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世界と戦う日本の美意識をどう築き上げるか マツダで長年デザインを牽引する前田育男

2026.05.20
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世界と戦う日本の美意識をどう築き上げるか マツダで長年デザインを牽引する前田育男
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世界と戦う日本の美意識をどう築き上げるか マツダで長年デザインを牽引する前田育男

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「性能や品質だけでは、もはや選ばれない」――。マツダ シニア フェローデザイン・ブランドスタイル監修の前田育男氏は、この現状に強い危機感を抱いている。その根底にあるのは「日本そのもののデザイン力」、すなわち「日本の美意識」が国際社会で十分にリスペクトされていないという問題意識だ。Premium Japan編集長で日本文化発信機構(JCCO)専務理事の島村美緒が、日本のデザインの未来について話を聞いた。

なぜ、マツダのデザイナーが「日本文化の発信」を担うのか

 

 

島村:日本文化発信機構(以下、JCCO)の活動への参画理由について伺います。前田さんは、マツダでのデザインという本業がありながら、なぜこの活動に理事として加わってくださったのでしょうか。

 

前田:根底には強い共感がありました。JCCOが掲げる「日本の文化を世界に発信する」というテーマは、私たちが目指す「日本の美意識を世界に発信していく」という目標と、ほぼ同義だと感じたのです。「文化」と「美意識」、表現は違えど、その根っこは同じ。やりたいことがシンクロしたのが一番の理由です。

 




島村:それは、マツダという企業全体としての取り組みですか。それとも、前田さんご自身のデザイナーとしての哲学に近いのでしょうか。

 

前田:これは、私がマツダのブランド様式作りを16年ほど手掛ける中で、個人的に強く抱いてきた問題意識です。今、自動車業界は世界中のブランドが乱立し、特に新興国のメーカーも台頭してきています。正直なところ、性能や機能だけではほとんど差がつかない時代になりました。では、お客様は何を基準に選ぶのか。それは「どの国が作っているか」、そして「どれだけ美しいか」という点にあると考えます。

 

だからこそ、私たちは日本の美意識を体現したものづくりを目指しているのですが、ここで大きな壁にぶつかります。それは、日本という国自体が「美意識を持った国」として今世界からリスペクトされていないという現状です。これは一企業の力だけではなく、土壌となる日本全体のブランド価値を高めなければ、私たちのクルマに込めた想いも正しく伝わらない。この根源的な課題意識が、私の活動の原点になっています。








日本の美の原点である伝統工芸から新たな発想を得る

 

 

島村:そのような課題に立ち向かう中で、前田さんは日本の伝統工芸の作家さんと交流を深めて、度々工房にも訪れていると聞いています。

 

前田:以前より、日本の伝統工芸の作家さんたちとは長くお付き合いをさせていただいて、工房にも定期的に伺っています。世界にたった1つの作品をつくるために、多くの時間を掛け、長年築き上げた手技と感性、経験から生み出す作品が素晴らしいことは言うまでもありません。完成するモノは違っても、彼らのモノづくりから学ぶことを非常に多くあると思っています。

しかし残念なことに、人間国宝レベルの方々の貴重な作品であっても、その素晴らしい作品を然るべき形で見せる場所、そのための資金も十分にないのが現実です。国からの支援も十分とはいえません。さらに、伝統工芸展が開催されたとしても、催事場のような場所で雑然と並べられている。この現実と、作品が本来持つべき崇高な価値との間にある巨大なギャップこそが、日本の文化に対する向き合い方なのではないかと呆然とすることがあります。





トレンドは追わない。AI時代に「オンリーワン」であるための逆張り戦略

 

 

島村:日本の伝統文化のあり方への問題意識を持ちながら、前田さんは「日本の美意識」をデザインに昇華させる独自の方法論を模索しているのですね。

 

前田:通常の自動車デザインは、企画から絵を描き、形にする、というプロセスを辿ります。しかし、そのやり方だけではもう限界が見えています。だからこそ、私は全く違うアプローチ、つまり「クルマから入らない」デザインを模索しています。




その一つが、日本の伝統工芸が持つ「匠の技」との共創です。実際に匠の工房を訪ね、私自身の「思い」を伝えて作品を制作してもらったことがあります。「こういう感情や世界観を表現したい」という抽象的な思いだけを伝え、対話を重ねて一つの作品を完成させていただく。このプロセスからお互いに影響を受け、私たちのデザインの作風にも変化が生まれるのです。









島村:自動車のデザインと伝統工芸。全く接点がないように感じますが、両者が影響を与え合うことで、新たな発想が生まれるのですね。

 

前田:実は今、マツダのデザインチームには、金工(金属工芸)のトップレベルの技術を持つ者が在籍しています。彼は今、自動車のデザインではなく、自身の作品として伝統工芸展への出品を目指しています。一見、クルマとは全く関係ない活動に見えるかもしれませんが、それでいいのです。そうした異分野の活動から我々が影響を受け、新たな知見を蓄積し、それを最終的にクルマのデザインに置き換えていけばいい。このスタートポイントの転換こそが重要だと考えています。





車のデザインの世界でも、A Iを活用すれば、それなりのデザインを描ける時代です。しかしそこには独自性や新たな発想、ましてや日本の文化や美意識を感じさせるモノを生み出すことは難しい。私たちが目指すのは時代を牽引し、人々の心に刻まれるデザインです。自分がトレンドを作るくらいの気概で臨まなければ、この世界では生き残れません。従来の手法では今を超えることはできない。新たな発想を生み出すためには、時には奇想天外なことも必要だと考えています。





「暴走するリーダー」はなぜ必要か?組織の創造性を解き放つ“妄想力”

 

 

島村:前田さんのおっしゃることはよく理解できます。その土台や風潮を築くためにはどんなリーダーであるべきでしょうか。そして、予定調和に陥りがちな組織の中で、いかにしてチームの発想力を引き出していくのですか。

 

前田:トレンドを無視し、全く新しいものを生み出すには、「リーダーの暴走」が必要だと思っています。私がよく言う「妄想」や「暴走」ですね。「君たちで自由に考えてみて」とだけ言っても、最近の若い人たちは真面目でこぢんまりとまとまりがちです。だからこそリーダーが、「これくらいかけ離れた目標を目指すんだ」という、壮大な青写真や戦略を示す必要がある。




島村:テスラのイーロン・マスク氏や、かつてのアップルのスティーブ・ジョブズ氏も、まさに「暴走するリーダー」の典型ですね。

 

前田:その通りです。彼らはまさに妄想家であり、暴走野郎とも表現できると思います。だからこそ、多くの人が魅了される。ただし、暴走にも質があります。大切なのは、その暴走が世界からリスペクトされる「美意識」に裏打ちされているかどうか。今、マツダが目指しているのも、まさにその美意識を体現した世界です。










「守る」だけでは守れない。文化継承に必要な「刷新」という視点

 

 

島村:美意識の探求には、異文化や異業種との交流は大変有意義ということですね。JCCOでは定期的な会議を行なっていますが、異業種のプロフェッショナルたちである他の理事たちとの交流からも新たな視点を得ている部分はありますか。

 

前田:JCCOの理事の方々とディスカッションしていると、「そういうモノの見方をするのか」という発見は多くあって、とても面白いですね。さまざまな分野で頂点を極めている方々ですから、その経験や挑戦から生まれる言葉の数々は、時には心を奮い立たせられ、時には新しい視点に気づかされます。





島村:2026年9月に開催予定のPremium Japan Awardは、伝統工芸や文化を次世代につないでいくことを目指すアワードですが、日本の美意識や文化を継承し、守るためにはどのようなことが必要だと考えますか。

 

前田:非常に難しい問いですが、私は「守る」という言葉はあまり好きではありません。守るだけでは、何も守れないからです。伝統を守り抜くためには、時に刷新し、時に破壊することも含めた、あらゆるチャレンジが必要です。新しい挑戦なくして、現状を「維持」することすら、おそらく不可能でしょう。




島村:その通りですね。アワードも、常に挑戦だと考えています。初年度から文化庁や観光庁の後援を受けて、異分野の才能が出会うコミュニティを形成しようとしていきたいと思っています。

 

前田:アワードなどの取り組みは、単に文化を紹介するだけでなく、この失われかけた「日本の美意識の幹」を再発見し、磨き上げ、世界にその価値を問い直すことにあるのだと思います。それは、一企業であるマツダのブランド価値を高めることにも繋がり、ひいては日本の国際競争力を取り戻すための、大きな一歩になると信じています。

島村:日本のビジネス界全体が、自らの足元にある美の価値を再発見し、それを未来への競争力へと転換していく。その大きな挑戦こそが、未来ある日本のためには必要ですね。今日はありがとうございました。




今回のインタビューを行ったのは、「MAZDA TRANS AOYAMA」。マツダのデザイン体感施設である本施設は、落ち着いた時間を過ごせる空間。1階には広島の宮島で創業した伊都岐珈琲(いつきコーヒー)監修のカフェのほか、クルマに限らない幅広いテーマによる期間限定展示や体験イベント・ワークショップの開催などが行われている。さらに、市販車、コンセプトカー、歴代のマツダ車といった実車の常設展示や、マツダ車の歴史を振り返るミニカー展示など、マツダのある生活が想像できる。



MAZDA TRANS AOYAMA


住所:東京都港区南青山5丁目6-19
営業時間:8時30分~18時30分 (8時30分~10時00分 1Fカフェのみ営業)
定休日: 月曜日

 




前田育男 Ikuo Maeda

マツダ エグゼクティブフェロー デザイン・ブランドスタイル監修
1959年、広島県生まれ。京都工芸繊維大学卒業後、1982年にマツダ株式会社に入社。マツダ北米スタジオ、FORDデトロイトスタジオ駐在を経て、本社デザインスタジオで量産デザイン開発に従事。チーフデザイナーとして複数車種を担当した後、2009年デザイン本部長に就任し、マツダブランドの全体を貫くデザインコンセプト「魂動」を立ち上げる。その後現在まで多くの自動車デザイン、CI/店舗などのブランドスタイルを手掛け、マツダブランドの確立に取り組んでいる。2013年執行役員、2016年常務執行役員デザイン・ブランドスタイル担当。2022年より現職。現在は新たなMSブランドであるMAZDA SPIRIT RACINGの代表兼レーシングドライバーも務める。 日本文化発信機構(JCCO)理事。

Text by Yuko Taniguchi
Photos by Toshiyuki Furuya

関連リンク

MAZDA 公式サイト
MAZDA TRANS AOYAMA 公式サイト
一般社団法人 日本文化発信機構 (JCCO) 公式サイト

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「星のやバリ」乾季のウブドで楽しむ、夏の避暑旅

2026.05.20
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「星のやバリ」乾季のウブドで楽しむ、夏の避暑旅
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2026.05.20

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酷暑を離れ、ジャングルの中のリゾートへ

2026.5.20

「星のやバリ」乾季のウブドで楽しむ、夏の避暑旅

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インドネシア・バリ島ウブドの滞在型リゾート「星のやバリ」では、2026年9月30日までの期間、乾季の爽やかな気候を満喫する宿泊プラン「ウブドの森の避暑地滞在」を提供する。




近年、日本の夏は深刻な猛暑が続き、新たな避暑先として注目されているのがバリ島・ウブド。日本の8月の平均最高気温が31~35度に達する一方、乾季のピークを迎えるウブドは、平均最高気温が27~29度ほどと、日本の秋口のような気候。


ヴィラ・ジャラク


標高の高いエリアならではの爽やかな風が吹き抜け、日陰に入れば涼しく、冷房なしでも快適に眠れるという。


最長70mのロングプール


ジャングルの緑に包まれた「星のやバリ」は、敷地内に3本のプールと宙に浮かぶようなガゼボ、渓谷を臨むダイニングが点在。自然と一体になるような時間が広がる。


新ランチメニュー「ランタン ・サリ」


本プランでは、ジャングルを望む「カフェ・ガゼボ」にて、インドネシア伝統の弁当箱「ランタン」を用いた新ランチメニュー「ランタン・サリ」を提供。ナシゴレンを取り入れたてまり寿司や、バリの花を模った練り切りなど、インドネシアのヒンドゥー教に伝わる生活哲学「トリヒタカラナ」に着想を得た料理を楽しめる。


バリニーズの手仕事体験より「チャナン」づくり


さらにリゾート内では、バリのお供え物「チャナン」づくりや、インドネシアのろうけつ染め「バティック」作り体験、近隣のライスフィールド散策など、地域文化に触れられるアクティビティも充実している。


カフェ・ガゼボで味わえる、コース仕立ての「ティガ・ラサ カキ氷」(有料)。


猛暑から離れ、ダイナミックな自然に抱かれる時間。涼やかな風とともに、ウブドならではの避暑体験を味わってみては。

 

◆星のやバリ「ウブドの森の避暑地滞在」
【期間】2026年5月1日~9月30日(宿泊日)
【日数】2泊3日~
【料金】17,563,392 Rp (ルピア)~(2泊・2名利用時、税・サービス料込)
【含まれるもの】室料、毎朝食、昼食「ランタン・サリ」1回

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予約詳細
星のやバリ 公式サイト

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自らと静かに向き合う、ひらかれた宿坊へ

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自らと静かに向き合う、ひらかれた宿坊へ
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2026.05.18

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善光寺門前の宿坊「蓮華院」が再開

2026.5.18

自らと静かに向き合う、ひらかれた宿坊へ

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長野・善光寺門前の宿坊「信州善光寺宿坊 蓮華院(れんげいん)」が、大規模改修を経て2026年4月15日に再開。千年以上続く善光寺の信仰と精神性を礎に、自分自身と静かに向き合うための、ひらかれた宿坊として生まれ変わった。





蓮華院が提案するのは、常に何かと接続し続ける現代において、「自らと静かに向き合うための余白」。改修で大切にされたのは、「古いものの中に宿る美を取り戻す」こと。木の柱や障子、時を重ねた素材が生み出す陰影を活かし、光だけでなく、影の静けさまで感じられる空間へと整えた。



滞在の核となるのが、善光寺の「お朝事」への参加だ。早朝、蓮華院の住職とともに善光寺本堂へ向かい、道すがら歴史や信仰、仏教の考え方に触れることができる。1年を通して毎日欠かさず行われている「お朝事」では、読経の響きに包まれながら思考を手放し、無心へと向かう時間を過ごすことができる。




朝食には、精進料理の思想をもとに、肉や魚を用いず、粥や汁物を中心に、薬膳の知恵を取り入れた「小食(しょうじき)」を用意。信州の野菜や味噌、醤油を取り入れた滋味深い献立を薬膳茶とともに味わう一膳は、「これで十分である」という知足の感覚を静かに呼び覚ましてくれる。



また今回の改修では、長野の建築家や職人、地域事業者らと協働。宿坊で使われていた布団を一枚ずつ打ち直して再生するなど、古いものを活かしながら使い継ぐ姿勢も大切にしている。




掃き清められた門前、静かに手を合わせる人々──。一歩外に出れば、善光寺とともに歩んできた町の日常が広がる蓮華院で、自分を見つめ直す滞在を過ごしてみてはいかがだろうか。

 

◆信州善光寺宿坊 蓮華院
【所在地】長野県長野市元善町476
【電話番号】026-232-3026
【客室数】4名定員(トイレ、洗面付):2室、3名定員(トイレ、洗面付):1室、2名定員(トイレ、洗面無し):1室、6名定員(トイレ、洗面無し):1室
【宿泊料金】1泊朝食付1名10,600円~(税込、1室2名利用時1名料金)
【信州善光寺のお朝事】朝開催/別途 内陣券(800円)または 共通券(1,500円)が必要となります
※特別な法要がある際、お朝事が開催されない日があります

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信州善光寺宿坊 蓮華院 公式サイト

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「静かな岡」の哲学 ーー 平和の都・静岡市が育むプレミアム

徳川慶喜公の屋敷跡にできた「浮月楼」。結婚式場、料亭として知られているが昨年に入ってから能舞台のある庭を楽しめるBAR KARYOがオープンしている。

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コロナ禍という未曾有の災厄を乗り越え、人類はようやく共通の敵に打ち勝ったかに見えた。だが、その後に訪れたのは、むしろ対立が剥き出しになった時代だった。各地で強い指導者が次々と台頭し、世界のそこかしこで戦火があがっている。

 

そんな時代だからこそ、平和とは何かを問い直す旅に出たい。

 

日本にも、長く深い平和の時代があった。徳川家康が1603年に開いた江戸幕府は、以来260年余にわたって戦のない世を築いた。その徳川の最初の将軍・家康と、平和のために幕府を閉じた最後の将軍・慶喜——この二人の将軍にゆかりの地が、静岡市だ。

 

美しい海岸線と良質な温泉に恵まれた伊豆半島、世界文化遺産・富士山の麓に広がる富士エリア、浜名湖、掛川、浜松などを含む西部エリアなど魅力的観光地が多い静岡県。「静岡」の名が付いた駅のある「中部エリア」の魅力は見過ごされがちだが、徳川家康は幼少期と晩年の3分の1をここ(当時の駿府)で過ごし、慶喜は大政奉還ののち、約20年間、ここで静かに暮らした。静岡駅の前には家康公の像があり、駅から徒歩3分のところには慶喜公の屋敷跡がある。

 

平和を開き、平和のうちに幕を閉じた二人の魂が宿る城下町を、平和のインスピレーションを求めて旅をした。


JR静岡駅北口には今川義元に見守られながら元服する若き竹千代(のちの家康)の像がある。近くには三河・遠江・駿河・甲斐・信濃の五カ国を支配した壮年期の家康公像もある。





静岡浅間神社の中心的存在、神部神社と浅間神社。二社同殿と言って1つの建物に2つの神社が入っている。



家康公の出発点にして、「静岡」の名の生まれた場所

 

 

家康公ゆかりの場所としてはずせないのが、静岡県の名前の由来にもなっている静岡浅間(せんげん)神社、通称「おせんげんさま」だ。

 

生涯の3分の1をこの駿府で過ごした家康公、「幼少期の人質時代には今川義元公に見守られながら、この神社で元服式(今で言う成人式)を行いました。家康公の人生の出発点が、ここなんです」。そう語るのはこの神社の禰宜(ねぎ)の宇佐美洋二さん。

のちに天下人となった家康だが、生涯を通してこの神社への崇敬を持ち続けた。関ヶ原の合戦では出陣前に必勝を祈願し、勝利ののちには戦で使った軍配を奉納。大御所として駿府に戻ってからは徳川幕府の祈願所と定め莫大な社領を寄進した。

家康公を神として祀る神社は全国にあるが「生前から縁があった神社で、家康公が同一境内に二座祀られているのは、全国でここだけです」だと言う。

 

縁があるのは家康公だけではなく、古くはヤマトタケルが賤機山の頂から伊勢神宮を遥拝してその神をここに祀ったとも言われ、能楽の始祖・観阿弥は最後の舞台をここで踏んでいる。

 

4万5千平方メートルの広大な神域には多くの社(やしろ)が併せ祀らされている。一番古い神部神社(かんべ)は約2100年前、崇神天皇の御代に創建した駿河最古の神社だ。それに1700年前にできた大歳御祖神社(おおとしみおや)と1100年前に富士山本宮から分祀された浅間神社を加えた3社が中心となっている。

 

その後、明治期の合祀政策で最終的に7社になったが、その中には、33社の神社が併せ祀られており、全部で40の神社と56の神様を祀るのが静岡浅間神社であり、縁結びや学問、病気平癒まで、人生の諸願をすべてここで託すことができる。 歴史的にも宗教的にも厚みのある神社だが、自然にも恵まれている。境内は背後にある山の豊かな緑と一体化しており足を踏み入れた瞬間、空気が変わる。宇佐美さんが境内を案内しながら、突然かがんで手を水路に浸したと思ったら、手のひらに小さなしじみが乗っていた。結構、たくさんいるようで、昔から「浅間神社のシジミを食べると畏れ多くて目がつぶれる」と言われて守られてきたらしい。生活に根差した自然保護の知恵にちょっと微笑ましくなる。境内の神池にはカワセミが飛来し、夜には樹間をムササビが飛びアナグマやタヌキが歩いていることもあるらしい。都市の真ん中に、手つかずの自然が残されていることに驚かされる。

 

この歴史と文化と自然の交差点のような神社こそが、実は「静岡」という地名の由来にもなっている。元々は「府中」と呼ばれていた地名を、明治維新後、変えることになったとき、神社背後にそびえる賤機山(しずはたやま)と古代の呼称であった青葉丘(あおばおか)の名から「静ヶ丘(しずがおか)」という名前が出てきた。「時世を思い土地柄を考えて静ヶ丘即ち静岡がよい」と「静岡」に定まり、そのことは石碑にも刻まれていると言う。

「静かな岡」——ここからも平和の意志が伝わってくるではないか。



漆と金箔と職人技——「東海の日光」と呼ばれた社殿群の美



総門を入るとまず目に入る楼門。その内側に少しだけ見えるのが素木作りの舞殿だ。




せっかくなので、静岡浅間神社の建築や装飾をもう少し丁寧に見てみよう。

 

建物としてまず目を引くのは総門の奥に立つ楼門だが、既にこの門から壮麗さと精緻な技術で来るものを魅了する。夜には閉めるという扉の上に佇む金色の龍だけでも金箔が1000枚、楼門全体では約22,000枚の金箔を使用しているという。龍以外にも麒麟や獅子など様々な彫刻が彫られており、一部には時間が経つほどに輝きが増す「生彩色(いけざいしき)」と呼ばれる高級な彩色を取り入れている。

 

楼門をくぐったすぐ先には観阿弥が最後の舞台を踏んだ舞殿がある。周囲は総漆塗、極彩色の装飾が施されたきらびやかな建物ばかりだが、この舞殿だけ色の塗られていない中世が甦ったかのような素木造りの質実な建築になっている。

 

「飛龍」や「波」の他、「獏」も彫られているが、「獏は金属を食べる動物とされています。金属とはつまり武器のこと。獏がいるということは、金属が豊富にある——つまり戦争をしていないということ。ここに獏がいるのは、平和の象徴なんです」と宇佐美氏は言う。ちなみに山肌に建つ御本殿の柱の上にも、金箔の貼られた獏がこの地を見守るように掘られている。

 

舞殿を超えると、その向こうには、国指定重要文化財で「漆塗りの神社建築としては日本一」の高さ21メートルを誇る大拝殿(おおはいでん)がそびえ立っている…はずだ。

 

一層目に千鳥破風付きの切妻屋根、二層目に入母屋屋根を重ねた二階建ての、さらにその上に小屋根を重ねた三層二階建ての「浅間造り」と呼ばれる構造で他にあまり例を見ない。高さのある構成は、富士山を象徴していると言われ、一階と二階の間には富士山にかかる雲の彫刻を配し、その上には天女が舞う。神が富士山の雲の上に鎮まるという世界観を、建物の垂直方向に重ねていると解釈されているらしい。

 

残念ながら歯切れが悪いのは、現在、その姿を見ることができないからだ。今、静岡浅間神社では2014年から2037年頃まで続くという「平成令和の大改修」と呼ばれる改修工事の只中にある。工事期間は25年以上総費用55億円という大規模な改修で、現在、この大拝殿全体が覆われていて、その姿が見えない。

 

2020年に塗り替えが完了した楼門だけでも「漆の塗り替えだけで3年かかりました。工事費は4億2千万円ほどかかり、およそ1トンの漆が塗られています。」と宇佐美氏は言う。

 

これだけ手間とお金と時間をかけた大改修が行われていることからも、日本にとってこの神社がどれだけ大事なものかが伝わってくる。

 

かつて儒学者・貝原益軒が「日本にて神社の美麗なる事、日光を第一とし、浅間を第二とす」と記し「東海の日光」と称えたそうだが、その美を、この先の未来にもつなげようとする努力に希望を感じる。ちなみに、宇佐美氏によれば神社の彫刻の改修などで職人が集まってきたことが、木工や家具、さらにはプラモデルを含む模型づくりといった現在の地場産業につながっているのだという。



改修中の大拝殿を迂回してその奥に進むと、横に長い社殿が現れる。一見すると単一の社殿だ。だが宇佐美さんが言った。「これ、実は二社なんです」。

 

神部神社と浅間神社——主要三社のうちの二社が、文字どおり「一つ屋根の下」に同居している。二社同殿、と呼ばれる様式だ。屋根はひとつに見えるが、よく見ると棟の稜線がわずかに二段に分かれている。中央には「相の間」と呼ばれる空間があり、かつて神主が神事のために籠もった部屋だという。

 

この建物には、もうひとつ仕掛けがある。浅間神社は木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめ)を主祭神とした富士山信仰の神社。だから「富士山を正面に拝むよう、ほんのわずかに軸をずらして建てられている。大拝殿の工事の足場が、今はその視線を遮っている。足場が取れたら、またここから富士山が見えます」と宇佐美氏は言う。

 

大改修が終わってから再訪したいのはもちろんだが、歴史を未来へとつなぐ今だけの改修中の姿にも尊さがあると感じた。

 



龍や獅子、獏はそこかしこに彫られている。舞殿の彫刻は無彩色だが、浅間神社/神部神社の彫刻は金箔が貼られた極彩色になっている。写真は比翼三間社流造りの神部神社・<wbr />浅間神社の本殿のうちの神部神社の向背柱の木鼻の獏と獅子

海越しの富士と3万本の松——三保松原という奇跡

 

 

 



美保松原から見る富士山(写真提供:静岡市)



駅からは遠いが、静岡市の名所としてもう1つはずせないのが、三保松原だ。清水港の先に突き出た三保半島の先端、推定3万本の松が海岸線を覆い、その向こうに駿河湾が広がり、晴れた日には45キロ先の富士山がそびえる。2013年、富士山の世界文化遺産登録の構成資産のひとつとなったこの松原は古来、多くの人々が「海越しの富士」を愛でてきたスポット。

 

2013年、富士山が世界文化遺産に登録された際、三保松原はその構成資産のひとつとして名を連ねた。しかしそこに至る道は、決して平坦ではなかった。

 

最大の問題は距離だった。三保松原から富士山まで、直線でおよそ45キロ。「ここに富士山はない」——登録審査の過程でそう指摘され、構成資産から外すよう強く求める声が上がった。イコモス(国際記念物遺跡会議)も一時、除外を勧告したと言う。

 

それでも市は諦めず登録に向けての働きかけを続けた。

 

主な論拠となったのは、絵画の世界における両者の不可分な関係だ。室町時代の水墨画家・雪舟は日本平から富士山と三保松原を一体の景色として描いた。北斎をはじめ江戸の浮世絵師たちも同様に、この松原越しの富士を繰り返し画題に選んだ。さらに信仰の観点からも、富士山と三保松原は「人間の世界と天をつなぐ境界線」として一体的に認識されてきたという文脈が示された。

 

最終的に、その訴えは認められた。三保松原は富士山世界文化遺産の構成資産25か所のなかでも「最も遠い」地点として、異例の逆転登録を果たした。登録された地域には国有林、県有林、公園、民有地が入り組んでおり、管理の所管も分かれており、保全と活用は極めて難しい。しかし、登録をきっかけに全国的に深刻な松枯れ病の抑制でも全国的にも希少な成功事例を作った。

 

今回は訪れる時間がなかったが、すぐ近くには三保松原文化創造センター「みほしるべ」があり名勝及び世界文化遺産「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産としての価値や魅力、松原保全の大切さを紹介しているという。

 

ただ、驚かされたのが、文化創造センター前を通る「神の道」と呼ばれるきれいに整備された松並木と、その美しい松並木の前に普通の住宅が建ち並ぶ景色だ。庭先からは松越しに富士山が見え、朝には駿河湾の潮の香りが漂う。世界遺産の絶景を日常の窓として生きる——これこそ、究極の贅沢ではないか。

 

これだけの美しい景色が当たり前に日常の生活空間にあるその贅沢さこそが、平和を願う市民性の源泉なのかも知れないと感じた。

 

ちなみに松原の中心には「羽衣の松」がある。天女が、羽衣をこの松にかけたという木の伝説があるが、元々の木は現在は海の中で、現在は3代目となる木が伝説を今に伝えている。樹齢2〜300年ほどの巨木は、幹を海のほうへ向けて伸ばし、その姿はまるで翼を広げるようだ。



静岡県静岡市の「御穂(みほ)神社」から世界遺産・三保松原の「羽衣の松」まで続く、神様が通る道とされる約500mの松並木。周囲には住宅や静岡市三保松原文化創造センター「みほしるべ」がある。


慶喜公が月を愛でた庭で、魯山人の味をいただく


能舞台のある庭が美しい「浮月楼」。能舞台のある池を中心とした池泉回遊式庭園は国登録記念物。その周りに結婚式場、 料亭(国登録有形文化財の明輝館)、茶室、今回紹介するBARと茶寮のある「浮月花寮(ふげつかりょう)などいくつかの施設がある。





静岡市で、もう1つ紹介したい名所がある。静岡駅から徒歩3分のところにひっそりとたたずむ料亭、「浮月楼(ふげつろう)」——実はかの徳川慶喜公の屋敷跡だ。

 

大政奉還ののち、静岡に移り住んだ慶喜公は、明治2年から明治21年まで、およそ20年をここで過ごした。政治を一切遠ざけ、狩猟、油絵、写真撮影に没頭した日々。鴨を追って市内の川や沼へ出かけ、遠くは伊豆の天城山にまで足を伸ばしたという。戦乱の時代を生き抜いた武将の最期は、静かな趣味人としての余生だった。静岡の市民たちは今も彼を「慶喜様(けいきさま)」と親しみを込めて呼ぶ。

 

慶喜公が造営した庭は、江戸時代から続く名作庭師・小川治兵衛の手によるもの。当時の敷地は現在の倍近い4500坪以上あり、大小の池が広がっていた。現在も残る池泉回遊式庭園には、紅白梅や彼岸桜、染井吉野、紫陽花、椿など、 四季折々の花が咲き、季節の表情を見せる。 安倍川の清流が循環し、春楡が水面に映る。池に月が浮かぶ光景から「浮月楼」と名づけられた。

 

建築においても卓越していて、昭和初期に日本近代数寄屋建築の巨匠・吉田五十八が手がけた料亭棟は、戦火で焼失したのち、その設計方針を継承する形で再建された。

 

そんな歴史ある浮月楼に2025年、体験型ギャラリー&サロン「浮月花寮(ふげつかりょう)」がオープンした。「花には化(ばけ)が潜んでいる」をコンセプトに、自然の生命力を抽象化し、古来の日本がもっていた自然観を新しいかたちで未来に接続する空間だ。

 

昼は「花寮御膳」として、木・金・土・日・祝の2部制(11時〜、13時〜)で6席限定の茶懐石の精神を写した御膳を供する。春に芽吹く山菜や筍、秋に潜む木の子——その場で調理した焼物が季節八寸盛とともに運ばれ、薄茶で締めくくられる。器には静岡在住の世界的な陶芸家・道川省三氏の作品を用い、様々なギャラリーでも評価される現代陶芸の傑作が静謐な食卓を彩る。料理は、美食家にして芸術家であった北大路魯山人が最後に手がけた「星岡茶寮」の流れを汲み、その思想を受け継ぐ井関脩智の系譜に基づくものも用意されている。メニューは二十四節気に合わせて毎月趣向を変え、旬の恵みが一皿ずつ運ばれてくる。

 

夜になると、同じ空間はBAR KARYOへと姿を変える。2000年前の神代杉をレジンに閉じ込めたカウンターに腰を落ち着け、浮月庭園を眺めながら酒を傾ける。昼の茶懐石とは異なる静けさで、慶喜公が月を愛でたその庭が、夜の闇の中に広がる。

 

 

 

 



2000年前の神代杉をレジンに閉じ込めた巨大カウンターが美しいBAR KARYO。カウンターの後ろの壁は開閉式でイベントによってはここにアート作品などが飾られる。



屋外テラスもあり庭の風を感じながらカクテルを楽しむことができる。


山と海の食の王国で採るワサビ、食すソバ



「わさび山」とも呼ばれる有東木(うとうぎ)では貴重なわさびの収穫体験ができる。



もちろん、「食」も静岡市の魅力の1つになっている。まず地形の話をしなければならない。静岡市の最高峰は海抜3100メートル、駿河湾の最深部は水深2500メートル。その高低差はほぼキリマンジャロに匹敵する、という。この極端な地形が豊かな水を生み、山と海の両方の恵みをもたらしているという。 「お金を出せば美味しいものが食べられる都市はたくさんある。しかし普通のスーパーの普通の鮮魚コーナーに質のものが並んでいること」が静岡市民の誇りなのだという。

そんな静岡市にある清水港は日本のまぐろ水揚げ量の約半分を担う港だ。世界中の海で獲れたまぐろがここに集まり、目玉から尻尾まで全部位が市場に並ぶ。近年は一般向けの模擬競りも開催され、港の空気ごと体感できる。駿河湾はまた、世界に二か所しか産地がない桜えびの海でもある。生の桜えびのかき揚げ、缶詰を開けた瞬間に立つ磯の芳香、釜揚げしらすのふわりとした甘み——他の産地では希少なものが、ここでは日常の食卓に当たり前に上る。それを静岡市のもう1つの名産である缶詰の技術と掛け合わせ、ここでしか買えない珍しい缶詰がいっぱいあるのもちょっと楽しい。

山の幸も豊かな静岡市だが、はずしてはいけないのは「わさび」だろう。

安倍川を遡ること2時間、静岡市最奥部の有東木(うとうぎ)集落は、日本のわさび栽培発祥の地とされる。収穫体験を受け付けているわさび田もある。旬は10〜11月で「香りと旨味と辛味のバランスが一番いい」と言う。茎、葉、花、根、すべて食べられる。

そんな静岡での夕食。定石ならここで魚介類を食べに行くべきところかも知れないが、手打ちそば「たがた」という蕎麦屋を勧められ訪れると、なるほど面白かった。

実は静岡とそばの縁は深く、800年前、静岡出身の正一国師が中国から製粉技術を持ち帰り日本に蕎麦を普及させ、その蕎麦が家康とともに江戸へ伝わり「江戸打ち」の原型になったという。大政奉還後には慶喜公の随行者が発展した江戸そばを駿府に持ち帰った——つまり、蕎麦の文化が徳川とともに、静岡と江戸を往復したのだ。

店主の田形治さんは、10年以上の営業マン生活を経て、静岡在来種の蕎麦の香りを嗅いだ瞬間に職を辞した。。夜のコースでは予約者が希望をすれば、食事の前に1階のステージを使って目の前で蕎麦打ちをしてくれる。粉に水が入る瞬間、木の実のような甘く香ばしい香りが立ち、打ち立てを「水そば」として何もつけずに口に入れると、静岡の山の香りが溶けて広がる。自分を変えたこの体験を他の人にも体験して欲しいと、わざわざこの空間を作ったのだという。

 

実は2015年には同じ体験をミラノ万博で披露した。同年のミラノ万博で、山梨と静岡が共同で「富士山ウィーク」を設け、日本館のステージに8回立たせてもらったという。カメラとビジョンが据えられたステージで、そばの歴史を話しながら江戸打ちを実演した。一番拍手が多かったのは、丸い生地が四角に変わる瞬間だったという。「いきますよ。3、2、1——じゃーん」とやると、会場がどっと沸いた。イタリア人が8時間、9時間並んでくれた。「ものすごく喜ばれて、ハマってしまいました。本当に一生の経験ですね」と振り返る。

 

「静岡から来ましたって言っても、誰も知らないんですよ。でも、富士山の麓から来ましたって言うと、おお!ってなる。だから静岡は世界に出ていくべきだと確信しました。」と田形さん。「静岡はすごい食材の倉庫なんです」と胸を張る。



蕎麦の実の仕入れから製粉、麺打ちまで全工程に携わり蕎麦の魅力を伝える手打ち蕎麦たがた。産地・製粉・製麺の違いが楽しめる、蕎麦の食べ比べも用意。店主が酒蔵と作り上げた、蕎麦に合う日本酒もある。メニューにはないが、そばを氷で潰した新鮮な茶葉につけて食べる蕎麦の香りに衝撃を受けた。

 



「たがた」店主の田形治さん。在来作物連絡協議会の会長を務め、古き良き在来作物を広めている。貸切予約ができれば1階のこの特注の台で手打ちしている様子を間近に見て、蕎麦の香りが広がるのを味わうことができる。


田形さんが蕎麦を打ちながら語っていた言葉が、帰りの新幹線の中でも頭から離れなかった。「焼き畑をやると森が育ちます。森が育つと川と海が育つんです。僕たちが生きている代では無理です。でも、誰かが始めたら、300年先の静岡が豊かになる」。

 

浅間神社の宇佐美さんも、境内の片隅で漆の木を育てていた。15年育てないと使えないその木を、25年後の修復工事のために、今植えている。

 

平和とは、遠い未来を信じて今日を丁寧に生きることではないか。戦乱の世紀に生きる私たちが静岡に求めるインスピレーションは、実はそこにある。徳川家康が平和の幕府を開き、慶喜が血を流さずその幕を閉じたこの城下町には、「静かな岡」という名の通り、長い時間をかけて育まれた、そういう知恵が今も息づいている。









Profile

林信行  Nobuyuki Hayashi

1990年にITのジャーナリストとして国内外の媒体で記事の執筆を始める。最新トレンドの発信やIT業界を築いてきたレジェンドたちのインタビューを手掛けた。2000年代からはテクノロジーだけでは人々は豊かにならないと考えを改め、良いデザインを啓蒙すべくデザイン関連の取材、審査員などの活動を開始。2005年頃からはAIが世界にもたらす地殻変動を予見し、人の在り方を問うコンテンポラリーアートや教育の取材に加え、日本の地域や伝統文化にも関心を広げる。現在では、日本の伝統的な思想には未来の社会に向けた貴重なインスピレーションが詰まっているという信念のもと、これを世界に発信することに力を注いでいる。いくつかの企業の顧問や社外取締役に加え、金沢美術工芸大学で客員名誉教授に就いている。Nobi(ノビ)の愛称で親しまれている。

 

関連リンク

静岡浅間神社 公式サイト
浮月楼 公式サイト
手打ち蕎麦たがた

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取材/文:中嶋千祥(Premium Japan編集部)






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  8. ・ 観光&お土産 山代温泉街歩きのすすめ
  9. ・ トラベルライブラリーとお土産処で最後までくつろぐ
  10. ・ 界 加賀でほどよく満たされ、静かにほどける2泊3日

タクシーの車窓からのどかな田園風景が続きます。加賀温泉駅から約10分ほどで山代温泉のランドマーク、レトロな風情が美しい古総湯が見えてきました。その目の前にたたずむのが「界 加賀」です。

界 加賀は、登録有形文化財に指定された旧来の建築を活かし、紅殻格子(べんがらごうし)など加賀特有の意匠を今に伝える空間。山代温泉の中心「湯の曲輪(ゆのがわ)」という歴史的街区に位置し、温泉文化とともに建築が生き続けています。保存にとどまらず、現代の滞在として機能することで、生きた文化財といえる価値を備えている温泉旅館です。




モダンと伝統を印象付けるロビー。水引のインスタレーションが際立つ。



トラベルライブラリーの窓から茶室が見えます。苔の蒼さが麗しい。





ご当地部屋 文化が彩るくつろぎ「加賀伝統工芸の間」




地域らしさを表現する界ならではの「ご当地部屋」。界 加賀では、加賀文化の粋が集められた「加賀伝統工芸の間」を用意しています。九谷焼や山中塗、加賀友禅、水引などの伝統工芸が部屋を彩り、九谷焼の茶器まで揃えられています。リビングとベッドルームを配した和モダンの設えは、華やかさの中にも落ち着きを感じさせるもの。調度の細部にまで加賀の美意識が息づき、滞在そのものが文化体験に。露天風呂付き客室では、山代温泉の湯をプライベートに楽しめます。




今回は古総湯を眺めるサイドのお部屋に宿泊。温泉街を眺めながら、のんびりするのにはぴったりでした。





夜、部屋から眺める古総湯と総湯。





今回は2泊3日の旅。2泊目は朝から温泉に入ってゆっくりしたかったので、「連泊おこもりセット」をお願いしました。ランチは特製の「昼餉弁当」がお部屋に届きます。




「連泊おこもりセット」には、ご当地の日本酒 加賀鳶とおつまみ、そして水引セットもお部屋に届きます。説明書を読み解きながら水引にもチャレンジしてみました。




美人の湯として知られる山代温泉を楽しむ





山代温泉は開湯1300年歴史を誇る温泉地。そのお湯は美人の湯としても知られます。ナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉の、弱アルカリ性でやさしいお湯なので、いつまでも入っていたくなる。そんな温泉です。

 

さっそく「界 加賀」の大浴場へ。浴室周りには、九谷焼のアートパネルや加賀提灯など、地元の伝統工芸が随所に配され、湯に浸かりながらこの土地の文化に触れられる設えに。旅先に身を置いている実感が、静かに満ちていきます。また、界 加賀のゲストは、山代温泉のランドマーク 古総湯にも入れます。界からサンダルをひっかけて目の前の古総湯へ。温泉街の雰囲気が旅気分を満たしてくれます。



内湯でゆったりお湯に浸かったら、露天風呂へ。湯上がり処にはアイスキャンディーや冷たいドリンクのサービスがうれしい。




界 加賀の目の前に建つ古総湯は山代温泉のランドマーク。明治時代の総湯を復元しています。界 加賀の部屋に備えてある風呂敷を見せれば、宿泊中は何度でも無料で温泉を楽しめます。





「金継ぎいろは」界 加賀で大人気のアクティビティ



その土地や文化に触れることができるアクティビティが用意されているのも、界ならでは。2泊3日の滞在中、一度は体験してみたかった金継ぎそして加賀獅子頭ねつけの絵付け体験に参加してみることにしました。




界 加賀に行くなら絶対に体験してみたかった「金継ぎいろは」。旅館の中でこれだけの工房を持っていることに驚かされます。日本で初めて、温泉旅館の内部に設けられた金継ぎ工房。加賀地方の伝統的な建築様式「紅殻格子(べんがらごうし)」を備えた登録有形文化財の中に佇み、歴史の趣を感じさせる空間です。

 

宿泊者限定で体験できる「金継ぎいろは」では、割れや欠けのある器を美しく蘇らせる日本の伝統技法「金継ぎ」の奥深さに触れることができます。美しい九谷焼の食器を見ながら、まずは界のスタッフが器を見ながら金継ぎの説明。その後、漆で欠けを埋める「埋め」や、金属粉を施す「粉蒔き」など、実際の工程の一部を体験します。

欠けたり割れたりした部分に金継ぎを施すと、異なるニュアンスが加わり妙味を増し、美を宿す。金継ぎを施すという選択が、器に新たな価値を与える……この美意識の高まりがたまらないのです。





実際に器を見ながら、金継ぎとは何か、その工程などをスタッフの方がていねいに説明してくれます。




今日は「埋め」と「粉蒔き」を体験することができました。ひとつひとつの工程には、硬化させる時間を十分に取る必要があり、すべての工程を経て仕上げまでに約1か月はかかるそう。




加賀獅子「加賀獅子頭ねつけの絵付け」体験




手業のひととき「加賀獅子頭の400年の伝統に浸り、職人と語らう工房ツアー」は、獅子頭の制作や修理を手掛ける知田工房さんに伺い、制作風景の見学、そしてミニ獅子頭の根付に絵付け体験もセットになっています。知田工房は創業70年を誇る工房。二代目 知田清雲さんにお話しを伺いながら、根付に絵付けをしていきます。

 

この界隈には何軒も加賀獅子頭の工房があったそうですが、現在では知田工房だけになってしまったそうです。修理のために、全国各地から知田工房に獅子頭が集まります。能登半島地震で傷んでしまった獅子頭もこちらで修復しているそうです。加賀文化を守るためには、その文化を学び、触れることが大切なのだと、界 加賀のアクティビティから知ることができました。


すでに彫りあがっている獅子頭の根付をひとつ選び、絵付けをしていきます。可愛く仕上がったでしょうか?





知田工房 二代目 知田清雲さん。奥さま、息子さんとご家族で伝統を守っています。




北陸の美味と器の美を味わう 北陸海宝会席





旅の楽しみはやはり食。界 加賀では、ご当地先付け「鮑のわかめ蒸し」から始まるディナー「北陸海宝会席」を用意しています。もちろん界 加賀だからこそ器にも注目してください。山代温泉に長く逗留し器を学んだ北大路魯山人は、器は食物を乗せる容器ではなく、味や盛り付けと共に高め合うものとして「器は料理の着物である」という言葉を残しています。その言葉通り、器と料理のマリアージュも感じさせる会席に仕上がっています。





豪華な宝楽盛りとお造り取り合わせ。金継ぎ工房でよみがえった器が使われています。合わせた日本酒「やましろ」は、界 加賀近くの温泉寺の湧き水で仕込んだもの。




北陸と言えばのどぐろ。のどぐろとふぐのしゃぶしゃぶはさっと湯通ししてすぐ召し上がれ。しゃぶしゃぶのスープで作る雑炊は思わずおかわりしてしまう美味しさ。




鮮烈な赤がドラマティックな「べんがらラウンジ」でくつろぐ




食後には伝統建築棟内の2階にある「べんがらラウンジ」へ。ラウンジに足を踏み入れると、古総湯からこぼれる光が窓から入り、べんがらの赤、吊るし飾りの水引の白が相まって、不思議な没入感を醸し出します。

メニューの中からワンドリンクと、おつまみ2種類選ぶというスタイル。約100種類あるという小皿、酒器の中から好きなものを選びます。器の色、形、質感などで思いがけない組合せを見つける面白さは、うつわ好きにはたまりません。

華やぎと落ち着きが同居する、不思議な没入感が魅力。静かにお酒を飲みながら語らったり、本を読んだりして過ごし方はさまざま。




色とりどりの九谷焼や山名塗の並ぶ、べんがらラウンジのエントランス。




九谷焼の小皿に載せた甘味とナッツと鰤の生ハム。萬歳楽 加賀梅酒 12年熟成をロックで。古総湯の灯りとべんがらの赤が溶け合ってロマンティックな雰囲気です。




ご当地楽「加賀獅子舞」界スタッフの大迫力の演舞


21時半。ライブラリーラウンジにゲストが集まります。界 加賀のスタッフによる加賀獅子舞の幕開けです。加賀獅子の勇壮な動き、空気を切り裂くように歯を打ち鳴らす音で、場の温度が一気に高まっていきます。

 

加賀獅子舞の起源は、初代加賀藩主・前田利家の時代にさかのぼると伝えられています。なかでもこの「白銀の舞」と呼ばれる演目は、独特の迫力を湛え、観る者の視線を逃がしません。




大迫力の加賀獅子舞。毎晩開催されています。




観光&お土産 山代温泉街歩きのすすめ





自分だけの山代温泉の魅力を見つけるための山代温泉ガイド

 

界 加賀は古総湯の目の前に位置し、まさに山代温泉の中心にあります。服部神社、温泉寺などの名刹、北大路魯山人寓居跡いろは草庵など散歩の途中に立ち寄るのにぴったり。地元名産の和菓子店や九谷焼の名店も歩いてすぐです。途中、とてもシックな小物屋さんや、界 加賀のスタッフおすすめのお蕎麦屋さん、お寿司屋さんを見つけました。温泉街を探検してみてください。




服部神社  https://www.tabimati.net/spot/detail_193.html (加賀温泉郷WEBサイト内)

服部神社 縁結びと願いを叶えるご利益で有名
927年に建立されたと伝わる服部(はとり)神社。機織の神・天羽槌雄神(あめのはづちのおのかみ)と縁結びの神・菊理姫神(くくりひめのかみ)を祀っています。ひとつだけ願いを叶えてくださる一言地蔵も有名です。



薬王院 温泉神社 https://www.tabimati.net/spot/detail_255.htm (加賀温泉郷WEBサイト内)

薬王院 温泉神社 山代温泉 1300年の昔、山代温泉開湯伝説を持つ寺

行基上人が白山へ向かう途中に発見されたと伝わるお寺。十一面観世音菩薩像、不動明王像など文化財も所有する由緒あるお寺です。住職を務めた明覚上人はあいうえお五十音の創始者だとも言われています。

 



れん 永昌堂 https://www.yorunoume.com/

れん 永昌堂 シックな外観が素敵。上品な甘さの二百年羊羹をお土産に

200年の歴史を誇る老舗、れん 永昌堂。モダンな外観が湯の曲輪通りでも際立っています。二百年羊羹は上品な甘さでお土産にぴったり。レトロなパッケージの羊羹もかわいい。界 加賀よりすぐです。



九谷焼窯元 須田菁華https://sudaseika.com/

九谷焼窯元 須田菁華 北大路魯山人とも縁が深い老舗

北大路魯山人とも縁の深い九谷焼窯元 須田菁華。畳敷きの店内には九谷焼の名品がずらり。静謐な雰囲気の中、器を吟味する贅沢な時間が過ごせます。



月月 tsuki-tsuki Instagram @tsukitsuki_official

月月 tsuki-tsuki オリジナルのお香や素敵な小物が見つかります

界 加賀でも購入できる植物△線香の企画制作販売を手掛けるショップです。異なる香りのお香を焚いて香りのレイヤードを楽しむなど、オーナーの世界観が広がっています。お香立てや食器などセンスの良い小物類など発見のあるお店です。

 




おんせん図書館みかん https://akurume.com/mikan

おんせん図書館みかん 山代温泉に集う人たちの交流スペース

地元の有志がボランティアで運営する「おんせん図書館みかん」。地元の方、観光客、移住者など様々な人が集まり、交流する私設図書館です。一箱本棚のオーナーが貸し出したり販売する本を読んだり、コワーキングスペースとしても使用可能。新しい山代の息吹を感じる場所です。

 




前川売店 https://yamashiro-spa.or.jp/sight/maekawa/ (山代温泉観光協会WEBサイト内)

前川売店(前川ゆせん玉子店) 山代温泉名物のお土産

界 加賀の並びにある和菓子店「前川売店」の看板商品「ゆせんたまご」。早い話が温泉玉子なのですが、緩すぎず硬すぎず、絶妙なゆで加減が美味。日持ちもするので、ユニークなお土産になります。

 



亀寿司 http://kame-sushi.com/

亀寿司 界スタッフおすすめの名店。北陸の海の幸をお寿司で味わえます

2泊3日の連泊旅なら、2日目のディナーは外食も選択肢。新鮮な北陸の海の幸をお寿司で味わえます。風情あふれる店構えも素敵です。界から歩いてすぐなのも便利。




トラベルライブラリーとお土産処で最後までくつろぐ




最終日の朝はもう一度、古総湯へ。戻ったらトラベルライブラリーでお茶を一服。たくさんお土産も買ったのに、界 加賀スタッフがキュレーションしたお土産コーナーでさらにお買い物。ほかにはない、可愛いものがたくさんあって目移りしてしまいます。




トラベルライブラリーでひと際目を引く北大路魯山人が揮毫した十曲屏風。山代温泉に長く逗留し、器や料理の研究をした魯山人の豪胆で自由な筆使いが見られます。温泉寺の明覚上人が五十音あいうえおの発案をしたという由来から、したためとものと思われる。




月月の植物△線香はどれもナチュラルな香り。




昨日購入した、れんの二百年羊羹に合う、加賀棒茶鏡花をお土産に。




界 加賀でほどよく満たされ、静かにほどける2泊3日



温泉に浸かり、アクティビティで伝統文化に触れ、気ままに街を歩く。山代温泉の界 加賀には、時間に追われない贅沢が用意されています。ただ静かに、自分の感覚が戻ってくる場所。少し息を抜きたくなったとき、ふっと距離を取りたくなったとき。界 加賀には、日常から切り離された、軽やかな時間が流れています。


















◆界 加賀

1624年から多くの文化人を迎えてきた老舗旅館の歴史を受け継ぎつつ、新しい感性が息づく加賀伝統の温泉旅館です。フロントホールをふくむ伝統建築棟と茶室は、国の有形文化財に登録されています。加賀友禅・水引をはじめとする伝統工芸をちりばめた客室や、美食家・北大路魯山人の思想が生きる料理、迫力の加賀獅子舞など、加賀文化に浸る滞在を楽しむことができます。

界 加賀 2泊のすすめ
温泉を存分に楽しみ、心身ともにリフレッシュするには1泊ではもったいない。ゆっくりのんびり滞在する2泊3日をおすすめ。心ゆくまで旅の時間を楽しむ連泊滞在をご提案します。

界 2泊のおすすめhttps://hoshinoresorts.com/ja/brands/kai/sp/renpaku_kai/


◆界ブランドとは
界は、星野リゾートが運営する日本初の温泉旅館ブランドです。現在、全国 23 か所に展開しており、今後数年かけて日本有数の温泉地に約 30 か所展開し、日本旅の拠点となることを目指しています。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに趣のある心地よく快適な空間で、ホスピタリティ溢れるスタッフが旅の醍醐味である「地域」や「季節」へこだわり、その土地ならではの旅の提案をするブランドです。

photos by Azusa Todoroki

text by Chisa Nakajima

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界 加賀

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広島・宮島口に佇む和モダンな新ホテル 「ホテル フォーク アンド ナイフ ミヤジマ」
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瀬戸内の海は、晴れた昼には水面が澄み渡り、穏やかな光のなかで静かにきらめく。対岸に見える宮島は、濃く深い緑の陰影を海面に落とし、悠然と横たわっている。世界遺産・厳島神社の玄関口として、古くから旅人を迎えてきた広島・宮島口。その地に、2026年3月、新たなホテル「HOTEL FORK & KNIFE Miyajima」が静かに、しかし確かな存在感を持って誕生した。







ホテルは宮島口から車で数分の距離にある。「日本の文化と食を、消費させない。」を掲げ、日本の伝統、文化、食、建築美を”静かに、深く味わう”滞在を提案している。設計は、数寄屋建築の名匠・中村外二工務店で経験を積んだ建築家・佐野文彦氏によるもの。杉や檜などの自然素材や職人技を随所に取り入れ、和の美意識を現代的に表現している。



エントランスには、厳島神社の能舞台から発想を得たギャラリースペースが設けられ、書、水墨画、陶芸など、日本の伝統美を現代の感性で再構築したアートが展示されている。館内に広がる赤みを帯びた壁の色は、厳島神社の朱の鳥居をイメージしたものだという。




海を隔てた宮島には、厳島神社の背後に弥山原始林(みせんげんしりん)が広がる。照葉樹の巨木が重なり合い、年月とともに濃くなる緑陰。ユネスコ世界遺産として守られてきたその森は、時代を超えて信仰の対象とされてきた。宮島口からその山容を望むとき、対岸の島が単なる観光地ではなく、何千年もの時を刻んだ聖域であることを思い知らされる。そして、このホテルもまた、その精神を深く内包していることに気づく。





客室――朝凪と潮騒と、檜の香りの中で

 

客室には「朝凪 」「潮騒 」「宵月」「瀬音」など、広島の自然や情景にちなんだ名が付けられている。入口には、弥山の稜線をかたどったプレートが掲げられ、その緩やかな曲線は、大仏が横たわる姿を模してデザインされているという。細部にまでホテルの思想が息づいている。

 

部屋は小上がりや障子を取り入れた和モダンなデザインで、障子越しの柔らかな光が旅の疲れをやさしく癒してくれる。しつらえられたシーツやタオル、パジャマ、アメニティに至るまで、すべてにこだわりが感じられ、心も体もゆるやかにほぐれていく。心地よい滞在とは、まさにこのことだと実感する。




瀬戸内海が見える客室「夕映」。




日の光が差し込み、障子の白さが際立つ「宵月」。




温泉、サウナルームも擁するスイートルーム「翠」。露天風呂も備えている。







食――薪火が語る、瀬戸内の物語

 

 

このホテルの中心にあるのは“食”だ。館内のレストランは、ミシュランガイド一つ星フレンチ「abysse」でスーシェフを務めた石浜綾シェフの監修によるもの。薪火料理を軸に、フレンチと和食、広島の伝統的な食文化を現代的に昇華させた“ローカルガストロノミー”を提案している。

 

薪火が生み出す香ばしさと熱が、素材の旨みを最大限に引き出す。ディナーでは、山から海へとつながる広島の自然を描いた11品のコースを提供。牡蠣、穴子、真鯛、広島牛、レモン、宮島の塩など、瀬戸内の恵みが一皿ごとに息づき、この地の風景を思い起こさせる。





レアとミディアムレアの中間のような絶妙な火入れで、未知の旨味に出合う。魚料理はぜひ食したい一品。




宮島といえば穴子。土鍋で炊き上げる穴子飯。







ワインリストには日本ワインも多い。この日は広島県のワイナリー「ヴィノーブルヴィンヤード」のスパークリングワイン「セミヨン スパークリング」からスタート。


ドリンクは、広島の三次市(みよしし)のワイナリー「ヴィノーブルヴィンヤード」で醸造された「セミヨン スパークリング」をペアリング。セミヨンの持つふくよかなボディーとミネラル感、柑橘の香りが心地よく、料理を引き立てる。



店内で精米した広島米のふっくらとしたご飯がおいしい和朝食は人気。


朝食もまた魅力的で、店内精米の土鍋ご飯に地元の食材を組み合わせた美しい和の御膳が並ぶ。薪が燃える音、湯気の立つ香り―“食べる”という行為が五感の喜びへと変わる。



体験――感性を解き放つ重層的な空間

 

 

館内には、レストラン、バー、天然温泉、サウナ、ヘリテージライブラリー、セレクトショップ、フィットネスジム、ランドリーを完備。最上階には混浴の温泉があり、湯に浸かりながら宮島を一望できる。テラスに出れば、弥山や厳島神社の大鳥居も望むことができ、旅の楽しみがさらに広がる。

天然温泉に浸かりながら宮島を望むことができるベストロケーション。サウナも完備され旅の疲れを癒す。


ライブラリーには、アラン・ルネ監督の映画『ヒロシマ・モナムール(邦題 『24時間の情事』)で主演した女優・エマニュエル・リヴァが撮影した当時の広島の写真をまとめた『HIROSHIMA 1958』が置かれている。



「ヘリテージライブラリー」には、広島の歴史、瀬戸内の文化、日本の伝統美術に関する書が並び、静かな夜の時間を深めてくれる。その中には、『Hiroshima 1958』という、映画『ヒロシマ・モナムール』の撮影のために広島を訪れたフランスの女優エマニュエル・リヴァが撮影した写真作品も所蔵されていて、広島という土地に思いを巡らせる、貴重な機会になるだろう。




旅の夜、バーでグラスを傾けながら、あるいは静かな読書の時間の中で、知の旅もまた深まっていく。






また、広島発の人気セレクトショップ「ref.」が館内に出店。国内外の職人による道具やプロダクトが並ぶ空間は、もうひとつのギャラリーのようでもある。

宮島口は終着点ではない。ここは、旅の新たな始まりを告げる場所だ。フェリーに乗れば、わずか数分足らずで、朱の鳥居が海の向こうに迫る。弥山の頂からは、晴れ渡る瀬戸内の島々が広がる。そしてホテルに戻れば、静かな客室、薪火の料理、温泉の湯が待っている。




フェリーに乗って宮島へ向かう途中、厳島神社の鳥居の近くまで迫ることができる。知と美が静かに響き合うこの場所で、旅はより深く、豊かな時間へと変わっていく。







HOTEL FORK & KNIFE Miyajima

広島県廿日市市宮島口3丁目3-15

Text by Mariko Awano

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HOTEL FORK & KNIFE Miyajima  公式サイト

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中川政七商店「鹿猿狐ビルヂング」が5周年のアニバーサリーイベントを開催

2026.04.24
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中川政七商店「鹿猿狐ビルヂング」が5周年のアニバーサリーイベントを開催
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2026.04.24

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【開催中〜5/31(日) 奈良県・奈良市】

2026.4.24

中川政七商店「鹿猿狐ビルヂング」が5周年のアニバーサリーイベントを開催

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中川政七商店が運営する複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」(奈良県奈良市)では、開業5周年のアニバーサリーイベントを、2026年4月から12月までラインナップ。その第1弾として、5月31日(日)まで、「鹿づくし、春の祭典」を開催中だ。


期間中の日曜日に不定期開催するのは、ナチュラルホルンの音色に誘われて約100頭の鹿が集う催し「鹿寄せ」や、“なぜ鹿は神の使いなのか?”といった歴史背景を紐解きながら約45分散策する「鹿と歩む奈良ガイドツアー」、そして屋外での茶道・野点がカジュアルに楽しめる「鹿づくし抹茶体験」。

そのほか、お気に入りの鹿に絵付けをし、自分だけの「マイ鹿」を描いて「世界にひとつの鹿マグネット」を作るワークショップや、ふんわりとしたティラミスを鹿の顔に見立て、別添えのパーツを自由にトッピングして完成させる「鹿ティラミス」、奈良の銘酒「風の森」の酒粕を使用した「鹿もなかアイス」といった限定スイーツも販売する。

あなたも春の奈良で“シカ”できない体験を楽しんでみてはいかが。

◆鹿猿狐ビルヂング5周年・第1弾イベント「鹿づくし、春の祭典」
【期間】~5月31日(日)まで開催中
※詳細は公式サイトを要確認

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「あさま空山望」Nicolai Bergmann Flowers & Designとコラボレーション

2026.04.23
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「あさま空山望」Nicolai Bergmann Flowers & Designとコラボレーション
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2026.04.23

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浅間山の自然と響き合う、花のインスタレーション

2026.4.23

「あさま空山望」Nicolai Bergmann Flowers & Designとコラボレーション

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群馬・北軽井沢の一棟貸しヴィラリゾート「あさま空山望(くうざんぼう)」が、開業5周年を迎えたのを記念して、フラワーアーティストのニコライ・バーグマンによる特別なインスタレーションを公開。「Nicolai Bergmann Flowers & Design」の装花で彩る1日1組のコンセプトルームは、4月28日(火)より宿泊可能となる。




本プロジェクトにあたり、実際にニコライ自身が現地に滞在。浅間山の雄大な自然と施設の空間に向き合いながらデザインを構築した。作品に用いられているのは、生花を特殊加工したプリザーブドフラワー。花を一輪ずつワイヤリングし、葉をループ状に整えるといった緻密な手作業を重ねることで、生命感あふれる造形が生み出されている。



ベースカラーには、モノトーンを基調としたインテリアに映える紫を採用。そこに、力強い枝物や温もりある木の器、さらにオリジナルの有田焼の器を組み合わせることで、花と器、そして空間が一体となる表現を追求したという。



インスタレーションは、客室やラウンジ、レストランなど複数の空間に施されているが、その世界観をより深く体感できるのが、1棟限定のコラボレーションルームだ。



舞台となるのは、プレジデンシャルスイート「ポラリス」。なかでも存在感を放つのが、壁面にあしらわれた「プリザーブドフラワーウォール」。縦60cm×横80cmのフレームに、バラやカーネーションなど20種の花々を組み合わせた色彩豊かなフラワーウォールは、ここでしか見られない特別な作品だ。



室内には複数のフラワーアレンジメントがしつらえられ、雄大な浅間山を背景とした唯一無二の空間を楽しめる。また、オリジナルフラワーボックスと“おまかせホールケーキ”が付いた「記念日プラン」も用意。大切な日に利用するのもおすすめだ。



さらに、旅の思い出とともに花々の気配を持ち帰りたい人のために、開業5周年を記念した限定フラワーボックスも登場。箱の側面には浅間山のシルエットがあしらわれ、持ち帰った後も土地の記憶を感じさせる作品に仕上げられている。



アートと自然が静かに溶け合う空間で、ゆったりと過ごす休日。5周年を迎えた「あさま空山望」で、五感をひらく滞在を楽しみたい。

 

◆Nicolai Bergmann Flowers & Designコンセプトヴィラプラン
【宿泊期間】2026年4月28日(火)~2027年4月27日(火)
【部屋タイプ】プレジデンシャルスイート「ポラリス」※1棟のみ
【含まれるもの】室料、朝夕食、プリザーブドフラワーボックス、ウェルカムスイーツ、サービス料、宿泊税
【対象】小学生以上(※)
※アート保護の観点から、未就学児および愛犬同伴の宿泊はできません。

 

◆記念日限定ーアニバーサリープラン | おまかせケーキとフラワーギフト付き
【宿泊期間】2026年4月28日(火)~
【部屋タイプ】全タイプ
【含まれるもの】室料、朝夕食、フラワーボックス(Sサイズ: 11cm × 11cm × H:9cm)、おまかせホールケーキ、サービス料、宿泊税

 

あさま空山望
群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢2032-2577

関連リンク

あさま空山望 公式サイト
あさま空山望 公式Instagram

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食やアートを楽しむ一日限りの祝祭。ドッグランや愛犬のためのフォトスポットも

2026.04.23
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食やアートを楽しむ一日限りの祝祭。ドッグランや愛犬のためのフォトスポットも
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2026.04.23

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4月29日(水・祝)開催「北軽井沢ミニフィエスタ」

2026.4.16

食やアートを楽しむ一日限りの祝祭。ドッグランや愛犬のためのフォトスポットも

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群馬・北軽井沢の一棟貸しヴィラリゾート「あさま空山望(くうざんぼう)」では、開業5周年を記念して、地域と自然への感謝を込めた一日限りのイベント「北軽井沢ミニフィエスタ」を、4月29日(水・祝)に開催する。宿泊ゲスト以外も参加可能で、入場は無料。





60,000㎡を超える広大な敷地に、わずか16棟のヴィラを配した「あさま空山望」。北軽井沢の美しい自然のもと、“五感で過ごす滞在”を提案してきた。


その節目となる今回のイベントでは、食・アート・ウェルネス・自然体験を軸に、北軽井沢の魅力を体感できる多彩なコンテンツを用意。愛犬と特別な時間を過ごせるドッグラン、フォトスポットも登場する。



注目は、軽井沢で人気を博した「RK DONUTS」元専属シェフによる「生ドーナツ」の限定復活。5周年を記念した「五感ドーナツセット」(限定20セット)や、わんちゃん用のドーナツ(限定10個)も特別に販売され、いずれもウェブで事前予約・取り置きが可能だ。

 

このほかにも、長野を中心に活動する「山形芋煮フードトラック モンターニュ」による芋煮や、施設自慢のドリップコーヒーも用意。さらに、お土産にぴったりな地元産の新鮮野菜や、ウェルネスアイテムが並ぶミニマルシェも登場する。


ネイチャーヨガ イメージ


アーティスト・イン・レジデンスプログラムで「あさま空山望」に滞在中の画家・興梠優護氏


また、自然の中で心身をリセットするネイチャーヨガや、画家・興梠優護氏による油絵のワークショップなど、体験プログラムも充実。北軽井沢の自然の中で、感性を刺激するひとときが過ごせるはずだ。


フォトスポットイメージ


小型犬から大型犬までのびのびと遊べるドッグランや、絶景を背景にしたフォトスポットも設けられ、愛犬とともに春の訪れを楽しめる。



北軽井沢の雄大な自然と、地域の恵み、この地に根ざす温かなコミュニティ。イベントを通じて、その魅力に触れてみてはいかがだろうか。

 

◆「北軽井沢ミニフィエスタ2026」
【開催日時】2026年4月29日(水・祝)11:00~17:00
※フード・ドリンクは無くなり次第終了
【開催場所】あさま空山望 カシオペアヴィラエリア(小雨決行)
※雨天の場合、レストラン「天空柁イニング」内・テラス
【入場料】無料(宿泊ゲスト以外も入場可能)

関連リンク

「北軽井沢ミニフィエスタ2026」特設サイト
「あさま空山望」公式サイト

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星のや竹富島、春限定「島テロワール」コースが登場

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星のや竹富島、春限定「島テロワール」コースが登場
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沖縄・竹富島の文化リゾート「星のや竹富島」では、2026年6月30日までの期間、島の風土と旬を味わう春限定コース「島テロワール」を提供している。




本コースは、沖縄で“うりずん”と呼ばれる、エネルギーが満ちる春をテーマに構成。竹富島独自の自然や暮らしから生まれる「島テロワール」をコンセプトに、フレンチなどの技法を取り入れた4品の料理が並ぶ。



前菜には、旬の鰹と牛肉を用いた「鰹と牛肉のミキュイ 焼きトマトソース」を用意。ミキュイの断面やハーブ、焼きトマトのソースが織りなす鮮やかな赤は、春に満開を迎える「デイゴ」の花を思わせる。



メインは、熟成牛のサーロインや豚肉の味わいを楽しめる串焼き料理、「熟成牛サーロインと豚肉のブロシェット」。竹富島醤油のもろみやハーブ、シークワーサーが香るソースを合わせ、土地の個性と多様な文化が交差する味わいを楽しめる。



コースを締めくるデザートは、「ピーチパインのシブースト タルト仕立て」。春に旬を迎えるピーチパインのソテーに、さんぴん茶(ジャスミン茶)が香るシブーストと黒糖アイスを重ねた、見た目も味わいも華やかな一品だ。



料理を味わうのは、大きな窓から島の自然を望む開放的なダイニング。夕暮れには空が赤く染まり、夜には「星空保護区」にも認定された八重山の星空が広がる。



料理だけでなく、島の時間や風景をも感じる食体験。この地でしか味わえない春のガストロノミーを、ゆったりと堪能したい。

 

◆星のや竹富島「島テロワール」2026年春メニュー
【期間】開催中~2026年6月30日(火)
【料金 】1名 18,150円(税・サービス料込、宿泊料別)
【予約】公式サイトにて前日まで受付
【対象】宿泊者
※仕入れ状況により、料理内容や食材が一部変更になる場合があります 。

関連リンク

星のや竹富島 公式サイト


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京町家の客室で味わう、いちごのアフタヌーンティー

2026.4.14

「THE HIRAMATSU 京都」春限定ステイプラン

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京都・室町通に佇む、築120年の京町家を再構築したホテル「THE HIRAMATSU 京都」では、4月30日までの期間、京都産いちごを中心としたプチアフタヌーンティーを客室で楽しむ、春限定の宿泊プランを展開している。


※写真はイメージです。内容は仕入れ状況により変更となる場合があります。



並ぶのは、フレッシュないちごをはじめ、マカロンやタルト、プチケーキなど、パティシエ特製のスイーツ。夕食前でも軽やかに味わえる一口サイズで、上品なボリューム感も魅力だ。


さらに、1室につき1本、スパークリングワインのフルボトルを用意。いちごの甘酸っぱさと泡の爽やかさが重なり合う春らしいマリアージュを、客室でゆったりと楽しめる。



全29室の客室は、54㎡から104㎡までのゆとりある設え。障子越しにやわらかな光が差し込み、京都の中心にありながら喧騒を忘れさせる、上質な“おこもり”の時間を演出する。


「リストランテ ラ・ルーチェ」(イタリア料理) 


「割烹 いずみ」(日本料理)


館内には、イタリア料理と日本料理のレストランを併設。夕食は、京都の伝統食材や出汁を取り入れた「リストランテ ラ・ルーチェ」のフルコース、または欅の一枚板のカウンターで味わう日本料理「割烹 いずみ」から選択可能だ。



120年の時を重ねた京町家の趣が息づく空間で、ゆったりと春を味わう。季節を映す、華やかな滞在を楽しんでみてはいかがだろうか。

 

◆THE HIRAMATSU 京都
【期間限定/イタリア料理or日本料理】お部屋で楽しむいちごのプチアフタヌーンティープラン/夕・朝食付
【宿泊期間】開催中~~ 2026年4月30日(木)
【料金】1名 ¥80,400~ (2名1室/消費税込み)
※料金は、客室タイプによって異なります。
※現地にて京都市宿泊税(1名1泊¥400~10,000)が必要となります。
【内容】
・春限定 プチアフタヌーンティー
・スパークリングワイン(1室につき、フルボトル1本)
・夕食 イタリア料理または日本料理のフルコース
・朝食 和食または洋食
※チェックイン(15:00)前の到着時には、館内「くら」にてスイーツを提供。

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THE HIRAMATSU 京都

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「カペラ京都」京都・宮川町にオープン

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「カペラ京都」京都・宮川町にオープン
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ラグジュアリーホテルブランド「カペラホテルズ&リゾーツ」が⽇本初上陸

2026.4.14

「カペラ京都」京都・宮川町にオープン

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ラグジュアリーホテルブランド「カペラホテルズ&リゾーツ」が、⽇本初上陸となる「カペラ京都」を開業した。京都・祇園にほど近い花街・宮川町に位置し、鴨川まで徒歩圏内、周囲には京都最古の禅寺・建仁寺や昨年新築された歌舞練場など、京都の歴史と文化を象徴する建造物が佇む。


建築は隈研吾建築都市設計事務所、インテリアデザインはシンガポールを拠点とするブリューイン デザイン オフィスが⼿がけ、京都の伝統的な町家を現代的に再解釈し、町家特有の奥⾏きのある構造や「坪庭」の精神性を取り込んで、京都の暮らしが育んだ空間⽂化を現代的に表現している。

館内のインテリアには檜、杉、竹、和紙、陶器など、京都にゆかりのある素材を採用し、素材の質感や光の移ろいを重視しつつ、華美な装飾に頼らない空間づくりがされている。

デラックス シティ キングルーム

温泉スイート

全89 室の客室は、いずれも50㎡以上のゆとりある広さ。デラックス シティルームから、206㎡を誇る最上階のカペラスイート、建仁寺を正⾯に望む2室の祇園スイート、坪庭を望む専⽤の温泉⾵呂で、毎⽇源泉から運ばれてくる温泉が楽しめる6室の温泉スイートなど多彩なタイプが用意されている。

SoNoMa by SingleThread(想乃間 by SingleThread)

ナイトダイニング「宵」

館内は、カリフォルニア州ソノマを拠点とするミシュラン三つ星レストラン「シングルスレッド」初の海外プロジェクトとなるシグネチャーレストラン「SoNoMa by SingleThread(想乃間 by SingleThread)」、季節ごとの旬の素材を活かした繊細なフレンチが楽しめるオールデイダイニング「Lanterne(ランテーヌ)」、バーを主軸とした和食レストラン「宵」と3つのレストランがあり、個性の違う美食体験が楽しめる。

このほか、天然温泉をプライベートに愉しめる個室も備えたスパ「Auriga Spa(アウリガスパ)」、宴会場や会議室、1日一組限定のウェディングにも最適なグランドボールルームなど、様々なシーンで利用できる施設で構成されている。

あなたも京都の新たな文化拠点で静謐で上質な時間を過ごしてみてはいかが。

◆カペラ京都
【所在地】京都府京都市東⼭区⼤和⼤路通四条下る四丁⽬⼩松町130
【客室数】89室(内29室スイート)
【アクセス】京阪本線「祇園四条駅」徒歩約4分
      阪急京都線「京都河原町駅」徒歩約8分
※詳細は公式サイトを要確認

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「星のや東京」季節を味わう特別な滞在

2026.04.09
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「星のや東京」季節を味わう特別な滞在
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花と新茶で感じる、春から初夏へのうつろい

2026.4.9

「星のや東京」季節を味わう特別な滞在

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心地よい風が吹き、花が咲き誇る春。東京・大手町の“塔の日本旅館”「星のや東京」では、5月31日(日)まで、春から初夏へのうつろいを五感で楽しむ特別な滞在を展開。花に想いを託す体験や、旬の新茶を味わうひとときが用意され、季節の豊かさを感じられるはずだ。


「花笑みのとき」
【期間】開催中~2026年5月31日(日)
【料金】2名 83,750円~、3名 92,550円~(税・サービス料込、宿泊料別)
【含まれるもの】花の室礼、お花箱づくり体験
【予約】3週間前までに要予約



なかでも象徴的なのが、大切な人への想いを花で表現する「花笑みのとき」。専属の華道家とともに、客室や共用空間に花をしつらえ、滞在そのものを特別な時間へと導く。出発前には、しつらえた花でお花箱を仕立て、余韻とともに持ち帰ることもできる。


「よい前のひととき」
【期間】開催中~2026年5月31日(日)
【時間】17:00~18:00
【料金】無料
【予約】不要


夕食前には、季節のおつまみと酒を味わう「よい前のひととき」を提供。用意されるのは、木の芽味噌が爽やかに香る豆腐田楽と、それに合わせた日本酒。酒と料理とともに花見を楽しんだ江戸の文化にならい、空間には桜のしつらいが置かれ、往時の風情を感じる粋な体験が楽しめる。


「新茶体験」
【期間】2026年4月末頃~5月31日(日)
【時間】15:00~16:30
【料金】無料
【予約】不要



さらに、茶摘みの最盛期にさしかかる4月末頃からは、到着後に「新茶体験」を提供。ゲストに合わせた茶葉をスタッフが選び、一杯ずつ丁寧に淹れる煎茶は、一煎ごとに香りや風味が変化し、旬ならではの贅沢な味わいが広がる。




この時季、青森ヒバの一枚板で作られた正面玄関の扉を開けると、桃や桜をあしらった室礼がゲストを歓迎。日本の四季の豊かさを感じることができるはずだ。



東京の特等席で、そんな一期一会の春を楽しんでみてはいかがだろうか。

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星のや東京
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なぜ世界は日本の旅館に惹かれるのか THE RYOKAN COLLECTION 福永浩貴が語る観光文化の未来

2026.04.09
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なぜ世界は日本の旅館に惹かれるのか THE RYOKAN COLLECTION 福永浩貴が語る観光文化の未来
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2026.04.09

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なぜ世界は日本の旅館に惹かれるのか THE RYOKAN COLLECTION 福永浩貴が語る観光文化の未来

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訪日外国人旅行者の増加により、日本の観光産業は大きな転換期を迎えている。その中で、日本各地の優れた旅館を世界へ紹介し続けてきた「THE RYOKAN COLLECTION(ザ・リョカンコレクション)」の創設者・福永浩貴氏。Premium Japan編集長であり、日本文化発信機構(JCCO)専務理事を務める島村美緒が、日本の旅館文化の価値、そして観光がもたらす地域の未来について話を聞いた。

旅館は日本でしか体験できない貴重な体験

 

 

島村 まずはザ・リョカンコレクションについて教えてください。

 

福永 「ザ・リョカンコレクション」は、2004年に「日本旅館を、世界のRYOKANへ」をスローガンに掲げてスタートした、日本旅館と小規模ホテルに特化した国際ホテルコンソーシアムです。現在の加盟施設は45で、外国人個人会員は12万人を突破しました。

 




島村 その道のりは容易ではなかったと思いますが、<wbr />日本の旅館文化を世界へ発信することは日本人としても誇らしい取<wbr />り組みですね。昨今、日本の伝統文化をいかに継承し守っていくのかが、あらゆる業界で課題となっています。旅館業界はいかがでしょうか。

 

福永 ザ・リョカンコレクションの活動の根底にあるのは、日本の旅館文化や地域文化を世界に紹介し、守り、次の世代につないでいくこと。この想いは、創業以来、ずっと変わっていません。




旅館というのは単なる宿泊施設ではなく、その地域そのものを体現する存在だと思っています。宿に泊まれば、その土地の食材を使った料理が出てきますし、地域の工芸品や器が使われ、建物や美しい自然など、その土地の文化が表れています。つまり旅館に泊まることは、その地域の文化を体験することでもあるわけです。

 





島村 旅館は地域に密着する存在であり、地方創生の担い手でもあるということですね。旅館は、日本人にとっては身近な存在ですが、世界からはどのように見られているのでしょうか。

 

福永 私がザ・リョカンコレクションの活動を始めた20年以上前は、海外で「旅館(RYOKAN)」という言葉を知っている人はほとんどいませんでした。

しかし今では、日本に行くなら旅館に泊まりたい、温泉に入りたいという声を世界中で聞くようになりました。旅館は、日本文化を体験できる場所として確実に認知されてきています。





海外のお客様にとって、日本の旅館は非常に特別な存在なんです。温泉に入って、和食を食べて、畳の部屋で過ごす。その体験は世界のホテルにはないものです。









旅館業界が直面する現実

 

 

島村 現在の日本の旅館業界の状況はいかがですか。

 

福永 実は旅館産業は、統計的に見ると衰退産業とも言われています。旅館の数は年々減っているのが現状です。




その背景には、日本の人口減少があります。旅館のお客様は、外国人のお客様が増えているとはいえ、まだまだ日本人が中心です。全体で見ると外国人比率は3割程度でしょう。国内旅行の市場が縮小している以上、旅館業界も影響を受けています。





島村 外国人だけでなく、日本人の集客も重要ということですね。

 

福永 日本の観光業界の構造形態も背景にはあると思います。これまでの観光ビジネスは、旅行会社を中心としたモデルでした。旅行会社が人を運び、そこにお金が落ちる仕組みです。もちろんそれは重要な役割ですが、観光を地域の文化継承という観点で考えると、その構造自体が変化の時期を迎えているとも言えるのかもしれません。





世界が評価する日本の旅館文化とは

 

 

福永 日本の旅館文化には、世界的にも特別な価値があると思います。旅館という産業は1300年以上の歴史を持ち、今でも何万軒という宿が営業している。これは世界でも非常に珍しい文化です。

 

その背景には、日本人のホスピタリティがあります。日本人は昔から、家に来た人に「ゆっくりしていってください」「お風呂に入ってください」と自然に声をかけますよね。これは単なるサービスではなく、人を思いやる文化です。




島村 日本人の“おもてなし”と呼ばれる価値観ですね。

 

福永 そうですね、ただ “おもてなし“という言葉は、本来の意味や深さを理解されず、独り歩きしているところがあり、私は、単純に“おもてなし”という言葉を使うのを控えているのですが、旅館で提供する和食の繊細さ、建築の美しさ、自然を敬う心、人への思いやりなど、旅館文化には日本ならではの価値が存在すると思っています。そしてこの体験を多くの方に経験していただき、“おもてなし”の本来の意味や文化的背景にも興味を持っていただきたいと思っています。





島村 旅館は単なる宿泊施設ではなく、文化体験そのものなのということですね。

 

福永 そして旅館が地域観光の拠点となって欲しいという思いもあります。地域観光の成功で重要になってくるのは、「地元の人の幸福」につながっていくことです。

外国人観光客を増やそうという議論になると、必ずオーバーツーリズムの問題が出てきます。だからこそ、観光はまず地元の人が喜ぶ形でなければいけないと思います。





島村 外国人が増えることで地元の人の生活が混乱するのでは本末転倒ですね。外国人観光客の訪問が地域経済を活性化させる、そんな仕掛けが必要ですね。

 

福永 その通りです。地元の人が楽しんでいる場所は、外から見ても魅力的です。本物の文化がそこにあるからです。地域の生活と観光を切り離すのではなく、共存させる。その発想が重要だと思います。

 









旅館の役割は地域の活性化の旗振り役

 

 

福永 今はインバウンドの時代です。世界中から人が日本を訪れています。言ってみれば、日本は毎日が博覧会のような状態なんです。

外国人観光客は観光地に出かけることだけが目的ではありません。彼らは日本の食文化や自然、歴史、アートなど、日本そのものを体験しに来ているのです。

だからこそ、これからの観光は地域が主体となって考えていかなければいけません。地域をどう発展させるかは、行政だけでなく、地域の事業者が中心になって取り組むべきものです。

旅館の経営者は地元の名士的な存在であることが多い。だからこそ、その旗振り役を担って欲しいと考えていますし、その糸口を一緒に探すお手伝いもしています。

島村 世界的にもホテルが中心となり町おこしをする成功例はあるのでしょうか。

 

福永 はい、ヨーロッパには多くの事例があります。成功している観光地では、ホテルのオーナーたちが地域のリーダーとなり、観光組織をつくり、自ら世界に発信しています。

 

今はインターネットがありますから、地域から直接世界へ情報を届けることができる時代です。旅館が直接、世界とつながることができるのです。




島村 日本は発信下手ですから、世界へどうアピールするかが今後のカギになりますね。

 

福永 そういった点では、当社では20年前から、優れた旅館を世界へ紹介する橋渡しをしています。しかし独自に世界へ積極的に発信している旅館も増えていると思います。




ウェルネスツーリズムという新たな可能性の追求

 

 

島村 近年、新しい取り組みにも力を入れていらっしゃると伺いました。

 

福永 最近力を入れているのが、ウェルネスツーリズムです。タイの高級ウェルネスリゾート「チバソム」と提携し、日本の温泉地で新しい滞在プログラムを開発しています。「チバソム」はタイ語で“安寧の隠れ家”を意味しているように、良質な食事と各種スパメニュー、ウェルビーイング(身体的、精神的に良好な状態であること)を目指す場所であり、ウェルネスリゾートの先駆けです。

 






島村 日本でも体験できるようになるのは嬉しいですね。

 

福永 世界の富裕層の間では、健康を目的とした長期滞在型の旅行が増えています。日本では古くから湯治があるように、温泉はウェルネス文化そのものです。

 

温泉、自然、和食、医療を組み合わせた滞在プログラムを開発し、長期滞在を促していく。これまでの一泊二食型から、新しいモデルへと進化していく必要があります。まず第一弾として、水上温泉の「別邸 仙寿庵」でこのプログラムをスタートします。忙しい人々が心身の健康と安寧を得ることができる滞在プログラムを提唱していきたいと思っています。




群馬県みなかみ町が誇る谷川連峰の壮大な自然に囲まれた「別邸仙寿庵」。



日本文化発信機構(JCCO)理事として、さらなる日本の宝を再発見したい

 

 

島村 お忙しい中、JCCOの理事をお引き受けいただきありがとうございます。その理由を教えてください。

 

福永 日本には本当に素晴らしい人や技術、文化があります。でも、それが十分に知られていない。これはとてももったいないことだと思っています。

地方には、世界に誇れる職人や料理人、文化人が数多く存在しています。しかし、その価値が広く知られる機会は決して多くありません。



私はこれまで旅館を通じて日本文化を海外に紹介してきましたが、それだけでは紹介しきれない魅力がまだまだあります。

文化というものは、誰かが光を当てなければ見えないものです。優れた人や技術を社会に紹介することは、日本文化を未来につないでいくことでもあると思っています。

日本には宝の山のように素晴らしい文化があります。それをどう発信し、どう守っていくか。それがこれからの日本にとって重要なテーマだと思っています。

 

島村 ありがとうございました。引き続きJCCOの活動にお力添えをよろしくお願いいたします。




福永浩貴 Hiroki Fukunaga

THE RYOKAN COLLECTION代表。兵庫県西宮市出身。英国の高級ホテルチェーンでの経験を経て、2004年に日本初の高級旅館コンソーシアム「THE RYOKAN COLLECTION(ザ・リョカンコレクション)を設立。海外富裕層市場に向けたマーケティングとブランド構築を推進し、日本旅館の価値向上に取り組む。日本文化発信機構(JCCO)理事。

Text by Yuko Taniguchi
Photos by Toshiyuki Furuya

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THE RYOKAN COLLECTION 公式サイト
一般社団法人 日本文化発信機構(JCCO)公式サイト

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「USEUM SAGA」美術館クラスの器に盛られた美食とトップソムリエ厳選ワイン。 佐賀のエス…

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編集部&PJフレンズのブログ

2022.9.15

伊豆ホテル リゾート&スパ   絶景と温泉に癒される週末旅へ

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投稿 なぜ世界は日本の旅館に惹かれるのか THE RYOKAN COLLECTION 福永浩貴が語る観光文化の未来 は Premium Japan に最初に表示されました。

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