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西洋のアール・ヌーボー、リバティ・プリントなどにも影響を与えたと言われる伊勢型紙と江戸小紋。その伝統的な染技術をベースに新たな作品を生み出している「廣瀬染工場」が、創業から100年を迎えることを記念し、伊勢型紙と江戸小紋の歴史と未来を見つめる展覧会が催されます。
2018年7月17日(火)から8月26日(日)まで東京・原宿のEYE OF GYREで開催される「亜空間として形成する伊勢型紙・江戸小紋の世界」では、古くから伝わる技術を現代まで受け継ぐ老舗・廣瀬染工場が、伝統的な技術で染め上げた江戸小紋の反物や着物を展示。さらに同社4代目・廣瀬雄一さんと、インテリア設計でも知られる建築家・長坂常さんとがコラボレーションし、家具や展覧会の空間そのものを作り上げる実験的な試みとなっています。
古くは室町時代にまでさかのぼるといわれる江戸小紋の染技術。和紙を彫刻刀で削り文様を浮かび上がらせた伊勢型紙を用いて、布地に様々な柄を染める技術ですが、江戸時代の初期に武士の裃に用いられるようになってから、庶民の普段着まで広く普及したそうです。
幕末にはシーボルトが浮世絵と一緒に伊勢型紙を持ち帰ったという逸話も残されており、幾何学的でグラフィカルな文様や花鳥風月を象徴化したデザインが、19世紀のヨーロッパの工芸に少なからず影響を与えたとか。
当時、欧米諸国から斬新に受け取られた伊勢型紙、そして江戸小紋のデザインや染技術を現代の感覚で再び捉え直し、家具やインテリア、建築といった新たな視点から見つめる本展覧会。二次元でも三次元でもない、“亜空間”としての江戸小紋の世界を体感できる、貴重な場となりそうです。
◆亜空間として形成する伊勢型紙・江戸小紋の世界
会期:2018年7月17日(火)〜8月26日(日)
会場:EYE OF GYRE/GYRE3F
所在地:東京都渋谷区神宮前5-10-1
開催時間:11:00〜20:00
https://gyre-omotesando.com/artandgallery/edokomon/
◆トークセッション
日時:2018年7月19日(木)19:00〜20:00
長坂常×廣瀬雄一、モデレーター生駒芳子
コンピューターグラフィックスに代表されるデジタルアートは、今や画面の枠を飛び出し、プロジェクションマッピングやVRなど、私たちが作品世界を体感できるアートへと進化を遂げています。このほど、デジタルアートの先駆者として知られるチームラボが森ビルとタッグを組み、世界に先駆けてデジタルアートの美術館をオープン。世界初公開の作品を含む、約50作品が展示されます。
2018年6月21日(木)、東京・お台場のパレットタウンにオープンする「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス」は、10,000㎡という巨大空間でアート作品を展開する世界初のデジタルアートミュージアム。館内は“Borderless(ボーダレス)”をテーマに5つの世界で構成されていますが、作品同士の境目がなく、作品と鑑賞者の境界すら存在しないのが特徴。作品は展示室を飛び出し、通路を移動して他作品と共鳴して融合し、鑑賞者をもその世界へ取り込んでいきます。
ほかにも、光が溢れる3D空間でボルタリング体験ができる「チームラボアスレチックス 運動の森」、フルーツが実る滑り台やお絵かき水族館で学びと創造を楽しむ「学ぶ!未来の遊園地」など、心も体も満たされるアート体験が待っています。
また、「EN TEA HOUSE」では、一服の茶に花々を投影し、器の中に広がるアートと共にお茶を楽しむことができるそう。「水出し茶」や「ゆず緑茶」(各500円)などをゆっくり味わいましょう。
世界の注目が東京に集まる2020年を目前に控え、魅力ある街づくりや施設の建設が急がれる中、湾岸エリアでまた新たなスポットが誕生。このミュージアムでは、私たちの存在と作品とがボーダレスに融合する、未来のアートの姿を垣間見ることができるはずです。
◆森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボ ボーダレス
所在地:東京都江東区青海1-3-8(お台場パレットタウン)
開業日:2018年6月21日(木)
営業時間:月~木11:00~19:00(21:00)、金・祝前日 11:00~21:00(22:00)、土 10:00〜21:00(22:00)、日・祝日10:00〜19:00(20:00)
※最終入館は閉館の1時間前
※()内は6/21(木)〜8/31(金)までの特別延長時間
※営業時間はシーズンによって異なります。詳しくは公式サイトをご確認下さい
休館日:第2・第4火曜日
料金:一般/高・大学生3,200円(※6月21日~7月31日までは2,400円)、子ども(4歳~中学生)1,000円(以上税込)
http://borderless.teamlab.art/jp
那須山麓の木々や清らかな水に囲まれた環境に滞在しながらアートに触れ、創作を楽しむことができる「アートビオトープ那須」。来訪者は、森の中のレジデンスに宿泊し、ガラス工芸や陶芸の創作、サイクリングや乗馬といったアクティビティを体験できます。
このアートと自然のレジデンスに、新たなエリアが誕生。建築家・石上純也さんによる“建築としての庭”、ボタニカルガーデン「水庭」です。
2018年6月3日(日)にオープンした「水庭」は、数百本の木々と無数のビオトープが織りなす水と森のアート空間。隣地の雑木林にあった1本1本の木々の種類や形状を調査して再配置し、田んぼに水を引いていた水路を使って造園されたものです。かつては、水田として利用され、雑木林だったこともあるこの土地のポテンシャルを、ギュッと濃縮させて再構築した、芸術作品および建築物としての庭なのだとか。
この「水庭」を手掛けた石上純也さんは、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞を受賞するなど、国内外から高い注目を集める建築家。2018年3月30日(金)からパリのカルティエ現代美術財団で開催されている個展「Freeing Architecture(自由な建築)」でも、この「水庭」のほか、数々のプロジェクトが紹介され話題となっています。なお同展は好評につき、2018年9月9日(日)まで会期が延長されることとなりました。
最も美しい「水庭」を堪能できるのは早朝。レジデンスの宿泊者は、前日に予約すればモーニングガイドツアーに参加できます。せせらぎの音や小鳥のさえずりを聞きながら、清々しい朝の「水庭」をゆっくりと散策しましょう。また、宿泊しなくとも、ランチもしくはティーがセットになったガイド付きの鑑賞ツアーで見学することができます。その他にも、ガラス体験などのアクティビティへの参加や、カフェやギャラリーの利用もできます。
この夏、那須を訪れたらぜひ立ち寄りたい、涼しげな水辺のアートスポットがまたひとつ増えました。
◆アートビオトープ那須「水庭」
http://artbiotop.jp/
住所:栃木県那須郡那須町高久乙道上2294-3
TEL:0287-788-7833(代表)
宿泊:スタンダードプラン(1泊朝食付き)15,700円(税抜)、長期滞在・連泊プラン(1泊朝食付き)15,000円(税抜) ※ハイシーズン料金有
アクティビティ:
●「The Art of Walking」(モーニングガイドツアー)朝7:30〜(40分間) ※宿泊者無料、外来1,000円(税別)
●「水庭」鑑賞ツアー(約40分)+「ギャラリーカフェ」でのティー 2,000円(税別) 平日:13:30 ~/土日祝:11:00 ~・ 14:00 ~
●「ギャラリーカフェ」でのランチ+「水庭」鑑賞ツアー(約40分) 4,000円(税別) 平日:13:30 ~/土日祝:11:00 ~・ 14:00 ~
※いずれも完全予約制(前日17時までに要申込)
「もの派」をご存知でしょうか。1970年前後に日本で生まれ、今では世界で最も有名な前衛美術運動のことです。この「もの派」を代表する現代美術家・菅 木志雄(すが・きしお)氏の個展「放たれた縁在 Released Existence on Edge」が、2018年5月12日(土)から、GINZA SIXの銀座 蔦屋書店内にある「THE CLUB」にて開催されています。
今展では、1980年代から2016年にかけての菅氏の作品約20点を回顧展形式で展示しています。「もの派」では、木や石などの自然素材、紙や鉄材などニュートラルな素材を使うことがひとつの特徴。菅氏は、「もの」を自在に操るだけでなく、それらによって生み出される「空間」さえも作品として提示します。
今回は中でも金属作品を中心に集めての展示。展示作品には、鍋やアルミニウムなど、人間の手で作られた素材が使われています。異なる「もの」と「もの」の間に生まれる関係、そしてそれを展示する「空間」と「もの」との相互性。菅氏は、自身の作品について「人間」も「もの」も同価値ということを提示していると述べています。
菅氏の作家活動は既に約50年にもおよび、現在も精力的に作品を発表している希有なアーティストです。「自然」に存在する素材と、「人間」によって作られた素材、このふたつの「もの」が生み出す新しい空間を、今展では存分に味わえることでしょう。
◆菅 木志雄・個展「放たれた縁在 Released Existence on Edge」
会期:2018年5月12日(土)〜7月4日(水)
会場:THE CLUB
会場住所:東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 6F 銀座 蔦屋書店内
時間:11:00〜19:00
http://theclub.tokyo/ja/exhibitions/
山水菊蒔絵提重 江戸時代(18~19世紀)※前期展示品/ 提重は「提げ重箱」の略称で、「行厨」ともいい、重箱や取り皿、酒器などを加えて一箱に収め、提げ手をつけたもの。いわばハレの宴用の弁当セットであり、花見や紅葉狩り、祭りや芝居見物といった遊山行楽など、用途に応じて目的に相応しい意匠の器が作られた。本作は菊の咲き誇る山水を色調の異なる数種の金蒔絵であらわした提重で、菊花を打ち出した銀製の徳利には一部鍍金が施され、まばゆいばかりの豪華な意匠である。
三菱創業者として知られる岩崎彌太郎氏の弟の彌之助氏と、その息子の小彌太氏の父子二代にわたる蒐集品を収蔵・展示する静嘉堂文庫美術館。所蔵品は国宝7件・重要文化財84件を含む和漢の古典籍およそ20万冊と東洋古美術品約6,500件、そして世界に3点のみ現存する国宝「曜変天目」(中国・南宋時代)を有しています。
4月24日(火)から6月17日(日)の期間、酒を盛る・注ぐ・酌み交わすうつわ、そして酒を呑む人びとをテーマにした「酒器の美に酔う」展が開催です。
酒は「天の美禄」「百薬の長」と称えられ、婚礼や宴といった祝いや別れの席、日々の暮らしといった、人生のさまざまな場面で酌まれ、盃が交わされます。古くから東洋では、酒は神に捧げ、神と人とをつなぐための神聖なものとされ、それを盛る荘重な酒器もまた祭や式の中で重要な役割を果たしてきたといいます。やがて飲酒の普及にともない、四季折々の風情やもてなしの趣向にあわせた多彩な酒器が生み出されました。
本展では、およそ3000年前の中国古代から幕末・明治時代まで、東洋の豊かな酒器の世界と酒をめぐる美術が紹介されます。8代将軍徳川吉宗による特注品と考えられる、現存唯一の盛期鍋島焼の酒器、工芸の粋と遊び心がうかがえる器や重要文化財などが並びます。
色絵牡丹文水注 鍋島藩窯 江戸時代(17~18世紀)/ 鍋島焼は、徳川将軍家への献上品や諸大名への贈答品として、佐賀藩鍋島家が最高の技術と材料を集めて作らせた特製の磁器。気品溢れる本作は、盛期の鍋島藩窯の水注として唯一伝わるもの。色絵の牡丹のしべや唐草の縁どりといった細部に、鍋島焼では稀な金彩が施され、また注口や把手には金蒔絵で主文様と同じ牡丹唐草があしらわれている。八代将軍・徳川吉宗(1684~1751)による私的な注文に「仙盞瓶(センサンビン)」として記録される品であった可能性も指摘される。
色絵松竹牡丹文壺形段重 京焼 江戸時代(18~19世紀)/ 茶壺を模した段重で、三段に分かれ、下段・中段は酒肴を入れ、上段は酒を入れて徳利のように使ったものと考えられる。牡丹と丸文をあしらった方形の裂「口覆」と紅色の組紐をあらわすことから、茶の湯の世界で茶人の正月ともいわれる「口切の茶事」の際に茶壺に施す華やかな壺荘をイメージした意匠と考えられる。胴部には歳寒三友のうちの松竹が描かれている。
酒及び酒器が太古よりどのように嗜まれ、人々に親しまれてきたか、その歴史が垣間見れる本展示会。酒好きでなくても、美術品として美しい酒器を楽しむこともできます。期間中に講演会や学芸員による列品解説もあるので、この機会に足を運んでみては。
「酒器の美に酔う」展
会期:2018年4月24日(火)~6月17日(日)
会場:静嘉堂文庫美術館
〒157-0076 東京都世田谷区岡本2-23-1
※毎週月曜日(ただし、4月30日は開館)、5月1日(火)は休館日
開館時間:午前10時~ 午後4時30分(入館は午後4時まで)
入館料:一般1,000円、大高生700円(20名以上団体割引)、中学生以下無料
問い合わせ先:03-5777-8600(ハローダイヤル)/英語版ハローダイヤル案内 03-5777-8686
※会期中、一部作品の展示替えあり。講演会や列品解説の日程は美術館HPよりご確認ください。
http://www.seikado.or.jp
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杉本博司「光学硝子舞台(小田原文化財団 江之浦測候所)」2017年 神奈川 ©小田原文化財団
日本の現代建築が、世界から熱い視線を集めていることを、ご存知でしょうか。丹下健三、谷口吉生、安藤忠雄、妹島和世など多くの日本人建築家たちが、国際的に高い評価を得ています。その独創的な発想と表現の源を読み解く展覧会「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」が、2018年4月25日(水)より六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展として開催されます。
今展は木造建築や日本の美学、屋根、工芸などをテーマとした9つのセクションで構成。古代から連綿と引き継がれてきた日本の価値観や文化、伝統、技術、歴史が、どう日本の建築を形作ってきたのか。また、今後にどう繋がっていくのか。これらが一望できる企画展示となっています。
数多くの貴重な資料や模型が並ぶ中でも、特に注目したいのが、原寸で再現された千利休作の茶室、国宝「待庵(たいあん)」や、1/3スケールで再現した丹下健三の自邸巨大模型。また、齋藤精一が率いるクリエイティブ集団、ライゾマティクス・アーキテクチャーによる体験型インスタレーションは、日本の古建築から現代建築までをレーザーファイバーで再現した新作で、こちらも見逃せません。
また、剣持勇や長大作など戦後のモダニズム建築を彩ってきたデザイナーによる名作家具のオリジナルを集め、実際に座れるラウンジもあり。展覧会関連図書を読みながら、ひとときを過ごすことができます。
会期は、2018年9月17日(月・祝)まで。100以上のプロジェクト、400点以上もの展示は圧倒的なスケール! じっくりと「ニッポン」の建築に向き合える、最上の機会です。
◆建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの
会期:2018年4月25日(水)〜9月17日(月・祝)
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
開館時間:10:00〜22:00、火〜17:00 ※入館は閉館時間30分前まで ※会期中無休
入館料:一般1,800円
お問い合わせ:03−5777−8600(ハローダイヤル)
https://www.mori.art.museum/jp/
世界で1点しか確認されていない、春信初期の作品。多色摺の錦絵が生まれる以前の時代に描かれた、紅色と緑程度と色数が少ない紅摺絵(べにずりえ)
昨年から全国を巡回中の「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」が、2018年4月24日(火)から6月24日(日)まで、大阪・あべのハルカス美術館で開催されます。
鈴木春信は、江戸時代中期に活躍した浮世絵師。本来、浮世絵には木版画も肉筆画も含まれますが、一般的には多色摺の木版画をイメージする方も多いでしょう。春信は、この多色摺の木版画である「錦絵」の草分けなのです。春信は主に美人画を描き、人気を博しました。
アメリカ・ボストン美術館には603点もの春信作品が所蔵されており、今展ではその中から約150点が公開されます。現存する春信作品のうち、実は8割以上が海外にあるため、日本で展覧会を開くのは至難とのこと。また、1図あたりの残存数が非常に少なく、今回公開される作品の中には、世界でたった1枚または2枚しか確認されていないものもあるそうです。
春信は、実在した江戸で評判の美人を描いたことでもよく知られています。今展では、谷中笠森稲荷の水茶屋「鍵屋」の娘お仙が主題の「浮世美人寄花 笠森の婦人 卯花」が公開されます。また、江戸の町を背景に描かれた恋人たちの逢瀬や遊ぶ子どもたちの浮世絵も多数残しており、今回の展覧会で観ることができます。
鈴木春信「風俗四季歌仙 神楽月」明和5年(1768)頃 中判錦絵 ボストン美術館蔵 William Sturgis Bigelow Collection, 11.19499 All Photographs Ⓒ Museum of Fine Arts, Boston
柔らかで華奢、そして優美な表現で、ファンの多い鈴木春信。この時代の錦絵は植物由来の絵の具が多く、中でも紅による赤、紅と露草(青花)の混色による紫は光によって退色します。ボストン美術館所蔵の浮世絵版画は長く展示されることがなかったため、良好な保存状態のものが多いのだそう。今回の日本での展示以後は、5年間、ボストン美術館内でさえ、展示しないことが取り決められています。
次はいつ、再会できるわからない、春信の浮世絵をじっくり楽しめる貴重なチャンスを、どうぞお見逃しなく。
◆ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信
会期:2018年4月24日(火)〜6月24日(日)
会場;大阪・あべのハルカス美術館
場所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F
時間:10:00〜20:00(月・土・日・祝〜18:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:5月7日、14日、21日、28日の各月曜日
料金:1,300円(当日・一般)
お問い合わせ:06-4399-9050(代表)
http://harunobu.exhn.jp
草間彌生「南瓜」1998年(30.5×27×20.5㎝)。落札結果:588万香港ドル(約8,000万円) ©Sotheby’s
この春、現代美術の世界で、日本人作家に対する評価が堅調であることを示すできごとがありました。先日、2018年3月31日(土)に開催されたサザビーズ香港 コンテンポラリーアート イヴニングセールで出品された日本人作家作品・計8点がすべて落札され、総額は3億9800万香港ドル(約54億円)に。翌4月1日(日)のデイセールでは、落札額上位10作品のうち、草間彌生、奈良美智の作品がなんと9点もランクイン。トップ10のほとんどを、日本人作家の作品が占めました。同オークションに出品された33点の草間彌生作品はすべて落札されています。
また、上前智祐(うえまえちゆう)、五木田智央(ごきたともお)の作品でも、それぞれアーティスト記録が更新されたとのこと。いかに日本人作家への注目度がアップしているかが、わかります。
五木田智央「Night In Tunisia」2015年(162.6×129.5㎝)。落札結果:212万5,000香港ドル(約2,900万円)©Sotheby’s
今年2018年1月より、サザビーズ コンテンポラリーアート部門アジア地区部長を務める寺瀬由紀さんは、「今回のオークションでは、アジアからのお客さまのみならず全世界から日本人作家への強い関心が集まりました。白髪一雄や今井俊満、斉藤義重など戦後美術を代表する作家から、現在も精力的に世界的な活動を展開する草間彌生、奈良美智や五木田智夫の作品まで、幅広い時代に亘って入札が相次ぎ、香港の現代美術マーケットにおける日本人作家の取り扱いが益々堅調である事を象徴する結果となりました」というコメントを出しています。
現職就任時に、「昨今のコンテンポラリーアート市場の稀に見る転換期に、サザビーズのグローバルなネットワークと優れた専門性を通じて、コレクターの皆さまに最高の蒐集体験をご提供していく」と語った寺瀬さん。まさに今は、現代美術の世界でも、大きな変革のタイミングなのでしょう。
「アート、特に現代美術は難しいから…」と思いがちではありますが、草間彌生や奈良美智が好きという方はきっと多いはず。こんなニュースを糸口に、世界が認めるニッポンの現代美術、改めて見直してみたいところです。
◆サザビーズ
http://www.sothebys.com
◆サザビーズジャパン
http://www.sothebys.com/jp
田中一村「熱帯魚三種」昭和48年(1973) 岡田美術館蔵 ©2018 Hiroshi Niiyama
神奈川県箱根・小涌谷にある岡田美術館で、田中一村・生誕110年を記念した特別展「初公開 田中一村の絵画 ―奄美を愛した孤高の画家―」が2018年4月6日(金)から開催中です。
50歳で奄美大島に移住し、69歳で亡くなるまで、亜熱帯の動植物など奄美の風物を描いた日本画家・田中一村。画材を手に入れるために、大島紬の染色工として働くなど、経済的には厳しさを極めながらも、質素な暮らしをかえって画作の糧としました。生前は無名に等しかった一村ですが、近年、その独自の画風や生き方が注目を集め、再評価が進んでいます。
今展では、岡田美術館収蔵の一村の作品すべてを初公開。奄美で制作された「白花と赤翡翠」「熱帯魚三種」のほか、最高傑作と名高い「アダンの海辺」(個人蔵・展示期間8月24日(金)〜9月24日(月・祝))が特別展示されます。
田中一村「白花と赤翡翠」昭和42年(1967) 岡田美術館蔵©2018 Hiroshi Niiyama
伊藤若冲「花卉雄鶏図」(部分)江戸時代 岡田美術館蔵
また、東京美術学校の同級生だった東山魁夷や、写生に基づく濃密な花鳥画を描いたことで共通点のある伊藤若冲、一村が学んだ中国画・文人画・琳派の作品等も併せて展示。豊富な関連作品とともに、田中一村の世界を知ることができる格好の機会となっています。
飲食施設「開化亭」
岡田美術館は、明治時代にこの地にあった欧米人向けホテル「開化亭」の跡地に建設された美術館。全5階・展示面積約5,000㎡という広い会場に、日本・中国・韓国を中心とする古代から現代までの美術品を常時約450点展示しています。敷地内には、約15,000㎡ある庭園や、昭和初期の日本家屋を改築した飲食施設「開化亭」、100%源泉かけ流しの足湯カフェがあり、アートを楽しんだ後はのんびりと箱根の自然を楽しめるのも嬉しいところ。首都圏からの日帰り旅行に、丁度良さそうです。
今展の会期は9月24日(月・祝)まで。日本画家としては異色な、だからこそ極めて美しい一村の世界観を覗きに、箱根までどうぞお出かけ下さい。
◆初公開 田中一村の絵画
―奄美を愛した孤高の画家―
場所:岡田美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
TEL:0460-87-3931
会期:2018年4月6日(金)〜9月24日(月・祝)
時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
入館料:一般・大学生2,800円、小中高生1,800円
庭園入園料:300円
http://www.okada-museum.com
今年で生誕150周年を迎える横山大観。2018年は近代日本画壇の巨匠である彼の回顧展が、各地で開催されます。4月7日(土)からは新潟市秋葉区の新津美術館で、「足立美術館所蔵 横山大観と近代日本画名品展」がスタート。今展では、横山大観の作品22点を含む近代日本画の名品55点が公開されています。
足立美術館の創設者・足立全康(あだちぜんこう)は、戦後に繊維問屋、不動産関係の事業家として成功した後、美術品のコレクターとして知られるようになった人物。幼少の頃から日本画へ深い興味を持ち、昭和45年に自身の故郷・島根県安来市に創設した足立美術館は、広大な日本庭園と優れた近代日本画中心の所蔵品で知られています。特に横山大観コレクションは代表作を含めて120点にも及び、日本随一と高い評価を受けています。
今回はその中から、横山大観の「神州第一峰」「霊峰四趣・夏」「海潮四題・夏」「龍興而致雲」、上村松園の「娘深雪」、橋本関雪の「唐犬図」などが出品されています。新潟県で足立美術館の所蔵品が公開されるのは、今展が初めて。なかなか目にすることのできない大観の逸品を、この機会にぜひ楽しんでみては。
◆足立美術館所蔵 横山大観と近代日本画名品展
会場:新潟市新津美術館
住所:新潟県新潟市秋葉区蒲ケ沢109-1
TEL:0250-25-1300
会期:2018年4月7日(土)~5月20日(日)
時間:10:00~17:00(観覧券販売は16:30まで)・月曜日休館(ただし、4/30、5/14は開館)
当日券:一般1,300円、大学・高校生700円、中学生以下無料
https://www.city.niigata.lg.jp/nam/index.html
https://www.city.niigata.lg.jp/nam/exhibitions/FY2018exh/adchi-niigata2018.html
監修:足立美術館 https://www.adachi-museum.or.jp/
かつては娯楽のひとつとして庶民が手に取って眺めていた浮世絵ですが、今は美術品となって少し遠い存在に。そんな浮世絵を間近で楽しめる珍しいイベント・浮世絵展「粋」“iki”が、大阪で開催されます。
今展は愛知県小牧市の「古美術もりみや」が主催。2018年4月13日(金)~4月15日(日)の3日間、大阪市西天満の会員制サロン「西天満竹井」にて開催されます。
「古美術もりみや」は、開業70年の古美術商で特に浮世絵に力を入れてきた店。取扱ジャンルは歌川国芳・月岡芳年・河鍋暁斎から葛飾北斎や歌川広重などと幅広く、状態のよい浮世絵、錦絵を多数取り扱っています。
今展では「粋」をテーマに、衣装やデザインなどにこだわって選び抜いた浮世絵を数十点、展示。主な展示品は、歌川国芳『酒田公時・碓井貞光・源次綱と妖怪』や三代豊国『近世水滸伝 競力富五郎』、月岡芳年『豪傑水滸伝 豹子頭林冲』、豊原国周『俳優見立遊侠十個揃 荒磯吉五郎』などです。普段は美術館などでガラス越しにしか見ることのできない浮世絵を、目前に見ることができるまたとない機会と言えるでしょう。
展示品はすべて購入可能で、数万円から最高300万円まで、中心価格帯は20〜30万円とのことです。また、管理者のもと、状態の良い浮世絵を手に取って閲覧できるブースも用意されています。
会場となる「西天満竹井」は、大阪が最も華やかだった大正9年に建設された貴重な民家。当時の家具や調度もそのままに、現在は会員制サロンとして使用されています。通常は一般公開していませんが、今展は非会員も入場可能。1階のバースペースではドリンク提供サービスも予定されています。
入場は無料。購入の予定がなくとも、浮世絵の魅力に触れに、ぜひ足を運んでほしいとのこと。直接目にすればこそよく分かる、浮世絵が持つ、美しさ、大胆さ、緻密さを感じに、この週末は今展に足を運ばれてはいかがでしょうか。
◆浮世絵展「粋」“iki”
会期:2018年4月13日(金)~4月15日(日)
主催:古美術もりみや
会場・後援:西天満竹井
会場住所:大阪府大阪市北区西天満1−13−4
問合せTEL:0568-76-2734(古美術もりみや)
06-6360-7111(西天満竹井)
開場時間:11:00〜19:00
入場料:無料
定員:50名(混み合った場合は入場制限あり)
http://morimiya.net
https://www.takei.studio/event/vol1/
写真家で映画監督の蜷川実花さんが京都の舞妓芸妓を撮り下ろした作品が、2018年4月14日(土)から5月13日(日)まで美術館「えき」KYOTOにて開催される『蜷川実花写真展UTAGE 京都花街の夢KYOTO DREAMS of KAGAI』で公開されます。
今回展示されるのは、京都の伝統的な美学の粋が蓄積された“花街”と四季折々の美しい京都の“景色”から構成された約80点。京都五花街(祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東)から各3人、計15人の舞妓芸妓を選び、一人一人のイメージに合わせて一から創り上げた美術セットで撮影された作品です。
鮮やかで幻想的な蜷川実花ワールドの中で舞う、京都の伝統と文化を守り伝える舞妓芸妓達。2年以上の月日をかけて創り上げられたという本作品は、2018年4月26日(木)に『蜷川実花写真集trans-kyoto』としても刊行され、今写真展で先行販売されます。
先日、京都国際観光大使に任命された蜷川実花さん。その任命式の際に彼女は、「京都は完成度が高いまちで、キャリアを積み重ねてやっと表現できるようになった」と語っています。当代随一の実力と人気を兼ね備えた写真家にすら難易度が高いと言わしめる京都を、どう表現しているのか。この春、見逃せない写真展のひとつです。
◆蜷川実花写真展「UTAGE 京都花街の夢KYOTO DREAMS of KAGAI」
会期:2018年4月14日(土)~5月13日(日)
会場:美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階)
開館時間:10:00〜20:00(最終入館閉館30分前)
入館料:一般900円/高・大学生700円/小・中学生500円
お問合せ:075-352-1111(ジェイアール京都伊勢丹大代表)
http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/
http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/exhibition_1805.html
◆『蜷川実花写真集trans-kyoto』
定価:30,000円(税抜)
発売日:2018年4月26日
発売元:パイ インターナショナル
セイコーウオッチ株式会社が、2018年4月17日から22日まで、イタリア・ミラノで開催される世界最大規模のデザインの祭典「ミラノデザインウィーク 2018」に高級ウオッチブランド「グランドセイコー」として初出展します。
「グランドセイコー」は、1960年の誕生以来、最高峰の腕時計を目指し、正確さ、美しさ、見やすさといった腕時計の本質を高い次元で追求・実現し続けきたブランドです。2010年から本格的なグローバル展開を開始し、世界でも数少ない真のマニュファクチュールにしか成し得ない最高レベルの性能と洗練されたデザインを誇ります。2017年春にはデザイン領域の拡大、ブランドカラーの刷新とともに、Grand Seikoロゴをダイヤル(文字盤)の12時位置に配し、独立ブランドとなりました。
本展では、「グランドセイコー」の中でも、高い精度と長時間駆動を兼ね備えた独自の機構である「スプリングドライブ」を2組のデザイナーが表現します。スプリングドライブとは、ぜんまい駆動でありながら、従来にはない、日差1秒以内という高精度を実現したセイコー独自の駆動機構で、20年以上の開発期間を経て、究極の省エネルギー設計と流れるように動く秒針を備えています。その卓越した匠の技による日本の繊細なものづくりと先端技術の融合は世界中から高い評価を得ています。
本展示のテーマは「THE FLOW OF TIME」。精度を追究し、その先に辿り着いた「スプリングドライブ」に、デザインスタジオ TAKT PROJECTとCGディレクター兼デザイナーの阿部伸吾氏の2人が向き合いました。究め辿り着いた時計の新しい次元を、高精度につくられた部品と流れる時を呼応させるような空間で表現した、TAKT PROJECT。スプリングドライブのダイヤル上を滑る秒針の美しい動きと自然とをかけ合せた、感性に響く一体感を阿部伸吾氏が映像にしました。
「スプリングドライブ」というセイコーにしかなしえない技術と、今をときめく日本のクリエイター2人が魅せるコラボレーションの世界。一見の価値ありです。
出展内容
出展テーマ:「THE FLOW OF TIME」
開催期間:2018年4月17日(火)〜 4月22日(日)
会場:トリエンナーレ美術館 クーボ ビー (Cubo B, La Triennale di Milano)
Viale Alemagna, 6 Milano (イタリア・ミラノ センピオーネ公園内)
参加クリエイター:TAKT PROJECT、阿部伸吾
https://www.grand-seiko.com/jp-ja/special/milandesignweek/2018/
【Approach to TIME.】 TAKT PROJECT
時の本質に迫り、時の移ろいを感じさせる新しい次元に辿り着いたスプリングドライブの世界観を、空間として表現。ムーブメントの部品を封入した透明なオブジェを12体ならべ、その背後には時がうつろいゆく映像が投影されています。オブジェを覗き込むと、きらめく一つひとつのパーツと、すっぽり映り込んだ映像が融合し、ムーブメントが時の本質に迫る様を感じさせます。また、透明なオブジェの中でまたたく小さな光は、部品達が自ら生み出す微弱な電気の存在を静かに暗示。覗き込むことでグランドセイコーの思想を感じられるインスタレーションです。
【Kizamu / Nagareru】 阿部伸吾
太陽の軌跡のように、もともと連続的である自然界の「運動」を「刻む」ところから時計の歴史は始まりました。時は「流れる」ものから「刻む」ものとなり、時計はその性能を追い求める中でより高い精度で時を「刻む」ことを目指してきました。一方、スプリングドライブの秒針は独特のなめらかな動きを持ち、それは降り落ちる雨のように、舞い落ちる木の葉のように、夜空を回る星のように、「流れる時」を感じさせます。その「刻む時」と「流れる時」の対比を映像表現に閉じ込めた作品となっています。
≪デザイナープロフィール≫
TAKT PROJECT(デザインスタジオ)
吉泉聡を代表に、2013年設立。DESIGN THINK+DO TANKを掲げ、デザインを通して「別の可能性を作る」多様なプロジェクトを展開しているデザインスタジオ。実験的な自主研究プロジェクトを行い、その成果をミラノデザインウィーク、デザインマイアミ、メゾン・エ・オブジェ・パリ、香港M+など国内外の美術館やデザインインベントで発表・招聘展示。その研究成果をベースに、様々なクライアントとコラボレーション、プロジェクトに応じてデザインの役割を最大化する独自のアプローチを特徴とする。
阿部伸吾(CGディレクター/デザイナー)
1981年生まれ。東北芸術工科大学にてメディアアートを学ぶ。卒業後ビジュアルデザインスタジオWOWに所属。CGデザイナー、アニメーター及びディレクターとして広告に携わる。その後多くの作家とのコラボレーションの中で、映像のみならず映像投影に関わる空間演出、インタラクティブ作品、インスタレーション、さらにはファッションショーや舞台における映像演出など、メディアの形にとらわれない作品を多く手がけている。
倣夏珪山水図 雪舟等楊筆 室町時代・15世紀 山口県立美術館寄託
[展示期間:5月8日~5月27日]
室町時代の禅僧であり、日本独自の水墨画を確立した、雪舟。現存する作品のうち6点が国宝に指定されるなど、日本美術史の巨匠として名高い彼の幻の作品が昨年2017年に、84年ぶりに再発見され、話題を呼びました。その「倣夏珪山水図(ほうかけいさんすいず)」は、藍や緑などで彩色を施し、手前に大きな岩、遠くには山が描かれ、軸装された約30cm四方のうちわ形の作品。墨の線で区切られた画面の、内側には「雪舟」、外側には「夏珪(かけい)」と、二人の画家の名が書かれており、南宋(12~13世紀)の著名な画家・夏珪の様式を模していることがわかります。
今回、2018年4月13日(金)から5月27日(日)まで、東京国立博物館 平成館で開催される特別展「名作誕生—つながる日本美術」にて、この「倣夏珪山水図」が公開されることになりました。東京での一般公開は、これが初めてとなります(展示期間は5月8日~5月27日)。
雪舟は中国の名画家に倣っていくつかのうちわ形倣古図を描いており、今回発見されたものはそのシリーズの1点。昭和8年に西日本鉄道の前身である九州電気軌道の社長をつとめた松本松蔵氏の旧蔵品として競売に出された以降、行方がわからなくなっていたそうです。しかし昨年再発見されて話題となり、山口県立美術館の「雪舟発見!展」で展示されました。『國華』編輯委員で学習院大学教授の島尾新さんは、「夏珪に倣うといっても、そっくりではありません。『古に倣い』ながら『新意を出す』、雪舟風のアレンジで、オリジナリティを獲得しています。この絵のようなプロセスを経て、「山水長巻」(毛利博物館蔵)や「秋冬山水図」(東京国立博物館)のような、夏珪風の代表作が生まれました」と解説しています。
特別展「名作誕生—つながる日本美術」は、名作や巨匠などをテーマに、日本美術史上の名作たちを集めて展示。名作がどのようなつながりで誕生したのか。また巨匠たちが何と、また誰と、どのようにつながって名作を生んだのかを解き明かす企画展です。雪舟は、「倣夏珪山水図」「四季花鳥図屏風」をはじめ9件の作品が、【雪舟と中国】のつながりをテーマに、南宋時代の夏珪や玉㵎(ぎょくかん)などの作品と共に紹介されます。(※会期中、展示替えあり。)
左隻
右隻
重要文化財 四季花鳥図屏風 雪舟等楊筆 室町時代・15世紀 京都国立博物館蔵
[展示期間:4月13 日〜5月6日]
日本美術史の中では別格の扱いを受け、多くの模本が存在する雪舟。しかし、彼の本当のパワーは、真筆に触れてこそ。今企画はアートファンならずとも足を運ぶ価値の高い展示といえるでしょう。
創刊記念『國華』130周年・朝日新聞140周年
特別展「名作誕生—つながる日本美術」
場所:東京国立博物館 平成館(上野公園)
東京都台東区上野公園13-9
問い合せ先:03-5777-8600(ハローダイヤル)
会期:2018年4月13日(金)〜5月27日(日) ※会期中、展示替えあり。
9:30〜17:00(金土は〜21:00、日祝は〜18:00 入館は閉館の30分前まで)
月曜休館 ※4月30 日(月・休)は開館
http://meisaku2018.jp/
※会期中、展示替えがあります。
20階ロビーに展示される3つのゲートは「光のゲート」シリーズより
開業5周年を迎えるインターコンチネンタルホテル大阪では、1年を通して【ハッピー ラグジュアリー】をテーマにしたアートや文化に関するセレブレーションイベントが開催されます。イベントの第2弾は4月12日(木)~5月9日(水)に和紙アートの展示「和紙ワンダーメント~美しき和紙アートと光のエキシビジョン~」と題して、 京都出身の和紙デザイナー・堀木エリ子氏が手掛けた大小様々な作品6点が、ホテル1階エレベーターホールと20階ロビーやラウンジ3-60(スリーシクスティ)にて展示されます。堀木氏は「建築空間に生きる和紙造形の創造」をテーマに、空間や壁面に広がるインパクトのある大きなオブジェから、小さなものまで多岐にわたる作品を国内外で出品。和紙アートと光が織り成す幻想的な質感がホテル館内に溶け込み、魅力あふれる空間を創り出します。
展示場所の1つとなる20階ロビー
現代的でありながら、大阪の街や日本の伝統要素を色彩や形などのディティールに取り入れたコンテンポラリーラグジュアリーなインテリアと、常に感動と気づきを与える堀木氏の和紙アートの調和をホテルで感じてみては?
「和紙ワンダーメント~美しき和紙アートと光のエキシビジョン~」
日程:2018年4月12日(木)~5月9日(水)
展示場所:
インターコンチネンタルホテル大阪
〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町3-60
1階/「光屏風」「光テーブルshirabe」「ライトオブジェMOKU」
20階/「光のゲート」「伎楽面トルソー」「ライトオブジェSachi/Fuku/Tori」
問い合わせ先:06-6374-5700(ホテル代表)