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界で巡る、温泉と土地を味わう2泊3日のゆっくり旅
2026.5.1
温泉と加賀文化を体験|界 加賀 2泊3日で巡る山代温泉の魅力
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取材/文:中嶋千祥(Premium Japan編集部)
日常に流され心身ともにふと余白がほしくなったら、北陸新幹線に乗って加賀温泉駅へ。そこからタクシーで約10分、山代温泉にたどり着きます。温泉街の中心に建つ界 加賀で温泉に身をゆだね、静かにゆったりと過ごす2泊3日を体験してきました。
この滞在では、温泉、美食、そして金継ぎを学ぶ「金継ぎいろは」や、加賀獅子頭ねつけの絵付けを体験する「手業のひととき」など、加賀文化に触れるアクティビティにも参加します。山代温泉の街歩きの楽しさも格別。文化と癒しを存分に味わう旅です。
「界 加賀」生きた文化財に触れる温泉旅館
タクシーの車窓からのどかな田園風景が続きます。加賀温泉駅から約10分ほどで山代温泉のランドマーク、レトロな風情が美しい古総湯が見えてきました。その目の前にたたずむのが「界 加賀」です。
界 加賀は、登録有形文化財に指定された旧来の建築を活かし、紅殻格子(べんがらごうし)など加賀特有の意匠を今に伝える空間。山代温泉の中心「湯の曲輪(ゆのがわ)」という歴史的街区に位置し、温泉文化とともに建築が生き続けています。保存にとどまらず、現代の滞在として機能することで、生きた文化財といえる価値を備えている温泉旅館です。
モダンと伝統を印象付けるロビー。水引のインスタレーションが際立つ。
トラベルライブラリーの窓から茶室が見えます。苔の蒼さが麗しい。
ご当地部屋 文化が彩るくつろぎ「加賀伝統工芸の間」
地域らしさを表現する界ならではの「ご当地部屋」。界 加賀では、加賀文化の粋が集められた「加賀伝統工芸の間」を用意しています。九谷焼や山中塗、加賀友禅、水引などの伝統工芸が部屋を彩り、九谷焼の茶器まで揃えられています。リビングとベッドルームを配した和モダンの設えは、華やかさの中にも落ち着きを感じさせるもの。調度の細部にまで加賀の美意識が息づき、滞在そのものが文化体験に。露天風呂付き客室では、山代温泉の湯をプライベートに楽しめます。
今回は古総湯を眺めるサイドのお部屋に宿泊。温泉街を眺めながら、のんびりするのにはぴったりでした。
夜、部屋から眺める古総湯と総湯。
今回は2泊3日の旅。2泊目は朝から温泉に入ってゆっくりしたかったので、「連泊おこもりセット」をお願いしました。ランチは特製の「昼餉弁当」がお部屋に届きます。
「連泊おこもりセット」には、ご当地の日本酒 加賀鳶とおつまみ、そして水引セットもお部屋に届きます。説明書を読み解きながら水引にもチャレンジしてみました。
美人の湯として知られる山代温泉を楽しむ
山代温泉は開湯1300年歴史を誇る温泉地。そのお湯は美人の湯としても知られます。ナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉の、弱アルカリ性でやさしいお湯なので、いつまでも入っていたくなる。そんな温泉です。
さっそく「界 加賀」の大浴場へ。浴室周りには、九谷焼のアートパネルや加賀提灯など、地元の伝統工芸が随所に配され、湯に浸かりながらこの土地の文化に触れられる設えに。旅先に身を置いている実感が、静かに満ちていきます。また、界 加賀のゲストは、山代温泉のランドマーク 古総湯にも入れます。界からサンダルをひっかけて目の前の古総湯へ。温泉街の雰囲気が旅気分を満たしてくれます。
内湯でゆったりお湯に浸かったら、露天風呂へ。湯上がり処にはアイスキャンディーや冷たいドリンクのサービスがうれしい。
界 加賀の目の前に建つ古総湯は山代温泉のランドマーク。明治時代の総湯を復元しています。界 加賀の部屋に備えてある風呂敷を見せれば、宿泊中は何度でも無料で温泉を楽しめます。
「金継ぎいろは」界 加賀で大人気のアクティビティ
その土地や文化に触れることができるアクティビティが用意されているのも、界ならでは。2泊3日の滞在中、一度は体験してみたかった金継ぎそして加賀獅子頭ねつけの絵付け体験に参加してみることにしました。
界 加賀に行くなら絶対に体験してみたかった「金継ぎいろは」。旅館の中でこれだけの工房を持っていることに驚かされます。日本で初めて、温泉旅館の内部に設けられた金継ぎ工房。加賀地方の伝統的な建築様式「紅殻格子(べんがらごうし)」を備えた登録有形文化財の中に佇み、歴史の趣を感じさせる空間です。
宿泊者限定で体験できる「金継ぎいろは」では、割れや欠けのある器を美しく蘇らせる日本の伝統技法「金継ぎ」の奥深さに触れることができます。美しい九谷焼の食器を見ながら、まずは界のスタッフが器を見ながら金継ぎの説明。その後、漆で欠けを埋める「埋め」や、金属粉を施す「粉蒔き」など、実際の工程の一部を体験します。
欠けたり割れたりした部分に金継ぎを施すと、異なるニュアンスが加わり妙味を増し、美を宿す。金継ぎを施すという選択が、器に新たな価値を与える……この美意識の高まりがたまらないのです。
実際に器を見ながら、金継ぎとは何か、その工程などをスタッフの方がていねいに説明してくれます。
今日は「埋め」と「粉蒔き」を体験することができました。ひとつひとつの工程には、硬化させる時間を十分に取る必要があり、すべての工程を経て仕上げまでに約1か月はかかるそう。
加賀獅子「加賀獅子頭ねつけの絵付け」体験
手業のひととき「加賀獅子頭の400年の伝統に浸り、職人と語らう工房ツアー」は、獅子頭の制作や修理を手掛ける知田工房さんに伺い、制作風景の見学、そしてミニ獅子頭の根付に絵付け体験もセットになっています。知田工房は創業70年を誇る工房。二代目 知田清雲さんにお話しを伺いながら、根付に絵付けをしていきます。
この界隈には何軒も加賀獅子頭の工房があったそうですが、現在では知田工房だけになってしまったそうです。修理のために、全国各地から知田工房に獅子頭が集まります。能登半島地震で傷んでしまった獅子頭もこちらで修復しているそうです。加賀文化を守るためには、その文化を学び、触れることが大切なのだと、界 加賀のアクティビティから知ることができました。
すでに彫りあがっている獅子頭の根付をひとつ選び、絵付けをしていきます。可愛く仕上がったでしょうか?
知田工房 二代目 知田清雲さん。奥さま、息子さんとご家族で伝統を守っています。
北陸の美味と器の美を味わう 北陸海宝会席
旅の楽しみはやはり食。界 加賀では、ご当地先付け「鮑のわかめ蒸し」から始まるディナー「北陸海宝会席」を用意しています。もちろん界 加賀だからこそ器にも注目してください。山代温泉に長く逗留し器を学んだ北大路魯山人は、器は食物を乗せる容器ではなく、味や盛り付けと共に高め合うものとして「器は料理の着物である」という言葉を残しています。その言葉通り、器と料理のマリアージュも感じさせる会席に仕上がっています。
豪華な宝楽盛りとお造り取り合わせ。金継ぎ工房でよみがえった器が使われています。合わせた日本酒「やましろ」は、界 加賀近くの温泉寺の湧き水で仕込んだもの。
北陸と言えばのどぐろ。のどぐろとふぐのしゃぶしゃぶはさっと湯通ししてすぐ召し上がれ。しゃぶしゃぶのスープで作る雑炊は思わずおかわりしてしまう美味しさ。
鮮烈な赤がドラマティックな「べんがらラウンジ」でくつろぐ
食後には伝統建築棟内の2階にある「べんがらラウンジ」へ。ラウンジに足を踏み入れると、古総湯からこぼれる光が窓から入り、べんがらの赤、吊るし飾りの水引の白が相まって、不思議な没入感を醸し出します。
メニューの中からワンドリンクと、おつまみ2種類選ぶというスタイル。約100種類あるという小皿、酒器の中から好きなものを選びます。器の色、形、質感などで思いがけない組合せを見つける面白さは、うつわ好きにはたまりません。
華やぎと落ち着きが同居する、不思議な没入感が魅力。静かにお酒を飲みながら語らったり、本を読んだりして過ごし方はさまざま。
色とりどりの九谷焼や山名塗の並ぶ、べんがらラウンジのエントランス。
九谷焼の小皿に載せた甘味とナッツと鰤の生ハム。萬歳楽 加賀梅酒 12年熟成をロックで。古総湯の灯りとべんがらの赤が溶け合ってロマンティックな雰囲気です。
ご当地楽「加賀獅子舞」界スタッフの大迫力の演舞
21時半。ライブラリーラウンジにゲストが集まります。界 加賀のスタッフによる加賀獅子舞の幕開けです。加賀獅子の勇壮な動き、空気を切り裂くように歯を打ち鳴らす音で、場の温度が一気に高まっていきます。
加賀獅子舞の起源は、初代加賀藩主・前田利家の時代にさかのぼると伝えられています。なかでもこの「白銀の舞」と呼ばれる演目は、独特の迫力を湛え、観る者の視線を逃がしません。
大迫力の加賀獅子舞。毎晩開催されています。
観光&お土産 山代温泉街歩きのすすめ
自分だけの山代温泉の魅力を見つけるための山代温泉ガイド
界 加賀は古総湯の目の前に位置し、まさに山代温泉の中心にあります。服部神社、温泉寺などの名刹、北大路魯山人寓居跡いろは草庵など散歩の途中に立ち寄るのにぴったり。地元名産の和菓子店や九谷焼の名店も歩いてすぐです。途中、とてもシックな小物屋さんや、界 加賀のスタッフおすすめのお蕎麦屋さん、お寿司屋さんを見つけました。温泉街を探検してみてください。
服部神社 https://www.tabimati.net/spot/detail_193.html (加賀温泉郷WEBサイト内)
服部神社 縁結びと願いを叶えるご利益で有名
927年に建立されたと伝わる服部(はとり)神社。機織の神・天羽槌雄神(あめのはづちのおのかみ)と縁結びの神・菊理姫神(くくりひめのかみ)を祀っています。ひとつだけ願いを叶えてくださる一言地蔵も有名です。
薬王院 温泉神社 山代温泉 1300年の昔、山代温泉開湯伝説を持つ寺
行基上人が白山へ向かう途中に発見されたと伝わるお寺。十一面観世音菩薩像、不動明王像など文化財も所有する由緒あるお寺です。住職を務めた明覚上人はあいうえお五十音の創始者だとも言われています。
れん 永昌堂 https://www.yorunoume.com/
れん 永昌堂 シックな外観が素敵。上品な甘さの二百年羊羹をお土産に
200年の歴史を誇る老舗、れん 永昌堂。モダンな外観が湯の曲輪通りでも際立っています。二百年羊羹は上品な甘さでお土産にぴったり。レトロなパッケージの羊羹もかわいい。界 加賀よりすぐです。
九谷焼窯元 須田菁華https://sudaseika.com/
九谷焼窯元 須田菁華 北大路魯山人とも縁が深い老舗
北大路魯山人とも縁の深い九谷焼窯元 須田菁華。畳敷きの店内には九谷焼の名品がずらり。静謐な雰囲気の中、器を吟味する贅沢な時間が過ごせます。
月月 tsuki-tsuki Instagram @tsukitsuki_official
月月 tsuki-tsuki オリジナルのお香や素敵な小物が見つかります
界 加賀でも購入できる植物△線香の企画制作販売を手掛けるショップです。異なる香りのお香を焚いて香りのレイヤードを楽しむなど、オーナーの世界観が広がっています。お香立てや食器などセンスの良い小物類など発見のあるお店です。
おんせん図書館みかん https://akurume.com/mikan
おんせん図書館みかん 山代温泉に集う人たちの交流スペース
地元の有志がボランティアで運営する「おんせん図書館みかん」。地元の方、観光客、移住者など様々な人が集まり、交流する私設図書館です。一箱本棚のオーナーが貸し出したり販売する本を読んだり、コワーキングスペースとしても使用可能。新しい山代の息吹を感じる場所です。
前川売店(前川ゆせん玉子店) 山代温泉名物のお土産
界 加賀の並びにある和菓子店「前川売店」の看板商品「ゆせんたまご」。早い話が温泉玉子なのですが、緩すぎず硬すぎず、絶妙なゆで加減が美味。日持ちもするので、ユニークなお土産になります。
亀寿司 界スタッフおすすめの名店。北陸の海の幸をお寿司で味わえます
2泊3日の連泊旅なら、2日目のディナーは外食も選択肢。新鮮な北陸の海の幸をお寿司で味わえます。風情あふれる店構えも素敵です。界から歩いてすぐなのも便利。
トラベルライブラリーとお土産処で最後までくつろぐ
最終日の朝はもう一度、古総湯へ。戻ったらトラベルライブラリーでお茶を一服。たくさんお土産も買ったのに、界 加賀スタッフがキュレーションしたお土産コーナーでさらにお買い物。ほかにはない、可愛いものがたくさんあって目移りしてしまいます。
トラベルライブラリーでひと際目を引く北大路魯山人が揮毫した十曲屏風。山代温泉に長く逗留し、器や料理の研究をした魯山人の豪胆で自由な筆使いが見られます。温泉寺の明覚上人が五十音あいうえおの発案をしたという由来から、したためとものと思われる。
月月の植物△線香はどれもナチュラルな香り。
昨日購入した、れんの二百年羊羹に合う、加賀棒茶鏡花をお土産に。
界 加賀でほどよく満たされ、静かにほどける2泊3日
温泉に浸かり、アクティビティで伝統文化に触れ、気ままに街を歩く。山代温泉の界 加賀には、時間に追われない贅沢が用意されています。ただ静かに、自分の感覚が戻ってくる場所。少し息を抜きたくなったとき、ふっと距離を取りたくなったとき。界 加賀には、日常から切り離された、軽やかな時間が流れています。
◆界 加賀
1624年から多くの文化人を迎えてきた老舗旅館の歴史を受け継ぎつつ、新しい感性が息づく加賀伝統の温泉旅館です。フロントホールをふくむ伝統建築棟と茶室は、国の有形文化財に登録されています。加賀友禅・水引をはじめとする伝統工芸をちりばめた客室や、美食家・北大路魯山人の思想が生きる料理、迫力の加賀獅子舞など、加賀文化に浸る滞在を楽しむことができます。
界 加賀 2泊のすすめ
温泉を存分に楽しみ、心身ともにリフレッシュするには1泊ではもったいない。ゆっくりのんびり滞在する2泊3日をおすすめ。心ゆくまで旅の時間を楽しむ連泊滞在をご提案します。
界 2泊のおすすめhttps://hoshinoresorts.com/ja/brands/kai/sp/renpaku_kai/
◆界ブランドとは
界は、星野リゾートが運営する日本初の温泉旅館ブランドです。現在、全国 23 か所に展開しており、今後数年かけて日本有数の温泉地に約 30 か所展開し、日本旅の拠点となることを目指しています。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに趣のある心地よく快適な空間で、ホスピタリティ溢れるスタッフが旅の醍醐味である「地域」や「季節」へこだわり、その土地ならではの旅の提案をするブランドです。
photos by Azusa Todoroki
text by Chisa Nakajima
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2026.4.24
広島・宮島口に佇む和モダンな新ホテル 「ホテル フォーク アンド ナイフ ミヤジマ」
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瀬戸内の海は、晴れた昼には水面が澄み渡り、穏やかな光のなかで静かにきらめく。対岸に見える宮島は、濃く深い緑の陰影を海面に落とし、悠然と横たわっている。世界遺産・厳島神社の玄関口として、古くから旅人を迎えてきた広島・宮島口。その地に、2026年3月、新たなホテル「HOTEL FORK & KNIFE Miyajima」が静かに、しかし確かな存在感を持って誕生した。
ホテルは宮島口から車で数分の距離にある。「日本の文化と食を、消費させない。」を掲げ、日本の伝統、文化、食、建築美を”静かに、深く味わう”滞在を提案している。設計は、数寄屋建築の名匠・中村外二工務店で経験を積んだ建築家・佐野文彦氏によるもの。杉や檜などの自然素材や職人技を随所に取り入れ、和の美意識を現代的に表現している。
エントランスには、厳島神社の能舞台から発想を得たギャラリースペースが設けられ、書、水墨画、陶芸など、日本の伝統美を現代の感性で再構築したアートが展示されている。館内に広がる赤みを帯びた壁の色は、厳島神社の朱の鳥居をイメージしたものだという。
海を隔てた宮島には、厳島神社の背後に弥山原始林(みせんげんしりん)が広がる。照葉樹の巨木が重なり合い、年月とともに濃くなる緑陰。ユネスコ世界遺産として守られてきたその森は、時代を超えて信仰の対象とされてきた。宮島口からその山容を望むとき、対岸の島が単なる観光地ではなく、何千年もの時を刻んだ聖域であることを思い知らされる。そして、このホテルもまた、その精神を深く内包していることに気づく。
客室――朝凪と潮騒と、檜の香りの中で
客室には「朝凪 」「潮騒 」「宵月」「瀬音」など、広島の自然や情景にちなんだ名が付けられている。入口には、弥山の稜線をかたどったプレートが掲げられ、その緩やかな曲線は、大仏が横たわる姿を模してデザインされているという。細部にまでホテルの思想が息づいている。
部屋は小上がりや障子を取り入れた和モダンなデザインで、障子越しの柔らかな光が旅の疲れをやさしく癒してくれる。しつらえられたシーツやタオル、パジャマ、アメニティに至るまで、すべてにこだわりが感じられ、心も体もゆるやかにほぐれていく。心地よい滞在とは、まさにこのことだと実感する。
瀬戸内海が見える客室「夕映」。
日の光が差し込み、障子の白さが際立つ「宵月」。
温泉、サウナルームも擁するスイートルーム「翠」。露天風呂も備えている。
食――薪火が語る、瀬戸内の物語
このホテルの中心にあるのは“食”だ。館内のレストランは、ミシュランガイド一つ星フレンチ「abysse」でスーシェフを務めた石浜綾シェフの監修によるもの。薪火料理を軸に、フレンチと和食、広島の伝統的な食文化を現代的に昇華させた“ローカルガストロノミー”を提案している。
薪火が生み出す香ばしさと熱が、素材の旨みを最大限に引き出す。ディナーでは、山から海へとつながる広島の自然を描いた11品のコースを提供。牡蠣、穴子、真鯛、広島牛、レモン、宮島の塩など、瀬戸内の恵みが一皿ごとに息づき、この地の風景を思い起こさせる。
レアとミディアムレアの中間のような絶妙な火入れで、未知の旨味に出合う。魚料理はぜひ食したい一品。
宮島といえば穴子。土鍋で炊き上げる穴子飯。
ワインリストには日本ワインも多い。この日は広島県のワイナリー「ヴィノーブルヴィンヤード」のスパークリングワイン「セミヨン スパークリング」からスタート。
ドリンクは、広島の三次市(みよしし)のワイナリー「ヴィノーブルヴィンヤード」で醸造された「セミヨン スパークリング」をペアリング。セミヨンの持つふくよかなボディーとミネラル感、柑橘の香りが心地よく、料理を引き立てる。
店内で精米した広島米のふっくらとしたご飯がおいしい和朝食は人気。
朝食もまた魅力的で、店内精米の土鍋ご飯に地元の食材を組み合わせた美しい和の御膳が並ぶ。薪が燃える音、湯気の立つ香り―“食べる”という行為が五感の喜びへと変わる。
体験――感性を解き放つ重層的な空間
館内には、レストラン、バー、天然温泉、サウナ、ヘリテージライブラリー、セレクトショップ、フィットネスジム、ランドリーを完備。最上階には混浴の温泉があり、湯に浸かりながら宮島を一望できる。テラスに出れば、弥山や厳島神社の大鳥居も望むことができ、旅の楽しみがさらに広がる。
天然温泉に浸かりながら宮島を望むことができるベストロケーション。サウナも完備され旅の疲れを癒す。
ライブラリーには、アラン・ルネ監督の映画『ヒロシマ・モナムール(邦題 『24時間の情事』)で主演した女優・エマニュエル・リヴァが撮影した当時の広島の写真をまとめた『HIROSHIMA 1958』が置かれている。
「ヘリテージライブラリー」には、広島の歴史、瀬戸内の文化、日本の伝統美術に関する書が並び、静かな夜の時間を深めてくれる。その中には、『Hiroshima 1958』という、映画『ヒロシマ・モナムール』の撮影のために広島を訪れたフランスの女優エマニュエル・リヴァが撮影した写真作品も所蔵されていて、広島という土地に思いを巡らせる、貴重な機会になるだろう。
旅の夜、バーでグラスを傾けながら、あるいは静かな読書の時間の中で、知の旅もまた深まっていく。
また、広島発の人気セレクトショップ「ref.」が館内に出店。国内外の職人による道具やプロダクトが並ぶ空間は、もうひとつのギャラリーのようでもある。
宮島口は終着点ではない。ここは、旅の新たな始まりを告げる場所だ。フェリーに乗れば、わずか数分足らずで、朱の鳥居が海の向こうに迫る。弥山の頂からは、晴れ渡る瀬戸内の島々が広がる。そしてホテルに戻れば、静かな客室、薪火の料理、温泉の湯が待っている。
フェリーに乗って宮島へ向かう途中、厳島神社の鳥居の近くまで迫ることができる。知と美が静かに響き合うこの場所で、旅はより深く、豊かな時間へと変わっていく。
広島県廿日市市宮島口3丁目3-15
Text by Mariko Awano
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Events
【開催中〜5/31(日) 奈良県・奈良市】
2026.4.24
中川政七商店「鹿猿狐ビルヂング」が5周年のアニバーサリーイベントを開催
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中川政七商店が運営する複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」(奈良県奈良市)では、開業5周年のアニバーサリーイベントを、2026年4月から12月までラインナップ。その第1弾として、5月31日(日)まで、「鹿づくし、春の祭典」を開催中だ。
期間中の日曜日に不定期開催するのは、ナチュラルホルンの音色に誘われて約100頭の鹿が集う催し「鹿寄せ」や、“なぜ鹿は神の使いなのか?”といった歴史背景を紐解きながら約45分散策する「鹿と歩む奈良ガイドツアー」、そして屋外での茶道・野点がカジュアルに楽しめる「鹿づくし抹茶体験」。
そのほか、お気に入りの鹿に絵付けをし、自分だけの「マイ鹿」を描いて「世界にひとつの鹿マグネット」を作るワークショップや、ふんわりとしたティラミスを鹿の顔に見立て、別添えのパーツを自由にトッピングして完成させる「鹿ティラミス」、奈良の銘酒「風の森」の酒粕を使用した「鹿もなかアイス」といった限定スイーツも販売する。
あなたも春の奈良で“シカ”できない体験を楽しんでみてはいかが。
◆鹿猿狐ビルヂング5周年・第1弾イベント「鹿づくし、春の祭典」
【期間】~5月31日(日)まで開催中
※詳細は公式サイトを要確認
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2026.3.12
腕時計デザインの新たな可能性を提案する「power design project 2026 こだわりすぎた腕…
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投稿 中川政七商店「鹿猿狐ビルヂング」が5周年のアニバーサリーイベントを開催 は Premium Japan に最初に表示されました。
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4月29日(水・祝)開催「北軽井沢ミニフィエスタ」
2026.4.16
食やアートを楽しむ一日限りの祝祭。ドッグランや愛犬のためのフォトスポットも
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群馬・北軽井沢の一棟貸しヴィラリゾート「あさま空山望(くうざんぼう)」では、開業5周年を記念して、地域と自然への感謝を込めた一日限りのイベント「北軽井沢ミニフィエスタ」を、4月29日(水・祝)に開催する。宿泊ゲスト以外も参加可能で、入場は無料。
60,000㎡を超える広大な敷地に、わずか16棟のヴィラを配した「あさま空山望」。北軽井沢の美しい自然のもと、“五感で過ごす滞在”を提案してきた。
その節目となる今回のイベントでは、食・アート・ウェルネス・自然体験を軸に、北軽井沢の魅力を体感できる多彩なコンテンツを用意。愛犬と特別な時間を過ごせるドッグラン、フォトスポットも登場する。
注目は、軽井沢で人気を博した「RK DONUTS」元専属シェフによる「生ドーナツ」の限定復活。5周年を記念した「五感ドーナツセット」(限定20セット)や、わんちゃん用のドーナツ(限定10個)も特別に販売され、いずれもウェブで事前予約・取り置きが可能だ。
このほかにも、長野を中心に活動する「山形芋煮フードトラック モンターニュ」による芋煮や、施設自慢のドリップコーヒーも用意。さらに、お土産にぴったりな地元産の新鮮野菜や、ウェルネスアイテムが並ぶミニマルシェも登場する。
ネイチャーヨガ イメージ
アーティスト・イン・レジデンスプログラムで「あさま空山望」に滞在中の画家・興梠優護氏
また、自然の中で心身をリセットするネイチャーヨガや、画家・興梠優護氏による油絵のワークショップなど、体験プログラムも充実。北軽井沢の自然の中で、感性を刺激するひとときが過ごせるはずだ。
フォトスポットイメージ
小型犬から大型犬までのびのびと遊べるドッグランや、絶景を背景にしたフォトスポットも設けられ、愛犬とともに春の訪れを楽しめる。
北軽井沢の雄大な自然と、地域の恵み、この地に根ざす温かなコミュニティ。イベントを通じて、その魅力に触れてみてはいかがだろうか。
◆「北軽井沢ミニフィエスタ2026」
【開催日時】2026年4月29日(水・祝)11:00~17:00
※フード・ドリンクは無くなり次第終了
【開催場所】あさま空山望 カシオペアヴィラエリア(小雨決行)
※雨天の場合、レストラン「天空柁イニング」内・テラス
【入場料】無料(宿泊ゲスト以外も入場可能)
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Features
2026.4.23
恋と創作に生きた、その軌跡を辿る
Features
2026.4.20
アサヒグループ大山崎山荘美術館、開館30周年の特別な鑑賞体験
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投稿 食やアートを楽しむ一日限りの祝祭。ドッグランや愛犬のためのフォトスポットも は Premium Japan に最初に表示されました。


























