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暦の上では冬の始まり。
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獺祭梅酒ショコラ
いよいよ新年号「令和」が始まる。すでにご存知の方も多いと思うが、「令和」の出典は、『万葉集』に収録された梅花の歌の序文にある「初春令月 気淑風和」だ。大宰府の長官である大伴旅人の屋敷で開かれた梅花の宴で詠まれた三十二首の歌をまとめたもので、国立国会図書館デジタルコレクション『萬葉集 20巻』([5]15-16コマ)で、古活字版の原本を閲覧することができる。
ほとんどが梅の花について詠まれたものだが、中には梅の実を恋の結実に喩えた歌もある。そんな梅の実の歌に想いを馳せていたところに、ショコラティエ パレ ド オールから獺祭梅酒ショコラが完成したという知らせが届き驚喜した。
左から獺祭梅酒ショコラのミルクとホワイト。獺祭ショコラのミルクとビター
そもそも私は梅酒が大好きだ。梅干しのように家庭で作ることができることもあって、酒ではあっても以前からずっと身近な存在だった。何か悪いものを食した時などに殺菌作用があるからと言って、かなり薄めた自家製の梅酒を飲ませてもらった記憶があるが、ウチでは時に常備薬のように使っていた。家にあるのが当たり前なので、今でも時間がある年には自家製の梅酒を作る。
家庭で果実酒を作る場合は、アルコール度数が20度以上の酒を使うことが決められていることもあって(参考文献:国税庁 >お酒についてのQ&A >【自家醸造】)、ホワイトリカーやブランデーなどアルコール度数の高い酒を使う。一般的にアルコール度数の高い酒はチョコレートに合わせやすい傾向にある。
けれども獺祭梅酒ショコラに入っているのは、そんなお馴染みの一般的な梅酒ではない。日本酒、それも純米大吟醸二割三分で仕込んだ獺祭で和歌山県産南高梅の適熟梅を漬け込んだもので、今年初めて数量限定で誕生したアルコール度数8度の梅酒である。ショコラティエ パレ ド オールのオーナーシェフの三枝俊介さんは、製造元である旭酒造との長年のよしみでこの限定商品を分けてもらったのだという。
獺祭梅酒に使⽤された和歌⼭県産南⾼梅の適熟梅。獺祭梅酒ショコラのミルクチョコレートにこの漬け梅を刻んだものが練り込まれている
「アルコール度数が高い酒で作った梅酒はとがった味になりがちなのですが、獺祭で作った日本酒梅酒はとてもマイルドです。このまま飲んですごく美味しいお酒を使ったのが獺祭梅酒ショコラなんです」と、三枝さんは胸を張る。
ショコラティエ パレ ド オールには、すでに純米大吟醸二割三分で仕込んだ日本酒、獺祭を使った人気商品がある。今では定番となった獺祭ショコラだ。今年1月26日付けの日本経済新聞NIKKEIプラス1の「何でもランキング」で、このショコラは1位に輝いた。テーマは地酒に泡盛・焼酎といった“和の酒”を使ったチョコレート10選で、私も審査員の一人として審査に参加した。審査当日に厳選した20種類ほどを食べ比べて感じたのは、日本酒を使ったショコラは和酒の中でも素材の味を引き立たせるがかなり難しいということだった。それも獺祭ショコラのようにボンボン・ショコラになると、チョコレートでコーティングする行程が加わるため更なる匠の技が必要になる。
獺祭ショコラ
三枝さんに秘訣を訊いてみた。「お酒を最大限に加えていることと、お酒を引き立たせるようなチョコレートを合わせていることです」。ここまでたどり着くには試行錯誤の連続だったそうだ。
三枝さんが初めて日本酒を使ってショコラを作ったのは、ショコラティエ パレ ド オール東京店がオープンした翌年のこと。デパートからの提案を受けて、2008年のバレンタインのために5種類の利き酒ショコラを作ったのがきっかけだった。その中に獺祭があった。その後、震災復興のための宮城の酒蔵 利き酒ショコラを発表した。継続して作り続けているうちに、次第に日本酒ショコラを作る技術も確立でき、十年近くを経てようやく安定したものが作れるようになったという。
ショコラティエ パレ ド オールのオーナーシェフの三枝俊介さんと
獺祭梅酒ショコラを味わってみた。自家製ホワイトチョコレートと、ミルクチョコレートをそれぞれ使った2種類のショコラは、どちらも梅酒の風味を尊重しながらも、チョコレートとのバランスが良く上品な仕上がりだ。ミルクチョコレートには、刻んだ漬け梅がガナッシュに練りこんであって、風味に加えて舌で果肉を感じることができるのも魅力である。「ホワイトチョコレートは、ダークチョコレートと同様でカカオの産地によって味わいが異なります。自家製にすると作業は容易ではありませんが、そうすることによって素材によって産地を変える・混ぜ合わせるなど微調節することができるのです」と、三枝さん。これもBEAN TO BAR ショコラティエならではの醍醐味だ。
卓偉したショコラ・梅・日本酒が奏でる三重奏、新年号「令和」を祝うに相応しい味わい。一度お試しあれ。
text © Mika Ogura 2019
【プロフィール】
小椋三嘉(おぐら・みか)エッセイスト、食文化研究家
十数年のパリ暮らしを経て帰国。2008年にはフランス観光開発機構・ パリ観光会議局の名誉ある「プレス功労賞」を受賞。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」の会員。著書は『高級ショコラのすべて』、『チョコレートのソムリエになる』、『ショコラが大好き!』、『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』、『パリを歩いて―ミカのパリ案内―』など多数。
【商品情報】
●獺祭梅酒ショコラ
4個入り(ホワイト・ミルク2種類) ¥2,160(税込)
※数量限定販売のため売切れ次第終了
●獺祭ショコラ
6個入り(ビター・ミルク2種類) ¥2,484(税込)
通年販売
【問い合わせ】
ショコラティエ パレ ド オール
TEL: 03-5293-8877
http://www.palet-dor.com/
柏ノ果(かのか)
HIGASHIYA特製の節句菓子 柏ノ果(かのか)は、蓋を開けた途端にカシワの葉のなんとも芳しい香りが立ちのぼり、その心地良さゆえ目を閉じてしばし身を委ねていたほどだった。箱の中には緑と茶の二種類の葉に包まれた柏ノ果が整然と並び、押し寿司のような風情で収められていた。植物の葉を使った食べものを偏愛しているのだから、口にしたい欲求で心が馳せるのは言うまでもないが、いにしえより変わることのない香りのおかげで、ゆっくりと葉を広げてゆく時間さえも愉しく感じられた。
緑の葉には、小豆の羊羹が、蓬(よもぎ)をふんだんに練り込んだ味甚羹(みじんかん)で、また茶の葉には手亡豆(てぼうまめ)に白味噌を加えた羊羹が、甘夏の皮を練りこんだ味甚羹で、それぞれ巻いてあった。蓬や甘夏の練り込まれた味甚羹の香りと食感が、それぞれの羊羹の味わいと食感に重なり合って、なんとも幸せな気分である。
柏ノ果(かのか)
誕生の由来についてHIGASHIYAの職人さんに訊いてみた。HIGASHIYAでは季節の生菓子として、柏餅(こし餡とみそ餡がある)が端午の節句までの1ヶ月間限定で登場する。この2種類の生菓子を土台としながらも、別の形で柏餅を表現できないかと模索した末に生まれたのがこの柏ノ果だという。
味甚羹を使った理由を訊ねると、柏餅のように米もしくはもち米を生地の主軸にするためという。味甚羹とは寒天に餅米を蒸して乾燥させて挽いて煎った粉を加えて固めたもの。生菓子の餅とは異なる食感を目指したそうだ。そういえばHIGASHIYA GINZAのフレッシュなフキノトウを入れた茶が好きで、この茶と一緒に生菓子の柏餅を味わったことがある。つきたての餅のような力強い質感が印象的だった。同じモチっと感でも、柏ノ果は控えめでしとやかさが感じられた。
季節の生菓子 柏餅とフキノトウの茶。HIGASHIYA GINZA にて
「和菓子を植物の葉で巻くのは、保存性を高める・菓子に葉の香りを移す・季節や習慣を表現するためです。柏餅を連想させる要素は残しつつ、蓬や甘夏という旬の食材も組み込んで味の幅を広げました。裏テーマもあって、菓子の形状はこいのぼりに、 また葉を巻いているのは粽に、それぞれ掛けているのです」と、併有する意味合いまで教えてくださった。
正岡子規の随筆集『墨汁一滴』によれば、昔、カシワの葉は特定の木の葉のことではなかったようで、木の葉は食器として食物を盛りつけるために使っていたことから、宮中では料理人のことを“かしはで” といっていたらしい。食べ物を蒸すための炊し葉(かしば)としても使われていたようだ。この随筆集の中で子規はかしわ餅を食べて、かしわ餅の詠を十首もつくっている。腹がふくれるまでたくさん食べたという句にいたっては、明治の偉大な歌人がいきなり身近な存在に思えた。柏餅を食べながら椎の葉に盛って食べていたいにしえの時に想いを馳せた次のような句もある。
椎の葉にもりにし昔おもほえてかしはのもちひ見ればなつかし
ところで冒頭に“カシワ”の葉と書いたのは、植物学的な観点から見ると“柏”と漢名にすると針葉樹であるヒノキ科の植物を示すことになり、柏餅に使われるブナ科の広葉樹の葉ではなくなってしまうからだ。そのためここでは“カシワ”と訓読みで表記することにした。参考文献:古典,古文書における「かしは」に関する研究(兵庫自然研究会報告第1号)
采衣(さい)
HIGASHIYAの「采衣(さい)」もまた、いにしえの風情が漂う果子の一つだ。手で木の実を摘みとる様を表わす「采」の字をもとに、“美しい色彩”という意味を込めて「采衣」と名付けたという。
野菜や果実を数日かけてじっくりと蜜煮して、ゆっくりと糖度を上げることで素材本来の色や食感を残し、仕上げに和三盆糖をまぶしてある。身近な素材がこんなにも風情ある魅力的な菓子になるということに加えて、外側はカリッとしているのに、内側は素材のやわらかさを保っていることにも驚いた。
こちらは節句菓子とは異なり、春夏秋冬と季節によって内容は変わるものの通年で楽しめるのがいい。秋(9〜11月)には冬瓜やかぼすが入っていたが、春バーション(3〜5月)は、タケノコ、フキなど春の味覚になった。「采衣」の最大の魅力は、素材本来の姿形のまま旬の香りと味わいを果子として堪能できることだ。
いにしえの時から変わることのない旬の香りと味わい。節句菓子とともにお勧めしたい。
text © Mika Ogura 2019
【プロフィール】
小椋三嘉(おぐら・みか) エッセイスト、食文化研究家
十数年のパリ暮らしを経て帰国。2008年にはフランス観光開発機構・ パリ観光会議局の名誉ある「プレス功労賞」を受賞。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」の会員。著書は『高級ショコラのすべて』、『チョコレートのソムリエになる』、『ショコラが大好き!』、『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』、『パリを歩いて―ミカのパリ案内―』など多数。
【商品情報】
●柏ノ果(かのか)
1箱 8個入り [青の葉・茶の葉 各4個]
¥3,240(税込)
予約開始:2019年4月12日(金)より
販売開始:2019年4月27日(土)より5月5日(日)まで
●采衣(さい)
1箱 190g [キウイ・しめじ・人参・筍・蕗]
¥3,780(税込)通年販売
【問い合わせ】
HIGASHIYA
TEL:03-5724-4738
https://www.higashiya.com/
さくら抹茶ケーキ
各地で桜が満開を迎えている。日本には固有種、交配種を含めて数百種類もの桜が存在するという。桜文化が根付いた日本で暮らしていると、誰もが数ある花の中でも桜の花に特別な思いを寄せるようになるのではないだろうか。フランス・パリに暮らしていた時は、桜もあったが、春の訪れを感じる花と言えば、たんぽぽ色をしたミモザだった。
植物の葉を使った食べ物フェチの私にとって、桜の季節といったら桜餅である。それも桜葉も食べることを考慮して作られたものでないといけない。桜葉の塩漬けで知られる静岡県松崎町では、桜餅のことを桜葉餅と呼び、桜葉をさまざまな食べ物に使っている。桜餅の桜葉のあの芳しい香りは、葉に含まれるクマリンという成分が葉を塩漬けにすることで生まれるそうだ。塩漬けの桜葉は、ほとんどが他の桜よりクマリンを多く含み産毛の少ない柔らかで食べやすいオオシマザクラという山桜で作られている。ちなみに花の塩漬けは、関山という八重桜で作られることが多いという。
さくら抹茶ケーキ
クリオロで桜の香る可愛らしいさくらスイーツを見つけた。クリオロのオーナシェフのアントワーヌ・サントスさんは、2009年に中目黒に店をオープンした時、花見客がたくさん来店するようになって、さくらスイーツを考えるようになった。
独自のさくらスイーツをあみ出すために、和菓子を食べ歩く、製菓材業者から葉の塩漬け、桜の塩漬け、桜パウダー、桜酒といったさまざまな桜製品を取り寄せて試作を繰り返す、と考えられることは何でもやってみた。「塩漬けの花や葉は塩を抜き過ぎると風味まで消えてしまうため、塩味をどのように調和させるかが一番難しかった」そうだ。
さくらチーズケーキ
こうして生まれた「さくら抹茶」は、抹茶のダコワーズ生地を底辺に、抹茶のクリームと桜の紅茶を使ったムースが層を成し、トップには桜を漬け込んだシロップ入りナパージュ(ゼリー状のツヤ出し)をかけて、桜の花の蜜漬けを飾った華やかなパティスリーだ。それでいて和菓子のような風情を漂わせている。また「さくらチーズケーキ」は塩漬けの桜とチーズの相乗効果を生かして、桜の香るふんわりとした優しい口どけに仕上がっている。
クリオロのオーナシェフのアントワーヌ・サントスさん。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ(略してC.C.C.)」が、毎年チョコレートを品評して、その結果をガイドブックにして発表している。サントスさんはC.C.C.の2018年度版ガイドブックの海外部門にてアワーズを受賞した。
サントスさんは24歳の時に来日した。日本の生け花を習得するためだった。当時働いていたパティスリーの隣の本屋で花道の本を見て、そのとき取り組んでいた飴細工の技術を磨くために有益だと感じたのだという。
来日して京都で1年間暮らしたのちに、ヴァローナ社の技術コンサルタントとして上京。その後独立して2001年秋にクリオロ(当時の店名はエコール・クリオロ)をオープンした。今では在日歴は25年となり、母国フランスで暮らした24年間を超えた。最初は味の美味しさの基準も洗い方さえわからなかった米も、今では土鍋で炊いて毎日食べるようになった。奥さんの愛さんがソムリエだったこともあり、試作にアドバイスをもらうなど、日本人の味覚について少しずつ学びながら、フランスのレシピを日本に適応した独自の味に作り替えていった。
「カステラを始めとする焼き菓子の文化が根付いていることもあって、日本人はフランス流のオリジナリティや濃い味わいのある菓子より、やわらかさとか、微妙な食感の違いを感じられる菓子をより好む傾向にあると思います」。こうして20年近くの間にさまざまなパティスリーを生み出した。
さくら苺ケーキ
さくらスイーツの中でも「さくら苺」は、サントスさんにとってとりわけ思い入れのあるパティスリーだ。桜のムースには桜餅を連想させるみやびな風味があり、濃厚な苺のコンポートと絶妙な味わいを醸し出す。フランスに生まれ、日本で長年暮らしているサントスさんだからこそできた味わいだろう。
さまざまな事を思ひだす 桜哉(かな) 松尾芭蕉 ※1
サントスさんにとって桜は、いつも店から見えるところにあった。中目黒に店の他にもかつて店のあった上野も、3年前に新しく移った板橋区向原の本店の近くにも桜の木が多くあり、本店のテラスからは桜を愛でながらスイーツを楽しむことができる。
花より団子、ならぬ、花も団子も、という人に嬉しいクリオロのさくらスイーツ。桜の花盛りの今の季節にぜひ味わってみてはいかがだろうか。
※1 出典:松尾芭蕉著『笈之小文』平野屋佐兵衛(1709)
text © Mika Ogura 2019
【プロフィール】
小椋三嘉(おぐら・みか)エッセイスト、食文化研究家
十数年のパリ暮らしを経て帰国。2008年にはフランス観光開発機構・ パリ観光会議局の名誉ある「プレス功労賞」を受賞。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」の会員。著書は『高級ショコラのすべて』、『チョコレートのソムリエになる』、『ショコラが大好き!』、『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』、『パリを歩いて―ミカのパリ案内―』など多数。
【商品情報】
●さくら抹茶ケーキ【季節限定】
春を感じさせる華やかな桜と抹茶を使った季節限定ケーキ。春を感じさせる桜のムースと、抹茶の甘い香りを一緒に味わえる上品な仕上がり。
1個(直径約15cm×高さ約4cm) ¥3,500
●さくら苺ケーキ【季節限定】
アーモンドたっぷりの生地に、苺の果肉がたっぷりのコンポートと、桜が香る口どけ滑らかなムースが女性に大人気。
1本(サイズ約4cm×約5cm×約17cm)¥1,890
●さくらチーズケーキ
桜の花の蜜漬けや桜葉の塩漬けを使用。チーズのコクと、ナチュラルな桜の香りが春らしい味わい。
1本(高さ約4.0cm×幅約5.5cm×長さ約16.5cm)¥1,620
○今回ご紹介した3商品はネットでも購入可、日本全国配送可能
【問い合わせ】
クリオロ東京本店
東京都板橋区向原3-9-2
TEL:03-3958-7058
https://www.ecolecriollo.com/
北海道米にとうもろこしを混ぜ込み北海道産乳製品だけで作ったカルボナーラライス 900円(税別)
ミルクやチーズ、ヨーグルトなど乳製品の一大産地と言えば北海道。美味しい牛乳と乳製品、ジャガイモやトウモロコシなどの野菜と、上質な食材がてんこもりの北海道の魅力を多くの人に体感してもらうべく、スイーツの聖地・東京の自由が丘にカフェがオープンしました。
2019年3月にオープンした「MILKLAND HOKKAIDO→TOKYO(ミルクランド ホッカイドウ→トウキョウ)」は、北海道産の乳製品を存分に味わうカフェ。これまで東京、大阪などで期間限定店舗を開いて話題となってきましたが、満を持して、道外では初の常設店として自由が丘にオープンさせました。
北海道の純生クリームが主役のパフェプレート。季節のお皿パフェ 1200円(税別)
店内では、こだわりのミルクや北海道の工房から送られてくるチーズを使ったスイーツと食事メニューが充実しています。自慢のソフトクリームと純生クリームを合わせたものに、季節のフルーツやケーキをディップして食べる「季節のお皿パフェ」や、スキレットでふんわりスフレのように焼き上げたパンケーキにクリームをのせた「スキレットのダブルクリームパンケーキ」がおすすめ。くり抜いたトーストの中にたっぷりチーズソースを詰め、北海道産の野菜をつけて食べる「チーズパンデュ」など、数人でシェアしてワイワイ味わうのにぴったりな食事メニューも揃っています。
北海道の美味しさを存分に味わったら、店内で販売されている北海道産の農産物や加工品をお土産にどうぞ。食事とショッピングで北海道へ旅行した気分が味わえるので、何度でもリピートしてしまいたくなるカフェですね。
◆MILKLAND HOKKAIDO→TOKYO(ミルクランド ホッカイドウ→トウキョウ)
住所:東京都目黒区自由が丘1丁目26-16 山川ビル1F&2F
営業時間:11:00~19:00
店休日:毎週水曜(水曜が祝日の場合は翌日)、年末年始
公式サイト:http://www.milkland-hokkaido.com/milkland_tokyo_Jiyugaoka/
1日20食限定の「MIYABI至福のフレンチトースト」(600円)
デニッシュ食パンのMIYABIと言えば、現在へ続く食パンブームの先駆けとなったお店。“サクサクのデニッシュ生地で食パンを焼く”という新発想で大ブームとなり、京都・祇園から始まったお店の名前は、各地のデパートや駅ナカ、高速道路のサービスエリアなどでも見かけるように。全国区の名物食パンとなりました。
そんなMIYABIが、3店舗目となるベーカリー&カフェ「CAFE&BAKERY MIYABI(カフェ&ベーカリー ミヤビ)オランダヒルズ店」を、2019年3月12日(火)、虎ノ門オランダヒルズ森タワーにオープン。こちらのお店だけでしか食べられない、ふわとろメニューが注目を浴びそうです。
1階は、目の前のオープンキッチンで焼き上がるデニッシュ食パン「MIYABI」や、季節限定のフレーバー食パン、「小倉あんぱん」や「シナモンロール」などの菓子パン、総菜パンなどが並ぶショップスペース。2階はオープンテラスもあるカフェスペースで、コーヒーや紅茶と一緒に自慢のトーストを味わうことができます。
3月と4月の限定「桜デニッシュ」(864円)
モーニング、ランチ、カフェと時間帯に合わせて変わる多彩なメニューの中で、特におすすめなのが「MIYABI至福のフレンチトースト」です。5センチ幅の厚切りにした高級デニッシュ食パンに、カスタードソースを約12時間かけてしみ込ませ、ふんわりと焼き上げたもの。たくさん仕込むのが難しいため、1日20食限定のメニューです。
ほかにも、3月と4月限定の「桜デニッシュ」など、ここだけで味わえる、今だけ限定のメニューが用意されています。
食パンブームの草分け、MIYABIのデニッシュ食パンの美味しさを存分に味わう、極上ふわとろ食感のフレンチトースト。いつものMIYABIトーストのサクサクしっとりの美味しさを知っている方も、フレンチトーストのとろける食感は初体験かもしれません。このチャンスにぜひ味わってみてはいかが。
◆CAFE&BAKERY MIYABI(カフェ&ベーカリー ミヤビ)オランダヒルズ店
所在地:東京都港区虎ノ門5丁目11-1 オランダヒルズ森タワー1〜2階
営業時間:7:00~21:00(土曜日8:00~20:00)
定休日:日曜日、祝日
公式URL:http://www.miyabipan.com/com_dealer
熊本県天草産“不知火”のクープ パンデピスのアイスクリーム(左)、静岡産“紅ほっぺ”と瀬戸内レモンのクープ フロマージュブランのソルベ(右)
昨年末から意識して柑橘類を食べるようになった。風邪予防に効果があると聞いたからなのだが、改めて目を向けてみると、日本には海外でも注目される柚子だけでなく、香り高く美味しい柑橘がたくさんあることに今更ながら気づいた。タチバナという日本固有の自生種やそれから自然交配で生まれた品種もあるが、ほとんどが海外からもたらされ長い年月をかけ品種改良を重ねてきた努力の賜物らしい。以前この連載でもご紹介したように、古代の菓子は果実や木の実から始まった。柑橘は多くの古典文学にも描かれていて、古事記や日本書紀にも橘(タチバナ)という名の柑橘が登場するが、こちらは日本固有のタチバナというよりは、ダイダイやみかんのことだと考えられている。
先日、熊本県天草産“不知火(シラヌヒ)”をたっぷり使ったデザートに出逢った。友人に誘われて久しぶりに青山のブノワに食事に出かけたときのことだった。ブノワは100年にわたりフランス・パリで愛されてきた老舗のビストロ、ブノワのエスプリを受け継ぎ、2005年に青山にオープンしたフランス料理の巨匠アラン・デュカスのシックなビストロである。旬な食材を使った料理が居心地の良い空間で楽しめるのが魅力だ。
熊本県天草産“不知火”と“パール柑”のヴァシュラン アーモンドのシャーベット
“不知火”はポンカンと清美の交配種で、規定の条件をクリアするとデコポンという商標登録で呼ばれるのだそうだ。以前はグレープフルーツなど輸入物を使っていたところ、デュカス氏から「日本には美味しい柑橘がたくさんあるのになぜ使わないのか」と疑問を投げかけられ、旬を迎える国産の柑橘を大捜索した末に切り替えたのだという。
クープ(口が大きく開いたガラス容器)に入った“不知火”のデザートは、ジューシーで濃密な味わいが口に広がり、果実自体を余すところなく満喫できるように仕上がっていた。今月からは熊本県特産のパール柑と共に「ヴァシュラン」として供されていて、春の陽気を感じる季節に嬉しい爽やかなデザートになっている。
同じくクープに入った旬のイチゴのデザートも魅力的だった。こちらは甘酸っぱい静岡県掛川産イチゴ“紅ほっぺ”と瀬戸内レモンに、フロマージュブランのソルベ(シャーベット)を添えたもので、周りのテーブルの様子を見ても、このデザートはかなりの人気のようだった。
ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房のショコラ ブノワ風、長野県戸隠産 蕎麦の実のアイスクリーム
拙著『高級ショコラのすべて』でも紹介したブノワ定番のショコラデザートは、2月から大きく様変わりした。昨年秋に公開されたドキュメンタリー映画『アラン・デュカス 宮廷の料理人』では、デュカス氏が最高のカカオを求めてブラジルのカカオ農園を訪ね、カカオの豆の香りなどを確かめるシーンがあったが、昨年春にル・ショコラ・アラン・デュカスがついに日本にもオープンした。そのため今回ショコラの新作には、ル・ショコラ・アラン・デュカスのカカオ75%とカカオ45%の2種類のチョコレートと、スーパーフードとして人気の高いカカオニブ(ローストしたカカオ豆を粉砕したもの)、さらにローストした長野県戸隠産の蕎麦の実が使われている。濃厚なチョコレートの味わいにカカオニブと蕎麦の実のカリカリした食感と香ばしさが合わさって絶妙な美味しさを奏でるデザートである。
北海道産フェッセル ブリーズ・ドゥ・メール、カカオパルプ
また北海道産のフェッセル(水切りかごに詰めたフロマージュブラン)と、カカオパルプ(カカオ豆の周りについている果肉)は、どちらも個人的にかなり好きな素材たち。この2種類の素材を合わせたものは初めて食したが、酸味とほのかな甘みが合わさってまろやかでスッキリとした味わいだった。
ブノワの総料理長セバスチャン・ルソー氏、静岡産“紅ほっぺ”と瀬戸内レモンのクープ フロマージュブランのソルベと
ブノワの総料理長セバスチャン・ルソー氏は来日5年目。約1年半前に総理長に就任するまで副料理長を務めていた。「日本の食材、とりわけ日本の魚に関しては質も技術も優れているから、日本で働くのは長年の夢だった」そうだ。今ではほとんどの食材を日本で調達していて、季節毎に産地から直送される新鮮な食材が自慢だ。
アラン・デュカスのエスプリを守り、生産者に敬意を払って、できる限り食材が持つ自然のままの香りや味わいを尊重して、それを最大限に引き出すように料理をしているという。日本の食材についてもっと研究を重ねて、お客様に新たな発見を提供したいと情熱的に語ってくれた。
ブノワが青山にオープンして14年。店のオープン直後まで拙著『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』を執筆していたことが想い出される。久しぶりに訪れたブノワは、日本の太陽の下でしっかりと根を張り、品種改良を重ねた柑橘のような味わいのビストロへと進化していた。その味わいをみなさんも体感してみてはいかがだろうか。
text © Mika Ogura 2019
【プロフィール】
小椋三嘉(おぐら・みか)エッセイスト、食文化研究家
十数年のパリ暮らしを経て帰国。2008年にはフランス観光開発機構・ パリ観光会議局の名誉ある「プレス功労賞」を受賞。フランスのチョコレート愛好会「クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ」の会員。著書は『高級ショコラのすべて』、『チョコレートのソムリエになる』、『ショコラが大好き!』、『アラン・デュカス進化するシェフの饗宴』、『パリを歩いて―ミカのパリ案内―』など多数。
【レストラン情報】
ビストロ「ブノワ」
東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山10階
TEL 03-6419-4181
http://www.benoit-tokyo.com/
「お花見あんみつ」本体価格530円
船橋屋と言えば、創業から214年を数えるくず餅の老舗。こちらのくず餅は、小麦澱粉を450日間も乳酸発酵させてから蒸すという関東風の製法で作られていて、和菓子では唯一の発酵食品と言われています。
そんな老舗の逸品を使った春らしい新商品が、船橋屋と船橋屋こよみの全店で販売開始され、手土産や春のイベントにピッタリだと話題です。
船橋屋では、2019年3月31日(日)までの限定で「お花見あんみつ」を販売。寒天や赤えんどう豆、白玉といった定番の素材に加えて、自慢のくず餅とイチゴなどのフルーツを彩り鮮やかにトッピングし、中央には桜色の餡と桜の葉が添えられています。こちら、一見すると桜餅のようですが、白あんに桜の葉の塩漬けを混ぜた桜餡なのだとか。かける蜜は、さっぱりとした白蜜とコクのある黒蜜から、お好みのものを選べます。
「元祖くず餅」小箱(1〜1.5名様用) 760円(税込)
目にも舌にも春らしさが広がる、老舗ならではの桜風味のあんみつ。身体にも優しいくず餅と一緒に、ほろ苦く甘酸っぱい春を堪能してみてはいかが。
◆お花見あんみつ
販売店舗:船橋屋および船橋屋こよみ全店
販売期間:2019年3月31日(日)まで
公式サイト:船橋屋 http://www.funabashiya.co.jp/
船橋屋こよみ http://www.funabashiya.co.jp/koyomi/
春香プレート 3,980円(税別)
いよいよ岩牡蠣の季節がやってきました。中でも、日本を代表するブランド牡蠣、島根県産の『春香(はるか)』はその名の通り、春の訪れを知らせてくれる岩牡蠣として知られています。
その旬の『春香』をいち早く食べることができるフェアが、2019年3月5日から、全国のゼネラル・オイスターグループ19店舗にて開催されています。
2年ほどで出荷される牡蠣が多い中、『春香』は、出荷までに3年の歳月をかけて自然豊かな隠岐の海でゆっくりじっくり育てられます。 またこの時期の岩牡蠣は、 夏の岩牡蠣とは異なり、 卵を持っていないためイノシン酸やグルタミン酸が豊富で、 牡蠣の旨味を存分に感じることができるとか。
牡蠣と春野菜の豪快蒸し 1,980円(税別)
今回のフェアは2種類。3月20日までの「春の岩牡蠣『春香』解禁フェア」では、『春香』を存分に楽しめるシーフードプラッターに加え、牡蠣と相性バツグンのロゼスパークリングワインとのセットもチョイスできます。
もうひとつ、4月24日までの「春牡蠣と春野菜のマリアージュフェア」では、春キャベツや新玉ねぎ、菜の花、スナップエンドウといった彩り鮮やかな春野菜とのコンビネーションが楽しめるメニューが揃っています。
見て、食べて季節を感じる春の岩牡蠣『春香』フェアで、海のミルクをたっぷりとご賞味されてはいかが。
◆春の岩牡蠣『春香』解禁フェア
開催期間:2019年3月5日(火)~3月20日(水)
◆春牡蠣と春野菜のマリアージュフェア
開催期間:2019年3月5日(火)~4月24日(水)ディナータイムのみ
いずれも全国のゼネラル・オイスターグループ19店舗にて開催
店舗URL:http://www.oysterbar.co.jp/news/fair.php