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【開催中〜3/4(火) 東京都・UNKNOWN HARAJUKU】
2025.3.2
素肌の可能性を体験できるイプサのポップアップイベント「AQUA & ESSENCE GARDEN」
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イプサが誇るロングセラー化粧水「ザ・タイムR アクア」と、2024年2月のデビュー直後から高い評価を集める「エッセンスローション アルティメイト」。ブランドを代表する2つの化粧水の魅力を五感で体験できるポップアップイベントが、東京・原宿で3月4日(火)まで開催中だ。
「AQUA GARDEN」 〜Rain Song〜
「ESSENCE GARDEN」 〜Plant Dance〜
会場を飾るのは、新進気鋭のアーティスト、小松宏誠氏の作品。「ザ・タイムR アクア」の浸透感をイメージしたインスタレーションや、「エッセンスローション アルティメイト」がもたらす浸透感やハリ、弾力を表現したインスタレーションなど、視覚と感覚でその世界を体感できる。
このほかにもミッションをクリアした方に、イプサの人気商品のサンプル全11種の中からいずれか1つが当たる、ハズレなしのスペシャルガチャや肌測定も実施。
アクアキット 4,730円
[セット内容]ザ・タイムR アクア(医薬部外品)200ml(現品)、バリアセラム 特製サイズ 4.5g、マリンケイクe 特製サイズ 8g
※期間中のみPOPUPイベント会場及びIPSA AOYAMA店にて取り扱い
※なくなり次第終了
エッセンスローション アルティメイトキット 9,900円
[セット内容]エッセンスローション アルティメイト 150ml(現品)、バウンス インテンス クリーム 特製サイズ4g、マリンケイクe 特製サイズ 8g
さらに本イベント限定で、「アクアキット」および「エッセンスローション アルティメイトキット」を販売。購入した方はポーチなどの特典が当たる抽選に参加できるほか、公式オンラインショップおよびカウンターで使用可能な「ザ・タイムR アクア(特製サイズ)30ml」進呈クーポンもプレゼント。
本格的なアートインスタレーションや肌測定、商品体験などを通じて、素肌がもつ可能性に目を向けてみては。
◆『AQUA & ESSENCE GARDEN』~浸透感と、その先の素肌美へ~
【会期】開催中~2025年3月4日(火)
【営業時間】10:00~20:00 ※最終日のみ17時まで
【会場】UNKNOWN HARAJUKU(東京都渋谷区神宮前6-5-10)
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2025.3.2
加藤泉×千總:絵と着物 IZUMI KATO×CHISO:PAINTING IN KIMONO
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Features
雪舟、狩野永徳、長谷川等伯ら日本美術の巨匠の作品が一堂に
2025.2.28
約130件の国宝が大阪市立美術館に集結「日本国宝展」
(左)国宝 伝源頼朝像 鎌倉時代・13世紀 京都・神護寺蔵〈展示期間:6月3日~6月15日〉
(右)国宝 火焔型土器 縄文時代中期・約5400~4500年前 新潟・十日町市(十日町市博物館保管) 画像提供:十日町市博物館〈通期展示〉
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大阪市立美術館にて、大阪・関西万博開催記念 大阪市立美術館リニューアル記念特別展「日本国宝展」が、4月26日(土)から6月15日(日)まで開催される。
国宝 火焔型土器 縄文時代中期・約5400~4500年前 新潟・十日町市(十日町市博物館保管) 画像提供:十日町市博物館〈通期展示〉
国宝 舟橋蒔絵硯箱 本阿弥光悦作 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵 画像提供:東京国立博物館 Image: TNM Image Archives〈展示期間:4月26日~5月18日〉
本展は、縄文から江戸まで幅広い時代と多様なジャンルの国宝作品を一堂に集め、日本美術の歴史をたどるもの。
国宝 楓図 長谷川等伯筆 桃山時代・天正20年(1592)頃 京都・智積院蔵〈展示期間:5月13日~6月1日〉
絵画では狩野永徳の「唐獅子図屏風」(皇居三の丸尚蔵館収蔵)、長谷川等伯の「楓図」(京都・智積院蔵)のほか、雪舟、円山応挙、伊藤若冲ら日本美術の巨匠の作品を展示。
さらに通常毎年6月6日の開山忌の前後三日間のみ拝観が許されている、肖像彫刻の最古の例にして最高傑作である唐招提寺の「鑑真和上坐像」が、5月13日(火)~25日(日)の12日間限定で公開される。
国宝 金印「漢委奴國王」 弥生時代・1世紀 福岡市博物館蔵 画像提供:福岡市博物館〈展示期間:4月26日~5月7日>
国宝 伝源頼朝像 鎌倉時代・13世紀 京都・神護寺蔵〈展示期間:6月3日~6月15日〉
このほかにも土偶(縄文のビーナス)や金印「漢委奴國王」、日本肖像画の傑作である「伝源頼朝像」など、誰もが教科書で一度は見たことのあるあの国宝が集結。作品によって展示期間が異なるので、訪れるたびに新しい発見があるはずだ。
2年以上ものリニューアル工事を経て一新された大阪市立美術館で、日本が誇る名品を鑑賞してはいかがだろうか。
国宝 孔雀明王像 平安時代・12世紀 東京国立博物館蔵 画像提供:東京国立博物館 Image: TNM Image Archives〈展示期間:4月26日~5月18日〉
国宝 薬師如来坐像 平安時代・9世紀 大阪・獅子窟寺蔵 撮影:佐々木香輔〈通期展示〉
◆「日本国宝展」
【会期】2025年4月26日(土)~6月15日(日)
※会期中、一部作品の展示替えを行います。
【会場】大阪市立美術館(大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82)
【開館時間】9:00~17:00
土曜日、5月4日、5月5日は19時まで
※入館は各閉館の30分前まで
【休館日】月曜日
※ただし、4月28日、5月5日は開館
【問合せ】大阪市総合コールセンター なにわコール TEL06-4301-7285(年中無休:8:00~21:00)
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Features
2025.2.28
「ロレックス ブティック 表参道」国内初のCPO(認定中古品)エリアも
Features
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2025.2.27
北陸新幹線に乗って「界 加賀」へ ~伝統工芸も温泉もグルメも。冬の山代温泉を堪能する旅
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暦の上では立春、なのにまだまだ寒い2月中旬に「界 加賀」への旅のお誘いを受け、北陸新幹線に乗って行ってきました。
長野駅に近づくと車窓から見える景色が一変。屋根も畑も山々も雪に覆われ、白い世界です。さぞや寒いのでは……と身を縮めていましたが、金沢駅を降り立つと不思議なことに寒さをあまり感じないのです。水分を多く含む雪なので湿度が高いため、寒さをあまり感じないとか。
加賀獅子頭の工房を訪ねて
今回は「界 加賀」が、この3月から実施する手業のひととき「加賀獅子頭の400年の伝統に浸り、職人と語らう工房ツアー」に参加するため、一路、知田工房さんに向かいます。
知田工房は、石川県に唯一となった、加賀獅子頭専門工房。二代目の知田清雲さん、奥さまの依利子さん、息子の大芽さんの3人で、加賀獅子の伝統を守っていらっしゃるご一家です。
二代目 知田清雲さん。知田工房は創業70年を誇る工房。「父が創業したころは、この界隈に何軒も加賀獅子頭の工房があったけれど、現在ではうちだけになってしまいました」とお話してくれました。
加賀獅子と言えば、泉鏡花の「天守物語」を思い出しました。姫路城の天守閣に住まう美しい妖怪の女主人のお話です。
その天守に飾られているのが、特大の獅子頭。金沢出身の泉鏡花、そして獅子頭ときたら、もしかしてあれは加賀獅子では???と常々思っていたので、今回の訪問をとても楽しみにしていました。
知田工房では、獅子頭の制作風景を見学したり、伝統工芸を守り続けていくことのご苦労などをお聞きするだけではなく、ミニ獅子頭の根付に絵付け体験もセットになっています。私は不器用なんですよ……大丈夫でしょうか……と気弱になっていましたが、そんな不安は一蹴。奥さまの依利子さん、息子の大芽さんが、丁寧に塗り方のコツを教えてくれます。
修理も手掛けるので、全国各地から知田工房に獅子頭が集まります。能登半島地震で傷んでしまった獅子頭もこちらで修復しているそうです。加賀獅子頭は、確かに泉鏡花の「天守物語」に出てくる獅子そのもののようでした。間近で見るとすごい迫力です。
思い思いの獅子頭の根付、完成! 獅子頭が厄を食べてくれるという云われがあり、自分だけのお守りになります。マイ獅子頭は一番左にいるコです。
冬の贅沢「蟹会席」に圧倒されます
知田工房をあとに「界 加賀」へと向かいます。今晩のメインは「極み タグ付き 活蟹づくし会席」です。刺身からはじまり、焼き活蟹、揚げ物、蒸し蟹、蟹のすき鍋、雑炊まで、これでもかと言うほどの蟹づくしです。テンションがあがります。
蟹って、みな無言で殻をむき続けるイメージがあったのですが「界 加賀」は違います。たとえば蒸しものの場合、蒸したものを見せてから、ちゃんとおのおのに剥いたものを出してくれるのです。とっても親切。まさに至れり尽くせり。
日本酒の利き酒セットを飲みながら、蟹三昧のひととき……。冬ならではの贅沢です。
お造りから蟹がドーンと鎮座。プルプルとした食感と甘みが最高です。
しめ縄蒸しが登場すると、まず大きさに圧倒されて歓声が上がります。しめ縄蒸しは、蟹を塩水に浸した縄で結わえて蒸すので水分が失われず、よりジューシーな蟹の身を楽しめる調理法です。器も、今回のしめ縄蒸しのために特別に作られた、地元九谷焼の作家ものという凝りようです。
界ならでは。ご当地楽「加賀獅子舞」を堪能する
午後9時、夕食も終わると、ライブラリーラウンジが、つかの間のシアターに変身します。「界 加賀」のスタッフによる、加賀獅子舞の華麗な演舞が始まるのです。
加賀獅子舞の歴史は、初代加賀藩主の前田利家の時代から始まったそうです。「白銀の舞」という、当地の獅子舞は想像以上に勇壮で激しいもの。その迫力にゲスト一同見入ってしまいました。舞の終了後は、希望するゲスト全員と記念撮影もできるので、長い列ができます。
「界 加賀」の獅子頭も、知田工房で制作されたもの。地元の伝統を大切にする「界 加賀」の思いの深さを感じさせてくれました。
大迫力の加賀獅子舞。
この日、大熱演で獅子舞を披露してくれたスタッフ。手業のひととき「加賀獅子頭の400年の伝統に浸り、職人と語らう工房ツアー」に参加すると、最前列で見ることができます。
美人の湯・山代温泉のお湯と雪景色
もちろん温泉も堪能しました。山代温泉は、ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉という、弱アルカリ性の肌あたりの優しいお湯。さっそく大浴場へと向かいました。
浴室まわりには、九谷焼のアートパネルや加賀提灯など、地元の伝統工芸がふんだんにあしらわれ、その土地のものに触れることができるのも、旅に来たのだなあという、気持ちを高めてくれます。
「界 加賀」には湯守がおり、気持ちよく入っていられる温度に管理しているそうです。根雪の残った坪庭を眺めながら入る温泉はまさに極楽。柔らかさを感じるお湯なので、いつまでも入っていられそうです。雪国の冬の温泉の醍醐味ですね。
雪の残る庭、雪吊りをした松は、思い描く雪国そのもの。
内湯の壁面に飾られているのは、地元の九谷焼作家のアートパネル。4人の作家がそれぞれ「色絵」「青手」「赤絵」「藍久谷」という、九谷焼の4つの伝統様式で制作。四季を描いています。
美しいべんがらラウンジで過ごす夜
夕食後は、2024年3月にオープンしたばかりのべんがらラウンジを訪ねてみました。入口ののれんをくぐると、「九谷焼」や「山中塗」など約100種類の器が現れます。この中から好きな器やグラス、お盆を選ぶと、そこにお酒とおつまみのセットを用意してくれるのです。
4組限定の席からは、山代温泉のランドマークと言える「古総湯」が目の前に。ライトアップされた「古総湯」のステンドグラスからこぼれる光と、べんがらラウンジの鮮やかな赤が、夜の闇とないまぜになって、なんとも言えない美しさです。
目の前は「古総湯」。べんがらラウンジの赤、雪の白、「古総湯」からこぼれるステンドグラスの色と、光と闇が静かな夜に映えます。
季節によって変わりますが、日本酒3種、ウイスキー、焼酎、ジン、梅酒などから1つ、おつまみは香の物、ナッツ盛り合わせ、甘味などから選びます。ノンアルコールドリンクも用意されています。
翌朝は気持ちよく晴れて、山代温泉を散策へ。地元の和菓子屋さんや九谷焼のお店をのぞいたりして過ごしました。お湯もいいし食事も美味しい。そして地元の伝統に触れることもできて、記憶に残る旅となりました。
今度は、金沢21世紀美術館や国立工芸館、石川県立図書館、そして泉鏡花記念館などを回って金沢で1泊し、2日目に「界 加賀」でゆっくり過ごす、なんていう旅もいいかも。金沢で文学散歩して、山代温泉へ……というコースもありですね。
次の旅を思い描きたくなるような、そんな旅になりました。
中嶋千祥 Chisa Nakajima
Premium Japan 編集長代理。1950~60年代の日本映画鑑賞とワインを飲むのが大好き。
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旅館の矜持 THE RYOKAN COLLECTIONの世界
2025.2.27
海外の富裕層に「旅館」文化を伝道し、未来へと継承するために THE RYOKAN COLLECTION代表 福永浩貴
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2024年の年間訪日外客数は、3686万人と過去最高を記録しました。最近では、インバウンドが日本の津々浦々におよぶだけではありません。ハイエンドで特異性の高いサービス――― 例えばこれまでは、敷居が高かった旅館を目指してやってくる外国人も年を追って増え続けています。
こんな日がやってくることを20年も前に願って、組織づくりを始めて、海外に地道な売り込みをしていた人物がいます。それが「THE RYOKAN COLLECTION(ザ・リョカンコレクション)」を率いる福永浩貴氏です。連載企画「旅館―RYOKAN―の矜持」第1回目は、彼にどのような組織なのかをたっぷりと伺いました。
2004年「THE RYOKAN COLLECTION(ザ・リョカンコレクション)」創設
私が最初に「ザ・リョカンコレクション」の前身となる組織を立ち上げたのは2004年9月、33歳の時です。
その頃は、高級な旅の発信源はアメリカの東海岸にしかありませんでした。ですから、私もニューヨークを中心に活動して、様々なPRと売り込みに精を出していました。
当時、「旅館」という言葉は海外で通じるはずもありません。第一、英語で旅館の「Ryo(リョ)」という単語は発音すらできなかったのです。
そんな段階からすれば幾星霜、これだけインバウンドが増え、富裕層が高級旅館を目指して来日してくれるようになりました。「リョカン」という言葉が、外国人の口の端にのぼるのを見聞きしますと、まさに隔世の感があります。
「ザ・リョカンコレクション」は「日本旅館を、世界のRYOKANへ」をスローガンに掲げた、日本旅館と小規模ホテルに特化した国際ホテルコンソーシアムです。現在の加盟施設は53で、外国人個人会員は10万人を突破しました。
当コレクションの予約数はコロナ前の2019年が過去最高だったのですが、今はその約3倍の数になっています。
「THE RYOKAN COLLECTION」のトップ画像。ヨーロッパにみられる小規模家族経営のホテルがグループを形成するコンソーシアムモデル。厳格な審査をクリアした日本を代表する日本旅館、小規模ホテルが加盟する日本初のコンソーシアムで、世界にリョカンブランドを広く伝え、多くの海外富裕層を誘客する。まさに世界の旅行者と日本旅館、地域の懸け橋として活動する。Premium Japanもメディアパートナーとしてコラボレーションしている。
2019年に発表された「THE RYOKAN COLLECTION」の新ロゴマーク。デザインは京都で着物に家紋を手で描く職人・紋章上繪師として活躍する「京源」の波戸場承龍、耀鳳の両氏。伝統的な意匠と現代感覚を融合させたオリジナル家紋だ。藤の家紋をモチーフにデザインしたこのロゴには、世界から多くの人々が地方を訪れ、藤の花が連なるように「仲間」が増え、日本文化、旅館文化の更なる発展に繋げたいという思いが込められている。
日本旅館にしかないもの
私が「ザ・リョカンコレクション」を運営するようになってちょうど20年が経ちます。その間に、旅館に対する私の尊崇の念は強まるばかりですが、なぜ外国人がこれほどまでに旅館に惹きつけられるようになったかについては私見があります。
日本旅館の人気はうなぎ上りで、外国人が大勢来てくださる一つの要因は、やはり、人というものに出会える体験にあるのだろうと思います。
大資本による大ホテルでは、サービスはもちろんありますが、個人の細やかな顔は見えにくい。一方、日本の旅館の場合には、サービスを日々実践している方たちが具体的にすぐ目の前にいるわけです。
そして肝腎なことは、その宿にある歴史やおもてなしのクオリティを継続し担保してきたのは、宿のオーナーや女将であることです。オーナーや女将が目を光らせているからこそ、その宿は良いままで居続けられるのです。
宿は小規模ですから、オーナーや女将さんには実際に会えるし、簡単に会話も交わせるのです。それは非常に価値のあることです。
こうした形態の宿は日本にしかないものと言えるでしょう。私どもは、この日本文化の価値を世界に向かって広めていき、認知度をさらに高めていくことを目標にしています。
観光が日本文化を保全する
いま、観光業界の一部では、ものすごく数に囚われてしまい、海外のお客さんに迎合しながらお金ばかりを求めるような側面も見受けられないわけではありません。
しかし、私たち「ザ・リョカンコレクション」は、数やお金のみを追い求めるつもりはまったくないし、国の文化を守っていくための観光であって欲しいと願っています。大事なのは、日本の観光産業が恒久的に未来永劫的に持続していくことでしょう。
そのためには儲け主義に走って本来あった形や姿を壊すのではなく、日本文化を保全する観光でなければ意味がありません。この国が世界でもう一度輝くためには、文化を輝かせるしかないだろうというのが私の結論です。
その意味では、旅館というものは〝毎日が博覧会″みたいなものです。万国博覧会などをやらなくても、世界の人たちが旅館の場で日本のものや心に触れる。その結果、この国の文化が評価されていきます。
いわば地域の旅館が旗を振って地域全体を引っ張り、国においては観光業界が全業界を引っ張っていく形を作れないものか。私はそれを「ザ・リョカンコレレクション」で実現させたいと思っています。
ホテルのベルボーイから始まった修業時代
では、私はどうやって「ザ・リョカンコレクション」を創るに至ったのでしょうか。
最初に私は品川のホテルパシフィックに就職するのですが、しばらく働いてからシンガポールに行くことになります。就職はメリディアン・シンガポールでした。
その後、メリディアンホテルズの日本支社に入り、本社付けではありますが、東京支社の営業部長になります。仕事内容は、いろんな国でホテルの立ち上げをしたり、日本マーケットについてのレクチャーをしたり。とにかく世界中のホテルに行きました。
ホテルマンの第一歩はベルボーイからスタート。ホテルの仕事の面白さに目覚め、業務後に英語の学校に通うなど自己研鑽していた。
シンガポールでは営業を担当。スタッフとともに撮影した懐かしい1枚。
日本の、世界的なプレゼンスがないのはなぜ?
そこで働くうちに、日本はそれなりの国だし、ホスピタリティがあって親切だと言われている。にもかかわらず、世界的なプレゼンスがないのはどうしてだろうと考え始めたのです。
そんな時にちょうど、メリディアン系列下にあるヨーロッパのホテルの、総支配人たちが集まって日本で会議を開いたことがありました。様々な国の人が15人ぐらい来て、会議は東京でしたが、リトリートとして熱海の高級旅館に行ったんですね。
30年くらい前のことです。みんなで浴衣を着て、畳に座ってお膳でご飯を食べて。後に、ホテルの総支配人たちがお風呂に入っている姿がイギリスの新聞で紹介されたりしました。ホテルのプロたちが、日本の旅館に初めて来て、初めて日本文化に触れて、みんなが結構喜んだのです。
私が旅館に興味を持ったのはそこからです。いろいろ調べてみると、歴史もすごければ、数もすごい。私自身も若かったので国内のことを全然知りませんでした。でも、国内のどこに行っても、見事なしつらえの宿と素晴らしい食事があって、驚きだったのです。
日本の旅館と世界の人との架け橋に
旅館の人たちや地域の人たちに触れて、とても面白いと思いました。しかし、「こんなにいいものが沢山あるのに、どうして世界の人たちは知らないんだろう」、さらには、「宿の方たちは、なんで世界の人たちに伝えようとは思わないんだろう」という考えに行きつくわけです。
旅館の人たちにお話を伺いに訪ね始めたのは、こうしたいきさつからです。ヨーロッパにはすでに、ルレ&シャトーやスモール・ラグジュアリーホテルズとかのコンソーシアムがありました。ならば、日本の旅館と世界の人との架け橋になることはできないかなあと思って考えたのが、「ザ・リョカンコレクション」というモデルだったのです。
ついでに言えば、当時の日本の旅館には、強大な旅行会社のパワーだけに送客を頼り続けていたら、きっとやがては破綻するのではという危機感が芽生え始めてもいた時期でもありました。
地域文化の中心は旅館のファミリー
旅館と地域とのつながりは密接なものです。第一次産業しかり、いろんな職人さんしかり、旅館は地域を代表するショーケースの場であることは間違いありませんでした。これに関しては、欧米のホテルで旅館に類似するような例はないわけです。ならば、完全にドメスティックであった宿に外国人を連れてきたら、地域が活性化するようなことが起きるかもしれないと思ったのです。
今、「ザ・リョカンコレクション」が3番目に掲げている、「日本文化、地域文化、地域経済の発展に資する」という理念ですが、それは当時、いずれ実現できたらいいなと思っていたことです。ですから、その思いをずっと持ち続けてきたことになります。
それを実際に実現しているのは、多種多様な歴史を紡いできた地域文化であり、その中心で生きてきたのが日本旅館のファミリーであるわけです。
賛同してくれた14軒の宿
「ザ・リョカンコレクション」を起業しようと思って、2003年に会社を辞めてしまいます。33歳の時でしたか。とはいえ、いきなり起業もできません。全国を回って、100軒ぐらいの旅館のオーナーさんに会って、私の思いをぶつけました。
7割方の人は外国人なんて受け入れたくないし、しかも、32、3歳の若造がいきなり現れて(笑)、ワケの分からない話をして何だという感じでした。
ほとんど話を聞いてもらえませんでしたけど、当時、14軒のオーナーに、「それ、面白いね」って言ってもらえたのです。その地域を次世代に渡していくために、国内だけでは需要が先細りしていく懸念があったなかで、海外のこともちょっとは意識しなければならないのではと思ってくださった。
初めは、「ラグジュアリーリョカンコレクション」と命名していました。14軒で出発したのが2004年9月になります。最初のメンバーで、今も残ってくださっているのは、柊家、炭屋、強羅花壇、箱根吟遊、清流荘、柳生の庄です。
ハイエンドの宿が並んだインパクト
当初は、お客さんが来るかどうかも分からないのに、最初にお金を頂戴することはできませんでした。やはり、最初の3年間ぐらいは難しかった。そこが一番苦労した点ですね。
全部成功報酬でやらせてもらって、あとは私たちの投資でした。報酬をいただくにしても、最初は持ち出しばかりで、いつ死んでもおかしくないような状態でしたね(笑)。お蔭でいろんなアルバイトをしました。
苦しい台所事情ではありましたが、世界に向けて日本の宿を紹介するのであれば、日本で認められているハイエンドの宿をずらっと並べさせてもらうほうが、海外に向けてはインパクトが強いと思っていました。これならば、世界は絶対にこっちを向いてくれるはずだ、と。
「旅館」という言葉を使い続ける
「ラグジュアリーリョカンコレクション」からラグジュアリーを外したのは、その言葉を使うことがダサいなと思ったからです。日本の宿の場合は、ひけらかすことなく、いぶし銀のような真髄を継承しながら粛々とやってきました。ラグジュアリーというよりもプレステージャスですね。代わりに「ザ」を付けて、「ザ・リョカンコレクション」にしたわけです。
それと自分が一番こだわったのは、「旅館」という言葉を使い続けることです。英語で「RYOKAN」を世界の人が発音できるようになるまで認知度を高めたいと思っていました。
飛躍のきっかけは『トラベル&レジャー』で巻頭15ページの大特集
当時、ラグジュアリートラベルの情報発信は、雑誌で言えば、『トラベル&レジャー』や『コンデナスト・トラベラー』とかです。それらは全部ニューヨークに集まっていました。私もしょっちゅう行っては売り込みをして、啓蒙を続けていました。
必死にやっているなかで、『トラベル&レジャー』誌が、巻頭の15ページで、「ザ・リョカンコレクション」の特集をしてくれたのです。表紙は当時加盟してくれていた伊豆・修善寺の「あさば」さんでした。
取材はシェーン・ミッチェルというトラベル業界では著名な書き手で、彼女は、あさばを初めとして、強羅花壇、柳生の庄、柊家とか一週間の旅をしてくれたのです。その記事で彼女は、日本旅館の歴史と彼らの思い、それから家族が代々紡いできたストーリーを描きあげてくれました。
サービスマニュアルがあるわけでもない、セレブリティシェフがいるわけでもない。にもかからわらず、最高のサービスと最高の食を提供してくれるのはどうしてなのか。彼女はそこを掘り下げてくれた。それは日本人の文化性だし、自分の家に来てもらった人をとことんもてなす文化だし、四季を大切にして、職人や生産者に対しても繊細な関係を保ってきた日本人だからこそできる――と。
しかもそれが日本全国、どこにでもあるという驚きがある。それは世界にはないストーリーだったのです。
この記事が世界的なパブリシティとなって、「ザ・リョカンコレクション」の名前が一気に広まった。これが大きな転機でした。立ち上げ時は苦労しましたが、ニューヨークでの活動がようやく報われました。
それからと言うもの、CNNやBBCなどメジャーなテレビ局が来るようになり、雑誌メディアも多数訪れるようになったのです。それでお客さんは一挙に増えました。
「旅館」という、未知の体験をする楽しみ
では、当時、言葉の問題などはどうしたのでしょうか。昔は言葉もできない宿が多かった。でも、私は「言葉なんかできなくたっていい」と、ずっと言ってきました。そのままの魅力が、外国人に伝わればいいのです。
それこそ、客室係のお姉さんたちは、まったく物怖じせずに、「よく来たね」、「疲れたね」、「大丈夫」、「どうぞ、どうぞ」ですから。外国人がポカーンとしていますけど、それが嬉しいわけです。
言語対応や外国人の習慣に関してこちらが何かを変えるよりも、心が伝わることのほうがよほど大事です。なぜなら、外国の人は違う文化を見に来ていて、出会ったことのない人に会って、未知の体験をすることを楽しみにしているわけですから。
「旅館ってそういうものなんです」
例えば、食事に対する苦情があります。食べられるものと食べられないものがあり、メニューがないから選ぶこともできない。食事の時間が決められているので、夜中に着いてもご飯が食べられない。
「日本の最高の宿」と言いながら、夜中に着いて何も食べられないのかなんて、いくらでも言われますけど、答えは一つ、「旅館ってそういうものなんです」。「それが嫌だったら、ホテルに行ってください」。それだけです。
そういう風にして旅館のブランドを作ってきましたし、これからもそうしていきたい。オーナーや女将が今までやってきたことに対して、最大限の敬意を抱いていますし、それを後世につなげていくことが旅館の文化とブランドを守っていくことだと私は思っています。
次回からはいよいよ「ザ・リョカンコレクション」に加盟している施設のオーナーや女将の連載インタビューが始まります。どんなことを語ってくれるのか、今からとても楽しみです。
福永浩貴 Hiroki Fukunaga
THE RYOKAN COLLECTION 代表。1970年5月9日兵庫県西宮市生れ。約15年に渡る英国の高級ホテルチェーンでの勤務を経て、世界各国の富裕層旅行関係者の人脈をバックに、2004年に日本で初となる高級旅館コンソーシアム「ザ・リョカン・コレクション」を発足し、海外マーケットにおいて加盟旅館のマーケティングやPRを推進し、海外の一流ホテルチェーンを凌ぐブランド構築を目指し活動している。一般社団法人日本文化発信機構の理事も務めている。
構成/執筆:石橋俊澄 Toshizumi Ishibashi
「クレア・トラベラー」「クレア」の元編集長。現在、フリーのエディター兼ライターであり、Premium Japan編集部コントリビューティングエディターとして活動している。
photo by Toshiyuki Furuya
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Events
【3/1(土)〜3/31(月) 東京・SAAWAAN BISTRO】
2025.2.27
チェンマイの名店とコラボ。タイ北部料理を味わう“チェンマイフェア”
グリル野菜とハーブのカレー
イノベーティブタイ料理を提供する東京・麻布台の「SAAWAAN BISTRO」が、チェンマイのミシュラン掲載店「KITI PANIT」とコラボレーション。タイ北部の恵みを味わう“チェンマイフェア”を、3月1日から31日まで開催する。
「KITI PANIT」
タイ料理は、首都バンコクを中心とした中部、プーケットなどの南部、チェンマイなどの北部、“イサーン”と呼ばれる東北部の4つの郷土料理に分けられるが、チェンマイなどタイ北部の料理は味つけがマイルドで、大自然で育つハーブやドライスパイスなど香り高いスパイスの使い方が特徴だ。
牛肉のグリル ジウソース
ナスの「ナムプリック」
今回の“チェンマイフェア”では、王道のメニューから、日本ではまだ珍しいタイ北部の伝統的な料理を「SAAWAAN BISTRO」流にアレンジしたものまで、さまざまなスペシャルメニューが登場する。
イノシシのタイハーブグリル
百合根とココナッツの餅
開業わずか7か月でミシュラン一つ星に輝いた本国「SAAWAAN」の味を、よりカジュアルに楽しめる「SAAWAAN BISTRO」と、世界の食通に愛される「KITI PANIT」がタッグを組んだフェア。知られざるタイ北部料理の魅力を、この機会に堪能してみては。
SAAWAAN BISTRO
【住所】東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ森JPタワー タワープラザ 3F
【営業時間】
ランチ11:00~14:00(L.O)14:00
ディナー17:30~23:00(L.O) フード 22:00 / ドリンク 22:30
バー11:00~23:00(L.O) 22:30
【定休日】火曜日
【TEL】03-6441-0737
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Events
2025.2.27
加藤泉×千總:絵と着物 IZUMI KATO×CHISO:PAINTING IN KIMONO
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Events
【4/1(火)~30日(水) 祇園甲部歌舞練場】
2025.2.26
京都に春の訪れを告げる芸妓舞妓たちの舞い、第百五十一回公演「都をどり」
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京都最大の花街・祇園甲部の約80名(1公演では50名)の芸妓舞妓たちが魅せる舞の公演、第百五十一回「都をどり」が、祇園町のシンボル「祇園甲部歌舞練場」で、2025年4月1日(火)から4月30日(水)まで開催される。
京都の春の風物詩として知られる「都をどり」は、毎年4月中1か月間公演を行う。明治5年の「第一回京都博覧会」の附博覧(アトラクション)として創始され、毎年公演テーマを変えながら昨年150回の節目の公演を迎えた。
令和七年公演の演題は『都風情四季彩(みやこのふぜいしきのいろどり)』で、次の大きな節目である創始200年に向けて、今一度原点に立ち返り、京都の名所を巡る内容で構成されている。
舞台は、「ヨーイヤサァー」の掛け声で幕開けを告げ、揃いの浅葱色(あさぎいろ)の着物で一斉に登場する総をどりと、中ばさみ(別踊)と呼ばれる場面全八景から構成され、1時間の舞台で四季の彩を表現している。
毎年新調される京友禅(着物)と西陣織(帯)の匠の手で作られる衣裳の華やかな美しさ、そして明治5年の創始当初から続く「京舞井上流」の振付をはじめ、三味線・唄・鳴物は生演奏、曲も毎年書き下ろされている中に、変わることなく継承されてきた伝統芸能を全身で感じることができる。
あなたも華麗な舞の舞台で京都の春を感じてみてはいかが。
◆第百五十一回公演「都をどり」
【会期】2025年4月1日(火)~4月30日(水) ※4月15日は休演日
【会場】祇園甲部歌舞練場(京都府京都市東山区祇????園町南側570-2)
【時間】1日3回公演1回目12:30~ 2回目14:30~ 3回目16:30~
【料金】茶券付一等観覧席 7,000円など
※チケット種別など最新情報は公式ホームページで要確認
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2025.2.26
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永遠の聖地、伊勢神宮を巡る
2025.2.25
伊勢神宮にはどんな神様が、どれくらい祀られているのか
毎年2月に行われる祈年祭の様子。内宮の御正宮での祭祀のために、黒田清子神宮祭主と神職たちが長い参道を進む。
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静かに鎮座し、大切に守られる「心御柱(しんのみはしら)」とは
まるで深い森の中にある凪いだ湖のように、静謐で澄み切った空気が辺り一面に満ちている。
内宮の御正宮、その東隣にある、広さ6,804㎡(横54m×縦126m)の御敷地(みしきち)と呼ばれる空間は、前回の式年遷宮のときまで御正宮があり、次の遷宮時に再び御神体がお遷りになる場所。その中央、やや後方よりに、ぽつんと1つ小屋が建っている。
覆屋(おおいや)と呼ばれるこの建物は、御祭神の天照大御神が鎮座される御正殿があった場所で、次の遷宮時は、この位置に新しい御正殿が建てられる。覆屋の中には、旧正殿の床下中央部分に据えられていた、「心御柱(しんのみはしら)」と呼ばれる檜の柱があり、旧殿が撤去された後も、同じ場所にそのまま残されるという。覆屋は、その御柱を守るための小屋なのだ。
内宮の御敷地。左が覆屋。右に現在の御正殿の上部が見える。なお御正殿の中には入れるのは、祭主以下、大宮司、少宮司、上位の禰宜(ねぎ)といった、ごく限られた神職のみ。しかも祈年祭、神嘗祭、新嘗祭の年に3回のみ御扉が開く。
内宮の別宮、風日祈宮に向かう橋。
神様の世界と人間世界を繋ぐ「柱(はしら)」の意味
神道では、神様を数えるとき、「1柱(ひとはしら)」「2柱(ふたはしら)」のように、「柱」という言葉を用いる。そのことと、古来神聖視されてきた特別な存在という「心御柱」と、何か関係があるのだろうか? 神宮司庁の広報室次長、音羽悟さんにうかがった。
「いくつかの説が考えられますが、言葉の意味で考えると、柱は、『はし』と『ら』から成り立っています。『はし』は、たとえば宇治橋の『橋』のようにつなぎ止める役があり、『ら』は『間』という意味があります。『中間』は訓読みでは『なかま』ですが、祝詞(のりと=祭祀の際に神様に向けて奏上する言葉)では『なから』と読むんです。
ですから、『はし』に『ら』が加わることで、1本にまとまる、連なるという意味になる。つまり心御柱は、神様がいらっしゃる高天原と、我々人間が暮らす豊葦原(とよあしはら)の瑞穂国(みずほのくに)、すなわち地上世界をつなぐという大きな役目があるのかなと、私は思っています。神様の存在も、そんな柱としての意味が大きいのでしょう」。
合計125の宮社から成る神宮には、何柱の神様が祀られているのか?
では、伊勢の神宮には何柱の神様がいらっしゃるのだろう。
前回書いたように、伊勢の神宮は、天照大御神を御祭神とする内宮と、天照大御神のお食事を司る、豊受大御神を御祭神とする外宮の両正宮を中心に、14の別宮(べつぐう)、43の摂社、24の末社、そして、42の所管社の、合計125の宮社から成り立っている。
なかでも、両正宮の次に格式が高い別宮は、たとえば、内宮の荒祭宮(あらまつりのみや)や外宮の多賀宮(たかのみや)のように、両宮それぞれの御祭神の荒御魂(あらみたま)、つまり、神さまの穏やかな側面である和魂(にぎみたま)ではなく、活動的で積極的なおはたらきをされる御魂をお祀りするお宮や、天照大御神の親神や弟神をお祀りするお宮、そして、土や風といった自然の神を祀るお宮などが含まれている。
続く摂社は、平安時代中期に完成した古代法典、『延喜式』の中の『神名帳』に記載されているお社で、末社は、『延喜式』以前の平安時代初期に、神宮の神職が執筆し、朝廷に提出した公文書、『皇太神宮儀式帳』と『止由気宮(とゆけぐう)儀式帳』に記載されているお社という。
そして、所管社は、両正宮や別宮にゆかりのあるお社で、たとえば、神様にお供えする御米や野菜を育てる田畑の守護神を祀るお社なども含まれている。
内宮の別宮、荒祭宮。宮社の数は、別宮が内宮に2宮、外宮に3宮、摂社と末社は外宮のみにそれぞれ3社ずつあり、所管社は内宮に10社、外宮に4社ある。
もっとも、125社あるからといって、神様も125柱いらっしゃるかというと、そうではない。たとえば内宮の別宮、風日祈宮(かざひのみのみや)のように、1つのお宮に対して2柱の神様が鎮座されていることもあるからだ。
神宮全体で祀られている151柱の神々
「内宮の風日祈宮と、外宮の別宮である風宮(かぜのみや)の御祭神は、級長津彦命(しなつひこのみこと)と級長戸辺命(しなとべのみこと)という男女の神様です。ご夫婦かどうかはわかりませんが、御神名に関しては、律令制度が確立する奈良時代に規定化された可能性が高いと思われます。古い時代は、いわゆる八百万の神の、風の神をお祀りしていたのでしょう」。
ちなみに、両宮域内に限って言えば、御祭神の数は、内宮が14柱、外宮は16柱で、神宮全体では、151柱の神々が御祭神として祀られている。もっとも、祀られている形態はさまざまだ。社殿を有するお社もあれば、社殿はなく、石畳の上にお祀りされている場合もある。
改めて、意識して両宮域内を歩いてみると、これまで何気なく通っている場所に神様がいらっしゃることに気がつく。
内宮の四至神。五丈殿のそばの石畳の上に祀られている。
内宮の別宮、風日祈宮での祭祀に奉仕する神職
風の神、結界の神、橋の神……
さまざまな神様によって、守護されている神域
たとえば、両宮の所管社の1つ、四至神(みやのめぐりのかみ)は、両宮それぞれの神域の四方の結界を守護する神様で、内宮は2段になっている石畳の上に、外宮は、榊の木が立つ石畳の上に祀られている。
また多くの参拝者が行き交う宇治橋にも、守護神がいらっしゃる。宮域内ではないものの、宇治橋鳥居を背にした、正面に橋が見える場所に饗土橋姫(あえどはしひめ)神社があり、その名も宇治橋鎮守神という神様が、内宮の宮域に悪しきものが入らないよう、防ぎ守ってくださっているという。
なかには、神宮が創祀される前から祀られていたと思われる、土地に根ざした神様もいらっしゃる。
内宮、外宮が鎮座される以前の、古くから祀られる神々
その土地を守る神様も存在する
「外宮の別宮である土宮(つちのみや)の御祭神は、大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)ですが、古くからこの地の鎮守の神様だった可能性があります」と音羽さん。
ちなみに鎮守の神とは、一定の区域や場所を守る神様のこと。
つまり、本来神々は、それぞれ受け持ちの地域を持っているということだ。現在は氏神様、つまり、もとは同じ氏を持つ同族の人たちの祖先神として祀られ、時代とともに、地域の共同体の守護神となった神様や、自分が生まれた土地を守ってくださる産土神(うぶすながみ)と同じ意味になっているが、この土宮の御祭神は、本来の意味で、現在外宮のある山田原(やまだのはら)と呼ばれる肥沃な地を守護する鎮守の神様だったと考えられている。
一方、内宮にも、天照大御神が鎮座される前から祀られていると思われる神様がいらっしゃる。たとえば、内宮御正宮の神域内である御垣内(みかきうち)の北西の石畳の上に、石神として祀られている興玉神(おきたまのかみ)も、古くからこの地の土地神様(とちがみさま)だった可能性が高いという。
内宮の御敷地にある桜の老木。自生したと思われる。なお、御敷地内は通常入れないが、外宮のみ、御正宮に向かう手前に御敷地があり、覆屋を拝することができる。
外宮の別宮、風宮の社殿正面。
土地の神々が、安寧の場所・伊勢にお招きした天照大御神
「『おきたま』の『おき』は『奥』、つまり最も深いところにある、と解釈して、心御柱につながるという説もありますが、私は、もともとこの土地を守っていらっしゃって、天照大御神を『招(お)ぐ』、つまりこの地にお招きされた神様だと思います。それが中世になって、道開きの神様である猿田彦神になぞらえられるようになったのでしょう」。
つまりこの地には、もともと土地に根づいた神様がいらっしゃって、その神様を祀る人々が、皇室につながる天照大御神をお迎えしたのではないか、というのだ。お迎えするにあたっては、一番良い場所、つまり、現在御正宮がある場所に、当初からお祀りしたのではないかと音羽さんは言う。
「御正宮は宮域内で一番高いところにあり、水害の心配がなく、岩盤もしっかりしているようです。おそらく震度6ぐらいの地震では、びくともしないでしょう。古代の人たちは、長年の経験と勘で、直感的に良い場所がわかってお祀りしたんじゃないかと思います」。
五十鈴川には時折鷺の姿も見える。
自然への畏敬と土地神様への敬意の念が根底に宿る
ちなみに、10月に行われる神嘗祭(かんなめさい)と、6 月、12月に行われる月次祭(つきなみさい)の、いわゆる三節祭と呼ばれる大祭では、まず土地神様であるこの興玉神にお供えをし、奉仕する神職一同が、御神体である石の御前で、真心を込めて奉仕することを祈念する興玉神祭(おきたまのかみさい)が行われるという。
「古い時代から土地に根ざしている神様への敬意、おうかがいを立てているのだと思います」。
古来日本人は、自然に対して尊敬や畏怖の念を抱き、岩石や巨樹などに神霊が宿ると信じてきた。神々を「柱」で数えるのも、一説では、社殿が建てられるようになる前は、木の御柱に神々を招いて祭祀が行われたことによるとも言われている。
古くからの土地神様も、のちに鎮座した神々も、そして、八百万の神々も。さまざまな神様が、天照大御神という大いなる神様を中心に、ともに大事に敬われ、長い年月それぞれで祭祀が繰り返され、1つの調和した世界を築いてきた、それが伊勢の神宮であり、お祀りされている神々は、この地に積み重なる祈りの歴史を伝えている、とも言えるのだ。
24節気では、雨水(うすい)を迎える2月中旬、神宮でも少しだけ春の気配を感じる。
限られた場所にしか立ち入れないのは
人間が近づくことができないほどの神気ゆえのことか?
現在、天照大御神が鎮座されている御正殿は、四重の垣根、つまり、外側から板垣、外玉垣(とのたまがき)、内玉垣、そして瑞垣(みずがき)によって守られている。参拝者が入れるのは、南側の板垣と外玉垣の間の、ごく一部のみ。御正殿の外観さえ見ることはできない。なぜ見えない、近づけないのか、長年疑問に思ってきた。だが、御敷地に身を置いて、その疑問が少し解けた気がする。
天照大御神の、神宮での正式名称は、「天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)」。太陽にもたとえられ、日本全体を守護する総氏神とされている。その神様が、平成25年(2013)に隣の地にお遷りになった今も、御敷地の清浄さ、崇高さは保たれている。
ならば、現在高天原と地上世界がつなげる役目を担う御正殿の近くには、どれほどの神気が満ちているのだろう。想像の域を超える。
おそらく、我々一般人にとっては、適切な距離が必要なのだろう。思えば太陽も、直視すると目を痛める。だが、陽の光やその温もりは、目を閉じていても十分感じられる。天照大御神も、そういう存在ではないだろうか。神様とは、実に奥深い存在である。
Text by Misa Horiuchi
伊勢神宮
皇大神宮(内宮)
三重県伊勢市宇治館町1
豊受大神宮(外宮)
三重県伊勢市豊川町279
文・堀内みさ
文筆家
クラシック音楽の取材でヨーロッパに行った際、日本についていろいろ質問され、<wbr />ほとんど答えられなかった体験が発端となり、日本の音楽、文化、祈りの姿などの取材を開始。<wbr />今年で16年目に突入。著書に『おとなの奈良 心を澄ます旅』『おとなの奈良 絶景を旅する』(ともに淡交社)『カムイの世界』(新潮社)など。
写真・堀内昭彦
写真家
現在、神宮を中心に日本の祈りをテーマに撮影。写真集「アイヌの祈り」(求龍堂)「ブラームス音楽の森へ」(世界文化社)等がある。バッハとエバンス、そして聖なる山をこよなく愛する写真家でもある。
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【3/28(金)〜4/4(金) 島根県・界 玉造】
2025.2.25
温泉街に咲く400本の桜を楽しむ「桜舞うたまゆら滞在」
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日本最古の美肌の湯として知られる玉造温泉に佇む全室露天風呂付き客室の宿、界 玉造では、人力車での夜桜鑑賞や花見風呂など、桜が咲く短い期間だけ楽しめる「桜舞うたまゆら滞在」を、3月28日(金)から4月4日(金)まで開催する。
界 玉造の前を流れる玉湯川は、島根県でも屈指の桜の名所として知られ、春になると両岸2Kmにわたり400本の桜が咲き誇り、温泉街を鮮やかに彩る。
「桜舞うたまゆら滞在」では、この玉湯川の夜桜を界 玉造専用の人力車の上から鑑賞できる、1日2組限定のお花見体験アクティビティを実施。温泉街を1時間ほどかけて巡りながら、ライトアップされた幻想的な夜桜を眺めるひとときは、とっておきの旅の思い出となるはずだ。
館内の滞在では、春になると桜が彩りを添える大浴場露天風呂で、この時期ならではの花見風呂を楽しめる。美肌の湯として知られる玉造温泉に浸かりながら、心と体を休める癒しの湯浴みを満喫してみては。
このほか、日本三大和菓子処の一つに数えられる島根県松江市の老舗和菓子店「風流堂」とコラボレーションした、オリジナルの手作り桜餅の販売も。こちらは4種類の餡の中から好きなものを選び、桜を練り込んだ生地に包むことで、自分だけの桜餅を楽しめる。桜をテーマに装飾されたテラスを用意で、桜餅でお茶の時間を過ごすのもおすすめだ。
桜が咲く時期しか味わうことのできない、贅沢なひとときが過ごせる界 玉造。春旅の目的地に加えてみてはいかがだろうか。
◆「桜舞うたまゆら滞在」
【期間】2025年3月28日~4月4日
【場所】玉造温泉街、界 玉造
【含まれるもの】夜桜人力車体験、花見風呂、手作り桜餅
【料金】夜桜人力車体験(1組あたり12,000円)、手作り桜餅(1セットあたり1,500円)
【時間】夜桜人力車体験(1部|18:30~/2部|20:00~)
【定員】夜桜人力車体験(1日2組限定、1組2名迄)
【予約】夜桜人力車体験は公式サイトにて宿泊日の7日前までに要予約
※夜桜人力車体験は荒天中止
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Features
「ミロ展」東京都美術館で開催
2025.2.21
20世紀の巨匠、ミロの傑作が集結する大回顧展
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没後40年を迎えたいま、世界的に再評価されているミロの創作活動全体を振り返る 大回顧展「ミロ展」が、東京都美術館にて開催される。会期は2025年3月1日(土)から7月6日(日)まで。
同郷のピカソと並び、20世紀を代表する巨匠として知られるミロ。太陽や星、月など自然の中にある形を象徴的な記号に変えて描いた詩情あふれる独特な画風は、日本でも高い人気を誇る。
見どころのひとつが、傑作として名高い〈星座〉シリーズ。このシリーズは、ミロが戦争という苦しい現実から逃避し、詩や音楽に触発されて制作したもので、 簡略化された音楽的な線を持つ儚い画面には、夜空に着想を得た神話的な世界と、その中の女性や鳥、星、梯子が描かれている。今回は、《明けの明星》 《女と鳥》 《カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち》 の3点が国内に集結する。
このほかにも、故郷カタルーニャで描いた初期の名作《ヤシの木のある家》や、1920年代の傑作《オランダの室内Ⅰ》、晩年を迎えても新たな表現に挑戦した《焼かれたカンヴァス2》など、各時代を代表する作品を紹介。
世界中から集った選りすぐりの傑作の数々により、ミロの芸術の真髄を体感できる空前の大回顧展。政治的分断や戦争の脅威が高まる今日、スペイン内戦や続く第二次世界大戦など、困難な時代にあっても自由な表現を希求し続けたミロの足跡をたどることは、 見る者にとって示唆に富むものとなるに違いない。
◆ミロ展
【会期】2025年3月1日(土)~7月6日(日)
【会場】東京都美術館(東京・上野公園)
【休室日】月曜日、5月7日(水) ※ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開室
【開室時間】9:30~17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
【料金】一般 前売券2,100円、通常券2,300円、大学生・専門学校生 前売券1,100円、通常券1,300円、65歳以上 前売券1,400円、通常券1,600円
※前売券は2025年2月28日(金)23:59までの販売。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料。
※大学生・専門学校生は、3月1日(土)~16日(日)に限り無料。
※18歳以下、高校生以下は無料
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2025.2.21
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Events
【2/27(木)〜9/2(火) 京都府・千總ギャラリー】
2025.2.19
加藤泉×千總:絵と着物 IZUMI KATO×CHISO:PAINTING IN KIMONO
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創業470年を迎える千總が、現代美術家の加藤泉と共同制作した作品を展示する「加藤泉×千總:絵と着物」を千總ギャラリーにて開催。会期は2025年2月27日(木)から9月2日(火)まで。
子供が描くようなシンプルで記号的な顔の形に始まり、「人型(ひとがた)」を手がかりに制作を続ける加藤泉。企画から実現まで数年の歳月をかけたという本展は、加藤によるスケッチをもとに糸目友禅や描き友禅、絞り染め、刺繍、仕立てまで、20から30にもおよぶ伝統的な工程を経て制作。
制作は千總本社内にある工房のほか、京都府内にあるそれぞれの専門工房で行われ、なかでも「人型」と称される特有のモチーフは加藤みずから筆をとり、職人たちと肩を並べながら伝統的な友禅の技法によって描かれた。長年にわたる千總の歴史の中でも、友禅職人以外の手によって着物生地に染色が加えられるのは極めて珍しいという。
また今回は着物作品に加え、千總の厳しい品質基準を満たすことができず、着物としては製品化されなかった生地を使用したアート作品も展示される。
「伝統とは、守ることでなく創ること」という代々の教えのもと、着物の新たな美しさや文化の提案を続けてきた千總。無二の感性を持つ加藤と、進取の気性に富んだ千總の出会いによってどんな化学反応が生まれるのか、会場でぜひ目の当たりにしてほしい。
◆加藤泉×千總:絵と着物 IZUMI KATO×CHISO:PAINTING IN KIMONO
【会期】2025年2月27日(木)~9月2日(火)
【開館時間】10:00~17:00
【会場】千總ギャラリー(京都市中京区三条通烏丸西入御倉町80 千總本店2階)
【休館日】水曜日
【入場料】無料
※3/1(土)は15時閉館、3/8 (土)、3/9(日)は終日休館。
※会期中の開館時間は千總本店の営業時間に準じる。
※臨時休業等により開館時間が変更となる場合があります。
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日本のプレミアムなホテル
2025.2.19
「ホテルインディゴ長崎グラバ―ストリート」が誘う、異文化と時空の交差点
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西九州新幹線が開業して2年を迎えて、長崎市は100年に一度と言われる再開発が行われている。駅周辺にはスタジアムや外資系ホテルが次々と建設され、多くの観光客を受け入れる体制が整えられ、長崎は進化を遂げている。そしてその一方、長崎らしい異国情緒あふれる街並みは確実に継承もされている。
その一つが、2024年12月に誕生した「ホテルインディゴ長崎グラバ―ストリート」である。1800年代に建てられた歴史ある「赤レンガの洋館」に新たなに手が加わり、風情と趣のあるホテルとして生まれ変わったのだ。まるでタイムトリップをしたかのような唯一無二の空間は、あなたを長崎のかつての記憶へと誘ってくれるはずだ。
長崎港の汽笛を聴きながら、長崎の歴史と文化に触れる旅に出かける
長崎の歴史を辿れば、遣唐使の派遣など、古くから諸外国の玄関口として栄えた街であった。
1571年、ポルトガル船が初めて入港したことで長崎港が開港され、聖フランシスコ・ザビエルによってキリスト教の布教活動を行ったことで、キリシタンの街へと歴史を刻む長崎。当時は東の小ローマとして、多くの教会や病院、福祉施設が建設され、現在もその面影が見られる。
鎖国時代にも海外の窓口として栄え、開国後には日本の近代化に大きく貢献した外国人居留地として発展した、日本において独自の文化と歴史を持つ街である。
ホテルの中庭
長崎市は平地が少なく、山間部に建物が密集していていることもあり、長崎港を中心とした丘陵地で輝くあかりは「世界新三大夜景」に認定されるなど、その美しい街並みとともにその夜景も見どころのひとつ。
さらに日本国内において唯一2つの世界遺産を持つ街でもある。
2015年に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」は、造船業に栄え、110年が過ぎた今も現役で使用されている「ジャイアント・カンチレバークレーン」をベイエリアに見ることができ、炭鉱の島としての歴史を残す端島(軍艦島)も、長崎港から40分のクルーズで出かけることができる。
さらに、2018年に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、国宝である「大浦天主堂」や幕末に拓かれた外国人居留地など、今でもその面影を見ることができる美しい街並みを見ることができる。
長崎港から鳴り響く汽笛の音、さらに教会の鐘を聴きながら、歴史に想いを馳せ、長崎の文化に触れる体験はきっと忘れられない時間になるはずだ。
本館プレミアムツインのテラス
かつて旧聖堂だったところがレストランになっている。
長崎の歴史が刻まれた建築物がホテルへと生まれ変わる
世界遺産の構成資産である重要文化財「旧グラバー住宅」や国宝「大浦天主堂」など、文化観光の集積地である南山手エリアに新たにオープンしたのが、今回ご紹介する「ホテルインディゴ長崎グラバ―ストリート」である。
この建物は、1898年、フランス人修道士の設計によって建築されたイエズス会修道院の拠点となった「マリア園」であった。
現在は国選定重要伝統的建物群保護地区の伝統的建造物に特定されている建築物であり、赤煉瓦造りの外観、アーチ型の窓や白い鎧戸、大きなステンドグラスを入れられるようリブ・ヴォールト天井という様式が採用された高さ約10mの旧聖堂などはその形を継承し、歴史的に貴重な建築として保存・復元・活用された唯一無二のホテルである。
ホテルのロビー
ホテルの門構えや外観、そのすべてが美しく、その瀟洒な佇まいは、まるでヨーロッパのプチホテルのようでもあり、その姿を見ただけで心が弾む。
ホテルは地上3階、地下1階建ての本館と、地上3階の北館があり、全10タイプ66部屋の客室が備えられている。加えて、本館地下にはフィットネスジム、1階にはロビーやラウンジ、さらに旧聖堂を活用したレストランがあり、その空間すべてが時空を超えた特別感に包まれている。まさに一見の価値あり!と言いたい。
本館アズールベイビュースイート
本館、和華蘭ベイビュースイート
客室は、日本(和)・中国(華)・オランダ(蘭)のデザインがセンス良く彩られており、自宅のインテリアの参考にしたいほどのセンスのよい空間である。
そしてぜひ出かけて欲しいのが、旧聖堂を活用しているステンドグラスが美しいレストランである。煌めくステンドグラスから差し込む日差しの下でいただく食事は、心にまで染み渡っていくような静謐なひとときである。
もちろん料理も絶品である。レストランのシグネチャーコースには長崎の旬の魚介、長崎和牛、長崎の柑橘など地元の食文化を感じさせる料理を提供していて、海に囲まれた長崎の豊かな食材をふんだんに味わうことができる。
前菜と魚料理
朝食のオムレツ
まさにこれは、世界中どこにあっても、その街の個性と魅力を映し出すライフスタイルブティックホテル「ホテルインディゴ」のコンセプトを体現した空間である。
ホテルから少し歩けば、「大浦天主堂」や「グラバー園」などの名所があり、石畳の坂道を歩きながら、長崎のさまざまな歴史を思わずにはいられない。その気分のまま、美しいホテルでの滞在が楽しめる、まさに贅沢の極みであろう。
Text by Yuko Taniguchi
長崎県長崎市南山手町12番地17
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グルメ最前線 トップレストランを探訪する
2025.2.17
「PRIMO PASSO(プリモ パッソ)」は 5種のパスタに溺れる桃源郷である
私史上最高の「リングイネ トマト」。
新たなる偉才がまた出現した。日本とは、正直、どういう国なんだろうと思う。
5種のパスタが出てくる画期的なコース
すでにフーディーたちの間では評価高き「プリモ パッソ」は、開店してからわずか1年半でミシュランの星1つを獲得した、凄腕のシェフがいる店である。5種のパスタを組み込んだ画期的なコースは、知る人の間ではすでに垂涎の的だ。
どんな猛者(もさ)がフライパンを振っているのかという先入観は捨てるがよろしい。スッキリした若者が、実直そのものの姿で料理に取り組んでいた。余分な話だが、高校時代は野球に打ち込んでいたらしい。爽やかだ。
そのシェフ・藤岡智之氏は1992年生まれ。ひらまつ入社の後、「銀座アルジェントASO」などに在籍してからイタリアに渡り、ナポリで4年間の修行をした。最後はミシュラン3つ星の「クアトロ・パッシ」でパスタを任されていたほどの実力者である。
イタリア人がガイジンにパスタ場という砦を明け渡すのは、余程認められた上でのことだろう。
寡黙な偉才・藤岡智之シェフ。
ピカピカのフルオープン・キッチン
さて、階段を降りて「プリモ パッソ」店内に入りさらに進むと、空気が変わるような気がするほど隅々までピカピカに磨き抜かれたフルオープンのキッチンの前に、広々としたカウンター席が8つ並ぶダイニングエリアが現れる。ゲスト全員がシェフのすべてを傍観できる特等席だ。
清潔で澄み渡ったダイニングルーム
調理をする彼の所作は、きびきびと美しく、まるで無駄がない。ちょっと萌え萌えになる人もあるかもしれない(笑)。こりゃあ、人気が出るねえ。
第一、店名の「PRIMO PASSO」は、師匠の店名「QUATTRO PASSI(4つのステップ)」にオマージュを捧げつつ、「最初のステップ」という意味だ。なんて、謙虚なのだろうか。
見事な「和+洋」の展開
初めに出てきたのは青魚のコンソメである。アジ、サバ、イワシで出汁をとり、具はスライスした源助大根に菜の花だ。このスープは、和の素材の旨味を最大限に引き出した上で、それらをイタリアンの文脈に封じ込めてみせるという、シェフからの宣言のように感じられた。
実際、スープは味がピンと澄み渡っていながらコクの芯があり、大根と菜の花が辛味と苦味を添えている。香草ディルのオイルでもって洋のニュアンスを加えることも忘れない。しかして、見事な「和+洋」の展開のおかげで、すべての味覚が覚醒してくるのである。
汁物の導入は「青魚 源助大根 菜の花」。
最近、欧式でも増えてきたが、温かい汁物でコースが始まるところが嬉しい。懐石や日本料理の様式にも通じるものがある。
ジャンルの枠に当てはめるのはあまり賢いことではないが、シェフの現在の料理は、和魂洋才という意味とともに、和の素材(&技術)と伊の技術(&素材)を使うという意味で、ジャパニーズ・イタリアンなのだろう。私の勝手な予感だが、「ヴィラ・アイーダ」の小林シェフや「NARISAWA」の成澤シェフのように、イタリアンやフレンチを名乗らずに、より「和」のほうに傾斜する日が来るのかもしれない。
揚げピザの完成度の凄さ
続くアミューズ・ブッシュが、「リコッタ スカルモツァ パルミジャーノ 生ハム」である。球状になったナポリの郷土料理フリッタ・ピッツァ(揚げピザ)の中に、リコッタ以下3種類のチーズがクリーム状で入っている。その球の上に超薄切りにされた生ハムが載っている。これは天女の羽衣か?(笑) 実に軽やかだ。
生ハムは冷たく、球体の中身のチーズはとろりんと熱々で、温と冷を同時に味わえるところが極上の快楽と言えるだろう。
この完成度はなかなか凄い。当店に来たら、必ず食べたい、そんな一品だ。
傑作の「リコッタ スカモルツァ パルミジャーノ 生ハム」。
実はゲストの目の前に置かれた手動式生ハムスライサーであるが、イタリアの「ベルケル」社製で、ハムを極薄に切れる最高峰のものらしい。マシーンを真剣に手繰るシェフの顔には、自信と喜びが満ちている。
パスタに突入、和のカッペリーニ
そしていよいよ5種のパスタに突入だ。
初手は冷製の細麺・カッペリーニ。ソースは昆布とハマグリで出汁を取ったもので、京都のアオリイカと自家製カラスミのトッピングだ。この一品の清々しさは、やはり出汁やスダチの果汁といった和の素材に由来しているところが大きい。
ソムリエが合わせてくれるアルコールがまた実に楽しい。栃木の日本酒「仙禽」である。甘みも酸味もある生酒と魚介出汁が出会う。その感覚は、冷酒の「あて」として、デュラムセモリナ・ソーメンを食べているような感じだ。両者の旨味が増幅する。これは見事なペアリングと言える。
トマトソースのリングイネは悶絶級!
筆者がこの晩、最高だと思ったのは、「リングイネ トマト」(トップ画像)である。
トマトは三重県多気町の「ポモナファーム」のミニトマト「プチぷよ」しか使わないとのことだ。赤いトマトからは酸味を、黄色いトマトからは甘みを引き出し、それをミックスさせてソースを作る。
赤と黄色を混ぜるから、ソースはオレンジ色だ。聞けば、トマトとバジルとオリーブオイルだけで作る。このソース、シェフが修行先の「クワトロ・パッシ」でようやく出会った理想形なのだそうだが、もちろん、藤岡シェフが日本の素材で再構築したものだ。
見た目は平凡なソースなのに、口に入れたらその味わいはかつて経験がないと言って良いほど素晴らしい。甘みと酸味がとてもピュアな旨味に昇華している。バジルを感じるがエグミはどこにもなく、オリーブオイルのフレッシュな青々しさもある。それらのバランスが完璧なのだ。歯ごたえのあるアルデンテのリングイネがまたいい。これはちょっとした感動ものだ。いや、悶絶級と言い換えよう!
筆者は12年前にイタリア・ソレントの星付きの店で、6月のトマトのとりわけ美味しい季節に、とんでもなくナチュラルな激旨のポモドーロを食べたことを未だに忘れられないでいたが、今宵、それ以上の経験を得た。
これに合わせてくれたのが、栃木の「雑賀 梅酒」で、単体でも相当に美味しいが、ペアリングも抜群だった。
めくるめくパスタの連続
続く生ハムと大根とライムのスープに浮かんだ餃子のような自家製トルテッロ(餃子の具であるシイタケ・レンコン・ドライトマトが秀逸だ!)、黒トリュフをかけた紅はるかの自家製ニョッキなど、それぞれに素晴らしかった。
なにしろ、得意とするところのパスタ5種を、コースの中核に据えるという発想が素晴らしい。それが食べ終えてからの実感である。
シェフはパスタを何種類でも食べたいという日本人の心情が分かっている。ニクいねえ。しかも、炭水化物のお祭り状態になるのではなく、繊細極まりないバランスで、具材と麺とが同等に存在を主張している。さらに、和と洋を違和感なく融合させるその手腕には驚きを禁じ得ない。
牛の炭火焼もデザートもセンスの塊
ここまでで相当に満ち足りたが、メインの「美笑牛」の炭火焼きも見事だった。部位はサーロインなのに脂くどさは皆無で、噛めば肉の旨味があふれ出す。聞けば、32カ月の牝牛とのことだった。付け合わせはイタリア野菜のソテーとビネガーに漬けたエシャロットで、一緒に食べれば、酸味が肉の別の旨味を引き出してくれる。
肉汁あふれる見事な「美笑牛」の炭火焼。
また、メインの前に差し挟まれた「生ハム メロン ミント」は、生ハムとメロンのつなぎにミントを持ってきたところが天才的だ。その3者が口中に氾濫し、鮮烈な旨味のパルスが脳内に飛び散った。
デザートの「苺 ピスタチオ」は、イチゴ、ピスタチオ、焙じ茶のアイスクリームのコンビネーションで、砕いたホワイトチョコレートも入っている。これらを構成するセンスには瞠目すべきものがあった。
ちなみに、メニュー内容はおよそ2カ月ごとに変更するそうだ。
驚きの「苺 ピスタチオ」。
いずれにせよ、コースを終えて、ゲストは己のパスタ愛を再確認した上で、その愛がさらに嵩じるのを自覚するだろう――。いや、パスタだけではなく、どの皿も繊細にして力強い。「プリモ パッソ」は、これからの進化をずっと見続けていたくなるような、唯一無二のレストランなのである。
PRIMO PASSO(プリモ パッソ)
住所;東京都中央区築地1-5-11 ACN築地ビルB1F
TEL:03-6826-9672
営業時間:17:00~23:30、17:00~と20:30~の2部制
定休日:火曜・水曜
コースディナー:16,500円(税込・サ別)
Toshizumi Ishibashi
「クレア」「クレア・トラベラー」元編集長
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