13世紀) 前期展示
国宝 因陀羅筆・楚石梵琦題詩「禅機図断簡 智常禅師図」 元時代(14世紀) 前期展示
展示の大きな魅力のひとつは、入門編でありながらも国宝や重要文化財を含む名品が展示されていること。たとえば、春日社の神仏関係を凝縮して描いた重要美術品「春日宮曼荼羅」、深い瞑想にふける羅漢の姿を描いた重要文化財 牧谿「羅漢図」 、悟りの瞬間を描いた中国禅画の名品、国宝 因陀羅筆・楚石梵琦題詩「禅機図断簡 智常禅師図」など、珠玉の作品が揃う。
狩野常信「琴棋書画図屏風」 江戸時代(17~18世紀) 前期展示
さらに、夏休みに合わせた親子向けのギャラリートークや謎解きワークシートも用意されており、大人だけでなく子供も楽しめる試みも。「神仏」と「人物」をめぐる奥深い日本美の世界に、触れてみてはいかがだろうか。
重要文化財 「春日本迹曼荼羅」 鎌倉時代(14世紀) 前期展示
◆絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ
【会期】 2025年7月5日(土)~9月23日(火・祝)
※前期:7月5日~8月11日 / 後期:8月13日~9月23日(ほぼ全作品入れ替え)
【会場】 静嘉堂文庫美術館(東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1階)
【開館時間】10:00~17:00(第4水曜は20:00まで、9/19・20は19:00まで)
【休館日】月曜(ただし祝日開館・翌平日休館。詳細は公式HPへ)
【入館料】一般1,500円、大高生1,000円、中学生以下無料
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永遠の聖地、伊勢神宮を巡る
2025.5.29
伊勢神宮最大のおまつり 繰り返される祈り「式年遷宮」
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ドンッ、ドンッ、ドンッ。
時を知らせる太鼓の音が鳴り響いた瞬間、宮域内の空気がピンと張り詰めた。
令和7年5月2日。今回で第63回を数える伊勢の神宮の式年遷宮、その最初のおまつりとなる「山口祭」の開始を告げる太鼓の音が高らかに鳴らされ、続いて、神職をはじめとする奉仕員一同が、足並みを揃えて玉砂利を踏み締め歩く落ち着いた音とともに、粛々と参道を進んでいく。
20年に一度、すべてを新しくして大御神にお遷りいただくおまつり
式年とは、定められた一定の年限のこと、遷宮は、文字通りお宮を遷すという意味がある。神宮には、内宮、外宮ともに、東西に同じ広さの敷地があり、20年に1度、御正宮のある場所を改めて、古例のままに一から社殿を造営し、神様の衣服や調度品なども一新して、天照大御神をはじめとする神々にお遷りいただく神事が、古来脈々と続けられている。次に新しい社殿に神々がお遷りになるのは、令和15(2033)年。そのために、これから8年の歳月をかけて、さまざまな準備がされるという。
神宮の式年遷宮では、「物忌(ものいみ)」と呼ばれる童男、童女も奉仕員に加わる。
今回は、そんなわが国最大のおまつりである式年遷宮についてご紹介しよう。
神宮の式年遷宮は、第40代天武天皇のご宿願によって発案され、その遺志を引き継ぐ形で、持統天皇4年(690)に行われたことがはじまりとされている。以来、実に1300年以上にもわたり、遷宮が繰り返されてきた。
約1300年前からはじまり、2033年は63回目となる「式年遷宮」
なぜ20年なのか。これについては諸説あり、定説はないとされている。広く言われているのは、社殿が素木(しらき)造りで屋根も萱葺のため、耐久的な面からという説や、宮大工などの伝統技術を継承するために最適な年数とする説、他にも、穀物の貯蔵年限を定めた倉庫令の中で、米の備蓄年限––––ただし、米を蒸して乾燥させた糒(ほしいい=乾飯)の状態での保存––––を20年としているから、という説などがある。
興味深いのは、式年遷宮が定められた当時、すでに日本には、現存する世界最古の木造建築、奈良の法隆寺が建立されていたように、耐久性のある建造物を造る技術が伝わっていたということだ。それでもあえて、神宮では、弥生時代の穀倉に起源を持つ「神明造(しんめいづくり)」という建築様式を用い、20年に1度社殿を造り替え、そっくり同じ姿で新しくするという、世界に類を見ない継承のスタイルを生み出した。
その根底には、米を主食として命を繋いできた日本の風土や文化を守り伝え、神道の理想である「常若(とこわか)」、つまり、常に若々しく瑞々しい状態で神々をお祀りしたいという、古代の人々の強い願いが存在するのだろう。遷宮が繰り返されるたび、この国の人々は、日本の文化や祈りの原点に立ち戻り、古からの技術とともに、その精神も受け継いできたのである。
現在の御正宮に隣接する御敷地(みしきち)に立つ桜の古木。新たな御正宮は、この地に造営される。
天武天皇が何を願って式年遷宮を発案されたか、今となってはわからない。だが、未来は今の連続の上に成り立つもので、繰り返すという行為、営みこそ、実は1番に意味があり、永遠をも可能にするということを、神宮の式年遷宮は実証しているように思える。
最初の祭典「山口祭」では、遷宮で使う御用材の伐採と造営の安全を祈る
では、その式年遷宮は、具体的にどのように進められるのだろう。
神宮の式年遷宮に関する諸祭や行事は、全部で33。大きく3種類に分けられる。1つは、社殿造営の材料となる御用材に関するもの、次に社殿の造営に関するもの、最後に遷御(せんぎょ)、つまり、新しい社殿に御神体をお遷しするためのもので、冒頭で紹介した「山口祭」は、そのすべての最初のおまつりにあたる。
令和7年5月2日の午前8時に始まった内宮の「山口祭」では、途中で「饗膳(きょうぜん)の儀」が行われた。「饗膳」とは、振る舞いの膳に供えたごちそうの意味で、重大な祭典奉仕の祝い膳という。もとは京都の朝廷から派遣された造官使という使者を、神宮側がもてなしたのがはじまりだと考えられている。古式料理13品が用意される。
「山口祭」では、竹の丸い籠に入った白い鶏がお供えされる。これは「生調(いきみつぎ)」と呼ばれ、お供えした後は生かされるという。古代の中国で、土地の神を祀るのに白い鶏を供えた風習が伝わったと考えられている。
ちなみに「おまつり」とは、本来「祀る」の名詞形で、神様に告げまつり、たてまつる儀式のこと。「祭祀」「祭儀」「祭典」とも言い換えられ、神様にお食事などをお供えし、感謝や祈りを捧げる厳かな神事を指す。一般に「祭り」という言葉からイメージされる、神輿(みこし)を担ぐなどのにぎわいは、あくまでおまつりに付随する行事。神宮の式年遷宮に関する諸祭も、常の祭祀と同じように、静寂のなか、厳かに粛々と行われる。
式年遷宮で最初に行われる「山口祭」は、御用材を伐採するにあたり、まず「山口に坐(ま)す神」、つまり、山の入り口にいらっしゃる神様に、木の幹を使わせていただくことを申し上げ、作業の安全を祈念するおまつり。
外宮の「山口祭」での一場面。祭場は、外宮の背後に聳える高倉山の山口にあたる別宮、土宮(つちのみや)の東に設けられた。
新しい「御正殿」の御床下(みゆかした)に建てられる御用材を伐採する儀式「木本祭(このもとさい)」
さらに、「山口祭」と同じ日の深夜には、「心御柱(しんのみはしら)」となる御用材が、神域内の山中で伐り出される。この柱については、連載の第2回の冒頭で触れているので、詳しくはそちらをご覧いただきたいが、古来神聖視されている、この特別な御柱の御用材を伐る際は、秘儀である「木本祭(このもとさい)」が行われ、「木本(このもと)に坐(ま)す大神」にお供え物を捧げ、これから伐り奉(まつ)ることを申し上げるという。
「木本祭」の灯りとなる松明。開始を告げる太鼓の音もなくおまつりが始まり、浄闇のなかわずかな奉仕員が参進する様子から、このおまつりが、いかに厳粛に執り行われるかがうかがえる。
ちなみに、この御用材は、御正殿の御床(みゆか)下の中央に奉建されるまで、白布(はくふ)、清筵(きよむしろ=植物を編んでつくった敷物)、清薦(きよこも)で丁寧に包まれて、内宮、外宮、それぞれの域内に安置されることになる。
御用材の調達は、約2年がかりで行われる。その間、内宮、外宮の御神体を納める「御樋代(みひしろ)」と呼ばれる御器(みうつわ)や、その「御樋代」を納める船形の「御船代(みふねしろ)」など、まず御神体に関する御用材の伐採と、それに伴うおまつりや行事が行われ、その後、社殿の造営に関する御用材が伐り出されるという。
伐採された御用材は、水中乾燥を経て、風通しの良い乾燥小屋で、3年から7年の間自然乾燥させて加工。神宮では、御用材の加工を「木造(こづく)り」と呼び、造営開始の際は「木造始祭(こづくりはじめさい)」が行われ、造営作業の安全が祈念される。
内宮の別宮、瀧原宮(たきはらのみや)。奥にある瀧原並宮(たきはらのならびのみや)とともに、隣接して同じ広さの敷地があり、新たな社殿が造営される。
御用材のおまつりの後、社殿建築のおまつり、神遷しのおまつりへと続く
その後、遷御の5年前、今回で言えば令和10年に、新しい御正宮、つまり新宮(にいみや)が建てられる新御敷地(しんみしきち)で、一般に言う地鎮祭にあたる「鎮地祭(ちんちさい)」が行われる。以後、御正殿の御柱を立てる立柱祭(りっちゅうさい)や、御正殿の棟木(むなぎ)を上げる上棟祭(じょうとうさい)など、造営作業の進行状況に従って、造営に関する諸祭が、主に遷御の1年前から行われる。さらに、新宮が竣工すると、御正殿の御床下に「心御柱」を建てる秘儀、「心御柱奉建」や、新たな宮処となる大宮処に坐す神に、竣工の感謝を捧げる「後鎮祭(ごちんさい)」などが行われ、いよいよ遷御のときを迎えることになる。
式年遷宮の中核をなす「遷御の儀」は、天皇陛下がお定めになった日時に、浄闇(じょうあん=清らかな夜)のなか行われる。神宮では、式年遷宮に関する諸祭の、特に重要なおまつりに関しては、古来「御治定(ごじじょう)」、つまり、天皇陛下が日時をお定めになるという。続いて翌日、新宮にお遷りになった天照大御神に、はじめてお食事をお供えする大御饌(おおみけ)、さらに、天皇陛下より奉られる幣帛を奉納し、最後に、宮内庁の楽師たちによる御神楽(みかぐら)の奉納が行われ、8年にわたる遷宮諸祭は締め括られるのだ。
令和7年5月2日の午後8時から行われた、内宮の「木本祭(このもとさい)」の一場面。わずかな灯りと限られた奉仕員のみで厳粛に行われる秘儀に先立ち、神職をはじめとする奉仕員と神饌を祓う「修祓(しゅばつ)」が行われた。
変わることで継続できる、式年遷宮の意義
もっとも、正確には、神宮の式年遷宮はこれで終わりではない。内宮、外宮、両正宮の遷御に続いて、14の別宮(べつぐう)でも社殿が新たに造営され、1年あまりの月日をかけて、順次「遷御の儀」が行われるのだ。
加えて、式年遷宮にあたっては、社殿だけでなく、神様の衣服や服飾品、また社殿の設(しつら)えに用いる装飾品や、太刀や馬具、文具などの調度品も一新されるという。その数、714種1576点。この「御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)」と呼ばれる品々も、内宮、外宮の両正宮だけでなく、14の別宮すべてに奉献され、「遷御の儀」の前日に、檜の香が漂う新しい社殿を装飾するという。
注目すべきは、この「御装束神宝」のいずれの品々も、社殿同様、古来受け継いだ仕様を変えることなく、1300年もの長きにわたり踏襲され続けているということだ。神々に奉るにふさわしい意匠や最高の技術、材料を追求して作り上げられる品々は、「神宝調製者」と呼ばれる、当代最高の技術を持つ匠たちの手によるもの。それぞれが自分の持てる技を尽くし、至上の工芸品を作り上げながらも、神々の御料であることから、その作品に匠や作者の銘が刻まれることはない。「調製」とは、規格通りに作り上げること。神々に奉る品々は、真心をもって奉製にあたることが求められるのだ。
日々の祈り。稲作の暦に沿って、毎年繰り返される恒例のおまつり。そして、20年に一度の式年遷宮。
過去から今へ、そして未来へ。長い年月にわたるその継続が、「常若」の聖地を作っている。
Text by Misa Horiuchi
伊勢神宮
皇大神宮(内宮)
三重県伊勢市宇治館町1
豊受大神宮(外宮)
三重県伊勢市豊川町279
文・堀内みさ
文筆家
クラシック音楽の取材でヨーロッパに行った際、日本についていろいろ質問され、<wbr />ほとんど答えられなかった体験が発端となり、日本の音楽、文化、祈りの姿などの取材を開始。<wbr />今年で16年目に突入。著書に『おとなの奈良 心を澄ます旅』『おとなの奈良 絶景を旅する』(ともに淡交社)『カムイの世界』(新潮社)など。
写真・堀内昭彦
写真家
現在、神宮を中心に日本の祈りをテーマに撮影。写真集「アイヌの祈り」(求龍堂)「ブラームス音楽の森へ」(世界文化社)等がある。バッハとエバンス、そして聖なる山をこよなく愛する写真家でもある。
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これを食べなきゃ人生ソンだよ
2025.5.30
星の数ほどもある東京の餃子店から 「ベスト6」を選んでみた!
”ちゃんこ餃子”と呼ばれる「亀戸ぎょうざ 錦糸町店」の餃子
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誰もが好きな餃子を取り上げる。餃子と言っても、焼餃子がメインだ。東京には餃子を出す店は星の数ほどあるが、専門店といえども思わず「旨い!」と言ってしまうような店は、意外にも少ない。
そんな中からの厳選「東京ベスト6」である。錦糸町「亀戸ぎょうざ 錦糸町店」、石神井公園「好又香(コウユウカ)」、乃木坂「亜細亜割烹 蓮月」、渋谷「長崎飯店」、江古田「らーめん太陽」、池袋「開楽本店」の6軒となった。
中国式と日本式は随分と違うゾ
中国で餃子と言えば水餃子や蒸餃子が一般的で(家庭では主食だ)、焼餃子は残り物を焼いて食べるものであって決してメジャーな存在ではない。焼餃子の根っこは中国にあるが、日本で独自に発展を遂げた料理と言ってもいいだろう。
その意味ではラーメンに似ている。日本人の凝り性と創意工夫が、焼餃子を進化させたのである。第一、焼餃子をおかずに白飯を食うなんてのは、たぶん、日本の食文化にしかないだろう。
今回のターゲットは、水餃子よりも焼餃子の旨い店である(水餃子も出てくるが)。
餃子は作り手が、中国人(日本に帰化した中国人を含む)か、日本人かによって姿かたちが変わってくる。大別すると、前者の作る餃子は、水餃子の延長線上にあり、形状は丸っこくやや大き目で、皮は厚い。餡は肉と野菜だが、ほぼ肉と感じることが多い。ニンニクはほぼ入っていない。日本人の作る餃子は、形状は三日月形、小振りで皮は薄く、餡は野菜と肉だが、野菜がメインであることが多い。餡は千変万化だが、ニンニクを使うことも多々ある。
東京で中国式餃子の名店と言えば、幡ヶ谷の「您好(ニイハオ)」と国領の「手作り餃子の店 吉春」が筆頭に挙げられるべきなのだが、ともに予約がなかなか困難なので、今回ははずしておく。ぜひ、食べてみてほしい。
一応、お断りしておくと、今回、飯田橋「おけ以」、六本木「中国飯店」、銀座「天龍」、恵比寿「えびすの安兵衛」、駒込「兆徳」、赤坂「珉珉」は、食べた上で、6選からは漏れたことを申し添えておく。
では、行ってみよう。
「亀戸ぎょうざ 錦糸町店」はまるでちゃんこ餃子。
どんどん焼いてくれて何個でもいけるゾ
泣く子も黙る「亀戸餃子 本店」(1953年創業)の支店である。他に、大島店と両国店がある。完全に日本式餃子の店だ。
なぜ、支店にしたかと言うと、本店には餃子とアルコールとソフトドリンクの飲み物しかないからである。それでも、名物の餃子をめがけて毎日長蛇の列だ。「亀戸ぎょうざ 錦糸町店」も行列店だが、こちらの良さはどこにあるかと言えば、卓抜の餃子に加えて、白飯やチャーハンやラーメン各種があることだ。
とにかく本店も支店も、驚くべき安さだ。例えば、餃子5個で330円、餃子10個+ライスが880円である。
なんちゅうこっちゃ。価格破壊もいいとこだべ。
小生が錦糸町店に最初に行ったのは20数年前かのお。その頃から味はまったく変わっていない。時々、「あ~、亀戸餃子が食いてえなあ」と思う。しばらく食わないでいると、飢餓感に襲われるのである。
”ちゃんこ餃子”と呼ばれる「亀戸ぎょうざ 錦糸町店」の餃子
さて、この店の餃子は一部のファンの間では「ちゃんこ餃子」と呼ばれている。男女に等しく、2皿10個なんか軽く行けちゃう。4皿、5皿は当たり前の世界だ。
焼き場の大将は、ひっきりなしに焼くのであるが、実に素早い。餃子もちっこいので、出来上がりも早い。だから、客も途切れなくやってくるが、あまり待つことはない。なんせ、餡はキャベツと白菜とニラと肉がみっちり詰まっているのに、餃子が軽い。小さいから一口でおさまる。それも好感度のポイントだ。
底だけがパリッと焼き目がついているが、茹でた白い皮の部分はとても柔らかい。肉汁はそんなにはない。噛めばシャリシャリするキャベツがとてもいい。肉はゴロッとしているが、印象としては野菜餃子な感じだ。ヘルシーな感じすらする。店は醤油の小皿に和カラシを塗ってくれているが、そこに醤油、酢、ラー油を垂らして食べる。和カラシがとても合うね。
ちなみに、ニンニクは入っていない。だから、近所のお姉さんが、昼のピーク時を過ぎたころに一人でやってきて、「餃子10個と半ライス」なんかを食べていくのである。毎日でも食えちゃうからな、羨ましいこった。
実は焼き方に技があって、一個一個の餃子を離した状態で焼いている。だから、柔らかい皮の部分が引っ付いて、1個を引き離すときに破れるということは皆無なのだ。
そして筆者はこの店のチャーハンが好きだ。いかにも町中華屋のチャーハンである。具は卵と叉焼とネギだけ。叉焼の味がとても濃い。それと化調。従って、なかなかワイルドなチャーハンに仕上がっている。ちゃちゃっと目の前で作って、サッと出てくるところが素晴らしい。まさに老若男女に永遠に愛されるであろう、下町の偉大な店である。
亀戸ぎょうざ 錦糸町店
東京都墨田区江東橋3-9-1
℡03-3634-9080
(月・水・木・金)11:30~20:30
(土・日)10:30~19:00
定休日:火曜
餃子(5個) 330円
餃子(10個)+ライス 880円
醤油ラーメン 770円
チャーハン 990円
味がついている「好又香」の餃子は
完全に中国式だが、いちばん好きかもね
筆者が東京で最も好きな町中華屋として、すでに紹介したことのある店だ。しかし、餃子を取り上げるのであれば、再度、ご登場願わねばなるまい。
◆東京で一番通いたい町中華の名店「好又香」の巻はこちらをクリック
教えたくないけど教えたい!東京で 一番通いたい町中華の名店「好又香 (コウユウカ)」の巻 – Premium Japan
完全な中国式餃子で、皮も餡ももちろん手作りである。たまに客が少ないときに、ママさんがテーブル席で、餃子や焼売をせっせと包んでいたりする。その隣でセガレが宿題をやっていたりして、なかなか微笑ましい。
同じ上海系の料理人が作っているので、「中国飯店」の餃子にとても似ているが、同系統としては「好又香」のほうが遥かに旨い。皮は厚めでモッチリしていて、餡はすでに旨味たっぷりの味がついている。だから、醤油とか辣油とかを付ける必要がない。
熱々の肉汁が満ちている「好又香」の餃子
上海出身のママさんも出すときには、「味はついていますから、そのまま食べてね」と言う。ただし、皮の中には小籠包並みに熱々の肉汁が満ちているのである。ゆえに食べ方は、皮の一部を歯でちょっと齧って穴を開け、そこから肉汁をすすることから始める。
それをしないでグッと齧ると、肉汁がビュビューッと飛び出す。「飛び出るぞ」って言ったそばからネクタイにモロにぶっかけてた、小生の先輩がいた。だから、注意したじゃんか。
その肉汁も肉と野菜のエキスにあふれている。弾力のある皮と一緒に旨味たっぷりの餡を噛めば、完璧な旨さだ。うーむ、結局、東京でいちばん好きかもしれん。醤油もラー油もつけずにそのまま食べるのは、中国の餃子の伝統に則っているのだろう。確かに、皮が立派だと白メシなんかはいらねえもんだな。
小生は何十人もこの店に連れて行ったが、この餃子に「旨い」と呻(うめ)かなかった者はいない。しかし、この店のメニューはとても豊富で、どれもこれも激ウマだから、餃子はせいぜい2個にしておいて、何人かで来て、ほかの料理をシェアするのが正しい。というか、そういう食べ方をしなけりゃ、人生ソンだぜ。
好又香
東京都練馬区石神井町7-1-3 Tビル3F
℡03-6913-3225
(月・水・木・金・土・日)11:00~15:00、17:00~22:30
定休日:火曜日
焼餃子(5個) 550円
「亜細亜割烹 蓮月」のソレは
世界一になったことのあるシロモノだ
なんでも、毎年シンガポールで行われている中国料理世界大会で、2012年に優勝した餃子らしい。作り手は日本人だが、餃子は日本式と中国式のハイブリッドな感じだ。
筆者は夕方の開店と同時に入ったが、7時以降は予約で連日満席なんだそうだ。高嶋ちさ子のテレビ番組(「ザワつく!金曜日」)に出演してから激混みなんだってさ。カウンターとテーブルを合わせて14席の小さな店だ。ドリンクを頼むとお通しの辛い搾菜が出てくる。ラー油で炒めたものだ。それを食べながら、水餃子と焼餃子を待つ。
最初にサッと出てきたのは水餃子だ。皮はもちろんモチモチだが、珍しいのは餡に羊肉を使っていることだ。店主によれば、修業時代に中国の北朝鮮との国境付近の瀋陽で食べた羊の水餃子がおいしくて、それを日本で再現したいと思ったのだそうだ。
臭い消しは少量のパクチーだが、何の臭みもなく、むしろ爽やかで誰でもいける。旨い。大体、皮そのものが旨い。一人前の6個なんか、ツルツルと食えてしまう。黒酢のタレに付けるところがいい。
さて、テフロンの小さなフライパンで焼いた餃子の番だ。焼き目はしっかりついていて、皮は厚めで弾力がある。ほんの少しだけ羽がついている。私に出されたものは少々炭化しておるが、普段はもっと飴色に仕上がる(1万個作っても、同じ仕上がりにして欲しいもんじゃのお)。とはいえ、この焦げは気にはならない。
中華料理世界チャンピオンが作る「亜細亜割烹 蓮月」の餃子
餡はキャベツ、白菜とニラと豚肉であるが、肉が優っている。包む前に一日寝かせるとのことで、餡自体に旨味がある。甘みは野菜のみから出ているそうだ。しっとりしていて柔らかい肉団子を食べているような感じだ。肉の印象が強く残る。
これが「世界大会優勝」と言われると、そんなモンなのかな。うおー、世界一! と叫ぶほどではないが(笑)、なかなか旨いよ。ただし、6個で990円は、今回紹介するなかではいちばん高いな。小生は水餃子の方が好きかも。この店は割烹と言っているが、メニューは6品だけである。白メシはない。
「醤爆茄子(ジャンバオチェズ)」というナス料理が気になって食べてみた。トロトロのナスと豚肉とシメジとネギを豆鼓や香辣醤で味付けして炒めたスパイシーなもので、まあまあかのお。この料理こそ白メシと一緒に食いたかったね。現地の味に近いのかもしれんが、なんか輪郭がナスのせいでボヤっとしているから、花山椒などを加えてもっと尖がらせるといいかも。
奥さんが材料を切り、旦那が調理する。こじんまりとしたアットホームな店である。旦那はなかなか話し好きで、常連との会話が聞こえたんだが、栃木県小山のほかに、新橋と福島駅前に暖簾分けができたんだってさ。新橋も結構混んでるらしいが、常連の話によれば、「こっちの本店のほうが美味しい」そうだ(笑)。
亜細亜割烹 蓮月
東京都港区南青山1-23-7 Grange南青山101
℡050-5589-5965
(月~金)17:00~23:00、(土・日・祝)17:00~21:00
定休日:不定休
特製手作り焼餃子(6個) 990円
羊肉の手作り水餃子(6個) 900円
「醤爆茄子(ジャンバオチェズ)」1320円
日本式で言うとここがいちばん!
「長崎飯店」の餃子は侮れない
渋谷駅から道玄坂に向かってすぐのところにある。駅から徒歩2分ぐらいで、近いのが嬉しい。「長崎飯店」というからには、「ちゃんぽん」と「皿うどん」が名物である。筆者は、皿うどんの方が好きだが、どちらも旨い。
そして、ここは大抵のもの――回鍋肉とか麻婆豆腐とか木須肉(ムーシーロー)とか、何でもかなりイケている。いや、町中華の中では絶品の部類だと言っても良い。だからこの店も町中華の回で取り上げた。そんな中華屋であるから、前回来た時も、何気なくついでに頼んだ餃子であった。
完全な日本式餃子である。餃子本体は小ぶりなほうだ。パリッと焼きあがっていて、羽が多いタイプで、羽がくっついている。カリカリの飴色がいい色してんねー。
これが、かぶりついてみて、本当にビックリした。滅茶苦茶に旨い。その旨さを分解すると、まず、飴色にこんがり焼かれた皮。こいつがとても香ばしいのである。餡は肉よりも野菜が多めで野菜餃子という感じだが、配合のバランスが抜群だ。餡自体には深い味がある。
最高の皮と最高の餡、この二つが融合するんだから、口の中は、もー、パラダイスとしか言いようがないでしょう。けだし、日本式餃子が辿り着いた傑作と評すべきだろう(そこまで言うか!)。
この店の餃子が取り上げられるのを見たことがないが、「ちゃんぽん」と「皿うどん」に惑わされているんじゃないか。正統的日本式餃子で、「おけ以」なんかよりも旨いと思う。見逃さないで欲しいもんだわ。
長崎飯店
東京都渋谷区道玄坂1-9-1梅山ビル1F
℡050-5593-4789
(月~金)11:00~14:30、17:10~22:00
(土)11:00~14:30
定休日:日・祝日
焼餃子(5個) 700円
回鍋肉 1700円
木須肉 1700円
ちゃんぽん 1000円
皿うどん 1000円
「らーめん太陽」の餃子には、
丁寧さと誠実さが詰まっている
午前11時から深夜2時までぶっ通しでやっている凄い店だ。日大芸術学部や武蔵野音大とかがあるから、練馬区の江古田はちょっとしたメシ屋が多い。ラーメン屋も多い街だが、この店は煮干しラーメンで知られている。ひっきりなしに客が来ては、誰もがラーメンを頼んでいる。しかし、焼餃子を逃してはならない。ラーメンとの二枚看板なのだから。
筆者は、チャーハンもいいなあと迷いながら、「味付け玉子らーめん」と「ミニ餃子(5個)」を頼んだ。
さっと出てきたのは、らーめんで、煮干しがホワッと香ってくる。スープを飲むと、とても素直な飽きの来ない味だ。中太麺はもう少しきっちりと湯切りをして欲しいかも。叉焼も支那竹も穏やかな味わいである。最先端のラーメンのようにエッジは立っていないが、母親(と言っても、様々だろうけど)の料理みたいな安心感がある。
ほどなくして餃子が来た。お手本にしたいような日本式餃子だ。当店にはミニ餃子とジャンボ餃子がある。小生はジャンボ餃子が食べにくくて苦手なので、ミニにした。ミニと言っても、普通の店より一回り大きいぐらいか。
まず、その焼き色が見事なことに目を奪われる。カンペキな色でしょう。かぶりつく。皮はちょい厚めで、餡がミチミチに入っている。白菜、キャベツ、ニラ、豚肉がいい塩梅に捏ねてあり、野菜と肉は半々ぐらいだろうか。野菜の甘味と酸味がする。今回の紹介店の中では、酸味がいちばんある。
焼き色が見事な「らーめん太陽」の餃子
うーむ、これは旨い餃子だ。餡の蒸し具合がいいのだが、やはり大事なのは皮の焦がし具合だろう。その両者の相乗効果で旨い餃子が出来上がるのだ。餡がみっちりと丁寧に包まれているところに、店の誠実さを感じる。どこかの人気店のように、皮がパカッと開いていたりしない。
それから、店内は清掃が行き届いており、サービスのお姉さんも親切だ。客思いな点は、種々のお得セットメニューが揃えてあるところにも表れている。ミニ餃子セット(半らーめん・ミニ餃子5個)、ミニワンタン麺セット(半らーめん・ワンタン・味玉・ミニ餃子5個)とか、8種類もあるから、そこから選ぶのも手である。
らーめん太陽
東京都練馬区旭丘1-75-8
℡03-3954-5417
11:00~02:00
ミニ餃子(5個) 400円
ジャンボ餃子(5個) 750円
らーめん 900円
ミニ餃子セット 1000円
ミニワンタン麺セット 1200円
今さらながら「開楽本店」は
何度も通いたい、いい店だ
池袋東口から徒歩2分の場所にある。創業は1954年と古く、ジャンボ餃子でよく知られた店だ。
筆者はなぜか、池袋駅西口の繁華街は自分ンちの庭みたいなモンだが、東口にはあまり降りない。しかし、「開楽本店」に初めて来てみて驚いた。とにかく客がひっきりなしなのである。特に1階が22席ほどあって、そのうち18席がカウンターで、兄ちゃんもおっちゃんも若い女子も、一人で入りやすい。
観察していると、慣れている兄ちゃんは、まずビールと餃子3個を頼む。とりあえず食べ終わると、定食に移る。別のおっちゃんは定食に餃子2個を付けていた。小生は、餃子3個と麻婆茄子定食にしてみた。
最初に来たのは定食のほうだ。これがねー、茄子の揚げ色がすごくキレイだ。茄子は熱々で、トロンと柔らかい。そして麻婆の味が辛すぎずにバシッと決まっている。料理にキレがある。うーむ、これはとても日本的な麻婆茄子で、実に旨い。なかなかどうして、旨い麻婆茄子に巡り合うことは少ない。しかも、白米がいい。町中華屋で白米が旨い店はめったにない。貴重だと思う。
この店は、この定食だけで当たりだと思った。長年通っている人にとっては、「何を今さら」だね。すんません。左隣の麻婆豆腐も右隣の回鍋肉も、その向こうのエビチリも実に旨そうだ。
そこで焼餃子がやってきた。ジャンボ餃子である。通常の餃子の2・5倍ぐらいの大きさか。実は、小生はジャンボ餃子が苦手なんである。食いにくいし、それだけで腹が満ちてくるからだ。
「開楽本店」のジャンボ餃子
ところが、この店のジャンボはなかなかいいと思った。まず、「天龍」ほど大きすぎない。餃子を持っても、「天龍」みたいに綴じ目がパカッと開いたりしない。
皮はやや厚めである。一部は焼き目がついているが、ほかの大部分は茹で餃子みたいなもんだな。だから、ジャンボ餃子というのは、〝焼き〟と〝茹で〟のハイブリッドみたいなもんやね。
餡は豚ひき肉、キャベツ、ニラ、ニンニク、ショウガなのだが、特に豚とキャベツがざく切りで食感がいい。キャベツがシャクシャクする。味もまことにいい。それから肉汁も豊富だ。調味料には、醤油、酢、ラー油、胡椒に加えて、カラシが置いてある。それらが自由な味変を可能にする。私見だが、ワシは焼餃子にはカラシが合うと思うのだね。だから、「亀戸ぎょうざ」とかこの店は、ワシは好きだね。
しかし、3個はちと多かったかも。定食と一緒ならば、2個が適正かもしれぬ。
餃子もいいんだが、他の定食――ニラレバ炒め、肉野菜炒め、細切り豚肉とピーマン炒め(青椒肉絲)、豚肉・きくらげ・玉子炒め(木須肉)、中華丼、天津丼を味わってみたいから、しばらくは通ってみたい。そう率直に思ったよ。
「開楽本店」の入口
開楽本店
東京都豊島区南池袋1-27-2
℡ 0303985-6729
火~土:11:00~22:00、日:11:00~21:30
定休日:月曜
手造りジャンボ餃子(3個) 570円
餃子定食(3個) 980円
麻婆茄子定食 1300円
麻婆豆腐定食 1300円
エビチリソース定食 1500円
「これを食べなきゃ人生ソンだよ」とは
うまいものがあると聞けば西へ東へ駆けつけ食べまくる、令和のブリア・サバランか、はたまた古川ロッパの再来かと一部で噂される食べ歩き歴40年超の食い道楽な編集者・バッシーの抱腹絶倒のグルメエッセイ。
筆者プロフィール
食べ歩き歴40年超の食い道楽者・バッシー。日本国内はもちろんのこと、香港には自腹で定期的に中華を食べに行き、旨いもんのために、台湾、シンガポール、バンコク、ソウルにも出かける。某旅行誌編集長時代には、世界中、特にヨーロッパのミシュラン★付き店や、後のWorld Best50店を数多く訪ねる。「天香楼」(香港)の「蟹みそ餡かけ麺」を、食を愛するあらゆる人に食べさせたい。というか、この店の中華料理が世界一好き。別の洋物ベスト1を挙げれば、World Best50で1位になったことがあるスペイン・ジローナの「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」。あ~、もう一度行ってみたいモンじゃのお。
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これを食べなきゃ人生ソンだよ
口や眉毛の周りなどの産毛が気になる人は多いのではないでしょうか。今回は、顔を剃るアイテムとして人気の電動シェーバー&カミソリのメーカー2社を取材。それぞれの製品の特徴と刃を交換するタイミングなどを伺いました。
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四季折々の日本の伝統の食と文化に触れる特別な体験
2025.5.26
東京・目黒「八雲茶寮」で江戸の食と文化を体験する「季節を味わう江戸の宴」開催
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目黒区八雲の住宅街にひっそりと佇む、隠れ家のような和食料理店「八雲茶寮」がある。
和菓子店「HIGASHIYA 」を運営する緒方慎一郎が亭主を務める八雲茶寮は、四季折々の和菓子を販売する「楳心果(ばいしんか)」のほか、朝のひと時を調える「朝茶」や午後の楽しみ「午申茶(ごしんちゃ)」などのメニューを供する茶房や、生活道具を販売するサロンなどを併設し、さらには「現代の文化サロン」という一面も持つ、特別な空間である。
右手が和菓子を販売する「楳心果」。
美しい光を感じる茶房。
邸宅を改装した「八雲茶寮」では、日本の伝統文化に触れることができる文化講座もおこなっている。
2025年の春からは、江戸料理文化研究所代表であり、時代小説家である車 浮代氏による、浮世絵から見る江戸の風情を紐解きながら、江戸の食文化をわかりやすく紹介してくれる「季節を味わう江戸の宴」と称した講座が行われている。
美しい緑に囲まれたお食事をいただく空間。
4月26日に開催された「季節を味わう江戸の宴 花見の宴」の料理。
春の花見にはじまり、夏の花火、秋の月見、冬の雪見と、江戸の人々の風物詩と共に、江戸庶民の食生活を解説し、当時の人々の暮らしぶりを垣間見ながら、現在の食生活とのつながりを学べる本講座は、学校では学ぶことのない歴史と江戸文化に触れられる貴重な体験である。講座の後には、当時の料理を現代風に八雲茶寮がアレンジした、ここでしか食べられない食体験をすることができる。
歴史と共に、和食の真髄を学び体験できる貴重な機会に、ぜひ足を運んでいただきたい。
◆季節を味わう江戸の宴
【開催日時】
2025年7月12日(土)花の宴
2025年10月25日(土)月見の宴
2026年1月24日(土)雪見の宴
【開催会場】八雲茶寮(東京都目黒区八雲3₋4₋7)
【会費】22,000円(税込)
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アート探訪記~展覧会インプレッション&インフォメーション
2025.5.24
銀座・和光「金工の深化 Ⅲ」 語りかけてくる、素材としての金属が持つ無限の可能性
左/wonders 097-2 18×18×高さ16.5㎝ 久米圭子 右/揺れる想い 50×68×高さ99㎝ 相原健作
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金属という素材に魅せられ、独創的な世界を生み出している6人の金工作家の作品が、セイコーハウス6階 セイコーハウスホールに集いました。今回で3回目を数えるこの展覧会は、 題して「金工の深化 Ⅲ」。独自の技法を駆使して創り上げられた造形の数々は、素材としての金属が持つ無限の可能性を私たちに語りかけてくれます。
大好きだった昆虫を、自分のフィルターを通して作品へと昇華 ──相原健作──
糸トンボが羽根を休めている。6本の細い脚が、水辺の葦をしっかりと掴まえている。脚の曲がり具合などはリアル。でもよく見ると、目の玉が大きかったり、4枚の羽根が胴の同じ場所から生えていたりと、実物とは異なる部分も随処にある。そして、金属のなかでも鉄という極めて硬い素材にもかかわらず、「揺れる想い」という作品名が物語るように、糸トンボはどこか儚げだ。
相原健作さんが手掛ける糸トンボや揚羽蝶は、鉄からなるこうした昆虫たちが単体として存在しているのではなく、あくまでも風景のなかに存在する生物として息づいているかのようだ。
「自分というフィルターを通して、自分自身が好きな部分はデフォルメし、逆に不必要だなと思う部分は思い切って省略しています。でも、最初は実物をじっくり観察し、スケッチすることから始まります。実際に虫を捕まえてくるのがよいのでしょうが、最近ではあまり実物もいなくて、標本を購入したりしています」
羽根を休める金色の糸トンボ。大きな目玉はどこを見ているのだろうか。あえて斑(まだら)になるように金箔を施した羽根は、どこまでも軽く柔らかな表情。Bringing Happiness 21×54×高さ75㎝
幼い頃から昆虫が大好きで、加えて物作りも大好きだった相原少年が、長じて金工の分野に進んだ際、モチーフを昆虫に求めたのはある意味では当然の流れだった。
「美大の先輩たちの作品は、人体や動物をモチーフとしたものが多かったのですが、自分にとって金属というのは、やはり硬質な素材であり、それは昆虫が持つ外骨格という構造にとてもマッチしているように思えたのです。しかも幼いころからの虫好きという自分の志向があるので、極めて自然に昆虫を作るようになりました」
先人が成し遂げた、高度な鍛金技法を解明
相原さんの作品は鍛金(たんきん)と呼ばれる技法だ。ハンマーで叩き伸ばした鉄をカッティングし、つなぎ合わせて造形していく。鑿(のみ)などは用いないシンプルな技法で、日本では古来、刀や甲冑などの制作に用いられてきた。
「どのようにしてそれが作られたのか、その製作方法が分からない先人の作品もあります。その製作法の解明研究等も大学で行っています、最近復元できたのがこれです」
それはさりげなく展示してあった瓢箪だった。一見、なんの変哲もない金属でできた瓢箪に思えるが、その瓢箪が一枚の丸い金属板を叩くという工程のみを経て、優美な局面を描く立体となり、しかも繋ぐという作業は一度も行われていないと聞くと、驚きに捉われる。
「文化財の復元作業などにも関わっていますが、先人たちが編み出した技術の凄さに驚くことが多いです」
「揺れる想い」の奥にさりげなく展示されている瓢箪。長らくその作り方が謎とされてきたが、相原さんが技法を解明し、復元に成功した。瓢箪の口の部分が、じつは鍛金加工するベースとなる丸い金属板の外周部分にあたる。金属板を叩くという作業のみで、美しい立体を生み出す技法にただただ感服する。
結果がすぐ判明するライブ感のような即効性。それが金工の面白さ
「鍛金は、基本的にはハンマーで金属を叩くという作業の繰り返しですが、それだけに奥が深い技法です。折り曲げる角度のちょっとした違いや、カッティングのミリ単位の差で、作品の表情が大きく変わってきます。この糸トンボも、ミリ単位の調節を最後の最後まで行っています。自分自身、あきらめが悪い性格というのでしょうか」
相原さんは苦笑いする。
「ただ、それが金工の魅力でもあるのです。言い換えれば即効性というか、ライブ感というか。陶芸のように窯出しするまでは結果が分らないとか、漆芸のように乾くまで時間がかかるということはなく、その場で結果が出てしまう、その面白さが金工にはあるような気がします」
鉄でできた昆虫たちに、しなやかさを纏わせてあげたい
相原さんの作品の素材は主に鉄だ。箔がほどこされた表面は、控えめな黄金色だったり、鈍色(にびいろ)を湛えて深く沈みこんだりしている。
「鉄は金属のなかでも硬く、堅牢な材質です。でも、日本刀がそうであるように、しなやかなイメージもあります。私は、そのしなやかさをも大切にしたいと考えています。昆虫たちにも、鉄の硬さだけでなく、しなやかさを纏わせてあげたいですね」
相原さんが手掛ける糸トンボや揚羽蝶たちが、ただ昆虫として存在しているのではなく、風景のなかで息づいているように見えるのは、相原さんが意図するように、ある種のしなやかさを虫たちが放っているからだろう。そう思って改めて作品を見ると、止まっていた糸トンボが、羽根を広げ今にも飛び立ちそうな、そんな気配を一瞬感じた。
生きていくための仕組みや構造をデザイン化し、金属で表現する ──久米圭子──
なんと表現すればよいのだろう。複雑に組み合わされた金属が、小宇宙を形成している。しかもその小宇宙は、けっして無機質ではなく、むしろ微かに息づく微生物のような趣で自らの存在感をひっそりと主張している。内部を構成するパーツは薄いブルーグリーン。その控えめな淡い色調と曲線を描くパーツの組み合わせが、無機質というよりも、有機的な生命の根源すら感じさせる。
「生きていくための仕組みや構造のようなものに着目し、それをデザイン化して金属で表現できたら。そんなことを考えています。モチーフは生物全体かもしれません」
久米圭子さんの作品は不思議だ。久米さん自身がそう語るように、生命の原初形態のようなミクロの世界でありながら、同時に、完結する小宇宙のようでもある。
「花粉、種、貝殻、いろいろなものの構造を見つめそこからヒントをもらっています。海に漂う動物プランクトンの一種である放散虫や、ときには顕微鏡で見た細菌の図録までも眺めています。金属というと、イメージ的には硬質ですが、金属でありながら ちょっとふにゃっとして柔らかな感じを両立させているつもりです」
いくつものパーツを組み合わせた内部構造を、あたかも守り保護するかのように外枠が覆う。金属ではあるものの、微かに動いているかのような、原始的な生物を思わせるたたずまい。wonders 097-2 18×18×高さ16.5㎝
思い描いた完成形の断面図を図面化。作業はそこから始まる
久米さんの作業は、頭のなかで思い描いた完成形の精密な断面図を、実際に図面化することから始まる。その断面図に描かれたパーツを、真鍮板からくり抜くように糸ノコで切り出し、やすりで綺麗に整えてから組み立てていく。と書けば簡単そうに思えるが、実際はそうではない。
「1個のパーツのほんの僅かな寸法の狂いのために、全体を組み上げることができなくなり、切り出したほかのパーツが全部使えなくなってしまうこともあります。多い作品ですと、30パーツくらいありますから、がっくりです。断面図も3dプリンターや、建築の製図を描くキャドなどは使わず、あくまでも頭のなかで描いたものを平面図にしています。そのような細かいことを考えるのが、自分自身好きなのでしょうね。ただ、作業場でやっていることといえば、図面通りに真鍮板からパーツを糸ノコで切り出し、それをやすりで整えたり、ちょっと熱を加えて曲げたり、時には透かし彫りを加えたりという、昔ながらの金工の世界です」
さまざまなパーツを組み合わせることで内部を複雑化し、小宇宙を構築
「美大に在籍していたとき、金属で半球を二つ作り、それをつないで、つなぎ目をわからなくして球体にしてみたことがあります。金属板という平面からスタートする金工の世界では、つなぐという工程を経ないで、閉じた球体をつくることは不可能ですが、こうすれば、感じのよい表現ができるかもしれないというヒントのようなものが得られました。接ぐのではなく、さまざまなパーツを組み合わせることでひとつの世界を構築し、その内部をどんどん複雑にしていく。そこに、昔から興味のあった生命の成り立ちのようなものを吹き込んで出来上がったのが、こうした作品です」
壁面を彩る、可憐な金属の花
壁面には、「loop」と名付けられた作品が掛かる。薄くスライスしたレモンのような金属板をループ状に幾重にも重ねた、それ自体が可憐な花びらのような、あるいは複雑な雪の結晶のような、愛らしい作品だ。 「wonders097-2」と同じく、金属板のところどころは薄いブルーグリーンに発色している、この発色は緑青。久米さんが用いる素材である真鍮に含まれる銅が、空気中の水分などと反応することで生じる独特の、そしてどことなく懐かしい色合いだ。
壁面を飾る可憐な作品は「loop ん14」と命名。その名の通り、繊細に切り出された真鍮板が、何枚もループ状に重なり、あたかも一輪の花が開いたような趣。15×15㎝
「私の作品をご覧になった方が、何を想像されるかは、まったくの自由です。ただ、作品に愛着のようなものを感じていただけたら、いいなと思っています。内側の方は、きっちり組み合わさっているように見えますが、なかにはわざと動くように組んであるパーツもあります。そんなちょっとした“遊び”のようなところも見つけてみてください」
話を伺った2人の作家のほかに、今回の展覧会には、以下の4名の方々が、それそれ独創的な作品を出品している。
加藤貢介さん、坂井直樹さん、髙橋賢悟さん、満田晴穂さん
◆アート探訪記~展覧会インフォメーション
金工の深化 Ⅲ ──Evolution of Metal Wors Ⅲ──
会期:2025年5月22日(木) 〜 2025年6月1日(日)
時間:11:00 – 19:00 最終日は17:00まで
- 場所:セイコーハウス 6階 セイコーハウスホール
櫻井正朗 Masao Sakurai
明治38(1905)年に創刊された老舗婦人誌『婦人画報』編集部に30年以上在籍し、陶芸や漆芸など、日本の伝統工芸をはじめ、さまざまな日本文化の取材・原稿執筆を経た後、現在ではフリーランスの編集者として、「プレミアムジャパン」では未生流笹岡家元の笹岡隆甫さんや尾上流四代家元・三代目尾上菊之丞さんの記事などを担当する。京都には長年にわたり幾度となく足を運んできたが、日本文化方面よりも、むしろ居酒屋方面が詳しいとの噂も。
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藤田嗣治と国吉康雄、神戸で百年目の再会を
2025.5.23
兵庫県立美術館にて開催。「藤田嗣治×国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会」
国吉康雄 《幸福の島》 1924年 東京都現代美術館
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20世紀という激動の時代に、異なる大陸で筆を握り続けた二人の画家――藤田嗣治と国吉康雄。その足跡をたどる特別展「藤田嗣治×国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会」が、兵庫県立美術館にて2025年6月14日(土)から8月17日(日)まで開催される。
Max Yavno 《「逆さのテーブルとマスク」を制作中の国吉康雄》 1940年頃 福武コレクション
エコール・ド・パリを代表する存在として知られる藤田と、アメリカで移民として芸術を切り拓いた国吉。二人は1925年と28年のパリ、さらに1930年と49年のニューヨークで接点を持ちながら、平行した人生を送った。
藤田嗣治 《自画像》1929年 東京国立近代美術館
© Fondation Foujita / ADAGP, Paris &JASPAR, Tokyo, 2025 E5974
1925年、二人がパリで交錯した年からちょうど100年にあたる節目に開催される展覧会では、母国への一時帰国や日米開戦下の制作、さらに戦後の藤田のフランス永住と国吉の死まで、それぞれの地で名声を得ながらも戦争と祖国への想いに揺れた人生を紹介。二人の作品を対比させながら、全9章にわたり時系列で紹介する。
国吉康雄 《誰かが私のポスターを破った》 1943年 個人蔵
会場には、藤田の代表作《五人の裸婦》《舞踏会の前》、国吉の《幸福の島》《誰かが私のポスターを破った》など、国内主要コレクションから代表作が一堂に集結。また、藤田の1920年代の大作、《五人の裸婦》と《舞踏会の前》の2点が本格的な修復後、初めて同じ会場で出品されるのも見どころだ。
国吉康雄 《サーカスの女玉乗り》 1930年 個人蔵
親しかった在外邦人画家の運命を分つこととなった、1941年12月8日の日米開戦。藤田は日本に帰国後、作戦記録画を手がけ、戦後フランス国籍を取得。国吉は敵性外国人とされながらも民主主義の旗のもとアートを武器に闘い続け、二人が再会することはなかった。
戦争に翻弄された二人の人生。百年の時を超えて、今ひとつの空間で響き合う。
◆藤田嗣治×国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会
【会期】2025年6月14日(土)~8月17日(日)
【会場】兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 HAT神戸内)
【開館時間】10:00~18:00(入場は17:30まで)
【休館日】月曜(7月21日・8月11日は開館、翌日休館)
【観覧料】一般2,000円(前売1,800円)、大学生1,200円(前売1,000円)、高校生以下無料、70歳以上1,000円
【前売券販売期間】販売中~6月13日
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