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「1980年5月に何があった?」と聞かれたら韓国人は皆こう答える、「光州事件」…戦いの軌跡をたどる

2025.05.30
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「1980年5月に何があった?」と聞かれたら韓国人は皆こう答える、「光州事件」…戦いの軌跡をたどる
All About(オールアバウト) [海外旅行] | 2025.05.30

1980年の5月に何が起こったかを聞かれたら、韓国の人は皆「光州5.18民主化運動(光州事件)」について語るだろう。5.18民主化運動は、1980年5月18~27日までの10日間、全斗煥(チョン・ドゥファン)率いる新軍部の軍事的弾圧に抵抗した光州市民による抗争のことだ。今回は事件と関係のある史跡のうち、代表的なものをいくつか紹介する。

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伊勢神宮最大のおまつり 繰り返される祈り「式年遷宮」

2025.05.30
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伊勢神宮最大のおまつり 繰り返される祈り「式年遷宮」
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2025.05.30

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2025.5.29

伊勢神宮最大のおまつり 繰り返される祈り「式年遷宮」

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ドンッ、ドンッ、ドンッ。

時を知らせる太鼓の音が鳴り響いた瞬間、宮域内の空気がピンと張り詰めた。

 

令和7年5月2日。今回で第63回を数える伊勢の神宮の式年遷宮、その最初のおまつりとなる「山口祭」の開始を告げる太鼓の音が高らかに鳴らされ、続いて、神職をはじめとする奉仕員一同が、足並みを揃えて玉砂利を踏み締め歩く落ち着いた音とともに、粛々と参道を進んでいく。







20年に一度、すべてを新しくして大御神にお遷りいただくおまつり

 

 

式年とは、定められた一定の年限のこと、遷宮は、文字通りお宮を遷すという意味がある。神宮には、内宮、外宮ともに、東西に同じ広さの敷地があり、20年に1度、御正宮のある場所を改めて、古例のままに一から社殿を造営し、神様の衣服や調度品なども一新して、天照大御神をはじめとする神々にお遷りいただく神事が、古来脈々と続けられている。次に新しい社殿に神々がお遷りになるのは、令和15(2033)年。そのために、これから8年の歳月をかけて、さまざまな準備がされるという。






神宮の式年遷宮では、「物忌(ものいみ)」と呼ばれる童男、童女も奉仕員に加わる。




今回は、そんなわが国最大のおまつりである式年遷宮についてご紹介しよう。

 

神宮の式年遷宮は、第40代天武天皇のご宿願によって発案され、その遺志を引き継ぐ形で、持統天皇4年(690)に行われたことがはじまりとされている。以来、実に1300年以上にもわたり、遷宮が繰り返されてきた。



約1300年前からはじまり、2033年は63回目となる「式年遷宮」

 

 

なぜ20年なのか。これについては諸説あり、定説はないとされている。広く言われているのは、社殿が素木(しらき)造りで屋根も萱葺のため、耐久的な面からという説や、宮大工などの伝統技術を継承するために最適な年数とする説、他にも、穀物の貯蔵年限を定めた倉庫令の中で、米の備蓄年限––––ただし、米を蒸して乾燥させた糒(ほしいい=乾飯)の状態での保存––––を20年としているから、という説などがある。







興味深いのは、式年遷宮が定められた当時、すでに日本には、現存する世界最古の木造建築、奈良の法隆寺が建立されていたように、耐久性のある建造物を造る技術が伝わっていたということだ。それでもあえて、神宮では、弥生時代の穀倉に起源を持つ「神明造(しんめいづくり)」という建築様式を用い、20年に1度社殿を造り替え、そっくり同じ姿で新しくするという、世界に類を見ない継承のスタイルを生み出した。







その根底には、米を主食として命を繋いできた日本の風土や文化を守り伝え、神道の理想である「常若(とこわか)」、つまり、常に若々しく瑞々しい状態で神々をお祀りしたいという、古代の人々の強い願いが存在するのだろう。遷宮が繰り返されるたび、この国の人々は、日本の文化や祈りの原点に立ち戻り、古からの技術とともに、その精神も受け継いできたのである。

 






現在の御正宮に隣接する御敷地(みしきち)に立つ桜の古木。新たな御正宮は、この地に造営される。




天武天皇が何を願って式年遷宮を発案されたか、今となってはわからない。だが、未来は今の連続の上に成り立つもので、繰り返すという行為、営みこそ、実は1番に意味があり、永遠をも可能にするということを、神宮の式年遷宮は実証しているように思える。

 






最初の祭典「山口祭」では、遷宮で使う御用材の伐採と造営の安全を祈る

 

では、その式年遷宮は、具体的にどのように進められるのだろう。

 

神宮の式年遷宮に関する諸祭や行事は、全部で33。大きく3種類に分けられる。1つは、社殿造営の材料となる御用材に関するもの、次に社殿の造営に関するもの、最後に遷御(せんぎょ)、つまり、新しい社殿に御神体をお遷しするためのもので、冒頭で紹介した「山口祭」は、そのすべての最初のおまつりにあたる。




令和7年5月2日の午前8時に始まった内宮の「山口祭」では、途中で「饗膳(きょうぜん)の儀」が行われた。「饗膳」とは、振る舞いの膳に供えたごちそうの意味で、重大な祭典奉仕の祝い膳という。もとは京都の朝廷から派遣された造官使という使者を、神宮側がもてなしたのがはじまりだと考えられている。古式料理13品が用意される。





「山口祭」では、竹の丸い籠に入った白い鶏がお供えされる。これは「生調(いきみつぎ)」と呼ばれ、お供えした後は生かされるという。古代の中国で、土地の神を祀るのに白い鶏を供えた風習が伝わったと考えられている。





ちなみに「おまつり」とは、本来「祀る」の名詞形で、神様に告げまつり、たてまつる儀式のこと。「祭祀」「祭儀」「祭典」とも言い換えられ、神様にお食事などをお供えし、感謝や祈りを捧げる厳かな神事を指す。一般に「祭り」という言葉からイメージされる、神輿(みこし)を担ぐなどのにぎわいは、あくまでおまつりに付随する行事。神宮の式年遷宮に関する諸祭も、常の祭祀と同じように、静寂のなか、厳かに粛々と行われる。

 

式年遷宮で最初に行われる「山口祭」は、御用材を伐採するにあたり、まず「山口に坐(ま)す神」、つまり、山の入り口にいらっしゃる神様に、木の幹を使わせていただくことを申し上げ、作業の安全を祈念するおまつり。


外宮の「山口祭」での一場面。祭場は、外宮の背後に聳える高倉山の山口にあたる別宮、土宮(つちのみや)の東に設けられた。



新しい「御正殿」の御床下(みゆかした)に建てられる御用材を伐採する儀式「木本祭(このもとさい)」

 

さらに、「山口祭」と同じ日の深夜には、「心御柱(しんのみはしら)」となる御用材が、神域内の山中で伐り出される。この柱については、連載の第2回の冒頭で触れているので、詳しくはそちらをご覧いただきたいが、古来神聖視されている、この特別な御柱の御用材を伐る際は、秘儀である「木本祭(このもとさい)」が行われ、「木本(このもと)に坐(ま)す大神」にお供え物を捧げ、これから伐り奉(まつ)ることを申し上げるという。




「木本祭」の灯りとなる松明。開始を告げる太鼓の音もなくおまつりが始まり、浄闇のなかわずかな奉仕員が参進する様子から、このおまつりが、いかに厳粛に執り行われるかがうかがえる。




ちなみに、この御用材は、御正殿の御床(みゆか)下の中央に奉建されるまで、白布(はくふ)、清筵(きよむしろ=植物を編んでつくった敷物)、清薦(きよこも)で丁寧に包まれて、内宮、外宮、それぞれの域内に安置されることになる。





御用材の調達は、約2年がかりで行われる。その間、内宮、外宮の御神体を納める「御樋代(みひしろ)」と呼ばれる御器(みうつわ)や、その「御樋代」を納める船形の「御船代(みふねしろ)」など、まず御神体に関する御用材の伐採と、それに伴うおまつりや行事が行われ、その後、社殿の造営に関する御用材が伐り出されるという。



伐採された御用材は、水中乾燥を経て、風通しの良い乾燥小屋で、3年から7年の間自然乾燥させて加工。神宮では、御用材の加工を「木造(こづく)り」と呼び、造営開始の際は「木造始祭(こづくりはじめさい)」が行われ、造営作業の安全が祈念される。




内宮の別宮、瀧原宮(たきはらのみや)。奥にある瀧原並宮(たきはらのならびのみや)とともに、隣接して同じ広さの敷地があり、新たな社殿が造営される。




御用材のおまつりの後、社殿建築のおまつり、神遷しのおまつりへと続く

 

その後、遷御の5年前、今回で言えば令和10年に、新しい御正宮、つまり新宮(にいみや)が建てられる新御敷地(しんみしきち)で、一般に言う地鎮祭にあたる「鎮地祭(ちんちさい)」が行われる。以後、御正殿の御柱を立てる立柱祭(りっちゅうさい)や、御正殿の棟木(むなぎ)を上げる上棟祭(じょうとうさい)など、造営作業の進行状況に従って、造営に関する諸祭が、主に遷御の1年前から行われる。さらに、新宮が竣工すると、御正殿の御床下に「心御柱」を建てる秘儀、「心御柱奉建」や、新たな宮処となる大宮処に坐す神に、竣工の感謝を捧げる「後鎮祭(ごちんさい)」などが行われ、いよいよ遷御のときを迎えることになる。

 





式年遷宮の中核をなす「遷御の儀」は、天皇陛下がお定めになった日時に、浄闇(じょうあん=清らかな夜)のなか行われる。神宮では、式年遷宮に関する諸祭の、特に重要なおまつりに関しては、古来「御治定(ごじじょう)」、つまり、天皇陛下が日時をお定めになるという。続いて翌日、新宮にお遷りになった天照大御神に、はじめてお食事をお供えする大御饌(おおみけ)、さらに、天皇陛下より奉られる幣帛を奉納し、最後に、宮内庁の楽師たちによる御神楽(みかぐら)の奉納が行われ、8年にわたる遷宮諸祭は締め括られるのだ。



令和7年5月2日の午後8時から行われた、内宮の「木本祭(このもとさい)」の一場面。わずかな灯りと限られた奉仕員のみで厳粛に行われる秘儀に先立ち、神職をはじめとする奉仕員と神饌を祓う「修祓(しゅばつ)」が行われた。







変わることで継続できる、式年遷宮の意義

 

 

もっとも、正確には、神宮の式年遷宮はこれで終わりではない。内宮、外宮、両正宮の遷御に続いて、14の別宮(べつぐう)でも社殿が新たに造営され、1年あまりの月日をかけて、順次「遷御の儀」が行われるのだ。

 




加えて、式年遷宮にあたっては、社殿だけでなく、神様の衣服や服飾品、また社殿の設(しつら)えに用いる装飾品や、太刀や馬具、文具などの調度品も一新されるという。その数、714種1576点。この「御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)」と呼ばれる品々も、内宮、外宮の両正宮だけでなく、14の別宮すべてに奉献され、「遷御の儀」の前日に、檜の香が漂う新しい社殿を装飾するという。





注目すべきは、この「御装束神宝」のいずれの品々も、社殿同様、古来受け継いだ仕様を変えることなく、1300年もの長きにわたり踏襲され続けているということだ。神々に奉るにふさわしい意匠や最高の技術、材料を追求して作り上げられる品々は、「神宝調製者」と呼ばれる、当代最高の技術を持つ匠たちの手によるもの。それぞれが自分の持てる技を尽くし、至上の工芸品を作り上げながらも、神々の御料であることから、その作品に匠や作者の銘が刻まれることはない。「調製」とは、規格通りに作り上げること。神々に奉る品々は、真心をもって奉製にあたることが求められるのだ。

 

 

 




日々の祈り。稲作の暦に沿って、毎年繰り返される恒例のおまつり。そして、20年に一度の式年遷宮。
過去から今へ、そして未来へ。長い年月にわたるその継続が、「常若」の聖地を作っている。






Photograph by Akihiko Horiuchi
Text by Misa Horiuchi

伊勢神宮

皇大神宮(内宮)
三重県伊勢市宇治館町1

豊受大神宮(外宮)
三重県伊勢市豊川町279

文・堀内みさ

文筆家

クラシック音楽の取材でヨーロッパに行った際、日本についていろいろ質問され、<wbr />ほとんど答えられなかった体験が発端となり、日本の音楽、文化、祈りの姿などの取材を開始。<wbr />今年で16年目に突入。著書に『おとなの奈良 心を澄ます旅』『おとなの奈良 絶景を旅する』(ともに淡交社)『カムイの世界』(新潮社)など。

 

写真・堀内昭彦

写真家
現在、神宮を中心に日本の祈りをテーマに撮影。写真集「アイヌの祈り」(求龍堂)「ブラームス音楽の森へ」(世界文化社)等がある。バッハとエバンス、そして聖なる山をこよなく愛する写真家でもある。

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京都で味わう夏の彩り──新緑や季節の花が美しい寺社5選

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京都で味わう夏の彩り──新緑や季節の花が美しい寺社5選

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初夏から夏にかけて、青々とした緑と季節の草花に彩られる京都のまち。木々の間から苔むす庭に差し込むやわらかな光、梅雨に濡れた紫陽花、水辺を涼しげに彩る蓮や睡蓮など、趣のある表情が訪れる人の心を癒してくれます。




今回ご紹介するのは、そんな四季折々の京の風情を存分に味わえる5つのお寺と神社。

 

圓光寺の「青もみじ」
地蔵院の「青竹」
岩船寺の「紫陽花」
大原野神社の「睡蓮」
法金剛院の「蓮」

 

四季の移ろいを感じながら、目にも心にも涼やかなひとときを過ごせる、京都の名所をご案内します。





◆青もみじが彩る静寂の庭園「圓光寺」




市内中心部から少し離れた洛北エリア・一乗寺にある圓光寺は、徳川家康が学問所として開いた歴史を持つ寺院。




紅葉シーズンは混雑必至のスポットですが、今の時季は観光客も少なめ。

色鮮やかな青もみじを眺めながら、静かで心安らぐ時間が過ごせます。




とくに美しいのは、青もみじと苔が緑のグラデーションを描く「十牛之庭」。
柱や鴨居を額縁に見立てて眺める“額縁庭園”としても知られています。




本堂から眺める「十牛之庭」。一枚の風景画のような美しさに、思わず息を呑む。




この十牛之庭は池泉回遊式の庭園で、庭に出て散策することもできます。
静かな境内にかすかに響く水琴窟の澄んだ音色や、苔の絨毯の上にちょこんと佇むお地蔵さまが心を和ませてくれます。




にっこり微笑む愛らしい姿に、思わずこちらも笑顔になってしまう。




庭園の奥に広がるのは、江戸時代の絵師・円山応挙が作品のモチーフにした竹林。
爽やかな風が吹き抜け、さわさわと葉を揺らす竹林の風情に癒やされます。




圓光寺(えんこうじ)
住所:京都市左京区一乗寺小谷町13
TEL:075-781-8025
拝観時間:9:00〜17:00
拝観料金:大人800円、小中高生500円
HP:https://www.enkouji.jp/
Instagram:@enkouji

 

 




◆涼やかな竹の緑が心を鎮める「地蔵院」




「竹寺」の名で親しまれる「地蔵院」は、洛西エリアの住宅街にひっそり佇む臨済宗の古刹です。
1367年に作庭家であり禅僧の夢窓国師が開山。一休禅師が幼少時を過ごしたことでも知られています。




新緑の木々に囲まれた山門。その奥に、見事な竹林が続いている。




山門をくぐった先に広がるのは、竹林と苔に包まれた静寂の世界。
参道沿いには、空に向かってまっすぐ伸びる青竹が連なり、風にそよぐ葉擦れの音や新緑の香りが心を満たしてくれます。




竹林に覆われた涼やかな境内。街から離れた立地ゆえに混雑も少なく、静かなひとときが堪能できる。




方丈前庭には、十六の自然石を羅漢(仏教において最高の悟りを得た聖者のこと)に見立てた枯山水庭園「十六羅漢の庭」が。

苔と石が織りなす静かな庭園を眺めながら、穏やかなときを過ごすことができます。




地蔵院(じぞういん)
住所:京都市西京区山田北ノ町23
電話番号:075-381-3417
拝観時間:9:00~16:30
拝観料:500円
HP:https://www.takenotera-jizoin.jp/

 

 




◆梅雨に映える紫陽花の名所「岩船寺」




梅雨の京都で、静かに心を潤してくれる場所──それが木津川市・当尾地域に佇む岩船寺です。




「紫陽花寺」として知られるこの寺を彩るのは、およそ5000株もの紫陽花。
原種の山アジサイや西洋アジサイをはじめとする約35品種が、境内を赤や青、紫色に染め上げます。




京都市街地から離れた場所ながら一度は訪れたい紫陽花の名所。例年6月下旬には紫陽花と睡蓮が同時に楽しめるのも魅力。




岩船寺の紫陽花は、昭和初期、荒廃した境内に美しさを取り戻そうと先代住職の手によって植えられたのが始まりだそう。




重要文化財に指定されている三重塔を囲むように咲く風景は、まるで絵画のよう。
しとしとと降る雨に濡れ、一層鮮やかな色を放つ紫陽花の美しさは格別です。




本堂前に置かれた睡蓮鉢の花手水。




また、紫陽花の花が浮かべられた花手水も見どころのひとつ。
毎日少しずつ入れ替わるので、その日によって異なる色合いが楽しめます。




〈紫陽花の見頃〉
6月上旬〜7月上旬




岩船寺(がんせんじ)
住所:木津川市加茂町岩船上ノ門43
電話:0774-76-3390
拝観時間:8:30~17:00(12月~2月は9:00~16:00)
入山拝観志納料:大人500円・中高生400円・小学生200円
HP:https://gansenji.or.jp/
Instagram:@gansenji_temple

 

 




◆“モネの睡蓮の池”を思わせる「大原野神社」




自然豊かな洛西エリアに位置する大原野神社は、印象派の画家クロード・モネの作品を連想させる風景が見られることで知られるスポット。




神社としての歴史も古く、遡ること1200年以上。桓武天皇による長岡京遷都の際、藤原氏の氏神である奈良春日大社の神々を分霊して創建され、別名「京春日」とも呼ばれています。




源氏物語にも登場する大原野神社。紫式部が氏神として崇敬していたことでも知られている。




“モネの睡蓮の池”が見られるのは、参道の途中にある鯉沢池。
5月中旬から8月下旬にかけて池一面に咲く白い睡蓮の花と、池に架かる太鼓橋が織りなす風景は、モネの名画「睡蓮の池と日本の橋」さながら。




午後には花が閉じてしまうので、午前中に訪れるのがおすすめ。




池のまわりはグルッと一周できるので、ゆっくり歩きながら涼しげな水辺の風景を堪能してくださいね。




〈睡蓮の見頃〉
5月中旬〜8月下旬




大原野神社(おおはらのじんじゃ)
住所:京都市西京区大原野南春日町1152
TEL:075-331-0014
拝観時間:拝観自由
拝観料金:無料
HP:https://oharano-jinja.jp/
Instagram:@oharanojinja.official

 

 




◆池に咲く蓮が見事な「法金剛院」




「関西花の寺二十五ヵ所」の第13番札所として知られる法金剛院は、通称「蓮の寺」とも呼ばれる蓮の名所。




境内には極楽浄土を表現した池泉回遊式庭園が広がり、大賀蓮や不忍斑蓮、漢蓮など約90種類にもおよぶ蓮の花が初夏から盛夏にかけて次々と咲き誇ります。




極楽浄土には青・黄・赤・白色の大きな蓮が咲くと言われている。それに因んで、境内には4色の蓮が集められている。




通常拝観は毎月15日のみですが、蓮が見頃を迎える7月には「観蓮会」が開かれ、朝7:30から開門。
静寂に包まれた庭園で、蓮の花がゆっくりと開いていく様子を間近で感じることができます。




苑池を埋め尽くすように咲く蓮のほか、礼堂前にズラリと並ぶ鉢植えも美しい。その数なんと120にも及ぶとか。




泥の中からまっすぐに茎を伸ばし、凛と美しく咲く蓮の花。
朝の澄んだ空気のなか、やさしい香りを漂わせながら開花するその姿を眺めていると、心が浄化されていくよう。ぜひ早起きして、朝一番に訪れてくださいね。




〈蓮の見頃〉
7月上旬〜7月下旬
〈観蓮会〉
7月上旬〜下旬(受付時間:7:30〜12:00)
※詳しい開催時期はホームページをご確認ください



法金剛院(ほうこんごういん)
住所:京都市右京区花園扇野町49
TEL:075-461-9428
受付時間:通常は毎月15日の9:30~16:00のみ
観蓮会期間中は7:30〜12:00
拝観料:大人500円、小人300円
HP:http://houkongouin.com/

 

 




【睡蓮と蓮の違いとは?】
睡蓮と蓮は、どちらも水辺に咲く水生植物。姿形もよく似ていますが、葉の形や花の咲く位置に違いがあります。睡蓮はスイレン科で、水面に浮かぶように花を咲かせ、葉に光沢と切れ込みがあるのが特徴。日中に開花して、夕方になると眠るように閉じてしまうことから「睡蓮」と名づけられたそうです。一方、蓮はハス科で、水面より高い位置に花を咲かせ、葉には光沢や切れ込みがありません。早朝から咲き始め、昼頃には閉じてしまうので、早起きして観賞するのがおすすめです。




Text by Erina Nomura

 

野村枝里奈
1986年大阪生まれ、京都在住のライター。大学卒業後、出版・広告・WEBなど多彩な媒体に携わる制作会社に勤務。2020年に独立し、現在はフリーランスとして活動している。とくに興味のある分野は、ものづくり、伝統文化、暮らし、旅など。Premium Japan 京都特派員ライターとして、編集部ブログ内「京都通信」で、京都の“今”を発信する。







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リゾナーレトマム、2泊3日で循環型農業を学ぶ夏限定プログラムを開催

2025.05.16
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リゾナーレトマム、2泊3日で循環型農業を学ぶ夏限定プログラムを開催
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2025.05.16

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北の大地で、学びと感動のリゾートステイを

2025.5.16

リゾナーレトマム、2泊3日で循環型農業を学ぶ夏限定プログラムを開催

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リゾナーレトマムでは、7月20日(日)~8月31日(日)の期間、夏休みの自由研究にもぴったりな、2泊3日の体験型宿泊プログラム「酪農Academy ~夏休みの自由研究~」を開催。約100ヘクタールの広大なファームエリアで放牧牛と触れ合いながら、酪農や循環型農業の仕組みを楽しく学べるほか、搾乳やアイス作りも体験できる。




酪農体験を提供する「ファーム星野」は、かつて700頭の牛が飼育されていた場所。その原風景を生かした「旅×農業」の循環型プロジェクトに取り組んでおり、北海道らしい美しい風景の中で多彩なアクティビティを提供している。




本プログラムの特色は、牛の生態を知る「事前レクチャー」に始まり、実際に牛を牛舎に移動させる「牛追い」や搾乳、餌やりなどの野外学習、さらに搾りたてのトマム牛乳を使ったアイス作り体験まで、生産から消費という酪農の一連の流れを理解できる点だ。



また、学びを通して気付いたことは「モーモーワークシート」に書き留め、項目に沿って書き記すことで、自分だけの酪農の自由研究が完成する仕組みだ。




参加対象は小学生とその家族。料金にはリゾナーレトマム2泊3日の宿泊に加え、朝食、体験一式、オリジナルエプロン貸出も含まれる。自由研究を“思い出”としても“学び”としても残せるプログラムは、家族の絆も深めるとっておきの時間になるはずだ。


◆リゾナーレトマム「酪農Academy ~夏休みの自由研究~」
【期間】2025年7月20日(日)~8月31日(日)チェックインまで
【料金】2泊3日小学生64,760円~、大人82,800円~(4名1室利用時1名あたり、税・サ込)
【含まれるもの】リゾナーレトマム宿泊2泊3日、朝食、モーモーワークシート、野外学習(事前レクチャー、牛追い、搾乳、餌やり)、アイス作りセット、オリジナルエプロン貸出
【定員】2家族まで(1家族当たり小学生は2名まで・最少催行人数 小学生1名より)
【予約】公式サイトにて10日前まで受付
【対象年齢】小学1年生~小学6年生
※動物防疫上の理由により、日本国内在住者でチェックイン当日から7日以内に海外渡航歴がある方、外国在住者でチェックイン当日まで日本での滞在日数が7日に満たない方は参加不可
※動物の体調により、実施できない場合があります 。
※
牛追い体験・搾乳体験は対象年齢者のみ参加可能です。(大人1名同伴必須)

※当プログラムで提供するものはすべて日本語での対応のみとなります。
※天候によって内容が変更、または一部中止になる可能性があります。


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詳細・予約はこちら
リゾナーレトマム 公式サイト

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グランド ハイアット 東京「ポケモン コラボレーション サマー 2025」

2025.05.15
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グランド ハイアット 東京「ポケモン コラボレーション サマー 2025」
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2025.05.15

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ポケモンたちと夢のビーチバカンスを

2025.5.15

グランド ハイアット 東京「ポケモン コラボレーション サマー 2025」

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グランド ハイアット 東京では、6月20日(金)~8月31日(日)までの期間限定で、「ポケモン コラボレーション サマー 2025」を開催。ピカチュウやラプラス、カビゴンたちと夏のバカンスを楽しめる特別宿泊プランが登場する。





巨大なラプラスやカビゴンのぬいぐるみがリゾート感を演出する1日1室限定の「ポケモン ビーチリゾート スイートステイ」は、広さ120㎡を誇る「チェアマン スイート」が舞台。




ディナーは、フシギダネをイメージしたバーガーや、ゼニガメのタルトなど、遊び心と美味しさを両立したルームサービスメニューを、朝食には、ピカチュウの焼き印が入ったフルーツパンケーキ付きのアメリカンブレックファストを用意。



宿泊者には、ビーチバッグやキャップなど夏のレジャーに最適な限定アメニティグッズが贈られるほか、ピカチュウやポッチャマのぬいぐるみを持ち帰ることができる。



よりカジュアルに楽しめるのが、1日5室限定の「ポケモン ビーチリゾート ステイ」。スタンダードタイプの客室のベッド周りには夏らしいポケモンのイラストが配され、ラプラスのぬいぐるみも持ち帰りOK。朝食はホテル1階の人気レストラン「フレンチ キッチン」のブッフェに、ピカチュウのパンケーキを特別にプラス。さらに、ビーチバッグ、キャップ、ビッグTシャツの3点も用意。


どちらのプランも、客室内のさまざまな場所に夏をテーマにしたポケモンたちのイラストがあしらわれ、ポケモンたちとリゾートステイを楽しんでいるような気分に。夏の思い出作りはもちろん、家族や大切な人の記念日にもおすすめだ。

©Pokémon. ©Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

 

◆1日1室限定・ポケモン ビーチリゾート スイートステイ
【宿泊期間】2025年6月20日(金)チェックイン~9月1日(月)チェックアウト
【料金】1室2名利用時 550,000円~ ※価格は予約状況などにより変動
※1日1室限定。限定室数に達し次第終了。

 

◆1日5室限定・ポケモン ビーチリゾート ステイ
【宿泊期間】2025年6月20日(金)チェックイン~9月1日(月)チェックアウト
【料金】1室2名利用時 104,500円~ ※価格は予約状況などにより変動
※1日5室限定。限定室数に達し次第終了。

 

*宿泊希望日の3日前までに要予約
*キャンセルポリシーは予約時に公式WEBサイトにてご確認ください



関連リンク

「ポケモン コラボレーション サマー 2025」詳細
グランド ハイアット 東京 公式サイト

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アートデスティネーション「⽩井屋ホテル」が⻑期滞在も可能な3 部屋のレジデンス型客室をグランドオープン

2025.05.13
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アートデスティネーション「⽩井屋ホテル」が⻑期滞在も可能な3 部屋のレジデンス型客室をグランドオープン
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2025.05.13

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ミシュランガイド選出のホテルにレジデンス型客室が誕生

2025.5.13

アートデスティネーション「⽩井屋ホテル」が⻑期滞在も可能な3 部屋のレジデンス型客室をグランドオープン

©Shinya Kigure

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今年、創業5周年を迎える群⾺県・前橋市のアートデスティネーション「⽩井屋ホテル」が、⻑期滞在も可能な3 部屋のレジデンス型客室を隣接建物内に増設し、2025年4⽉15 ⽇(⽕)にグランドオープンした。

301号室「valo」は、フィンランド語で「光」を表す明るい⾊調の部屋 ©Shinya Kigure


302号室「metsä」は、フィンランド語で「森」を表す落ち着いた配⾊の部屋 ©Shinya Kigure

⽇本を代表するファッション・テキスタイルブランド「minä perhonen(ミナ ペルホネン)」が監修した2 つの客室は、ブランドのオリジナルファブリックを張ったビンテージチェア、ベッドスローやカーテン、ミナ ペルホネン デザイナーの皆川 明⽒によるアートワークに⾄るまで、こだわりのインテリアの中で快適なひと時を過ごすことができる。

401号室「プレミアムレジデンス」は黒を基調とした部屋 ©Shinya Kigure

そしてもう一部屋、プレミアムレジデンスは、カッシーナをはじめ、ピエール・ジャンヌレ、ル・コルビュジェ、シャルロット・ペリアン、フィリップ・スタルク、イサム・ノグチ、ミゲル・ミラなど名だたるデザイナーによる数々の名作インテリアでコーディネーションされた客室。

3部屋とも光が注ぎ込むオープンスペースにベッドルーム、リビング、ダイニングキッチンの機能を取り⼊れ、バスルームにはドラム式洗濯乾燥機を常設。ベランダからは、群馬の名峰、赤城山を臨むことができる。

あなたもミシュランガイドに選出されたホテルで、優雅なホテルライフを満喫してみてはいかが。

◆⽩井屋ホテル
【所在地】群⾺県前橋市本町2-2-15
【電話番号】027-231-4618


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⽩井屋ホテル

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「まさか!」と驚く日本人もいるかも!? 5月8日、韓国「両親の日」に確実に喜ばれる“定番プレゼント”
All About(オールアバウト) [海外旅行] | 2025.05.07

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パレスホテルが展開する「Zentis Osaka」は、まるで邸宅のような心満たされる空間

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パレスホテルが展開する「Zentis Osaka」は、まるで邸宅のような心満たされる空間
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パレスホテルが展開する「Zentis Osaka」は、まるで邸宅のような心満たされる空間

Photo by Stirling Elmendorf

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大阪・堂島浜にある「Zentis Osaka(ゼンティス大阪)」は、日本を代表する「パレスホテル東京」を運営する「株式会社パレスホテル」が展開する、地上13階、総客室数は212室(内スイートルームは2室)の宿泊主体型ホテルだ。宿泊主体型ホテルとは、大型バンケットホールや多数のレストランを持たない、最高の滞在のために工夫とサービスを追求するホテルを指す。ここではまるで邸宅で過ごすような滞在を体験でき、日頃の緊張を解放するような心地よさに包まれる。快適な滞在を追求した空間とおもてなしを紹介する。




デザイン性の高い空間と自然の融合。光と緑を感じる心地よさ

 

新大阪駅からタクシーで約15分の堂島浜にある当ホテルは、ビジネスでも観光でも利便性の高い好立地にある。
緑あふれたホテルの入り口からフロントへ進むと、2階のレストラン&バーラウンジへと続く大きな階段がある。
階段の奥には大きな窓に囲まれた、明るく緑を感じる宿泊者専用のゲストラウンジがあり、中央にはゆったりとしたソファ、さらに壁際には、PCを開いて仕事に集中できるようなボックス席もある。この心地よい空間は、まさに「邸宅のリビング」である。
ここは24時間使用できるうえ、無料のコーヒーや紅茶もあるので、客室とは気分を変えたいときなどにもぜひ活用したい空間だ。
またラウンジからガーデンへ出ることもできるので、テラス席で風を感じることもできる。






都会の喧騒を忘れさせてくれる、緑豊かなエントランス。





左手は1階エレベーターホール。ディスプレイでエレベーターがカモフラージュされているようだ。Photo by Stirling Elmendorf




宿泊者専用のゲストラウンジ。Photo by Stirling Elmendorf





Zentis Osakaの魅力の一つが、デザイン性の高い空間にある。「SIXTY SoHo New York」や「The Hari London」など、世界のラグジュアリーホテルのデザインを数多く手掛けてきたインテリアデザイナー、タラ・バーナード氏によって手掛けられた。共用スペースや客室、レストラン、ガーデンなどは、ブリティッシュテイストで統一感のある印象に仕上げられている。
スタイリッシュでありながらも決して奇抜ではなく、デザイン性が高いのにどこか温もりを感じられる、そんなデザインは多くの人の滞在を豊かにしているはずだ。





空間はコンパクトながら、計算され尽くされたインテリアの心地よさ

 

全212の客室は、コンパクトな「Studio」、広い窓辺の「Corner Studio」、ゆったりとした「Suite」の3タイプがあり、どの客室も温かみのある⾃然な素材や色を取り入れており、日本人アーティスト江原正美氏の作品がアクセントとなっているのが印象的である。
各部屋にはデスクワークがしやすいようにテーブルとチェアが置かれており、コンパクトながらも機能的な空間になっている。
また全室Apple TVが完備されており、Netflix やAmazon Primeなどのアプリにも接続できるので、⾃宅の延長線上の時間も約束されている。
さらにバスアメニティはオーストラリアの⾃然派スキンケアブランド「Hunter Lab」が並んでいるのもお伝えしておきたい。







「Studio」25㎡とコンパクトながら、機能的なインテリアは落ち着く空間だ。 Photo by Stirling Elmendorf





またホテル内には、「最高の身支度を整える場所」をコンセプトにした、宿泊者専用の24時間利用可能な多目的ルーム「Room 001」がある。ランドリーやアイロン、アイロン台、ネスプレッソのコーヒーメーカーのほか、デザインや大阪に関する書籍に加え、靴磨き師によるシューシャインサービス(有料)や、フレグランスアドバイザーが選んだその時の気分や季節にふさわしい香水が試せるフレグランスバーが設置されている。まさにここは美を得る空間だ。





宿泊者が24時間使用できる多目的ルーム「Room 001」。





「Room 001」はフィットネスルームと隣接している。



2階には、広々とした空間のバー&レストラン「UPSTAIRZ Lounge, Bar, Restaurant (アップステアーズ ラウンジ、バー、レストラン)」があり、朝食からランチ、アフタヌーンティ、ディナー、バーを楽しむことができる。

メニューの監修をする大土橋信也氏は、国内外の名店で修業を重ねて、2015年9月に「CRAFTALE(クラフタル)」のシェフに就任し、『ミシュランガイド東京2017』から『ミシュランガイド東京2024』まで8年連続で1つ星に輝いた実績を持つ。
フランス料理をベースにしているが、大阪の食文化を昇華させた遊び心を加えた、まさにここでしか味わえない料理である。



開放的なオールデイダイニング「UPSTAIRZ Lounge, Bar, Restaurant」。ここは一般客も利用できる。






朝食の小鉢セット。洋食を積極的に取り込んだ和食というだけあって、朝から栄養バランスが考えられた、体に優しい朝食。




2025年7月に、5周年を迎えることを記念し、2026年3月31日までアニバーサリープランを発表している。レストランでは5周年記念コースが楽しめる。




上質で快適なホテルステイを目指している「Zentis Osaka」での滞在は、心地よく快適なだけではなく、自宅にいるようなホッとできる空間でもある。きっとホテルスタッフのさりげない気遣いや、基本的には宿泊者しかいない安心感があるのかもしれない。
ぜひ大阪の定宿にしたい、そんなホテルである。

 

 

Text by Yuko Taniguchi

 

 








Zentis Osaka
大阪府大阪市北区堂島浜1-4-26

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Zentis Osaka 公式サイト

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伊勢神宮を参拝するなら知っておきたい礼儀や知識あれこれ

2025.04.30
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伊勢神宮を参拝するなら知っておきたい礼儀や知識あれこれ
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永遠の聖地、伊勢神宮を巡る

2025.4.29

伊勢神宮を参拝するなら知っておきたい礼儀や知識あれこれ

桜の季節を迎えた内宮の宇治橋。

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先日行われた祭祀でのことだ。祝詞の奏上が始まってまもなく、ふいに風が起こった。サーッと音を立てて祭場を吹き抜けたその風は、しばらくするとぴたりと止み、今度は鳥の鳴く声が聞こえてきた。

 

神宮ではさまざまな音が聞こえてくる。川のせせらぎ、鳥のさえずり、そして、玉砂利を踏み締める音。参道を歩くたび、不思議と心が安らぐのは、人工的な音が耳に入ってこないこともあるのだろう。特に木々を揺らす風の音は、心身に溜まった塵芥(ちりあくた)を一掃し、清浄にしてくれるよう。「伊勢」の枕詞は、「神風や」。たとえば祭祀の最中に、ふいに一陣の風が吹き抜けたとき、そして、御正宮での参拝中に、風もないのに御幌(みとばり)が静かに上がったとき、ふと、「神風」という言葉が浮かんでくる。

 

今回は、そんなご神気あふれる神宮の参拝に関するあれこれを紹介しよう。







天皇陛下や皇族も、伊勢神宮では外宮から内宮へと参拝するのがならわしである

 

まず、神宮参拝にあたっては、外宮が先というならわしがあるのをご存知だろうか。
天皇陛下や皇族の方々も、内宮より先に外宮をお参りされるという。理由としては、主に2つの説が考えられている。1つは地理的な条件。現在のように、内宮と外宮の間に高速道路が通り、先に内宮からお参りできるようになったのは、実はごく近年のこと。
それ以前の、特に徒歩で参詣していた時代は、宮川を船で渡って伊勢に入るしか方法がなく、最初に到着するのが外宮だった。2つ目は「外宮先祭(げくうせんさい)」、つまり、神宮の祭祀がすべて外宮で先に行われることから、参拝の順序もそれに倣っているとする説だ。

 







ちなみに、この「外宮先祭」は、天照大御神が、自らの祭りの前に、まず外宮の祭りを行うように託宣されたと、『太神宮諸雑事記(だいじんぐうしょぞうじき=神宮の創建から平安末期までの主要事項が記された書)』に記されているという。

 

 



外宮の御祭神、豊受大御神(とようけのおおみかみ)は、天照大御神のお食事を司る神。
天照大御神が伊勢の地に鎮座されて500年ほど経った雄略天皇の御代に、天照大御神が天皇の夢に現れ、「丹波国、比治(ひじ)の真名井(まない)にいます御饌都神(みけつかみ=神饌の神)である等由気大神(とゆけのおおかみ)を、私の近くに迎えてほしい」と告げられたことから、現在の伊勢市山田地区にお宮を建て、等由気大神(豊受大御神)を迎えられたことがはじまりとされている。
ちなみに豊受大御神は、お米をはじめ、衣食住や産業の守護神ともされており、いわば、私たちの日々の営みを支えてくださる神様。やはり、両宮ともにお参りしたいところだ。



毎月1日、11日、21日の朝に行われる神馬牽参(しんめけんざん)では、神馬が菊の御紋の馬衣をつけ、両正宮にお参りをする。馬引(うまひき)に促され、ただ無心に神馬が頭を下げる姿は、本来の参拝のあり方を示しているよう。







神宮で個人的なお祈りはダメと聞くが、本当なのか?

 

もっとも、ここで気になるのが、神宮で個人的な願いごとをして良いか?という点である。
筆者自身、長年モヤモヤと抱えてきたこの問いを、今回、さまざまな文献を紐解きながら、改めて調べてみた。結果、やはりしない方が良いという結論に至った。その理由は、神宮は古来「私幣禁断(しへいきんだん)」、つまり、御正殿への幣帛(へいはく=神様へのお供え物)を奉るのは天皇だけという長い歴史があり、日々の祈りの内容も、皇室の繁栄と五穀豊穣、国の安泰と国民の幸せという、公の願いごとばかりだからだ。

 

つまり、私たちが日々平穏無事に暮らせるよう、知らないところで祈り続けてくれている、まずはそのことに感謝すべきだろう、と思うのだ。







なぜ神宮にはおみくじがないのか?
「一生に一度はお伊勢参り」と言われるほど、参拝できることが大吉

 

何より、先人たちも感謝の祈りを捧げてきた。そもそも、江戸時代に大ブームとなった「御蔭(おかげ)参り」も、人は日頃から、神仏や先祖、自然など、見えない何かの力添えや恵み、つまり「御蔭」を受けて生きており、それに対する感謝を表す気持ちから始まったという。

 

古来神宮におみくじが存在しないのも、お参りできること自体が、「御蔭」による幸せなこと、つまり大吉に相当するという信仰があり、おみくじを引く必要性がなかったからと聞く。それほど神宮参拝は、自ずと感謝の気持ちが湧き起こる、有り難い体験だったのだろう。






外宮の御正宮前で。御幌が静かに開くだけで、なぜかありがたい気持ちになる。









神宮を参拝することは、身も心も清め、清々しい気持ちであることが大切

 

一方、先人たちの言葉も参考になる。たとえば、鎌倉時代末期から室町時代初期にかけて生きた臨済宗の僧、夢窓疎石(むそうそせき)は、52歳のときに外宮を参拝。その際、当時の神職に私幣禁断の理由を尋ね、その答えを、自身の法話集『夢中問答集(上)』に記している。
それによれば、伊勢の神宮を参拝するときに大切なのは、精進潔斎をして身体を清め、神道で言う罪穢れに触れない「外清浄」と、胸中に名誉や利益の望みを持たない「内清浄」で、私幣、つまり個人的にお供え物を捧げることは、胸中にある望みを神様に祈っていることであり、「内清浄」とは言えないという。
つまり、真実の神宮参拝とは、肉体的な清浄である「外清浄」と、精神的な清浄の「内清浄」が1つになったときに実現する、というのである。








参拝は、手水で手を洗い、口をすすぎ、洗い清めるところからはじまる

 

さらに、南北朝時代の医師であり、連歌師でもあった坂十仏(さかじゅうぶつ)は、『太神宮参詣記』の中で、この「内清浄」と「外清浄」の考えをより深め、両者が1つになる境地に達すれば、神の心と自分の心の隔てがなくなり、神に祈ることはなくなる。これが真実の参拝だと記している。

 

なんとも難しく、また耳の痛い話で、自分がその境地に達するのは到底無理だと思わざるを得ないが、せめて参拝に臨むときは、まず手水舎で手と口を清め、長い参道を、心を清浄にする気持ちで静かに歩き、自分なりに御神前に向かう準備を整えるよう努めたいとは思っている。加えて、以前話をうかがった、とある水神を祀る古社の宮司の言葉も、肝に銘じていることの1つ。






外宮の宮域内の風景。北御門(きたみかど)口参道から、少し脇に逸れた小道を進んだ末社、大津神社の近辺は、深山に入ったような趣がある。






内宮の宇治橋を渡って、右手に見える神路山(かみじやま)は、季節ごとに色を変える。心静かに参拝する導入となる風景。




神宮はパワースポットなのか?
本来の自分の姿が最大のパワー。それを取り戻す場所が神宮なのだろう

 

「一般に、パワースポットという言葉がよく使われますが、パワーはいただくものではなく、本来はみんなが常に持っているもので、気がつかないだけです。しかも、日頃いろいろなものを見たり聞いたり触れたりすることで、その人本来の姿が隠れ、気が枯れてしまうんです。それを取り去って、本来の自分の姿に戻す。それが「身」を「削(そ)ぐ」、つまり禊(みそぎ)です。
人間は、自分本来の姿でいることが、生きる上で1番パワーがあるんです」–––。身も心も清浄にし、素の自分で御祭神と向き合う。参拝とは、すべてお見通しの神様の前で、素の自分をお見せする行為なのかもしれない。





もっとも、そんな小難しい理屈は抜きにして、ただ作法通りに、心を込めて2拝2拍手1拝をし、ありがとうございますと感謝の言葉を捧げるだけで、なぜか清々しく、さっぱりした心地になれるのも、お伊勢参りの不思議。試す価値はあると思う。

 

だが、それでも個人的な願いごとがしたい、そういう人は、神楽殿で御饌(みけ)や御神楽(おかぐら)を上げてはどうだろう。御饌は、神饌をお供えし、奏上される祝詞を通して私たちの願いごとを天照大御神に取り次いでいただくこと。一方御神楽は、御饌とともに雅楽を奏し、舞楽を加えて御神慮をお慰めするという、丁寧にご祈祷を行うことを指すという。実は筆者も、先日御神楽を上げさせていただいたばかり。

 

その際、神事の後で、神様にお供えされた神饌の御神酒や御米、御塩などを分けていただくとともに、––––これを食することで、神様の御蔭をいただく「直会(なおらい)」となる––––授与されたのが、お神札(ふだ)だった。






時折、風が木々を揺らす音に包まれる。内宮で。








内宮の宮域内にも、小さな自然が息づいている。さまざまな自然に触れ、神域の空気と少しずつ同化して、御正宮へと向かう。









お神札(ふだ)やお守りは神宮と私たちを繋ぐ絆である

 

神宮のお神札は、「神宮大麻(たいま)」と呼ばれている。「大麻」は、祓いの道具を意味する「おおぬさ」とも読み、古くは伊勢の御師(おんし)、つまり、「御祈り師」と呼ばれる神職が、ご祈祷を行ったしるしとして、大麻を和紙に包んだり、箱に納めたりして渡したのがはじまりとされている。
もっとも、この時代に御師たちが行っていたご祈祷は、神道で言う罪や穢れを祓うための祝詞『中臣祓(なかとみのはらい)』を唱えることによってなされていたと考えられ、その証として、ご祈祷に用いた祓いの道具、つまり大麻を象った祓串(はらいぐし)を、回数に応じて願主に渡していたという。




神宮のお神札が、江戸時代まで「御祓大麻」、「お祓いさん」などと呼ばれていたのは、多いときで千度、万度と、お祓いの詞を唱えてご祈祷されたからだったのだ。だが、明治4年(1871)に御師の制度は廃止。その後、大麻の奉製は、すべて神宮によって行われるようになり、名称も「御祓大麻」から「神宮大麻」に変更されたという。

 

ちなみに、筆者が御神楽を上げた際に授与されたのは、長方形の木箱に納められたお神札。これは、「箱大麻」「神楽大麻」「お万度さん」とも呼ばれ、昔からの御祓大麻の伝統の姿をとどめているという。





かつて御師たちは、箱の中にお神札や神宮暦などを入れて諸国の神宮崇敬者たちに配り歩き、授与された人々は、その箱を畏れ多いと、高いところに棚を作り安置した。これが、現在の神棚のはじまりと考えられ、箱は「御祓箱」と呼ばれていたという。
現在不要になったものを廃棄する意味として、御祓箱という言葉が使われるのは、本来はお神札が入った御祓箱を、毎年暮れに新調する際、古い箱が不要になることから使われるようになったと言われている。



お神札のご用材を切り始めるにあたって行われる「大麻用材伐始祭(たいまようざいきりはじめさい)」が行われる祭場。





「大麻用材伐始祭」の最後では、素襖烏帽子姿の工匠3名が、神路山の方角に向かって、手斧を左・右・左と3回振り下ろす所作を行う。




4月には一年の神宮大麻の木を伐り始める儀式
「大麻用材伐始祭(たいまようざいきりはじめさい)」が執り行われる

 

神宮では、そんな神宮大麻のご用材を伐り始めるにあたって、毎年4月中旬に「大麻用材伐始祭(たいまようざいきりはじめさい)」が行われている。
もっとも、祭場は、かつて御料地からご用材を求めていた伝統に従って、内宮に近い山々に囲まれた場所に設けられ、神宮大宮司をはじめ、職員や関係者が参列するなか、御山から木をいただくことを山の神にご奉告し、作業の安全を祈願する神事が執り行われる。
冒頭の風は、この祭祀の最中に起こった。御祭神であっても、山の神であっても、神職が奉仕する姿は、常と変わらず丁寧に、だが、すみやかに、粛々と。祀られる山の神も、さぞお喜びになっていることだろう。

 

お神札は、家庭や会社を神々に守っていただく御守りのような存在という。たとえお参りに行けなくても、神宮とのご縁がつながっているようで、我が家の心強い存在となっている。






1月上旬に行われる大麻暦奉製始祭(たいまれきほうせいはじめさい)では、その年最初の神宮大麻に、神宮の印章である御璽(ぎょじ)を捺され、お札の奉製が始められる。








Photograph by Akihiko Horiuchi
Text by Misa Horiuchi

伊勢神宮

皇大神宮(内宮)
三重県伊勢市宇治館町1

豊受大神宮(外宮)
三重県伊勢市豊川町279

文・堀内みさ

文筆家

クラシック音楽の取材でヨーロッパに行った際、日本についていろいろ質問され、<wbr />ほとんど答えられなかった体験が発端となり、日本の音楽、文化、祈りの姿などの取材を開始。<wbr />今年で16年目に突入。著書に『おとなの奈良 心を澄ます旅』『おとなの奈良 絶景を旅する』(ともに淡交社)『カムイの世界』(新潮社)など。

 

写真・堀内昭彦

写真家
現在、神宮を中心に日本の祈りをテーマに撮影。写真集「アイヌの祈り」(求龍堂)「ブラームス音楽の森へ」(世界文化社)等がある。バッハとエバンス、そして聖なる山をこよなく愛する写真家でもある。

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「星のや沖縄」宿泊記 その3 沖縄の伝統工芸、芭蕉布の魅力に触れる特別プログラムを体験

2025.04.12
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「星のや沖縄」宿泊記 その3 沖縄の伝統工芸、芭蕉布の魅力に触れる特別プログラムを体験
PREMIUM JAPAN » 旅 | 2025.04.12

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2025.4.11

「星のや沖縄」宿泊記 その3 沖縄の伝統工芸、芭蕉布の魅力に触れる特別プログラムを体験

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「非日常」をテーマに、各施設それぞれが独自のホスピタリティでゲストを迎える「星のや」。そのホスピタリティのひとつが、ゲストが参加する多彩なプログラムです。土地の文化や伝統をベースにして作り込まれた各プログラムは、「星のや」の新たな魅力となっています。

 

 



「星のや沖縄」宿泊記の第3回では、国の重要無形文化財・喜如嘉(きじょか)の芭蕉布の美しさと品格に触れる特別プログラム「涼風を装う芭蕉布サロン」と、その開発に携わった「星のや沖縄」のスタッフにフォーカスしていきます。




「星のや沖縄」宿泊記 その1 太陽と海と自然に触れる「星のや沖縄」の魅力はこちらをクリック

「星のや沖縄」宿泊記 その2 2泊3日「うとぅいむち滞在」で琉球文化に触れるはこちらをクリック


「星のや沖縄」で体験する、芭蕉布の魅力に触れる特別プログラム







沖縄の風土と歴史が育んだ、いわば沖縄の伝統工芸の象徴ともいえる芭蕉布。沖縄本島北部の大宜味村(おおぎみそん) 喜如嘉(きじょか)へ足を運び、こうした芭蕉布の工房を訪れ、すべて手作りで行われる製作の現場を見学し、作り手から直接話を聞くことができる特別プログラムが、「星のや沖縄」に誕生しました。



「涼風を装う芭蕉布サロン」とネーミングされたこのプログラムでは、工房見学だけでなく、芭蕉布を仕立てた羽織を実際にまとう涼やかな着心地体験や、芭蕉布の衣裳を身に着けた踊り手による、琉球古典舞踊を鑑賞するなど、充実の内容で構成されています。




糸芭蕉が生い茂る、大宜味村喜如嘉の畑




2メートルから大きいものは3メートルを超えるくらいでしょうか。糸芭蕉が幅1メートルほどの小径の左右に連なって茂り、それが奥の方まで続いています。風に揺れる葉の先端は白く枯れ、幹の表面の一部は剥がれ落ちようとしています。初夏を思わせる光が振り注ぐ2月下旬、沖縄本島北部の大宜味村(おおぎみそん)喜如嘉(きじょか)では、糸芭蕉の収穫が最後の時期を迎えようとしていました。

 


芭蕉には、実芭蕉、花芭蕉、糸芭蕉の3種類があり、芭蕉布の素材となるのが糸芭蕉。ちなみに、実芭蕉に実るのがバナナ。また、芭蕉は木ではなく多年草に属し、幹のように見えるのは、実は一枚一枚の葉の根元が重なってできた茎で、植物学的には「偽茎」と呼ばれる。



糸芭蕉の収穫、それは文字通り「糸」にする繊維の収穫で、その繊維を繋いだ糸を織ってできあがるのが芭蕉布です。薄く張りがあり、さらりとりした肌触りで、高温多湿の南国にはなくてはならない風通しのよい生地は、琉球王朝時代には王族が身に着けるだけでなく、中国や日本への最上の貢ぎ物として重宝されてきました。



古くから喜如嘉の女性たちが担ってきた芭蕉布は、第二次世界大戦前後の混乱期に一時期衰退したものの見事に復興を遂げ、「喜如嘉の芭蕉布」として1974(昭和49)年に国の重要無形文化財に指定されました。また復興に向けて中心となって尽力した平良敏子さんも、2000(平成12)年に人間国宝に認定されました。





風通しがよく、薄く張りがある芭蕉布は「トンボの羽」とも称され、琉球王朝時代は王族の夏の装いにも用いられていた。現在では夏のお洒落着として、着物愛好家にとっての垂涎の一着となっている。









4年の歳月をかけて、芭蕉布プログラムを構築




喜如嘉に同行してくださったのは、このプログラム開発の中心となった「星のや沖縄」の松原未來さんです。

「沖縄を代表する工芸のひとつである芭蕉布を、なんとか『星のや沖縄』のプログラムに取り入れたい。そう思って、喜如嘉を訪れたのが4年前のことです。その頃は、人間国宝の平良敏子さんもご存命でしたが、プログラムの内容に関しては主に、義娘の美恵子さんとご相談させていただきました」




「人々の生活から生まれた、沖縄の暮らしに根付いた布であること。すべての工程が手作りであり、糸芭蕉を栽培することから作業が始まること。芭蕉布がそうした布であることをゲストの方々が実感し、しかも博物館に展示されている美術品としてではなく、実際にまとい、その素晴らしさを体感していただく。そのためにはどうすればよいかをいろいろ考えました」



「涼風を装う芭蕉布サロン」をはじめ、さまざまなプログラムを開発してきた松原未來さん。「星のや沖縄」の庭園には、糸芭蕉や実芭蕉をはじめとする亜熱帯の植物が生い茂る。プログラム参加者は、まずは「芭蕉布インビテーション」として、施設到着後にこの庭をスタッフの案内のもとで巡り、植物としての芭蕉の特性などの基礎知識を得る。(写真は「星のや沖縄」の庭園にて)



松原さん自身も芭蕉布の歴史や作業手順を勉強するために、「星のや沖縄」から車で2時間弱かかる喜如嘉まで何度も足を運びました。松原さんの熱意に打たれ、平良美恵子さんも次第にいろいろなアドバイスを授けてくれるようになったそうです。




「繊維と繊維を繋いで糸にする『苧績み(うーうみ)』と呼ばれる作業や、その糸を用いて織る作業に適した時期は、湿度の高い5月から6月です。作業に携わる方々にとって一番適した時期に、ゲストにその作業を見ていただきたい、という事からプログラムの期間を3月から6月までとしました」



「見学できる工程は、その日の作業内容によって異なってきます。工房見学というと普通は『織り』の部分を注目しがちですが、芭蕉布の場合はその前の段階で幾つもの手作業があり、それがとても大切であることをわかっていただけたら、と思います」



松原未來さんは2020年の開業時から、スタッフとして「星のや沖縄」のさまざまな業務に携わってきた。現在ではプログラム開発を主に行う一方で、支配人として施設全体を統括する役割も担う。



「星のや沖縄」から車で2時間弱。喜如嘉は海沿いの静かな村


「芭蕉布会館」には、芭蕉布を織るのに用いる道具や、財布やバッグなど芭蕉布を素材とする小物も展示販売されている。

このプログラムでは、まず喜如嘉に設けられた「芭蕉布会館」へ向かいます。館内に展示されている芭蕉布制作に用いる道具や、作業現場を記録した映像などを観て、芭蕉布の概要を把握した後は、平良敏子さんが設立した「芭蕉布織物工房」を特別に見学。




工房には数台の高機(たかはた)が並び、そのうちの幾つかでは織り手が作業を行っていました。筬(おさ)を打ち込む手織り機独特の音が、リズミカルに響いてきます。少しづつ出来上がってくる芭蕉布の美しさに見とれていると、「芭蕉織物工房」の平良美恵子さんから声がかかりました。

 

「畑へ行きましょう。芭蕉布を知るには、まず畑を見ることから始まります」


芭蕉布作りは畑仕事から。「織り」はすべての作業の1割にも満たない



平良さんの案内で、糸芭蕉の畑に分け入ります。平良さん自ら行う「苧倒し(うーとーし)」と「苧剥ぎ(うーはぎ)」の作業を、近くから拝見します。糸芭蕉を切り倒し、根元から皮を剥いでいきます。皮は一番外側から芯の部分まで4つに分けられ、着物の生地になるのは3番目の一番上質な部分だそうです。切り倒した糸芭蕉から滲み出た樹液で平良さんの指先が赤く染まっています。作業の合間に平良さんが語ってくれました。



切り倒した糸芭蕉の皮を剥ぐ「苧剥ぎ(うーはぎ)」を行う平良さん。一番外側の皮は、座布団やテーブルクロスなどに使われる。(見学できる内容は、プログラムの実施時期や工房で行われている作業によって、その都度異なります)



「布を織るのは当り前の作業です。それよりも、原材料をすべてこの喜如嘉周辺でまかなっている、ということが大切なのです。糸芭蕉を3年かけて育て、そこから繊維を採り、『績む(うむ)』と呼ばれる作業で糸にして、縒りを掛けて丈夫にした糸を染め、その前後にも数多くの作業を経て、ようやく『織り』に到達します。『芭蕉布作りは畑仕事から』と言われていますが、まさにその通りで、『織り』は全体の1割にも満たないパートです」



糸をねじり合わせて強くする「撚り掛け(よりかけ)」に使う糸車の横に座る平良さん。手にしているのは、菅串に手作業で繭状に巻かれた、緯糸(よこいと)用の地糸。



糸芭蕉の畑に油かすや牛糞などの堆肥を撒いたり、「葉落とし」と呼ばれる剪定のような作業を行ったりと、良質な繊維を採るためには、日ごろの手入れがとても重要。その一方で、1本の糸芭蕉から採れる上質な繊維は約5グラム、1反の布を織るにはおよそ1キログラム、つまり200本の糸芭蕉が必要となるそうです。こうした気が遠くなるような作業を、喜如嘉の女性たちは連綿と続けてきました。



「工房では、糸芭蕉の繊維が糸となり、その糸が芭蕉布になっていくすべての行程を見ることができます。現在、綿糸や絹糸などの、大半の糸の原材料は海外産で、それを輸入して糸に加工し、織元はその糸を仕入れて工場で織っています。それとは正反対の、しかもモーターを一切使わない織物の原点の姿が工房には残っています」




高機が並ぶ工房内。畑仕事から織りまで、すべての作業にスタッフ全員が関わり、力を合わせて芭蕉布を作りあげていく。


「星のや沖縄」に戻り、羽織に仕立てた芭蕉布をまとう



工房で黙々と作業を進める女性たちの姿を目の当たりにし、頭が下がる思いを抱き『星のや沖縄』に戻ります。板張りの道場に、芭蕉布を仕立てた羽織が運ばれてきました。驚くほど薄いのに張りがあり、「トンボの羽」と称されてきたことに納得。福木染ならではの品格を感じさせる黄色は、陽の光を受けて黄金色にも見えます。




「御田無(ウンチャナシ)」と呼ばれる羽織の一種をまとう。先ほど目の当たりにした地道な作業が、こんな軽い布になったかと思うと、感動もひとしお。(©Hoshino Resort)




「喜如嘉の工房での地道な作業の積み重ねが、こうした素晴しい布を生み出します。およそ2時間の短い時間での体験ですが、地道な作業を目の当たりにしたことで、その素晴らしさをより実感していただけるのではないでしょうか」

プログラムの開発にあたった松原さんはそう語ります。


展覧会で展示されるほと貴重な芭蕉布の衣裳をまとった踊り手による、琉球古典舞踊を見学。美しい舞と三線の音色に酔いしれる。(©Hoshino Resort)




琉球文化にリスペクトを払い、それを現代に昇華して新たなプログラムを考案


「芭蕉布だけでなく、染織でいえば紅型や、読谷村(よみやんそん)のやきものなど、沖縄にはさまざまな伝統工芸が脈々と続いています。紅型ややきものを題材としたプログラムは、すでにいくつか実施してきましたが、これからも新たなプログラムを創り続けようと考えています。たとえば、沖縄には琉球王朝時代から続く重陽の節句の行事があります。家族の健康と長寿を願うその行事をベースにして、新たなプログラムを組み立てることができれば、と考えています」



幸いにも、沖縄には伝統工芸以外に、数多くの文化や風習が根付いています。そうした文化や風習にリスペクトを払いつつ、そのエッセンスを現代に昇華していくことができれば、と思います」



沖縄には石塁や土塁で囲まれた「グスク」と呼ばれる史跡が点在しています。「グスク」の石塁を模した「グスクウォール」に囲まれた「星のや沖縄」のテーマは「グスクの居舘」。かつて「グスク」内で、さまざまな琉球文化が花開いたように、「グスクの居館」では、琉球文化を現代に昇華させた多彩なプログラムが生まれ、それが新たな非日常をもたらしています。




西の空を茜色に染めながら太陽が沈んでいく。一年中24時間利用可能なインフィニティプールで遊ぶゲストも、しばし時を忘れて、美しい夕陽を見つめている。




◆星のや沖縄「涼風を装う芭蕉布サロン」

 

・開催日       2025年3月1日~6月30日

・料金        1名 265,000円(税・サービス料込)*宿泊料別

・含まれるもの    芭蕉布インビテーション、芭蕉布会館や工房の見学、琉球古典舞踊の鑑賞、ンチャナシ試着体験

・予約方法      公式サイトにて2週間前まで受付

・定員        6名(2名から実施)

・対象        星のや沖縄宿泊者

・備考        見学できる作業内容は、実施日によって異なります。

 

 




「星のや沖縄」宿泊記 その1 太陽と海と自然に触れる「星のや沖縄」の魅力はこちらをクリック

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◆沖縄ラグジュアリーの最高峰 「星のや沖縄」とは

 

沖縄に残る数少ない自然海岸沿い約1㎞にわたって、低層階の客室棟で構成される「星のや沖縄」。全4タイプ全100室の部屋のうち、最上級スイートは4室、ドッグ対応可能の部屋も1室用意。

 

広大な敷地内には、フロント機能のほかにショップやライブラリー、ラウンジを備えた「集いの舘」、スパ施設、琉球空手を習う道場など、さまざまな施設が機能的にレイアウトされています。

 

最大級の海辺カフェとして、宿泊客以外も利用できる「バンタカフェ by 星野リゾート」や、ステーキやシーフード、ハンバーガーなどのメニューが豊富な「オールグリル」も、人気を博しています。

徒歩10分のところには、村営の「ニライビーチ」があります。自然の海で泳ぐのも、プールとは異なる楽しさです。。



text by Sakurako Miyao

photography by Azusa Todoroki

関連リンク

星のや沖縄 公式サイト

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日本一の荒茶生産地鹿児島で、海外を見据えた挑戦を続ける「池田製茶」と「鹿児島堀口製茶」

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鹿児島の「宝」を巡る旅

2025.4.4

日本一の荒茶生産地鹿児島で、海外を見据えた挑戦を続ける「池田製茶」と「鹿児島堀口製茶」

美しい緑が続く、南薩地方の茶畑。背後に聳える美しい稜線の山は、薩摩富士とも呼ばれる開聞岳。

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豊かな自然と、そこで暮らす人々の知恵が結びついたとき、その土地にはさまざまな「宝」が生まれる。鹿児島県の各地で生まれ、光り輝く数々の「宝」。それらは今や、世界が注目する存在になりつつある。

 

「南の宝箱 鹿児島」を巡る旅。今回は荒茶生産量で2024年度に日本一となった鹿児島県で、とりわけ注目を集める2つの製茶舗、「池田製茶」と「鹿児島堀口製茶」を訪ねた。また、クラフトビールのひとつとして試みた「抹茶ビール」が好評な、鹿児島市内のバーを紹介する。



2024年度、鹿児島県が荒茶生産量でついに日本一を達成

 

 

2025年2月、嬉しいニュースが鹿児島県に飛び込んできた。2024年度の荒茶の生産量で、ついに鹿児島県が静岡県を抜いて全国一位になったと、農林水産省が発表したのだ。荒茶とは、茶畑で摘んだ茶葉を加工したもので、いわばお茶の一次加工品。







荒茶の生産量が日本一となったことは、鹿児島県が日本一の茶処となったことを物語っている、と言っても過言ではない。また、世界的な抹茶ブームが示すように、日本産の、とりわけ鹿児島産のお茶が世界で広まりつつある。今回訪ねた「池田製茶」と「鹿児島堀口製茶」は、荒茶生産量日本一と鹿児島産のお茶の世界進出の両方に、大きな枠割を果たしている製茶舗といえるだろう。



池田製茶
「茶師十段」の称号を持つ、茶葉の目利きが仕上げる極上の茶




「池田製茶」の池田研太さんが茶葉のテイスティングを行っている。テーブルは、煎茶や碾茶(てんちゃ)など、さまざまな種類の茶葉が用意されている。慣れた手つきでテイスティングを進めながら、池田さんは語る。

「茶葉の優劣を決めるポイントは形状、色沢、香気、水色、滋味の5つです。同じ煎茶でも、浅蒸しか深蒸しかでまったく味わいは違います。また、茶葉そのものも、同じ種類であっても県内の生産地によって味は変わってきます。それを見極めてこそ、品質の高いお茶が出来上がります」


テイスティングを行う池田さん。JR九州が運行するクルーズトレイン「ななつ星」車内でも茶室を担当。スイートのゲストは池田さんが淹れる、極上の茶を味わうことができる。











池田さんが丁寧に淹れた3種類の茶は、確かに香り、色、味すべてが違い、それぞれが特徴を持っていた。日本茶の世界の奥深さが垣間見えた瞬間だった。

池田さんは、「池田製茶」の社長のほか、茶師十段の肩書を持つ。茶師十段とは、「全国茶審査技術競技大会」の結果をもとに授与される、茶審査鑑定技術における最高位の称号で、この制度が開始されてからのおよそ70年の歴史のなかで、若干名しか取得者が出現していない、極めて取得が難易な称号である。


中央の皿に入っているのが、高級抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)。しっとりとした柔らかな茶葉は、一番茶ならではの風合い。


テイスティングの際には、100度近い湯を注ぐことが基本とのこと。茶葉の違いで、水色も大きく異なるのが、一目瞭然。




目利き、ブレンド、焙煎。おいしさを決める3つプロセスに関わるのが「茶師」



「池田製茶」は自前の茶畑を持たず、鹿児島県各地の生産者から茶葉を目利きして仕入れ、ブレンド、焙煎まで手掛ける製茶舗だ。「目利き」に始まり、茶師十段の池田さんの卓抜の技による「ブレンド」と、旨みを最大限に引き出す「焙煎」を自社工場で行うことによって、さまざまな味わいの茶を生み出している。




「どの産地でどのように栽培されたかを確かめながら品質を見分け、それぞれを絶妙の配分でブレンドしていくことも大切ですが、焙煎もとても重要な工程です。焙煎の程度の差で、アミノ酸、カテキン、カフェインそれぞれの引き立ち方がまったく変わってきます。それが、味や香り、水色などに大きく関わってきます」

 


「このように、仕入れ、ブレンド、焙煎の3つのプロセスで、それぞれ細心の注意を払わないと、よいお茶はできません。『茶師』として茶葉に磨きをかけ、おいしいお茶に仕上げる。それが私たちの仕事です」





「池田製茶」は、海外における抹茶のニーズの高まりに対応すべく、抹茶専用工場も建設。現在では、煎茶工場と抹茶工場のふたつを持つ、鹿児島では唯一の製茶舗となった。抹茶工場では、一般向けの抹茶は巨大な粉砕機が用いられるが、茶道で使われる最高級の抹茶は、石臼を用いて丁寧に挽かれる。



1台の石臼が挽くことができる高級抹茶は、1時間でわずか40グラム。この数字が、抹茶がいかに貴重なものかを物語る。



茶葉を焙煎する香りに包まれて育った幼少時代


「池田製茶」は、鹿児島市の中心地である天文館で1948年から製茶舗を営んでいた。池田さんで三代目にあたる。

「天文館で祖父が開いた製茶舗は、自宅も兼ねていましたから、幼いころから茶葉を焙煎する香りに包まれていました。茶に誇りを持って日々働いている祖父の姿を見て育ち、自分も迷うことなく茶師の道に進みました」



天文館の店舗を大幅リニューアルすると同時に、新ブランド立上げ




2021年、池田さんは「池田製茶」の天文館店舗を大幅リニューアルし、同時に「池田選茶堂」という新たなブランドを立ち上げた。モダンな趣の店内には、池田さんが丹精込めて作り上げた数々のお茶が、洗練されたパッケージとともに、美しくディスプレイされている。


暖簾に描かれたシンボルマークは、その昔、鹿児島の地でオリジナルブレンドティを楽しんでいたであろう異人の姿を空想してイラスト化。



池田さんのスぺシャリテともいえる「知覧 華」はじめ、「玉露」「浅蒸」「深蒸」などから「玄米茶」まで、多種多彩な茶が並ぶ。また、店舗の奥には瀟洒なカウンターが設けられ、そこでは、月毎に茶葉を変えた水出し茶の試飲をすることもできる。


初代から引き継いだ香りをベースに、配合比や火入れ加減など試行錯誤し辿り着いた「知覧 華」は、「池田選茶堂」のフラッグシップ的存在。


店舗奥のカウンターでは、月替わりに茶葉を変えた水出し茶を試飲することができる。一枚板のカウンターはバーのような趣。




「IKEDA」ブランドを広めるために、イタリアにも会社を設立




「茶舗というと、大きな茶箱がずらりと並んだ昔ながらの店構えが普通ですが、新ブランドを立ち上げた際には、ロゴマークなども一新し、店舗もセレクトショツプとカフェが合体したような雰囲気にしました。また、世界的な抹茶需要の増大に対応するために、県内初の抹茶専用工場を建て、2024年にはイタリアに会社を設立しました。今後はヨーロッパで『IKEDA』ブランドを広めていきたいと考えています」



プライベートではトライアスロンにも出場する池田さん。前を向き、泳ぎ、走り続けるトライアスロンレースと同様、池田さんは絶えず前だけを向いている。







池田選茶堂

鹿児島県鹿児島市千日町3-11

Tel:099-226-3381

営業時間:10時~18時

定休日:日曜・祝日


鹿児島堀口製茶
約300ヘクタール。国内では最大規模の茶畑を運営



鹿児島湾の東側に位置し、南北に細長く伸びる大隅半島。豊かな自然に恵まれ、本土最南端にあたる佐多岬で知られるこの半島には、起伏が無く広大な、農業に格好の土地が広がる。「鹿児島堀口製茶」は、この大隅半島を中心に自社と契約農家を含めると約300ヘクタール、東京ドーム64個分に相当する、国内では最大級の規模の茶畑を運営している。


広大な茶畑で効率的な農業を進めるため、「鹿児島堀口製茶」では機械化、省力化が進んでいる。(©鹿児島堀口製茶)



3代目社長が推進する、流通やマーケティングまで視野に入れた「スマート農業」




大規模な茶畑での効率的な農業を行うために、「鹿児島堀口製茶」では茶摘み機や除草機械などの自動化を進める一方で、先端技術を取り入れて生産のみならず流通や販売、マーケティングなども視野に入れた、次世代型農業「スマートIPM農法」を推進している。その先頭となっているのが、3代目社長の堀口大輔さんだ。

 

「『伊藤園』での経験が、大きな糧になっています」と堀口さん。工場の目に前には、広大な茶畑が広がる。堀口さんは、「鹿児島堀口製茶」が生産した製品の販売を担う「和香園」の社長という肩書も併せ持つ。




堀口さんは、東京の大学を卒業後、大手茶製品メーカーの「伊藤園」に勤めた後、2010年に鹿児島へ戻り、家業の「鹿児島堀口製茶」の業務に加わった。「鹿児島堀口製茶」では化学農薬だけにたよらない茶生産を確立し、機械<wbr />化による省力化を推進していたが、堀口さんが着手したのは、<wbr />更なる品質の向上と新たなブランド開発だった。

 




海外マーケットを見据え、新商品を開発



「1948年に創業した『鹿児島堀口製茶』が手掛けてきた商品は、それまでも一定の評価をいただいていました。しかし海外マーケットを見据えたとき、このままではいけないと思い、『健康・簡便性・寛ぎ』という新たな価値を付加した新ブランド、『TEAET(ティーエット)』を誕生させました。『TEA』と『DIET』を組み合わせた造語です。パッケージデザインもお洒落にしたところ、アンテナショップなどで好評をいただき、新たな需要の掘り起こしとなりました」



「TEAET」のラインナップには、手軽にお茶を楽しむことができるようにと、パウダーやティーバッグも加わった。パッケージも、従来のお茶の概念を超えた斬新さ。(©鹿児島堀口製茶)



新ブランド「カクホリ」で、30年前に祖父と父が挑戦していた「和紅茶」に再び挑む




「TEAET」に続いて発表したのが「カクホリ」ブランドだった。ロゴマークは、「堀口」の漢字をデザイン化して新たに前面に押し出し、海外マ―ケットも意識した訴求力のあるパッケージデザインとなった。品質にもこだわり、深蒸し煎茶を基軸として、ほうじ茶や烏龍茶、紅茶まで8種類のラインアップが整えられた。





とりわけ注目を集めたのが、和紅茶と称される「カクホリ紅茶べにふうき」だった。

「じつは、30年ほど前に、祖父と父が『ウーロン紅茶』を手掛けていました。とても美味しいお茶でしたが、時代が早すぎたのでしょうか、いつの間にか商品のラインナップから無くなっていました。紅茶に関しても、昔から紅茶を製造する技術は会社として持っていましたが、世界を見据え、日本で製造している紅茶の味とは一線を画す特徴ある商品を目指し、製造技術をさらに進化させて作ったのが『カクホリ紅茶べにふうき』です」


用いられている「べにふうき」は、紅茶や烏龍茶専用の茶葉として品種改良されたもので、国内ではおもに鹿児島が生産の中心となっている。



イギリスの老舗百貨店「フォートナム&メイソン」で販売開始




満を持して発売した「カクホリ紅茶べにふうき」はヨーロッパ、とくに紅茶の本場であるイギリスで高い評価を受け、「ティ―アカデミー」が主催し、「世界最高峰のお茶コンクール」ともいわれる 「THE LEAFIES」で金賞を受賞した。



日本国内でも「日本茶アワード」で2022年から3年連続でプラチナ賞を獲得するなど、高い評価を得た。

とりわけ、「THE LEAFIES」での3年連続受賞を機に、2025年1月からロンドンの英国王室御用達百貨店「フォートナム&メイソン」での取り扱いが始まるという、快挙を成し遂げた。

 

 



和紅茶はインドやスリランカ産の紅茶と比べると渋みや苦みがそれほどなく、まろやかとされているが、「カクホリ紅茶べにふうき」は適度な重みや渋みが、紅茶ファンから高い評価を得ている。ティーカップから甘やかな花の香りが微かに立ち上り、口に含むとほのかにマスカットの風味が広がる。


海外で高い評価を得たのは「カクホリ紅茶べにふうき」だけではない。2025年3月には、米国 「Global Tea Championship 2025」にて、「カクホリ深蒸し煎茶 おくみどり」が1カテゴリー、「緑茶伝説 極」が2カテゴリーと、計3カテゴリーで最優秀賞を受賞した。


標高の高い高原地帯の環境を人工的に作り出し、茶葉を広げて萎れさせる独自の製法で、ダージリンのような色味や香りを出すことに成功。そこに「べにふうき」の独特の風味が加わり、まろやかなフレーバーが生みだされた。


和紅茶に注力する一方で、緑茶の新たな楽しみ方も広める



「国産の紅茶は今後大きな可能性を秘め、海外からも注目を集めています。その一方で、昔ながらの急須で入れた緑茶の消費量は残念ながら年々減っています。それを食い止めるためにも、製茶会社として単に茶を造るだけでなく、お茶のおいしさや楽しみ方を提案する場をもっと多くの方に提供していかなければならないと思います」

 

堀口さんは熱く語る。



工場に併設されたレストラン「茶音の蔵」で、お茶の新たな楽しみを体験する



お茶のおいしさを楽しむ場のひとつが、「茶音の蔵」だ。「鹿児島堀口製茶」の茶工場に隣接したレストランでは、お茶と和の融合をコンセプトに、茶園のお茶と旬の食材を用いたランチコースを味わうことができる。ジャズが流れる空間で、コースの最後を締める薫り高い抹茶をいただいた時、日本の食文化における「お茶」の大切さを改めて感じた。


「茶音の蔵」の食事は、「至れりコース」(税別2,600円)と「尽くせりコース」(税別3,600円)の2つのコース。

食事の締めくくりは、デザートの抹茶ムースと、一服のお薄。抹茶をふんだんに用いたムースは、製茶工場直営のレストランならではの香りと味わい。



©鹿児島堀口製茶

茶音の蔵

鹿児島県志布志市有明町原田1203-7

Tel:0120ー464-300

営業時間:11時30分~15時

定休日:月曜日・第1,第3火曜日(月曜祝祭日の場合は翌日休み)

 

和香園(原田本店)

鹿児島県志布志市有明町原田1203-7

Tel:0120ー050-424

営業時間:8時~17時

定休日:年中無休(元日のみ休み)

 

 

 



鹿児島市内のバーで、抹茶を用いた新たなテイストのビールを味わう


茶の湯だけでなく、今やさまざまな食の分野で使われているのが抹茶。鹿児島市内には、「池田選茶堂」の抹茶を用いたクラフトビールを手掛けているバーがある。その名も「抹茶ビール」。ビールの泡とともに立ち上がる抹茶の香りを、ぜひ味わいたい。



天文館に店を構えるクラフトビールを中心としたバー。ビール醸造タンクが置かれた店内で、新鮮なクラフトビールをいただくことができる。抹茶ビールは「流麗」とネーミングされ、人気メニューのひとつ。ワインやウイスキーの品揃も充実。
MOONRISE brewery Tenmonkan
鹿児島市樋之口町10-7
Tel: 099-248-7839
営業時間:17時〜23時(料理L.O.22時 飲物L.O.22時30分)
定休日:日曜日(祝前日は営業。翌月曜が振替休日。)
MOONRISE brewery Tenmonkan のInstagramはこちらをクリック





































































































































Text by Masao Sakurai(office clover)
Photography by Azusa Todoroki(Bowpluskyoto)

関連リンク

池田製茶
池田選茶堂
鹿児島堀口製茶
茶音の蔵
和香園

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相模湾の眺め、美食、温泉……「ひらまつ」のもてなしのすべてがここに。「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」 女将・荒井眞由美

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相模湾の眺め、美食、温泉……「ひらまつ」のもてなしのすべてがここに。「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」 女将・荒井眞由美
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2025.3.31

相模湾の眺め、美食、温泉……「ひらまつ」のもてなしのすべてがここに。「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」 女将・荒井眞由美

玄関で出迎える荒井女将。正面に飾られたのは書家・井上有一の作品。他にホアン・ミロや陶芸品のコレクションも見事だ。

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「ザ・リョカンコレクション」に加盟する旅館の女将や支配人を紹介する連載「旅館の矜持」。今回は「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」の女将・荒井眞由美さんをご紹介します。

 

 

「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」は、相模湾を一望する高台につつましやかに佇む瀟洒な宿です。自らを、〝ヨーロッパの旅館″と呼んでいます。全6軒あるHIRAMATSU HOTELSのなかで2番目にできました。熱海は多くの文豪や財界人が時を過ごした文化の匂いが感じられる温泉街ですが、宿の風情はこの土地により一層の興を添えています。宿のコンセプトである「滞在するレストラン」は、いまや確実に認知されてきています。スタート時点から先頭に立ってここを率いてきた、女将の荒井眞由美さんに話を伺いました。


唯一無二の相模湾の眺望




「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」のオープンは2016年で、開業してから9年が経ちます。私がここで女将を務めてから、同じ月日が流れたことになります。

 

 

この宿について誇らしく思うことが二つあります。

朝焼けをバックに施設の外観を遠望する。高台に位置することが一目でわかる。大きな水盤と数寄屋造りの母屋が見事。



一つは現代の名工と謳われた木下孝一棟梁の手による数寄屋造りの母屋です。漆黒の屋根瓦から障子の貼り方一つにいたるまで、細部に目を凝らせば凝らすほど素晴らしい。あまり使うことはありませんが、お茶室はプロの方が見ても敬嘆なさるようです。壁の漆喰塗に現れた侘び寂びの世界には、思わずため息が出ます。





二つ目は、目線が水平線とちょうど同じ高さになる相模湾の眺望。快晴の日には、初島、大島はもちろん、三浦半島や房総半島までを一望できます。この景色に心癒されるお客様はとても多いのです。ですから、景色に向かって、「本当にいつも、ありがとう」と言っています(笑)。

ダイニング脇のテラスにて。食前のアペリティフ、食後のディジェスティフをとりながらここで過ごすのもすこぶる快適だ。



「親戚の家」に泊まりに来た感覚



黙っていてもこうした恩恵の元にある宿ですけれども、そこに魂を入れるのは私たちスタッフです。「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」の最大の特徴は、ゲストの皆様に、どこか懐かしく、和んでいただけることだと思っています。それが端的に感じられるのはリピーターの多さですね。



私が思い描いている理想像は、宿を「親戚の家のように」思っていただくことなのです。家族とまで言うのはおこがましいですから、「親戚」ぐらいの表現に留めておきますが。まるで親しい人の住まいを再訪するときのように、わざわざお土産を手にされて来て下さるお客様が多いこともあるので、ある程度は叶えられているのかも知れません。だとすれば、女将冥利に尽きますね。

2つある特別室の内の「松の間」、遠くに初島が見える。座卓での夕食・朝食を選ぶことも可能だ。

 

 

「松の間」のテラスに設えられた露天風呂。お風呂につかりながら水平線までの大パノラマを見渡せるのは唯一無二だろう。


全13室で、すべての客室がオーシャンビューだ(写真は「1F コーナースイート」)。いつでも名湯を楽しむことができるし、ソファでくつろぐのもいい。


くつろいでフランス料理のフルコースを


この宿の中心となるのは、温泉はもちろんですが、フランス料理のディナーです。料理長の猪野圭介、クリエイティブディレクターの鈴木健太郎、ふたりのシェフが、地元食材をつかって創りあげます。猪野は伝統的なフランス料理、鈴木はモダンスタイルのフランス料理を得意としています。



相模灘と近隣の畑の恵み、そして全国から旬の素材が届く。ひらまつ各店で研鑽を重ねたふたりのシェフが、極上のフランス料理に仕上げてくれる。


熱海という土地は、魚介類に恵まれているだけではなく、美味しい野菜がたくさん採れるのです。シェフは漁港や畑に通い、地域との関係性を深める良い機会になっています。料理は、土地の利を活かした魚介と野菜を盛り込み、日本全国から取り寄せた旬の素材も組み込んだフルコースです。

 



夕食時のダイニングから見える、暮色に染まった空と水盤上の篝火は幻想的ですらある。リゾート感が最高潮を迎える刻だ。

湯上りの寛いだ装いでそのままダイニングにいらっしゃる方もいらして、ご自宅のようなリラックスした気分でフランス料理のフルコースをたのしめることも魅力です。当宿のコンセプトは「滞在するレストラン」ですから、食の場面で十二分にリラックスしていただけることが私どもの喜びですね。




「宿の顔は総支配人じゃなくて女将」



HIRAMATSU HOTELSは、賢島(三重)、熱海(静岡)、仙石原(神奈川)、宜野座(沖縄)、京都、軽井沢 御代田(長野)の順番で出来ました。そもそも私どもは、レストラン発祥のホテルですが、レストランが宿を作ってしまうのは珍しいんじゃないでしょうか。


さらに珍しいのは、開業当初、未経験の分野であるのに、ホテル経験者を一人も入れなかったことです。ひらまつでレストランやブライダルに携わっていたメンバーだけで、旅館事業を始めました。

 

 

いま振り返っても驚きを隠せませんが、それが当時のひらまつらしさなのです。レストランのひらまつらしさを出すためには、それが大切だというのが創業者の考え方でした。


私が女将になったいきさつは簡単です。創業者に「この宿の顔は女将だよ。だから、女将をやってくれ」と言われたからです。創業者はフランスのオーベルジュをイメージしていたと思いますが、宿というものには顔がないとダメだと気付いたんでしょうね。私に声がかかったのは、完成するたった2カ月前のことでした。



どうして創業者が私を指名したかと言いますと、これも簡単です。場所が東京から近い熱海だから、おそらく著名人がたくさんいらっしゃるし、お客様の要求のハードルが高いことが容易に予測できたわけです。私はブライダルで様々なお客様に接していて、経験を積んでいたので、臨機応変に対処できると思われたのでしょう。




実際に来て下さるお客様は、どなたでもご存じのような文化人や著名人、外国の著名人がとても多いですね。





ホテル業はゼロからのスタート



女将業はゼロからのスタートでしたが、ホテルの開業自体もゼロからです。ひらまつで培ってきたレストランとブライダルのノウハウがあるだけで、宿泊業に関してはまったくの手探りです。レストランとホテルの間で大きく違うのは、滞在時間です。そこが最大の課題でしたね。




実際に開業してみると、最初はお客様からたくさんのご指摘がありました。困難なことばかりで、落ち着くまでには1年半ぐらいかかったかしら。悩み多き日々でしたが今日まで続けられたので、頑張ったね!と自分をほめています。

 


「松の間」の縁側にて。「開業から困難なことばかりで、落ち着くまでには1年半ぐらいかかったかしら」


「ひらまつイズム」と建築の継承




「ザ・リョカンコレクション」に加盟している他の施設の多くは、歴史も伝統も文化も確固たるところばかりでしょう? 重要なテーマとして、前代や前々代あるいはもっと以前からの「継承」が常にありますよね。




そういう意味では、当ホテルが継承したのは、レストランやブライダルで培った接客の文化であり、とにかく美味しいものを味わっていただくという文化です。ひと言にすると、「ひらまつイズム」ということになるのでしょう。

 

 

 

さきほど親戚の家に来たような気持ちと言いました。考えてみれば、この数寄屋造りの建築は以前、ある会社経営者の別荘兼ゲストハウスだったんですね。その方は奥様と一緒に、細部に至るまで趣味の良い贅を尽くされたのです。



人が住んでいた温もりがそこかしこに残っているのもそこに理由があると思います。だからこそ、いま泊まりに来られるお客様もそれを感じて、和まれるのではないでしょうか。

 

 

 

日本家屋が持つ温もりは、「梅の間」と「松の間」の2つの特別室にお泊りいただくのが一番です。とは言え、エントランスやダイニングやテラスなどのパブリックスペースでも、十分に堪能できます。



障子一つ取っても、難しい技術で貼ってある箇所は、京都の職人さんのところでやってもらっています。そういう意味で、この数寄屋造りの建築を維持していくことも大事な「継承」の一つと言えます。





アパレル業界からブライダル業界へ




そもそもの身の上話をしますと、私はひらまつに来る前は、アパレル業界で働いていました。でも、私の頭の一角をずっと占めていたのはブライダル業界でした。そんなときに、ひらまつがレストランウエディングを始めることになったのですね。いまからちょうど29年前の1996年のことです。



その頃のブライダルの主流は、まだまだホテルや結婚式場の時代でした。ですから、ひらまつが着手しようとしたことは、時代の一歩先、二歩先を行っていました。ウエディングにおけるコーディネーターというのは――当社ではコンシエルジュと呼んでいますが――お客様の要望を一から十まで伺って結婚式を作り上げることです。




この時もウエディングの経験者を外部から採用せずに始めました。レストランでお付き合いのあるお花屋さんや、お客様が持ち込まれたドレスショップなど、一緒にウエディングをつくりあげていくパートナーとなる契約先を徐々に増やしていきました。



こうしてウエディングに携わって20年間が経ったところで、私はホテルをゼロからやることになったわけです。

ブライダル コンシェルジュとして活躍していたころのポートレート。



「ひらまつアカデミー」の立ち上げ




出発点からしますと、現在というのはまさに隔世の感がありますね。

 

このホテルに来られる方が重要視しているポイントは様々です。アクティビティが好きな方はほぼいらっしゃいません。黙って海を見ることが好きな方、美味しい食事のために来てくださる方、温泉に入って静かな海の音だけを聞きたい方、スタッフとお喋りするのを楽しみにされている方などいろいろです。





迎える私どもは、最適な距離を取りながら、お客様に寄り添う存在でありたい。そして、基本的には、「美味しいものを食べて、ゆっくり温泉につかることがこのホテルのいいところなんだ」と思ってもらえたら、また来て下さると思っています。


事前にご要望があれば、出来る限りお応えしたい。客室が13室しかない、フェイス・ツー・フェイスのホテルだからこそ、それが可能だと思っています。


実は、最近、「ひらまつアカデミー」というものを立ち上げたばかりなのですね。これは後進に「ひらまつイズム」を伝承していく取り組みです。

 

 

 

例えば、ひらまつが考える「おもてなし」や「真のラグジュアリー」とは何かの教育です。そこにはリーデルやベルナルドや江戸切子がどういうものかなど、さまざまな雑学的知識も含まれます。いわゆる “雑学”ってとても大事で、それをきっかけにして、お客様と会話ができますから。私も教える側の一員として、文字にはなっていない経験を伝えていければいいなと思っています。





























































































































荒井眞由美 Mayumi Arai

1967年、東京都生まれ。アパレル勤務を経て、1996年、(株)ひらまつ入社。レストランウエディングの黎明期より、ブライダルコーディネーターとして活躍。後、ブライダル事業の統括責任者。2016年「THE HIRAMATSU HOTELS RESORTS 熱海」オープンとともに女将に就任、現在に至る。



構成/執筆:石橋俊澄  Toshizumi Ishibashi

 

「クレア・トラベラー」「クレア」の元編集長。現在、フリーのエディター兼ライターであり、Premium Japan編集部コントリビューティングエディターとして活動している。

photo by Toshiyuki Furuya


関連リンク

THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海の公式サイト
THE RYOKAN COLLECTION 公式サイト

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日本人にとって大切なお米は、神と人を結ぶお供え物でもある

 

日本人にとって、お米は大切な主食。伊勢の神宮の祭祀も、稲作に関するものが実はほとんどという。そもそも稲作は、縄文時代後期に日本に伝来したとされている。以来、お米は稲魂(いなだま)という神霊が宿る食べ物と信仰され、神々へお供えされるとともに自身もいただき、それによって神様とつながり、力が授かると考えられてきた。数ある食べ物のなかで、なぜお米が日本人の主食となり、古来、神宮の祭祀の中心に据えられてきたのか。
今回は、日本人とお米、そして、神宮の祭祀について紹介しよう。







『日本書紀』に行き着く日本人とお米の関わり

 

日本人とお米の関わりの起源を辿っていくと、『日本書紀』に行き着く。この連載の第1回で紹介した天孫降臨、つまり、天照大御神の孫にあたる瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、大御神から三種の神器(じんぎ)を託されてこの地上世界に降り立ったとき、もう1つ託されたものがあった。それが、神々の住む高天原(たかまのはら)の神聖な田で稔った稲穂。
この稲穂を基に、大御神は地上世界で稲を育てるよう、瓊瓊杵尊に授けたという。さらに、『日本書紀』の別の段では、大御神が、お米をはじめとする五穀、つまり豆や麦、粟、きびを地上世界の人々が食べて生きるべきものと位置づけたと伝えている。







「稲(いね)」の語源は「生命(いのち)の根」。豊かな国づくりの源は稲作だった

 

 

この神話を後世に伝えるメッセージと捉えるならば、天照大御神の子孫にあたる歴代の天皇は、稲作を広め、それによって豊かな国づくりを目指したと解釈することもできるだろう。

ちなみに、稲の語源は「生命(<u>い</u>のち)の根(<u>ね</u>)」。古くはこの地上世界も、神代の伝えで「豊葦原(とよあしはら)の瑞穂の国」、つまり、「水に恵まれ、稲が立派に稔る国」と呼ばれていたという。





伊勢神宮の神様に供えるお米は「神宮神田」で育てられる。







ともあれ、お米は日本人の主食となり、人々は稲作を中心とした暮らしを営むようになった。天皇陛下も、皇居内の御田(みた)で自ら田植えと稲刈りを行い、毎年稲が稔ると、その初穂をまず天照大御神に、感謝の祈りとともに捧げている。

 

古来、神宮の祭祀が稲作の暦––––つまり、季節の巡りに合わせて田を耕し、籾種を蒔いて苗を育て、その苗を水田に移し植えた後、雨などの自然の力を借りながら稲穂を稔らせ、収穫する、という一連の作業––––に沿って行われてきたのは、ひとえに、大御神によって授けられた神聖な稲穂を毎年無事に収穫して、その御心に報い、ご神恩に感謝を捧げるためなのだ。







2月からはじまる五穀豊穣の祈り「祈年祭(きねんさい)」

 

 

では、神宮では、年間を通して、どのような稲作に関する祭祀が行われているのだろう。

起点となるのは、2月に行われる「祈年祭(きねんさい)」。「年ごいのまつり」とも呼ばれるこの祭祀は、内宮、外宮の両正宮だけでなく、125社すべてで約1週間かけて行われ、五穀豊穣が祈念される。ちなみに、稲は年ごとの周期で稔ることから、「年」とも呼ばれ、「年ごい」は稲を乞う、つまり、豊作を祈念する意味になるという。






2月17日に行われる祈年祭で、奉幣の儀を行うために御正宮へ向かう勅使と黒田清子祭主、そして神職たち。奉幣とは、神様に幣帛(へいはく=神様にお供えする神饌以外のものの総称)を捧げることで、伊勢の神宮では、祈年祭、神嘗祭(かんなめさい)新嘗祭(にいなめさい)のときに、天皇陛下が遣わされた勅使が幣帛をご奉納になる。





神嘗祭では、天皇陛下からの初穂とともに、伊勢地方の農家も、懸税(かけちから)と呼ばれる初穂の稲穂を御垣に懸ける。収穫した稲穂をなるべく早く大御神にお届けする真心の表れが、懸税という。

 





脈々と受け継がれてきた各地で行われる春の祭り。それは「予祝(よしゅく)」

 

 

2月は春の耕作始めにあたる時期。
宮中をはじめ、全国各地で豊作を祈る春祭りが行われ、なかには、牛とともに田を耕し、収穫するまでの一連の農作業を模した所作を伴う祭りもある。これは、あらかじめ期待する結果を模擬的に表現することによって、その通りの結果が得られるとする、いわゆる「予祝(よしゅく)」に基づいた風習で、先人たちの生きる知恵とも言うべき信仰が、祭りという型を通して、脈々と受け継がれている証でもある。








もっとも、神宮の「祈年祭」は、そんな春祭りとは一線を画し、静寂の中、厳かに粛々と進められる。祭祀の際は、神職が古体の文章で書かれた神様への言葉、つまり祝詞(のりと)を、微音というかすかな声で奏上。
現代語では、そのゆかしさ、典雅さは伝わらないが、あえて意訳すると、「人々が苦労して育てた稲が良く育ったならば、初穂をたくさん差し上げ、お酒もたっぷりお供えします」という部分に、予祝の要素を感じさせる。祝詞には、言葉そのものに霊力があり、声にして発すると、その通りのことが実現するという言霊信仰が秘められているのだ。






「神田下種祭(げしゅさい)」から「神田御田植初(おたうえはじめ)」へ
その年の稲の豊作を願い、お供え用の米作りをはじめる儀式が続く

 

その後、4月上旬になると、内宮から2,5kmほど離れた神宮神田(しんでん)において、忌種(ゆだね)と呼ばれる清浄な籾種を蒔く「神田下種祭(げしゅさい)」が、5月中旬には、育った苗を水田に移し植える「神田御田植初(おたうえはじめ)」が行われる。
この神田は、元を辿れば、倭姫命(やまとひめのみこと)が、天照大御神にお供えするお米をここで作るようにと定めたと伝わる場所で、大御神が伊勢の地に鎮座した当初から存在するという。
興味深いのは、「御田植初」が、「祭」より格下の「式」という扱いになっていること。これは、田植えが世に広まったのが、室町時代から桃山時代にかけてのことで、それ以前は、籾種を直接田に蒔く直播(じかまき)栽培だけだったことが関係しているという。




つまり、清浄な籾種を直接神田に蒔く「神田下種祭」は、早苗を水田に植える「神田御田植初」より歴史が古いということだ。内容も、たとえば籾種を播く神事の前に、神職などが神田正面の小高い忌鍬山(ゆくわやま)に登り、まず山の神に、農具である鍬を作るために必要な樫の木を1本いただく許しを乞い、それから伐り倒した木で実際に鍬の柄を作って、その木の根元と枝葉を山の神にお返しするという、自然を敬い、感謝を捧げる祈りの原点とも言うべき神事が、人目に触れないところで行われる。



神田下種祭では、神田を管理する作長(さくちょう)が、忌鍬山の樫の木で作った清浄な鍬で田を耕し、苗代を作る所作が行われる。このとき、神職により御田歌(みたうた)が歌われる。





神田御田植初では、太鼓、笛、ササラ、鼓による田楽(でんがく)の囃子に合わせて、保存会の若い男女が足並みを揃え、苗が1列ずつ植えられる。


神宮の神田で行われる神田下種祭で、祭場に向かう神職や参列者。



5月と8月の2回行われる「風日祈祭(かざひのみさい)」
農作物の成長に風雨の災害がないように祈念する

 

やがて、神田に青々とした苗が一斉に並び植えられると、内宮の別宮、風日祈宮(かざひのみのみや)で、「風日祈祭(かざひのみさい)」が行われる。稲の生育に最も大切な5月と8月に行われる、この2度の祭祀では、「雨甘く、風和(やわらか)に」、つまり、天候が順調で災害もなく、ほどよい雨と風がいただけるようにと祈願される。

 




古くは7月1日から8月31日までの2ヶ月間、毎日朝と夕に、風雨の災いなく豊作であるよう祈る祭祀が、この風日祈宮で行われていたという。
今でこそ品種改良が進み、日々当たり前のようにお米がいただけるようになったものの––––もっとも、昨年からそうもいかなくなってきたが––––、本来、自然の力に左右される農作物である稲が、これまで2000年以上も毎年収穫でき、多くの人々の食卓に並んできたことは、いかに奇跡の連続だったか、その重みを、かつての「2ヶ月間、毎日2回」という祭祀の数から感じずにはいられない。

 



内宮の別宮、風日祈宮で行われる風日祈祭。現在は5月14日と8月4日の2度行われ、5月のみ菅(すげ)で編んだ御笠と御蓑がお供えされる。笠と蓑は、かつて農作業の必需品で、ほどよい雨と風をいただくシンボルでもあるという。





収穫の秋、9月に実施される「抜穂祭(ぬいぼさい)」
お供えする御料米の初穂を抜き奉る儀式

 

こうして稲は収穫のときを迎え、9月初旬には、やはり神宮神田で「抜穂祭(ぬいぼさい)」が行われる。
抜穂とは、忌鎌(いみかま)と呼ばれる清浄な鎌で稲刈りをした後に、稲穂だけを1本1本抜き取るという古代の収穫法で、鋭利な鎌がない時代の名残と考えられている。
古式のままに麻苧(あさお)で束ねられた抜穂は、数日間、神田で自然乾燥された後、辛櫃(からひつ=神饌など祭祀に必要な品々を入れて運ぶ檜の箱)に納められ、内宮は、御正殿と同じ神明造(しんめいづくり)で建てられている御稲御倉(みしねのみくら)へ、外宮は、日々神饌を調理する、いわば神様の台所である忌火屋殿(いみびやでん)で保管される。




抜穂祭を行うため、神田に向かう神職と奉仕員。









最も重要な祭祀「神嘗祭(かんなめさい)」
収穫された新穀を最初に天照大御神に捧げて感謝をする

 

そして10月、いよいよ神嘗祭(かんなめさい)が行われる。
神宮で最も重要、かつ最大の祭祀とされる神嘗祭は、天皇陛下自らが刈り入れされた初穂をはじめ、全国各地の農家から、その年に獲れた新穀を天照大御神に献じ、感謝を捧げる祭祀。大御神から授かった稲穂を今年も無事に稔らせ、その御心に報いることができた感謝とともに祈られるのは、皇室の安泰と、人々が平和で豊かで、平穏な暮らしが送れるようにという願い。神宮では創建以来、さまざまな祭祀を行って天照大御神に感謝を捧げ、それとともに五穀豊穣と国家の繁栄、人々の幸せを祈り続けてきたのである。




春に豊作を祈り、秋は収穫に感謝する

 

思えば日本では、古来新穀をいただくことで、神々や天皇陛下、さらに一般人に至るまで新しい力が授かると信じられてきた。

 

だからこそ、何よりもまず神嘗祭で天照大御神に初穂を捧げ、次いで天皇陛下が、宮中で天神地祇(てんじんちぎ)、つまり、天上世界と地上世界、それぞれに住む神々に新穀を供え、ともに召し上がるという新嘗祭(「にいなめさい」神宮でもこの日に合わせて新嘗祭が行われる)を行って、最後に村々で秋祭りが行われ、人々がいただくという流れになっていた。昔は新嘗祭が終わるまで、人々が新穀を食べることを控えた背景には、そんなお米への信仰が広く浸透していたからなのだろう。






御稲御倉。内宮の御正宮から、別宮の荒祭宮(あらまつりのみや)へ向かう途中にある。






皇室のご安泰、国民の幸福に日々祈りが捧げられている

 

神饌でも、お米は水や塩とともに中心的な存在だ。
大きな祭祀はもちろん、毎日朝と夕の2度、内宮と外宮の御祭神にお食事を差し上げる「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」でも、前夜から斎館に籠り心身を清めた神職が、火鑽具(ひきりぐ)で火を鑽り出し、その忌火(いみび)と呼ばれる清浄な火と、神々の住む高天原の水と和合したと伝わる外宮の上御井(かみのみい)神社の井戸から汲み出した神聖な水とでお米を蒸し、御飯(おんいい)と呼ばれる「おこわ」にしてお供えされるという。

 

1粒の籾種から2000粒、3000粒のお米を稔らせる稲は、考えれば考えるほど稀有な食べ物。日頃忘れていたお米のありがたみを、神宮の祭祀を通して気づかされた。









毎日朝と夕の2度、外宮の御正殿の裏にある御饌殿(みけでん)で行われる「日別朝夕大御饌祭」に奉仕する神職たち。内宮と外宮の御祭神にお食事を奉るこの祭祀では、忌火屋殿で神饌が調理された後辛櫃に納められ、御塩で清められる。その後、禰宜が発する警蹕(けいひつ)という御先払いの低い声とともに御饌殿に運ばれる。








Photograph by Akihiko Horiuchi
Text by Misa Horiuchi

伊勢神宮

皇大神宮(内宮)
三重県伊勢市宇治館町1

豊受大神宮(外宮)
三重県伊勢市豊川町279

文・堀内みさ

文筆家

クラシック音楽の取材でヨーロッパに行った際、日本についていろいろ質問され、<wbr />ほとんど答えられなかった体験が発端となり、日本の音楽、文化、祈りの姿などの取材を開始。<wbr />今年で16年目に突入。著書に『おとなの奈良 心を澄ます旅』『おとなの奈良 絶景を旅する』(ともに淡交社)『カムイの世界』(新潮社)など。

 

写真・堀内昭彦

写真家
現在、神宮を中心に日本の祈りをテーマに撮影。写真集「アイヌの祈り」(求龍堂)「ブラームス音楽の森へ」(世界文化社)等がある。バッハとエバンス、そして聖なる山をこよなく愛する写真家でもある。

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「バンヤンツリー・東山 京都」喧騒を離れた、京都のサンクチュアリ

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「バンヤンツリー・東山 京都」喧騒を離れた、京都のサンクチュアリ
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「バンヤンツリー・東山 京都」喧騒を離れた、京都のサンクチュアリ

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清水寺と高台寺の間に位置する霊山(りょうぜん)に、世界有数のリゾート&ホテルブランド「バンヤンツリー・東山 京都」が2024年8月に誕生した。52室のラグジュアリーな客室と人気のバンヤンツリー・スパ、そして2つの個性的なダイニングを備えたバンヤンツリー・東山 京都には、ここにしかない体験と時間が約束されている。




世界的に憧れのリゾートホテルと人気が高いバンヤンツリー

 

 

バンヤンツリーのはじまりは、1984年へ遡る。バンヤンツリー創業者がタイ・プーケットのバンタオ湾にある550エーカーにおよぶ錫鉱山の跡地を取得し、汚染された土地を浄化するために7,000本を超える樹木を植樹して、酸性化した土壌を10年掛けて改善。






1994年、バンヤンツリーグループのフラッグシップ リゾートとなる「バンヤンツリー・プーケット」をはじめとする、アジア初の統合リゾートである「ラグーナ・プーケット」が誕生する。ラグーナ・プーケットは海辺の大きなラグーンを中心に、現在9つの高級リゾートホテルやヴィラが建ち並び、その近くにはゴルフ場やレストランが点在するプーケット随一の高級リゾートを形成。現在もさらなる開発が続いている。

 

また他にも、世界的なリゾートブランドの象徴として、世界の景勝地や歴史的な聖地、また美しいビーチやリゾート島などに次々とオープンさせており、地域活性・環境保護・ローカルコミュニティへの還元など、サステナブルな開発を行っている。





人気観光地「京都」につくられた、日本の伝統美に酔いしれる滞在

 

 

 

では、バンヤンツリーグループが京都でどのような世界観を作り出したのか、やはり興味が湧いてくる。

 

急な坂道をのぼっていくと京都市街を一望できる高台にたどり着く。そこに現れたのは、日本の伝統技術によってつくられた美しい木造の正門。喧騒を離れた静寂の空間と特別な時間の入り口である。





祇園の観光名所まで徒歩圏でありながら、喧騒から離れた静寂に包まれている。





ホテルの入り口にある天然木の門。






バンヤンツリーが描く日本の伝統美として掲げられたコンセプトは「幽玄」だと言う。幽玄とは、深遠な神秘を表す言葉であり、「風姿花伝」や「花鏡」といった世阿弥が残した能楽書に度々使われ、能と深く結びついた概念でもある。
そのコンセプトを象徴するように、ホテル敷地内には約12mの高低差を活かした3つの庭と竹林が広がり、中には「隈研吾建築都市設計事務所」がデザインした能舞台「The Noh Stage」がある。









ホテル敷地の中央にある能舞台「The Noh Stage」。





ホテルロビー。



木組みだけの構造体であるこの能舞台は、周囲の竹林、そして空と溶け合い、独特な建築美を持つ。水盤に浮かび建つその姿は、まるで時空を超えた空間のようであり、人間界と自然界の境界のようにも見える。

 

 

東山の霊山エリアといえば、敷地の北には大谷祖廟、南には鳥辺野とよばれた場所があり、古くから現世と来世を隔てる結界のような場所とされている。現在もこのエリアには寺院や神社が多く存在し、街中の賑わいとは異なり、神聖な静けさを保っている。

 

 




日本の美意識とリラクゼーションを追求するバンヤンツリーの感性の融合

 

 

次は客室を見てみよう。
ホテルのコンセプトである「幽玄」を踏まえ、能舞台にちなみ能の伝書のひとつ「風姿花伝」の中から「秘すれば花」という一節を客室のテーマにも掲げている。大きなヒバの木のバスタブや畳があったり、金箔のアクセントが使われていたり、日本の伝統的な技法が施されている。





「セレニティ・ダブル」。




「ONSENリトリート」のダブル洗面化粧台。





「グランドONSENリトリート」。





「天然温泉」の露天風呂。





ここにはかつて京都では珍しく温泉の源泉を有する老舗宿「ホテルりょうぜん」があったことから、天然温泉を引いており、客室の一部「ONSEN」ルームには天然温泉が引かれている。またゲストのみが使用できる大浴場「天然温泉」も完備。内湯に加えて露天風呂も楽しめる。






シングルルーム4室、ダブルルーム2室を備えた「バンヤンツリー・スパ」。





食に関しても興味津々である。シグネチャーダイニング「りょうぜん」では、地元の食材で作る会席料理、和食割烹料理を提供。京都の清らかな軟水に合う5年熟成の利尻昆布からとったコクのある出汁を堪能したり、京野菜や京都ならではの調味料を使ったり、ここでしか味わえない五感に響くヘルシーな食体験が待っている。

 

 

また、20席しかない隠れ家的なバー「BAR RYOZEN」では、県外に流通しない希少な日本酒を含む30種類以上の京都の地酒やプレミアム日本酒のほか、RYOZEN抹茶ジントニックやMirinブリーズなど、ローカル食材を使ったカクテルなど、独創的な味わいが楽しめる。






朝食・昼食・夕食がいただける「りょうぜん」。





美しい日本の美意識が表現された料理。


バンヤンツリー・東山 京都では、宿泊ゲスト向けに日本の文化体験のアレンジも行っている。能面師の工房を訪ねたり、非公開の香道体験をしたり、旅の醍醐味でもあるプレミアムな体験も叶えてくれる。

 

「京都」の街中の喧騒から離れて、バンヤンツリー・東山 京都が作り出す空間や時間に遭遇すると、古都・京都の本当の魅力を静かに感じることができるはずだ。

 

Text by Yuko Taniguchi




バンヤンツリー・東山 京都
京都府京都市東山区清閑寺霊山町7番地

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バンヤンツリー・東山 京都 公式サイト

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