人気記事
About&Contact
Experiences
Spotlight
2026クリスマスケーキ 編集部が食べて選んだおすすめ
2026.10.2
【2026年クリスマスケーキ】編集部が実食して選んだ、本当におすすめしたい逸品14
レンヌ 80,000円/直径32×高さ54cm /限定 5個(パレスホテル東京)
大きなチョコレートの帽子を外すと、白銀の世界に佇むトナカイをイメージした高さ 54cm の存在感あるケーキが現れる。クリスマス限定のプレミアムなショートケーキ「スペリュール」はクリスマスパーティーにぴったりの存在感。
今年も、ホテルやパティスリーから趣向を凝らしたクリスマスケーキが出揃った。
王道のショートケーキから、ショコラや和栗を主役にしたもの、意外な素材の組み合わせで驚かせるもの、そして思わず歓声が上がるほど美しい造形のスペシャリテまで。その選択肢は年々豊かになり、「今年はどれを選ぼう」と迷う時間もまた、クリスマスの楽しみのひとつである。
では、本当に選ぶならどのケーキなのか。
Premium Japan編集部では、2026年のクリスマスケーキを実際に試食。味わいはもちろん、素材の組み合わせ、香り、食感、そしてテーブルに登場したときの高揚感まで含めて、「今年、大切な人と味わいたい」と感じたものを選んだ。
ひと口目から驚きがあるもの。食べ進めるほど緻密な味の設計に気づかされるもの。王道だからこそ素材のよさが際立つもの。そして、そのホテルやブランドの美意識まで一台のケーキに凝縮されているもの。
プレスリリースを眺めるだけではわからない、実際に食べたからこそ薦めたい。Premium Japan編集部が選んだ、2026年のクリスマスを特別な時間にしてくれるケーキを紹介する。
- ・ オークラ東京
3つの産地の和栗を重ねた、日本のクリスマス - ・ ウェスティンホテル東京
チェリーの酸味とキルシュが誘う、大人のフォレノアール - ・ ホテルニューオータニ
36粒の博多あまおう。王道だからこそ、贅を極める - ・ ジャヌ東京
“冬の森”を、香りと味わいで描くブッシュ・ド・ノエル - ・ パレスホテル東京
米粉ってこんなにおいしい。軽やかなチョコレートとサクサク食感の新鮮な驚き - ・ フェアモント東京
濃厚なバニラに弾ける酸味。フィンガーライムとの意外な出合い - ・ グランド ハイアット 東京
世界で評価された味を、クリスマスのショコラへ - ・ 帝国ホテル 東京
クリスマスツリーを、サントノレで表現 - ・ 1 Hotel Tokyo
カカオを丸ごと味わう、自然へのまなざしを映したショコラ - ・ 銀座・和光
時計塔を持ち上げると、もうひとつのクリスマスが現れる
オークラ東京
3つの産地の和栗を重ねた、日本のクリスマス
虎ノ門に佇むオークラ東京。日本の伝統美を受け継ぐ意匠と現代的なラグジュアリーが共存する空間には、時代を超えて愛されてきたホテルならではの品格が漂う。
2026年のクリスマスには、シェフパティシエ・青森昌之氏が手掛ける2種類の新作が登場。なかでも編集部が選んだのが、「和栗のモンブラン ~Éclat de Noël(エクラ ド ノエル)~」である。
和栗のモンブラン ~Éclat de Noël(エクラ ド ノエル)~
20,000円/直径12cm/6名様
主役となるのは、産地の異なる3種の和栗。
表面には和三盆を合わせた京都府産丹波栗のペーストを一つひとつ手絞りし、内側には茨城県産栗を刻み込んだ甘さ控えめの生クリーム。そして土台には熊本県産「利平栗」を丸ごと忍ばせている。
さらに、シナノキはちみつのクレームブリュレ、カステラ、奈良県産の大鉄砲きな粉を使ったメレンゲを重ね、栗の甘みだけでは終わらない香ばしさと食感の奥行きを生み出している。
編集部評:
一般的なモンブランのイメージとは明らかに異なる。緻密に計算された素材の層によって、口に運ぶたびに異なる味と食感が現れるのが面白い。和栗の魅力を存分に味わせながら、端正な洋菓子としてまとめ上げたバランスも見事。栗好きにこそ食してほしい絶品な一台である。
もうひとつの新作
フォレ・ノワール ~Retrouvailles(リトヴァイユ)~
10,000円/直径15cm/6名様用
知る人ぞ知るオークラ東京の逸品「フォレ・ノワール」が、エレガントなクリスマスケーキとして登場。濃厚なくちどけのビスキュイショコラと、国産小麦を使用したしっとりとしたスポンジに、ラズベリージャムや甘さを抑えた軽やかな生クリームを重ね、オレンジリキュールとチェリーブランデーに漬け込んだ芳醇なチェリーを忍ばせている。さらに、薄く伸ばしたチョコレートを花びらのように一枚ずつ丁寧に成形し、周囲にあしらうことで、繊細で華やかな表情に。味わいだけでなく、視覚的にも魅了する一台である。
編集部評:
オークラの歴史に刻まれたフォレ・ノワールの進化版。デザインも味わいも全てをシェフの感性でアレンジしており、見た目の美しさ、その洗練された味わいに2度驚かされる。ケーキに飾られた美しいフリルのチョコレートは口溶け優しく、ケーキ自体も甘さは控えめ。チョコレートも味わいの中にチェリーの酸味が口の中で爽やかに広がり、軽く完食できるケーキである。
予約・受け取り
予約開始:2026年10月1日(木)
予約締切:受け取り日の5日前まで
受け取り期間:12月21日(月)~25日(金)
予約:オーキッド スイーツ&デリ 03-3505-6072
電話予約受付:10:00~18:00
受け取り:12:00~19:00 プレステージタワー7階 宴会場「チェルシー」/19:00~20:00 プレステージタワー5階「オーキッド スイーツ&デリ」
ウェスティンホテル東京
チェリーの酸味とキルシュが誘う、大人のフォレノアール
恵比寿ガーデンプレイスに位置するウェスティンホテル東京。ヨーロピアンでありながら華やかな館内は、ホリデーシーズンになるといっそう輝きを増す。料理からスイーツまで洗練された感性に包まれ、迷ったときに選びたくなる一軒である。
2026年、編集部が選んだのは、そんなホテルの空気感にもよく似合う大人のショコラである。
編集部おすすめ
チョコレートケーキ“フォレノアール”
18,000円/直径21cm×高さ8cm/限定20台
※アルコール使用
キルシュを効かせたグリオットチェリーのコンポートとババロアをチョコレートスポンジでサンドし、フィヤンティーヌで軽やかな食感をプラス。全体をチョコレートムースで包み、枝葉やチェリーを模したチョコレートを飾っている。
編集部評:
軽やかな甘さとチェリーの酸味のバランスが絶妙。濃厚なチョコレートに芳醇なキルシュが重なりながらも重たさを感じさせず、ついつい食べ進めてしまう。クラシカルなデザインも美しく、食後にシャンパーニュやワインとゆっくり楽しみたい、大人の心を満たすチョコレートケーキである。
予約・受け取り
予約期間:2026年10月1日(木)~12月10日(木)※最終日は18:00まで
受け取り期間:12月18日(金)~25日(金)11:00~20:00
受け取り場所:宴会場「楠」
問い合わせ:ウェスティンホテル東京 レストラン予約 03-5423-7865(10:00~20:00)
原則としてオンライン予約・事前決済。
ホテルニューオータニ
36粒の博多あまおう。王道だからこそ、贅を極める
美しい日本庭園に囲まれた紀尾井町の老舗、ホテルニューオータニ。
ニューオータニのスイーツといえば、やはり外せないのが「スーパーシリーズ」ではないだろうか。「一度は食べてみたい」と思っている人も少なくないはず。同じショートケーキでも、「スーパー」「エクストラ」で使う食材は異なるが、いずれも厳選した素材を惜しみなく使い、クリーム、スポンジ、フルーツの調和を徹底して追求している。まさに王道を極めたショートケーキである。
編集部おすすめ
新エクストラスーパーあまおうショートケーキ
23,760円/直径18cm×高さ9cm/6~8名様用
使用する博多あまおうは、実に36粒。
スポンジには「玄米卵」を使用した生地と、ホテルオリジナルの雑穀「Jシリアル」を使った生地という2種類を重ね、九州大牟田産の軽やかな生クリームを合わせている。
イチゴ、生クリーム、スポンジ。ボリュームはあるのに、軽やかに平らげてしまう。そのおいしさは、素材への徹底したこだわりと研究がなせる技だ。
編集部評:
「やっぱり間違いない」と思わず選んでしまう、ショートケーキの最高峰だ。36粒ものあまおうを使った圧倒的なボリューム感がありながら、口にすると意外なほど軽やか。普段いただくには少し贅沢だからこそ、クリスマスには家族や大切な人と味わいたい。そんな気持ちにさせる王道の一台である。
クリスマスシーズンにもうひとつ。「スーパーモンブラン」
クリスマスケーキではないものの、この季節のホテルニューオータニでもうひとつ味わってほしいのが、パン&ケーキ「パティスリーSATSUKI」の秋冬のスペシャリテ「スーパーモンブラン」である。
スーパーモンブラン
3,780円(テイクアウト)
販売期間:2026年9月1日(火)~2027年1月中旬頃予定
「和栗本来のおいしさを愉しんでほしい」という、第5代シェフパティシエ・中島眞介氏(現ニューオータニホテルズ総料理長)の想いから誕生し、歴代のシェフパティシエによって進化を重ねてきた。
2026年は、第7代シェフパティシエ・森山雄大氏が、和栗の豊かな香りと繊細な甘みをさらに引き出した一品へと昇華。使用する和栗は、その時季に最もおいしい産地・品種を吟味し、9月には兵庫県産「銀寄(ぎんよせ)」を使用する。
イタリア産マロングラッセを練り込んだアーモンドタルトに、和三盆バニラもち、エルダーフラワーの焼きメレンゲ、ガナッシュモンテを重ね、濃厚なモンブランクリームで仕上げる。隠し味の青ヶ島産「ひんぎゃの塩」が甘みを引き締める。
編集部評:
濃厚な栗だけではなく、もちっとした和三盆バニラもち、サクサクとしたメレンゲ、香ばしいタルトと、食べ進めるたびに食感と香りが変化する。これまた贅沢感満載のモンブラン。ひとつのモンブランのなかに、これほど多彩な味わいを重ねながら、最後はきちんと「栗のおいしさ」に戻ってくるところが秀逸。クリスマスから年末年始にかけて、自分へのご褒美に選びたい。
クリスマスケーキ予約・受け取り〈東京〉
予約期間:2026年10月1日(木)~12月22日(火)※受け取り希望日の3日前まで
受け取り期間:12月20日(日)~25日(金)11:00~21:00
店舗:パン&ケーキ「パティスリーSATSUKI」
問い合わせ:03-3221-7252(11:00~20:00)
ホテルニューオータニ幕張、ホテルニューオータニ大阪でも販売・受取が可能です。
ジャヌ東京
“冬の森”を、香りと味わいで描くブッシュ・ド・ノエル
麻布台ヒルズに位置するジャヌ東京は、人と人とのつながりや遊び心、ソーシャルウェルネスを重視するラグジュアリーライフスタイルホテル。洗練と上質が宿るジャヌのクリスマスには、ここならではの贅沢さと大人のムードをまとったケーキが並ぶ。2026年のテーマは、自然と都市が調和する麻布台ヒルズの環境と呼応する「森」である。
編集部おすすめ
ブッシュ・ド・ノエル
8,800円/15cm
ベルガモットとライムの爽やかな酸味にアールグレークリームを重ね、さらにオーク樽のチップで燻製したチョコレートムースで包み込むというユニークな構成。土台にはヘーゼルナッツのビスキュイとクランチを合わせている。
木肌を思わせる表面には、森に生きる蛇の模様やクリスマスローズをチョコレートで表現。味わいだけでなく、ジャヌ東京らしい自然観、シンプルながら洗練されたデザインも心惹かれる一台である。
編集部評:
スモーキーな香り、アールグレーの余韻、クランチの食感、柑橘とチョコレートの味わい。そのすべてが緻密に計算され、見事に調和している。甘い、酸っぱい、香ばしいという単純な言葉だけでは表現しきれない複雑さがあり、大人の味わいという言葉がよく似合う。滑らかな口当たり、豊かな香りが五感に優しく、大切な人とゆっくりと語らいながらいただきたい、贅を極めたケーキである。
予約・受け取り
予約開始:2026年10月1日(木)10:00
締切:受け取り日の7日前まで
受け取り期間:12月19日(土)~25日(金)11:00~20:00
予約:オンラインにて受付
パレスホテル東京
米粉ってこんなにおいしい。軽やかなチョコレートとサクサク食感の新鮮な驚き
丸の内1-1-1、皇居外苑を望むパレスホテル東京。豊富なラインナップを誇り、「クリスマスケーキはこれ」と毎年楽しみにする定番を持つ人も多いという。一方で、新作にもアイデアがあふれ、毎年目が離せない。
今回、編集部が注目したのは、新作の「米粉のガトーショコラ」。小麦粉や卵を使用せず、米粉100%で仕立てたチョコレートケーキである。
編集部おすすめ
米粉のガトーショコラ
8,000円(税込)/直径15cm×高さ10cm/限定100個
小麦粉や卵を使わず、米粉100%で作り上げたガトーショコラ。トンカ豆を混ぜ込んだ濃厚なチョコレートムースにヴァニラムースを重ね、芳醇なチョコレートのコクの中に華やかな香りを添えている。濃厚さがありながらも口当たりは軽やか。サクサクとした食感もアクセントとなり、ひと口ごとに異なる表情を楽しませてくれる。アレルギー対応スイーツとして、毎年恒例の米粉のブッシュド ノエルが、今年は新たな形となって登場した。
編集部評:
まず驚いたのが、チョコレートの軽やかな口当たり。しっかりとしたコクがありながら重たさを感じさせず、サクサクとした食感とのコントラストも新鮮で、食べていて楽しい。トンカ豆の華やかな香りとヴァニラのまろやかさも重なり、味わいに奥行きを与えている。そして何より印象に残ったのが、米粉で作られていることを意識させない完成度の高さ。「米粉のケーキって、こんなにおいしいんだ」と、その魅力をあらためて教えてくれるような逸品である。小麦粉や卵を使わないという選択肢を取り入れながら、おいしさにも妥協しない。クリスマスケーキの新たな可能性を感じさせる一台だ。
※小麦・卵は使用していないが、同じキッチン内で小麦・卵を使用した商品を製造している。
予約・受け取り
予約期間:2026年10月1日(木)~受取日の7日前まで
受け取り期間:2026年12月19日(土)~25日(金)
受け取り場所:パレスホテル東京 B1F ペストリーショップ「スイーツ&デリ」(店頭受け取りのみ)
営業時間:10:30~19:00
お問い合わせ:03-3211-5320(予約専用ダイヤル)または下記オンラインショップにて予約可能
予約:パレスホテル東京 オンラインショップ
フェアモント東京
濃厚なバニラに弾ける酸味。フィンガーライムとの意外な出合い
東京ベイエリアを望むフェアモント東京。開業後2度目となる2026年のクリスマスケーキコレクションは、「Timeless Celebration~受け継がれる、祝福のひと時~」をテーマに、3種類の新作ケーキをすべてホワイトで統一。白が持つ凛とした美しさが印象的である。昨年のクリスマスケーキが好評を博しただけに、今年のラインアップにもおのずと期待が高まる。
「クリスマス ショートケーキ」「クリスマス ホワイト ログ」「バニラ & キャビアライム クリスマスケーキ」と、見た目は白で統一しながら、その味わいは三者三様。
実際に食べ比べた編集部の印象に強く残ったのが、九州産のピンクフィンガーライムを使った「バニラ & キャビアライム クリスマスケーキ」である。
編集部おすすめ
バニラ & キャビアライム クリスマスケーキ
8,500円(税込)/直径15cm×高さ6.5cm
濃厚なバニラとマスカルポーネのクリームに、九州産のピンクフィンガーライムを合わせた、リッチでありながら爽やかな一台。
フィンガーライムが口の中でプチプチと弾けるたびに鮮やかな酸味が広がり、バニラの芳醇な甘みを引き立てる。
ボトムには、ローストしたサンフラワーシードを練り込んだスポンジに、クランブル、パフライス、サンフラワークルトンを合わせ、香ばしさと多彩な食感をプラス。全体をホワイトチョコレートと艶やかなホワイトグレーズで包み、雪の結晶とオーナメントをあしらっている。
編集部評:
何より印象的だったのが、ピンクフィンガーライムの風味と独特の食感である。しっかりとした酸味のなかに、どこかスパイスを思わせる複雑なニュアンスがあり、濃厚なバニラとの相性が実にいい。さらに、ほんのり塩味を感じるボトムのサクサクとした食感がアクセントとなり、全体を軽やかにまとめている。リッチでありながら重たさを感じさせず、一切れをぺろりと食べ終え、もう少し食べたいと思ったほど。珍しい素材を使った意外性だけではなく、ケーキとしての完成度の高さが光る一台である。
予約・受け取り
予約期間:2026年10月1日(木)~12月13日(日)
受け取り期間:12月19日(土)~25日(金)11:00~20:00
受け取り場所:35階 ロビーラウンジ「Vue Mer(ビュメール)」
予約:フェアモント東京「クリスマスケーキ」予約ページ
グランド ハイアット 東京
世界で評価された味を、クリスマスのショコラへ
六本木ヒルズに位置するグランド ハイアット 東京。スイーツの人気は高く、クリスマスケーキは早々に完売することも。日常のペストリーも夕方にはショーケースの商品が少なくなるほど支持を集めている。その人気を支えるのが、世界の製菓大会で実績を重ねてきたパティシエたちの確かな技術である。
編集部おすすめ
ショコラ カフェ ノワール
12,000円/12cm/限定60台
2026年は、パティシエの世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」で2005年に受賞した「潮騒」が、クリスマスケーキとして登場する。
チョコレートとコーヒーのコク深いムースをベースに、ジャワペッパーの凛とした香り、ヘーゼルナッツの香ばしさと食感をアクセントにしている。
編集部評:
受賞ケーキと聞けば、絶対食べてみたい!と思うのは当然。香り豊かなムースは驚くほど軽やか。チョコレートとコーヒーの深いコクを感じながらも重たさはなく、ジャワペッパーの香りが味わいをきりりと引き締める。シャンパーニュはもちろん、赤ワインと合わせて食後にゆっくり楽しみたい、大人のための一台である。
予約・受け取り
予約期間:2026年10月1日(木)~12月22日(火)※受け取り希望日の3日前まで
電話・店頭予約:ホテル1階「フィオレンティーナ ペストリーブティック」03-4333-8713(9:00~20:00)
受け取り:12月1日(火)~18日(金)は同店、12月19日(土)~25日(金)はホテル1階ロビー特設カウンター。いずれも11:00~20:00。
帝国ホテル 東京
クリスマスツリーを、サントノレで表現
長い歴史のなかで日本のホテル文化を牽引してきた帝国ホテル 東京。受け継がれてきた技術と確かな味への信頼感から、長年、クリスマスケーキはここ!と決めている家も多いだろう。2026年のクリスマスにも伝統と革新、そして遊び心を感じさせるケーキが揃う。甲乙付け難いが、新鮮な味わいで選んだのが「サパン ドゥ ノエル」。
編集部おすすめ
サパン ドゥ ノエル
29,160円/直径18cm×高さ13cm/6~8名様用/限定20台
フランス語でモミの木を意味する「サパン」をモチーフにした、クリスマス限定のサントノレ。バターの風味豊かなブリオッシュ・フィユテ生地を3段に重ね、ピスタチオクリームとマスカルポーネガナッシュクリーム、中央には甘酸っぱいフランボワーズムースを。さらにカスタードクリーム入りのプティシューを飾り、クリスマスツリーのような姿に仕上げている。
編集部評:
軽やかなクリームやムースに、ブリオッシュ・フィユテとプティシューのサクサクとした食感が加わり、ひと口ごとの変化が楽しい。スポンジケーキとはまったく違う味わいに、ついつい手が伸びてしまう。さらに、テーブルに置かれた瞬間から聖夜が始まるような高揚感も、このケーキの魅力である。
予約・受け取り
予約期間:2026年9月24日(木)~受け取り希望日の5日前18:00まで
受け取り期間:12月18日(金)~25日(金)
販売:本館1階 ホテルショップ「ガルガンチュワ」
予約:店頭、クリスマス予約専用ダイヤル 03-3539-8026(11:00~18:00)、公式ホームページ(クレジットカード決済のみ)
1 Hotel Tokyo
カカオを丸ごと味わう、自然へのまなざしを映したショコラ
自然からインスピレーションを受け、サステナブルなデザインとラグジュアリーを融合する「1 Hotels」。その日本初進出となる1 Hotel Tokyoが、2026年に初めてのクリスマスを迎える。初のクリスマスケーキにも注目が集まり、ホテルのコンセプトを反映したケーキはいずれも奥深く、やさしい味わいに仕上がっている。
編集部が選んだのは、ブランドが大切にする自然との関係性を、カカオというひとつの果実を通して表現した一台である。
編集部おすすめ
ザ・カカオ
12,000円(税込)/11cm/
カカオ豆だけでなく、果肉のカカオパルプ、外皮のカカオハスク、カカオニブまでを余すことなく使用。なめらかなチョコレートムースやガナッシュを中心に、カカオニブを加えたビスキュイ、爽やかな酸味のカカオパルプのジュレ、カカオハスクの香りを移したブリュレなど、多彩な層でカカオの魅力を表現している。
カカオの収穫箱をモチーフにしたデザインも印象的。木箱を思わせるフォルムにカカオポッドや土を想起させる装飾を施し、生産地からホテルへと続く「カカオの旅」を描いている。
編集部評:
香り、酸味、苦味、甘味、食感と、ひと口ごとにカカオの多彩な表情が重なり、その奥深さを改めて感じさせてくれる。なかでも印象的なのは、カカオパルプやカカオハスクまで、おいしさを生み出す素材として生かしていること。サステナビリティを付加的な物語にせず、素材選びや製法そのものへと落とし込む。1 Hotel Tokyoの思想を、そのまま味わうようなクリスマスケーキである。
予約・受け取り
予約期間:2026年10月15日(木)10:00~12月21日(月)23:59
受け取り期間:2026年12月18日(金)~25日(金)
受け取り時間:12:00~20:00
受け取り場所:1 Hotel Tokyo 38階「ネイバーズカフェ」
予約方法:公式サイトにて予約
銀座・和光
時計塔を持ち上げると、もうひとつのクリスマスが現れる
最後はホテルを飛び出して、銀座へ。
銀座のシンボルであるセイコーハウスの時計塔。その隣に位置する和光アネックスでは、自家アトリエで職人たちが一つひとつ手作業でスイーツを生み出している。
2026年、その技術と遊び心を象徴するようなクリスマスケーキが誕生した。時計塔そのものをケーキにした「Noël de WAKO 2026」である。
編集部が選んだスペシャリテ
Noël de WAKO 2026
129,600円/限定15台 箱サイズ:縦30cm×横30cm×高さ40cm
両手で抱えるほどの大きさで、完成まで数日を要するという特別な一台。
フランスの伝統菓子「クロカンブッシュ」の発想を取り入れ、時計塔の外壁は香ばしいヌガティーヌ、柱はマンゴークリーム入りのエクレア、石垣や彫刻は3種類の味わいのシュークリームで表現。文字盤や背景のアラベスク模様まで、チョコレートで精緻に作り込まれている。
驚きは、それだけではない。
時計塔をそっと持ち上げると、その中から真っ白なクリスマスツリーが現れる。ツリーにはピスタチオとイチゴのクリームやムース、コンポートを重ね、カットすれば赤と緑のクリスマスカラーが鮮やかに姿を見せる。時計の針まで食べられるという徹底ぶりである。
編集部評:
昨年に引き続き、圧倒的な存在感と完成度の高さで、お披露目の日には大きな歓声が上がった。ずっと飾っておきたいビジュアルではあるが、そのパーツひとつの味も大変素晴らしく、つい手が伸びてしまうはずだ。中にあるケーキは、シンプルな見た目と違って奥深い味わいが楽しめる。パティシエたちの技と経験が成し得た、芸術品のような1台である。
編集部おすすめ
フレゼット
直径18cm(6号)10,800円 ※新サイズ
直径15cm(5号)8,100円
「Noël de WAKO 2026」が驚きと遊び心のスペシャリテなら、「フレゼット」は和光の確かな基本を味わわせてくれる王道のショートケーキである。
ふわふわの生クリーム、しっとり柔らかなスポンジ、そして、その時季に最も味わいのよい国産イチゴ。ブルーベリーやラズベリーでほどよい酸味を加え、スポンジにはレモンシロップを染み込ませて後味を軽やかに仕上げている。
自家ブレンドの生クリームも、ミルクの豊かな風味を生かしながら甘さは控えめ。イチゴの甘酸っぱさがきれいに際立つ。
編集部評:
印象に残ったのは、その軽やかさである。生クリームをたっぷり使ったショートケーキでありながら重さを感じさせず、大きめにカットしてもさらりと食べ進められる。「もう少し食べたい」と思わせるバランスが絶妙だ。
凝ったムースやショコラにも心惹かれるが、クリスマスにはやはりイチゴと生クリームのショートケーキが食べたい、という人も多いはず。そんな王道のおいしさを突き詰めたところに、和光らしい上品さを感じる。今年は新たに18cm(6号)サイズが加わったのもうれしい。
予約・受け取り
「Noël de WAKO 2026」
店頭予約:2026年10月15日(木)~12月15日(火)
オンライン予約:10月15日(木)11:00~12月15日(火)17:00
「フレゼット」ほかクリスマスケーキ
店頭予約:2026年10月15日(木)~12月18日(金)
オンライン予約:10月15日(木)11:00~12月18日(金)17:00
受け取り期間:2026年12月19日(土)~25日(金)
予約は受け取り希望日の3日前まで。店頭および和光オンラインブティックで受け付ける。
編集部が実際に食べて選んだからこそ、その答えは「いちばん豪華なケーキ」でも「いちばん高価なケーキ」でもなく、その夜にいちばん似合う一台こそが、とっておきのクリスマスケーキなのである。
2026年のクリスマスが皆様にとって素敵な時間になりますように。
※価格は資料記載の税込・テイクアウト価格を基本に掲載。商品は数量限定の場合があり、完売する可能性があります。
※予約・販売期間、受け取り方法などは変更される場合があるため、注文の際は各ホテル・店舗の最新情報を確認してください。
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 【2026年クリスマスケーキ】編集部が実食して選んだ、本当におすすめしたい逸品14 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
2026.9.24
日本酒の境界を越えて。白岩「IWA」がもたらした革新と独創性
富山・立山町に蔵を構える白岩は、ドン ペリニヨンの醸造最高責任者を28年務めたリシャール・ジョフロワさんが手がける日本酒ブランド「IWA」の拠点である。伝統的な酒造りに、複数の酒を組み合わせる「アッサンブラージュ」の発想を取り入れ、日本酒の新たな可能性を切り拓いている。 その日本文化への敬意と革新性、国際性が評価され、「PREMIUM JAPAN AWARD 2026」を受賞した。
日本酒業界に黒船あらわる
日本酒業界の黒船ともいわれる富山県の白岩。世界的なシャンパーニュ「ドン ペリニヨン」の醸造最高責任者を28年間にわたって務めたリシャール・ジョフロワさんが、7年前に始動した日本酒造りへの挑戦である。
1991年の初来日以来、毎年のように日本を訪れ日本の文化に親しんできたジョフロワさん。今でこそ旨みを口にしないシェフは皆無だが、フランス料理界ではその存在に懐疑的なシェフが少なくなかった90年代、日本の料理人とのコラボレーションを通じて旨みに言及したワイン醸造家の嚆矢(こうし)であり、その探究をつねに欠かさなかった。
そもそもシャンパーニュの醸造では、気泡を得る過程で生じる澱が瓶内熟成中にアミノ酸を生み出す。日本で旨みと出会う以前から、彼は旨みと密接に繋がっていたのだ。
そのジョフロワさんの興味をつねに惹きつけたのが日本酒だった。
フランスのシャンパーニュ地方ヴェルデュ村生まれのリシャール・ジョフロワさん。ワイン醸造を営む家系に生まれ、ワインが身近にある環境で育つ。医学を学んだ後、カリフォルニアの「ドメーヌ・シャンドン」でキャリアをスタートさせる。1990年に「ドン ペリニヨン」醸造最高責任者となり、28年間メゾンを牽引した。
赤ワインや白ワインの品質は、ブドウが育つ土地、すなわちテロワールの良し悪しが8割以上を握る。しかし、複雑な醸造工程を経て出来上がるシャンパーニュは、醸造家の技量がテロワールと同等に品質を左右する。
日本酒も原料となる米や仕込み水のテロワールは大切な要素のひとつだが、麹作りや酛(酒母)作りなどシャンパーニュ以上に工程が複雑で、優れた酒を造るには杜氏や蔵人の技量に負うところが大きい。変数が多いがゆえにさまざまな可能性を秘めており、シャンパーニュの醸造を極めた人物が第二の人生の目標として日本酒造りを選んだのは、ごく当然の成り行きといえよう。
世界的クリエーターたちとのコラボレーション
2018年をもってドン ペリニヨン醸造最高責任者の職を辞し、後任にすべてを託したジョフロワさんだが、日本酒造りの構想はその前から水面下で進められていた。プロジェクトの成功には日本でキーとなる人物の存在が不可欠と考え、まず連絡をとったのが世界的建築家の隈研吾さんだったという。
ふたりは15年来の交流があり、酒蔵を建てるなら設計は隈さんにと決めていたそうだが、このプロジェクトにおける隈さんの存在は単なる建築家にとどまらなかった。同じ醸造酒といってもワイン、シャンパーニュと日本酒とでは違いが大きすぎる。
そこで隈さんは水先案内人として、「満寿泉」で知られる枡田酒造の枡田隆一郎さんを紹介した。
酒蔵の場所が富山に決まったのもそうした経緯からだが、南に日本三霊山のひとつ立山が聳え、北には日本海が広がり、多くの起業家たちから注目を集める富山市がある。自然と人が共生し、伝統と革新が共存する富山は、新たな日本酒造りを目指すジョフロワさんにとって理想の場所だった。
南には飛騨山脈が広がり、日本三霊山の一つである立山が聳え立つ地に白岩はある。
酒蔵の建設地は富山市の南東、立山町の白岩地区。そこから酒蔵の名前も「白岩」と決まった。なんともシャンパーニュ地方のテロワールを象徴する白亜(チョーク)質土壌を想起させる名前である。隈さんにとっても酒蔵の設計は初めての試みで、ジョフロワさんとともに場所探しから始まったという。
富山駅から車で40分ほどかかる長閑な田園地帯。その景観を損ねることなく自然の中に溶け込んだ酒蔵が現れる。外観はストイックなまでにシンプルで、ここが世界に衝撃を与える新しい日本酒の生産拠点であることを示すような威圧感はない。
酒蔵の設計にあたり、ジョフロワさんが隈さんに依頼したリクエストは「ひとつ屋根の下」というコンセプトだ。これはジョフロワさんが五箇山を訪ねた際、その合掌造りの家屋からインスピレーションを得たものという。昔の農家はひとつ屋根の下に農作業をする場と日々の生活の場が一体となっていた。それを自分の酒蔵でも実現したいと考え、醸造設備のほかにキッチンや宿坊を備えた建築物としたのだ。さらに隈さんがこだわったのが”土間”だ。
建築家の隈研吾さんが手がけた建物。エントランスの先にある土間と呼ばれるレセプションルーム。
土間は農家の作業場、すなわち、ものづくりの現場であると同時に人々が集うコミュニケーションの場でもある。酒蔵に入ると、テーブルを囲む一角が一段低くなった大きな土間があり、ゲストを迎え入れ、時には食事を提供しながら語り合える場となっている。
そしてこの土間からガラス越しに醸造設備が見える。造りの基本は伝統に忠実ながら、設備自体は最新の機材を導入。ステンレス製のタンクが規則正しく並んでいる。このタンクの並びは、ジョフロワさんが京都の三十三間堂を訪れた際、1001躯が並ぶ千手観音立像に感動を覚え、それを模したものである。
白岩が造る日本酒の名前は「IWA 5」。IWAはもちろん白岩の岩、5は原酒の醸造に5種類の酵母が使われることに加え、米の品種、米の産地、酵母、酛、熟成と、IWAの醸造を構成する主要な要素が5つあることに由来する。そしてジョフロワさんによると、5は調和を表す数字でもあるらしい。
そしてパッケージデザインを手がけたのは、フェラーリ初のBEVもデザインした世界的プロダクトデザイナーのマーク・ニューソンさん。ほぼ漆黒に見えるダークブラウンの磨りガラスでできたボトルに、艶を帯びた白で「IWA」の三文字。ガラス製の栓、ヴィノロックを使用しているのも革新的だ。日本人以外は理解しづらい漢字表記ではなくシンプルなアルファベットにしたのは、当然、海外市場を意識してのことであろう。
仕込み部屋の窓からも美しい景色が広がる。
日本酒にシャンパーニュ造りの思想をもちこむ
このIWA 5が従来の日本酒と大きく異なる点をひとつ挙げるならアッサンブラージュである。
アッサンブラージュとはシャンパーニュの醸造では欠かせない概念で、ブドウ品種や収穫地、収穫年の異なる原酒を調合し、調和の取れたワインに仕上げることをいう。
日本酒は多くの場合、単一の酒米を単一年度に醸造して瓶詰めするが、IWA 5では山田錦、五百万石、雄町などの異なる酒米を用い、ワイン酵母も含めた5種類の酵母で発酵。
さらに異なる醸造年の原酒も加えることで、従来の日本酒では得難い、何層にも重なり合うレイヤーを獲得している。
さらにもうひとつ付け加えると、日本酒の世界に熟成という概念を持ち込んだ点である。日本酒は一般に瓶詰め後ただちに出荷されるが、IWA 5は最低18ヶ月寝かせた後にリリースされる。アッサンブラージュされた個々の原酒がなじみ、調和がとれるには十分な時間を要するからだ。
このように昔ながらの日本酒造りに、シャンパーニュ醸造のエッセンスを取り入れたジョフロワさんだが、ドン ペリニヨンでの経験が反映されているのはそうした技法的な要素よりもむしろ精神的、あるいは哲学的な側面だと話す。
そしてドン ペリニヨンの醸造において、ジョフロワさんがつねに追い求め続けたのは究極の調和であった。今、IWAに求めているのも調和であり、そのためのアッサンブラージュである。
杉材を使った麹室(こうじむろ)で麹作りをしている様子。
またジョフロワさんによれば、日本酒のあるべき姿、そのエッセンスを大切にしながら新たな分野へと広げ、なかんずく世界中の異なる食文化に対応させるには、従来からある日本酒の模倣では限界があり、ジョフロワさんならではの視点が必要だったという。
2020年に初めて世に出たアッサンブラージュ1を皮切りに、2、3、4、5、6と毎年新たなアッサンブラージュがリリースされているIWA 5。しかし、アッサンブラージュ6以降、ジョフロワさんのマインドにも変化が生まれ、それまで足し算によってアッサンブラージュに取り組んできたが、現在では引き算を取り入れるようになった。これは新たなサイクルを迎えたIWA 5の正常進化とジョフロワさんはいう。
世界で日本酒のとらえ方を変える存在に
まず日本で受け入れられたのち、IWA 5は現在、海外37カ国に輸出されている。飲食店でのセールスがメインだが、世界的に急増する和食のレストランが主戦場かと思えば必ずしもそうではなく、米国ではフレンチやイタリアン、それに他のアジア料理など和食以外のレストランが半数を超えるという。これはIWA 5のヴァーサティリティにあるとジョフロワさんは確信している。
ジョフロワさんによるとワインの風味は垂直的で、料理とのペアリングではどちらが主か従かを競り合う。
しかしその点IWA 5の水平的な風味は料理と競合することなく、有機的に寄り添うのだと語る。
興味深い一例として、ジョフロワさんはスパイシーフードとのペアリングを挙げる。IWA 5は純米大吟醸の酒だがぬる燗でも楽しめる稀有な存在で、冷酒だとスパイスばかりが強調されペアリングが崩れるが、ぬる燗のIWA 5ならきれいなハーモニーを奏でるという。
今日、日本酒業界の状況は厳しく、1980年代には約3,000あった酒
海外で売られている日本酒は、いずれも気鋭の蔵元が職人技を駆使して仕込んだプレミアムな酒であり、IWA 5もその一翼を担う存在であることは間違いない。ジョフロワさんはこう語る。
2026年10月1日に発売の「IWA 5 アッサンブラージュ7」(720ml 15,730円 税込)。モダンな日本酒造りの優れた要素と、余分なものを削ぎ落とし、本質を研ぎ澄ます「Épure(エピュール)」の探求から生まれた。購入は、公式ウェブショップ https://iwa-sake.shop および専門店で。また厳選されたレストランやホテルにて提供される予定。
「私は日本を心から愛しています。そして日本の友人にとても感謝しています。このプロジェクトの目的は日本の忘れ去られた風土や文化を再認識し、古来から伝わる職人的技法に敬意を払いつつ、革新的で独創性に溢れる日本酒を生み出すことにあります。日本酒の未来が海外市場にあることは間違いありません。IWA 5は世界における日本酒の捉え方を大きく変えるものとなるでしょう。私はこのIWA 5で日本に貢献したいのです」。
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
JCCO
PREMIUM JAPAN AWARD
PREMIUM JAPAN AWARD 2026
PREMIUM JAPAN AWARD
関連記事
投稿 日本酒の境界を越えて。白岩「IWA」がもたらした革新と独創性 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
懐かしい家庭の味を、現代の美食へ
2026.9.26
「星のや東京」の秋限定ディナー。日本の郷土料理をフランス料理の技法で再構築
現代に合わせて進化し続ける塔の日本旅館「星のや東京」のメインダイングでは、「もう作られなくなった日本の家庭料理」をコンセプトにした秋限定メニューを提供している。
星のや東京総料理長 岡 亮佑
手がけるのは、星のや東京総料理長の岡 亮佑。日本各地に受け継がれてきた食材や調理法を紐解きながら、フランス料理の技法と独自の感性を重ね、全10品のコースへと昇華させた。
「山葵すし」
たとえば、生の山葵の葉で酢飯や鯖を包む、和歌山県の家庭料理「山葵すし」から着想を得た一皿。わさび菜のピュレをまとわせた鯖に食感のある蓮根のマリネを重ね、軽やかなとろみをつけた酸味のソースを合わせている。
「鉄砲焼き」
イカに具材を詰めて焼き上げる石川県の漁師料理「鉄砲焼き」は、温製サラダ仕立てに再解釈。イカスミとキノコの旨みを凝縮したゲソのフィリングを、イカと山芋のなめらかなムースで包み、芳醇な肝バターと香ばしく炒めたキノコを添えた。
「鮒ずし」
メインの肉料理は、総料理長・岡の出身地でもある滋賀県の「鮒ずし」にインスパイア。鮒ずしを作る際に生まれる自然発酵した米「飯(いい)」に漬け込んだ牛肉のミンチとイチジクの果肉を詰めイチヂクに詰め、ブルーチーズをのせて香ばしく焼き上げている。
かつて家庭で親しまれていた料理を、現代の感性で味わい直す。日本の豊かな食文化に改めて出合う秋のディナーを楽しんでみてはいかがだろうか。
◆星のや東京 メインダイニング 秋限定メニュー
【場所】星のや東京 メインダイニング
【料金】1名 33,880円(税・サービス料込、宿泊料別)
【予約】公式サイトにて前日までに要予約
※状況によりメニューの内容、食材が一部変更になる場合あり。
関連リンク
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 「星のや東京」の秋限定ディナー。日本の郷土料理をフランス料理の技法で再構築 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
ウェスティンホテル東京「龍天門」の秋限定アフタヌーンティー
2026.9.22
1日20食限定。ワゴンで届く本格点心と香港伝統菓子に舌鼓
ウェスティンホテル東京の広東料理「龍天門」に、1日20食限定の「飲茶アフタヌーンティー “秋の収穫祭&香港ディライツ”」が登場。11月30日(月)までの期間限定で楽しめる。
このアフタヌーンティーの醍醐味は、ワゴンで運ばれる本格点心だ。点心師が手がける「松茸の小籠包」と「五目揚げ湯葉の銀杏ソース」、「海老の玉子入り香港海老蒸し餃子」 の3種類が、香港の伝統的なワゴンスタイルで席まで運ばれ、本場香港さながらのライブ感を楽しめる。
スイーツは、みずみずしい「シャインマスカットのトライフル」や「洋梨のブリュレ」をはじめ、香港で親しまれている伝統菓子がずらり。香港名物の「エッグワッフル」にモンブランクリームと栗甘露煮を添えた一品や、中秋節に親しまれる「紫芋の生月餅」、サクッとしたパイ生地が特徴の「マカオエッグタルト」、愛らしい「アニマル饅頭」などが揃う。
セイボリーにも実りの秋ならではの味覚が。「さつま芋の桂花陳酒漬け」や、黒酢とオリジナルラー油が香る「秋茄子入り“よだれ鶏”」、「クリスピーポークのチャイナバーガー」など、「龍天門」ならではの広東料理を少しずつ味わえる。
オリジナルブレンドハーブティー(イメージ)
ドリンクは、菊花茶やレモングラス、ローズマリーなどをブレンドした「龍天門」オリジナルのウェルカムハーブティーからスタート。金芽紅茶や白龍珠などの中国茶、TWGティーを含む全9種類がフリーフローで提供される。
(左)叉焼入り炒飯 600円 (右)名物くるみ入り小さな担々麺 800円(イメージ)
お腹に余裕があれば、名物の「くるみ入り小さな担々麺」や「叉焼入り炒飯」を追加するのもおすすめだ。
香港で受け継がれてきた飲茶文化と秋の味覚。その両方を一度に楽しめる「龍天門」のアフタヌーンティーで、いつもとはひと味違う秋の午後を過ごしてみてはいかがだろうか。
◆「飲茶アフタヌーンティー “秋の収穫祭&香港ディライツ”」
【期間】開催中~2026年11月30日(月)
【会場】ウェスティンホテル東京 2F 広東料理「龍天門」
【時間】平日 14:00~16:00/14:30~16:30、土・日・祝 13:45~15:45 ※2時間制、30分前L.O.
【料金】8,200円(税・サービス料込)
【数量】1日20食限定
※要オンライン予約・事前決済
関連リンク
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 1日20食限定。ワゴンで届く本格点心と香港伝統菓子に舌鼓 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Lounge
Premium Salon
これを食べなきゃ人生ソンだよ
2026.9.17
「東京、焼きそば人生」の集大成 ベスト5はここだ!
一口に「焼きそば」と言っても、中華風、中国風、和風醤油(塩)系、ソース系など様々ある。
今回は、筆者のこれまで東京で食べてきたあらゆる焼きそばの中から、ジャンルを問わず、「これは、旨えゾ!」と膝を打った間違いなしの5品をお届けする。「好又香」「香港贊記茶餐廳」「中国料理 梅林」「嘉賓」「中華 珍満」の5軒のそれ。
大袈裟に言うならば、ワシの「焼きそば人生」の集大成じゃ。
何度も紹介したが、
筆頭は「好又香」の「五目焼きそば」
トップバッターは石神井公園の大・大・大好きな町中華屋「好又香(コウユウカ)」なんだな。シェフは上海出身の中国人で本格的なシェフなので、厳密に言えば、町中華と呼ぶのは、ちと失礼かもね。すでに町中華と焼餃子の回で紹介しているが、確信をもって言っちゃうよ。この店の「五目(餡かけ)焼きそば」を超えるものはなかなかないゼ。
◆東京で一番通いたい町中華の名店「好又香」の巻はこちらをクリック
教えたくないけど教えたい!東京で 一番通いたい町中華の名店「好又香 (コウユウカ)」の巻 – Premium Japan
そもそもこの店は何を食っても間違いがない。「インゲン炒め」も「エビの塩炒め」も「黒酢豚」も「焼餃子」も絶品だ。
そして、締めも大いに迷うのである。中国醤油を使った「醤油炒飯」か、「五目(餡かけ)焼きそば」か、淡泊な傑作「鶏そば」、あるいは「上海焼きそば」かってことだ。
大人数で来た時には問題はない。締めは、迷うことなくこの4品を頼んでしまえるからだ(笑)。2~3人で来た時がいちばん辛い。散々食った後で、まー、「醤油炒飯」と「五目(餡かけ)焼きそば」の2品を頼んでしまうかもね。普通、〆は一品かもしれんが、あの旨さを知っていたら、とても欲求には勝てん(笑)。
さて、「五目焼きそば」であるが、麺は茹でたのが半分、炒めて焦げ目をつけたのが半分。やはり、決め手となるのは餡かけの出来栄えなのだ。具は、白菜、ネギ、豚肉、イカ、エビ、キクラゲ、シメジ、そんなとこか。何が素晴らしいかって、その醤油と旨味のバランスがこれ以上ないってことだ。そして、トロミの塩梅も見事なんだねえ。
「好又香」の「五目(餡かけ)焼きそば」
焼きそばは、まるで汁気がないのも、汁気が多すぎてもダメだ。その程良いところで着地するのが技なのである。口に入れた瞬間、「うめッ!」となる。もちろん、酢をかけての味変もいい。ワシの脳内の「常に食いたいものリスト」の一画を占拠している品の一つと言える。東京のはずれなので、方向が違うとなかなかハードルが高いが、まー、一度は行ってみてほしい店じゃのお。
「好又香」の入り口
好又香 コウユウカ
東京都練馬区石神井公園7丁目1-3 Tビル2F
℡:03-6913-3225
営業時間:11:00~15:00、17:00~22:30
定休日:火曜日
五目焼きそば 1100円
黒酢豚 1,650円
醤油炒飯 1,100円
ここは彼の国か?「香港贊記茶餐廳」の
「香港やきそば」を食うべし
「ホンコンチャンキーチャーチャンテン」と読む。
なにしろ筆者は骨の髄から香港の中国料理マニアで、食べるだけのために本当に何十回も行っておるんですわ。その中で愛してやまないのが、いわゆる「香港焼きそば」ってやつだ。
おそらく30年ぐらい前に、ザ・ペニンシュラ香港のメインダイニング「嘉麟楼(スプリングムーン)」で、飲茶の〆に一緒に卓を囲んだ香港人が頼んでくれた裏メニューを食べたのが初めての経験だ。それ以来、病みつきだべ。具材は黄ニラ、ニラ、モヤシのみ。そいつをニンニク、生姜、オイスターソース、チキンパウダー、中国醤油で、ちゃちゃっと炒める。軽さが身上の焼きそばだ。極めてシンプルであるから、炒めの技が如実に反映される。
「香港贊記茶餐廳」の「香港焼きそば」
これを食べられる店は東京では多くはないが、「香港贊記茶餐廳」のそれは、さすがにペニンシュラほどの軽さと洗練さはないものの、香港を想起させ、コーフンさせるものであることは間違いない。「茶餐廳(チャーチャンテン)」は、大衆屋台料理屋の「大牌檔(ダイパイドン)」が屋内に移って進化したものだ。焼きそばや炒飯、野菜料理、肉料理も多彩で、「ピーナッツバター&練乳トースト」とか「コーヒーミルクティー」とか不思議なものもあるから面白い。名古屋の奇妙奇天烈な喫茶店メニューに通じるものがあるが、こっちの方がちゃんと旨いものになっている。
さて、この店の「香港風焼きそば」は、上の具材から黄ニラを抜いて玉ねぎを加えたもの。一食して、「おー、これよ、これよ」と嬉しくなる。具が少ないから、味付けの濃い玉子麺をガッツリと食う感じ。甘辛いんだが、味に奥行きがある。
いや~、旨いねえ。ワシワシといくらでも行ける感じ。近くにあれば、週に一度は通うな。
「季節野菜ガーリック炒め」も頼んでみたが、レタスの炒め具合がいい。味付けはニンニクがっつりで、上湯ととろみがたっぷりで良かった。さてこの店は、950円の激安ランチを目掛けて、周辺のサラリーマンと中国人で混みあう。昼時をはずしたほうがいいだろう。点心もフカヒレ料理も旨そうだから、晩ご飯に大勢で来て、あれこれ頼むのがいいと思う。
「香港贊記茶餐廳」の入口
香港贊記茶餐廳
東京都千代田区飯田橋3-4-1 マンワイビル1F
℡:03-6261-3365
営業時間:11:30~23:00
定休日:なし
香港風焼きそば 1280円
季節野菜ガーリック炒め 1280円
「ソース焼きそば」の傑作と言えば
「中国料理 梅林」だろう
「ソース焼きそば」と言えば、すぐに名前が挙がる水道橋や高島平の店があるのだが、どちらも筆者にはピンと来ない。前者の麺は柔らかく、後者はあの揚げ焼きにした部分が固すぎる。味付けもともに、どうも小生の口には合わないのよね。その点、五反田「梅林」の「肉ソース焼きそば」はとても感覚に訴えるものがある。ちりちり麺は程よい硬さを保ち、太さも口に入れたときに実に心地よい。
「中国料理 梅林」の「ソース焼きそば」
具は、豚肉、キャベツ、玉ねぎだけ。豚肉は細切れだが、片栗粉を振ってあるから、ソースを吸っている。最も肝腎なのはソースの味付けだ。甘みと辛味のバランスが丁度いいのだ。そして、油は少なく、まったくくどくない。ゆえに、他店に比べると盛りはいいのだが、スルスルっと食えてしまうのだ。昼飯時には、客がひっきりなしに入ってくるが、8割ぐらいは「肉ソース焼きそば」を頼んでいる。若いお姉さんも迷うことなく、これを食べる。それほど軽さがあるという証拠だ。
「中国料理 梅林」の入口
中国料理 梅林
東京都品川区東五反田1-24-1
℡:03-50-5869-4815
営業時間:(月~金)11:00~15:00、17:00~22:00
(土・祝)11:00~15:00、17:00~21:00
定休日:日曜日
肉ソース焼きそば 1100円
創業40年の「嘉賓」の名物は
「牡蠣ソース和えそば」なのだ
昔からある店だ。経営者が一度変わったらしいが、創業40年。職場から近くにあったので、入社した39年前に先輩に連れていかれたのが最初だ。その時に「これは旨えんだぞ」と先輩が自慢気にオーダーしていたのが、この店の「牡蠣ソース和えそば」なのだ。開店から2年目にして、すでに名物になっていた。
「嘉賓」の「牡蠣ソース和えそば」
具は少々のネギのみ。あとはストレートの細麺を生姜とオイスターソースで炒めただけ。シンプルこの上ない。香港焼きそばから具を取り除いたものと言ってよい。今回、この店で久しぶりに食べた。麺はやや黄色く、玉子が入っている伊府麺っぽい。オイスターソースはもちろん使っているが、旨味の元と中国醤油も使っているように思う。
具がほぼないだけに、麺をゾゾゾッとすする楽しみがある。2人で来ても、一杯じゃあ足りないな。以前、大食いの元プロ野球選手と来たことがあるのだが、三杯お代わりしていた。それには、さすがにたまげたが(笑)。エビチリとか酢豚とか焼き餃子とか他のメニューも、中国料理と中華料理の真ん中辺の味付けで、日本人には馴染むんだよね。夜は混むので予約必須で。
「嘉賓」の入口
嘉賓
東京都新宿区四谷1-7 第3鹿倉ビル2F
℡:050-5869-4647
営業時間:(月~金)11:00~14:30、17:00~22:30
(土日・祝)11:00~14:30、17:00~22:00
牡蠣ソース和えそば 880円
これぞ町中華!「中華 珍満」の
「やきそば」はバランスのいい醤油味
最後に紹介するのは、これぞ町中華という店である。御徒町駅のすぐそばで、ド派手で巨大な看板がギラギラしているから、見逃す心配はない。この看板に対して、厨房で中華鍋を振るのはけっこうお年を召された方ばかり。まるでギラギラはしていないが、皆さん元気で楽しげだ。
何を食べても安いのに、安定した味を求めて、客はひっきりなしである。注文が入って、一品一品をその場で作り出す。どこぞのチャーハン有名店と違って、作り置きなんぞは意地でも出さないところがいい。何でもアツアツで出て来る。この店の名物の一つは、醤油味の「やきそば」なのである。他にも「カタやきそば」、「塩やきそば」(細麺)、「ソースやきそば」(細麺)とあるが、まずは醤油味を薦めたい。
「中華 珍満」の「やきそば」
麺は丸く太くプリッとしている。具は、キャベツ、モヤシ、豚肉、キクラゲ、玉ねぎ、ニラで、醤油の汁が皿の底にたっぷりだ。麺はツルツルなので、その汁を吸いこんでものびることがない。なんか、昭和の時代から慣れ親しんだ懐かしい味というのだろうかねえ。跳び上がるほど旨いってワケではないが、野菜の旨みと麺の小麦が醤油でまとめられていて、ジンワリと優しい。週に1回食べても飽きない感じ。
ちなみに、やや大振りの餃子も旨い。一個一個が引っ付いているところが気に入らないが、パリッと焼けてて味もいい。隣のおっさんが食っている、色の薄いチャーハンも旨そうだった。
「中華 珍満」の入口
中華 珍満
東京都台東区上野3-28-10
℡:03-3831-8801
営業時間:(月~日)11:30~20:45
やきそば 790円
餃子 680円
「これを食べなきゃ人生ソンだよ」とは
うまいものがあると聞けば西へ東へ駆けつけ食べまくる、令和のブリア・サバランか、はたまた古川ロッパの再来かと一部で噂される食べ歩き歴40年超の食い道楽な編集者・バッシーの抱腹絶倒のグルメエッセイ。
筆者プロフィール
食べ歩き歴40年超の食い道楽者・バッシー。日本国内はもちろんのこと、香港には自腹で定期的に中華を食べに行き、旨いもんのために、台湾、シンガポール、バンコク、ソウルにも出かける。某旅行誌編集長時代には、世界中、特にヨーロッパのミシュラン★付き店や、後のWorld Best50店を数多く訪ねる。「天香楼」(香港)の「蟹みそ餡かけ麺」を、食を愛するあらゆる人に食べさせたい。というか、この店の中華料理が世界一好き。別の洋物ベスト1を挙げれば、World Best50で1位になったことがあるスペイン・ジローナの「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」。あ~、もう一度行ってみたいモンじゃのお。
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
Lounge
Premium Salon
これを食べなきゃ人生ソンだよ
Premium Salon
関連記事
投稿 「東京、焼きそば人生」の集大成 ベスト5はここだ! は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
秋を味わう、グランド ハイアット 東京のアフタヌーンティー
2026.9.17
和栗やシャインマスカットが彩る秋メニュー。10月限定のハロウィンバージョンも
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
グランド ハイアット 東京1階のイタリアン カフェ「フィオレンティーナ」では、11月30日(月)まで、実りの季節を味わう「オータム アフタヌーンティー」を開催。10月には、ハローウィンの特別バージョンのスイーツが登場する。
開放的なテラス席を備えた「フィオレンティーナ」のアフタヌーンティー。和栗やシャインマスカット、洋梨、かぼちゃなど、旬の味覚をふんだんに取り入れたメニューがテーブルを彩る。
スイーツには、熊本県産の和栗を使い、栗本来のやさしい甘みを引き出した「モンテビアンコ ジャポネーゼ」をはじめ、みずみずしいシャインマスカットを贅沢にサンドしたショートケーキ、洋梨とキャラメルのムース、紫芋のロールケーキ、パンプキンプリンがラインナップ。
セイボリーは、トリュフを添えたきのこのフリッタータや、イチジクにゴルゴンゾーラと生ハムを合わせたクロスティーニ、栗のアランチーニなど、秋の食材とイタリア料理のエッセンスを掛け合わせた品々が揃う。
さらに、一般的なアフタヌーンティーのスコーンに代わって登場するのが、イタリアの伝統的なブレッド「パンドーロ」。卵とバターの豊かなコクを楽しめるプレーンと、角切りの栗を練り込んだ秋限定のマロンの2種類を、マスカルポーネチーズや洋梨ジャムとともに味わえる。
10月1日(木)から31日(土)までは、おばけモチーフのスイーツが並ぶ「ハロウィン アフタヌーンティー」に様変わり。モンスターをイメージしたパンプキンモンブラン シュークリームや、コウモリ型のチョコレートをあしらった紫芋ロールケーキなど、思わず写真に収めたくなるような遊び心あふれるスイーツが勢揃いする。
秋の恵みとイタリア料理の魅力が溶け合うアフタヌーンティー。都会の真ん中で、季節の移ろいを感じる優雅な午後を過ごしてみてはいかがだろうか。
◆オータム アフタヌーンティー
【期間】提供中~2026年9月30日(水)、11月1日(日)~11月30日(月)
【時間】15:00~17:00 ※2時間制
【料金】6,600円、スパークリングワイン1杯付き 8,580円
※税込、サービス料15%別
◆ハロウィン アフタヌーンティー
【期間】2026年10月1日(木)~10月31日(土)
【時間】15:00~17:00 ※2時間制
【料金】6,600円、スパークリングワイン1杯付き 8,580円
※税込、サービス料15%別
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 和栗やシャインマスカットが彩る秋メニュー。10月限定のハロウィンバージョンも は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
全国500店以上でフランス料理を楽しむ。「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2026」
2026.9.14
今年のテーマは「サステナブルフレンチ」。地域の食材と生産者の想いを未来へつなぐ美食体験
イベントのアイコン、フォーカスシェフの6名。左から 野崎 正孝シェフ、村田 美月シェフ、松田 清也シェフ、ヨハン・ダコスタ シェフ、鈴木 孝典シェフ、乾 裕一シェフ。
日本最大級のフランス料理の祭典「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2026」が、2026年9月18日(金)から10月18日(日)まで開催される。16回目を迎える今年は、北海道から沖縄まで全国500店以上のフレンチレストランが参加予定。前菜、メイン、デザート、食後の飲み物を含む特別コースを、3,000円、6,000円、10,000円のいずれかの価格で楽しめる。
2026年に掲げるテーマは、「サステナブルフレンチ ― 未来につながる美食体験」。期間中、参加レストランでは、環境への配慮や生産者支援、食品ロスの削減、地域食材の活用など、持続可能な取り組みを盛り込んだ特別メニューを提供する。
さらに毎年、イベントを象徴する存在として選出される「フォーカスシェフ」には、岩手、山形、東京、愛知、福岡から、野崎正孝、村田美月、松田清也、ヨハン・ダコスタ、鈴木孝典、乾 裕一の6名が選出。地域の生産者や食文化と向き合い、それぞれの土地の魅力を料理で表現するシェフたちが、サステナブルなフランス料理の新たな可能性を発信する。
岩手県「comfort dining DADA」野崎正孝シェフ
南部鉄器でグリエした隆勝丸ホタテのブランマンジェ 野菜とカラマンシー
たとえば岩手県「comfort dining DADA」の野崎正孝シェフは、三陸の魚介や海藻を中心に、料理の約7割を地元食材で構成。イベント限定メニューでは、宮古・日出島産のホタテを貝柱だけでなくヒモや卵巣まで余すことなく使い、南部鉄器で香ばしくグリエした一皿を披露する。
山形県「トトマビ」松田清也シェフ
山形県産猪とブルサンのクロケット
山形県「トトマビ」の松田清也シェフは、故郷・最上のジビエや山菜などを、地域に根ざした食材主役に、土地そのものを表現する料理を追求。限定メニューには、山形県産猪肉をじっくりとコンフィにし、香ばしいクロケットに仕立てた一皿が登場する。
(左上から時計回りに)「ラトリエドオト」村田美月シェフ、「ザ・ペニンシュラ東京 ダイニング Peter」のヨハン・ダコスタ シェフ、「ハンロク」鈴木孝典シェフ、「リーガロイヤルホテル小倉 レストラン シャンボール」乾 裕一シェフ
このほかにも、東京のネオビストロシーンを担う存在として注目され「ラトリエドオト」の村田美月シェフ、世界的にも注目を集めるフランス人シェフの一人である「ザ・ペニンシュラ東京 ダイニング Peter」のヨハン・ダコスタ シェフ、愛知県・知多半島から新しいフランス料理の可能性を発信する「ハンロク」の鈴木孝典シェフ、九州の豊かな食材をクラシックフレンチの技術で表現する実力派シェフ「リーガロイヤルホテル小倉 レストラン シャンボール」の乾 裕一シェフも、自身の料理哲学を込めた一皿を提供する。
格式あるフランス料理店から、その土地に根ざしたレストランまで、全国各地の500店以上が参加する31日間。普段はなかなか訪れる機会のない店や、旅先で出会った土地の味を楽しむきっかけにもなりそうだ。
◆「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2026」
【期間】2026年9月18日(金)~10月18日(日)
【参加店舗】全国500店舗以上(予定)
【提供コース】前菜・メイン・デザート・食後のお飲み物を含む特別コース
【価格】3,000円/6,000円/10,000円(税込・サービス料込)※店舗により異なる
【予約方法】各参加レストランへの電話、公式サイトまたはTableCheckからのオンライン予約
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 今年のテーマは「サステナブルフレンチ」。地域の食材と生産者の想いを未来へつなぐ美食体験 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
SAKE HUNDREDから新作「来火」登場
2026.9.10
フラッグシップ「百光」と双璧を成す、「辛口」の新境地
日本酒ブランド「SAKE HUNDRED(サケハンドレッド)」から、2年ぶりとなる新商品「来火(らいか)」が誕生。2026年9月14日(月)より、事前登録者限定で発売される。
コンセプトは「溢れる個性、味わう辛口」。日本酒の王道である「辛口」を独自の哲学で再構築し、世界の美食文化に通じる「ドライ」と「複雑性」を追求。余韻の先に研ぎ澄まされたキレを感じる、新しい辛口に仕上がった。
「来火」は、香りや旨味、甘味、酸味などの豊かな要素を感じながらも、飲み終えた印象はドライへと導かれる新しい味わい。甘やかで透明感のあるフラッグシップ『百光』とは鮮やかなコントラスを描き、ブランドを支える“ふたつの柱”として位置づけられている。
醸造を手がけるのは、新潟・佐渡島の天領盃酒造。味わいの透明感と辛口としての骨格を両立させるため、精米歩合は28%に。麹米には岡山県産山田錦、掛米には佐渡産の飯米「こしいぶき」を使用し、佐渡最高峰・金北山の伏流水で仕込んでいる。
外観は淡くイエローを帯びた、輝きのあるクリスタル。グラスに注ぐと⽩い花を思わせる⾹りが繊細に⽴ち上がり、若い洋梨や⽩桃の⽪のようなフレッシュなアロマが広がる。口に含むとシャープな酸と端正な旨味が広がり、フィニッシュには⼼地よいほろ苦さが現れ、澄み渡るような余韻が続く。
ペアリングは、蕪と平目のカルパッチョや甘鯛の昆布締めといった繊細な魚料理から、白味噌や豆豉など発酵の香りと呼応する料理との相性も抜群。河豚のムニエルや地鶏の甜麺醤炒めなど、骨格のしっかりとした料理とのハーモニーも絶妙だ。
「新たな辛口が、日本酒の未来に火を灯すように」との思いから名づけられた「来火」。⽇本酒ならではの旨味や⽢味に、世界が価値を置く「複雑性」を掛け合わせた新しい味わいを、じっくりと楽しみたい。
「来火|RAIKA」
【発売日】2026年9月14日(月)
【内容量】720ml
【アルコール分】13.6%
【価格】22,000円
関連リンク
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 フラッグシップ「百光」と双璧を成す、「辛口」の新境地 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
帝国ホテル 東京で味わう、モダンなフィリピン料理
2026.9.4
国交正常化70周年記念。「フィリピンフェア」を1カ月限定で開催
帝国ホテル 東京では、日本・フィリピン国交正常化70周年を記念した「フィリピンフェア」を、本館17階「インペリアルバイキング サール」にて9月30日(水)まで開催中だ。
「その国の食べ物を知ることは、国際理解の一歩になる」という考えのもと、1965年から世界各国の食文化を紹介するフードフェスティバルを開催してきた帝国ホテル。今回で4回目となる「フィリピンフェア」では、駐日フィリピン共和国大使館 推薦シェフ、ジョルディ・ナバラ氏が監修したメニュー5品とドリンク2品が、「インペリアルバイキング サール」のラインアップに組み込まれる。
ジョルディ・ナバラ氏は、ミシュランの星を獲得したフィリピンの人気レストラン「トヨ・イータリー」のオーナーシェフ。2016年のオープン以来、地元食材を生かしながらフィリピン料理に現代的なアプローチを取り入れ、世界的な評価を集めている。
今回並ぶのは、魚介を酢や柑橘類でマリネする伝統的な郷土料理「キラウ」をアレンジした「ツナキラウ」や、鶏むね肉とガーリックライス、温泉卵を合わせた「アドボシログ」、フィリピンの屋台でおなじみのサツマイモのスイーツ「カモテキュー」など。現地で親しまれてきた味が、ナバラ氏ならではの感性でアップデートされている。
なかでも注目は、フィリピンの国民的料理「シシグ」を再解釈した「ポークシシグ」。豚のほほ肉と耳を、生米を焼いた煙で香ばしく燻製したのち直火でグリルし、最後に黒酢や濃口醤油を効かせた豚骨ソースとシシグビネガーで炒めた一品は、カリッとした食感や豚肉の香ばしさが絶妙だ。
ドリンクは、バナナを揚げたフィリピンのスイーツ「バナナ・キュー(3,200円、税サ込)」から着想したカクテル「ランバナナ・キュー」と、マンゴーやココナッツミルクに、からし菜とカルダモンのアクセントを効かせたノンアルコールカクテル「マンゴー・マスタード(3,200円、税サ込)」が登場。
フィリピンの伝統的な料理やドリンクを、現代風のモダンなアレンジで届ける1か月限定の美食フェア。さまざまなメニューを通じて、まだ知らないフィリピンの食文化に触れてみてはいかがだろうか。
◆フィリピンフェア
【期間】開催中~2026年9月30日(水)
【場所】帝国ホテル 東京 本館17階「インペリアルバイキング サール」
【時間・料金】ランチ 11:00~15:00/大人 平日12,000円、土日祝14,000円、子供 平日6,500円、土日祝8,000円
ディナー 17:30~22:00/
大人 平日17,000円、土日祝19,000円、子供 平日8,500円、土日祝10,000円
※料金は消費税・サービス料込
※子供は4歳~12歳(3歳以下は無料)
関連リンク
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 国交正常化70周年記念。「フィリピンフェア」を1カ月限定で開催 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Lounge
Premium Salon
栗下直也の東京酔歩 偉人と歴史の裏路地
2026.8.31
第四回 「上野精養軒」 はやい、うまい、百五十年。鴎外が“ハレの日“に行く洋食店
ポークカツレツ(デミグラスソース)2300円
経済記者出身でありながら、なぜか酒にまつわる執筆が多い栗下直也。そんな栗下が、かつての偉人たちが愛した酒場を訪ね歩く。政治家や文豪、実業家たちはどんな酒を飲み、何を語り、どのように夜を楽しんでいたのか。実際に店を訪れ、その酒と歴史を味わいながら、偉人たちの日々を垣間見る“大人の酒場紀行”である。
第四回は文豪、森鴎外が通った、上野の精養軒である。
森鴎外といえば、陸軍軍医総監にして文豪である。明治が生んだ最強の二刀流といっても言い過ぎではない、エリート中のエリートだ。さぞや日々美食を尽くしていたのだろうと思いきや、資料を読むと家の食卓は驚くほど質素だ。それならば鴎外はどこで「ハレの食」を摂っていたのか。その答えのひとつが、上野公園の高台に今も建つ「精養軒」である。
軍医総監、家では煮た野菜
数年前、文京区立森鴎外記念館で特別展「鴎外の食」が開かれた。その紹介記事によれば、長男・於菟の回想に残る鴎外の日常は簡素そのものだったという。祖母や母のつくる惣菜に文句も言わず、味の濃くない、柔らかく煮た野菜を好んだ。好物はナスやキュウリというから、ほとんど精進料理である。全くもってドイツ帰りの臭いがしない食卓である。
ただ、客が来ると話は一変する。鴎外邸を訪ねた石川啄木は、日記に「御馳走は立派な洋食」と書き残している。鴎外はドイツ語のレシピ本から西洋料理を選び、キャベツ巻き、今のロールキャベツ―などを妻らに作らせたという。
家族での外食も洋食で、行き先は築地精養軒や上野精養軒だった。当時の上野精養軒のアラカルトメニューには「チキンカツレツ」「スクランブルエッグス」といった品書きが並んでいたそうだ。ふだんは煮た野菜、ハレの日は精養軒。実にメリハリの人である。見習いたい。私は揚げ物と酒で毎晩を勝手にハレ(晴れ)の日にしており、体だけが着実にハレ(腫れ)ている。
岩倉具視が後押しした、西洋料理の草分け
精養軒の創業は明治五年(一八七二年)。創業者の北村重威が岩倉具視に相談し、「社交上、外交上ぜひ必要」と後押しを受けて築地に開いた。日本のフランス料理店の草分けである。明治九年(一八七六年)には上野公園の整備に合わせて、不忍池を見下ろす現在地に支店が誕生する。明治十二年には来日した米国のグラント将軍夫妻をここで接待したというから、国賓級の社交場だ。関東大震災で築地の本店が焼失すると本店機能は上野へ移り、今に至る。
上野駅公園口から公園内へ進むと見えてくる看板。
屋上やてテラス席もある「上野精養軒本店」。
文学にもたびたび顔を出す。漱石の「三四郎」では、精養軒がモデルとされる「上野の西洋軒」での会合に誘われた三四郎が「僕はあんな所へ入つた事がない。高い会費を取るんだらう」と尻込みするし、鴎外の「青年」には、主人公が上野を散歩すると精養軒の入り口前に立派な自動車が停まっている場面がある。明治の学生にとって、ちょっと敷居の高いハイカラの象徴だったわけだ。その敷居の高さは、令和の中年の私にとっても大差ない。
四組待ちから五分で着席、という老舗
平日の午後二時。上野駅の公園口から歩くこと五分、動物園帰りの家族連れの流れに逆行しながら坂を上ると、杜の中に白い建物が現れる。建物にはコース主体のフランス料理店と気軽な洋食レストランが同居していて、今回の目当ては後者だ。正面左側の洋食の入り口には、四組ほどの列ができていた。
百五十年の老舗である、二十分は待つか――と身構えたら、五分で案内された。回転が異様に速い。百五十席の大箱ということもあるだろうが、案内も配膳も実にきびきびしている。さすがは軍医総監が通った店と思ったが、それはたぶん関係ない。
窓の外には上野の杜の緑が広がると書きたいが、席は窓に面していない。席に着き、まずはビールの中瓶を頼む。料理はポークカツレツとビーフシチューにした。鴎外の時代の品書きにあったのはチキンカツレツだが、今の品書きにチキンがないからポークでご容赦願いたい。
待つこと十分ほどで、両方が揃った。この速さもすごい。ファミレスだって、もう少しもったいぶる。
仕込みに一週間のソースが、十分間で出てくる
ポークカツレツには、たっぷりのデミグラスソースがかかっている。精養軒のデミグラスは、明治五年の創業以来受け継がれてきたベースに肉や骨、香味野菜を加え、こしながら一週間ほど煮込むのだという。つまり、卓に届くまではわずか十分、仕込みには百五十年と一週間かかっている。この時間こそが、老舗の洋食の秘儀である。
カツレツは、とんかつではなくあくまで「カツレツ」だ。衣は薄めで、ナイフを入れると素直に切れる。豚の甘みに、黒々としたソースのコクが重なる。ビールが進む味だ、と書けば聞こえはいいが、昼間から酒を飲む理由が欲しいだけだ。
ビーフシチューに至っては、ほぼデミグラスそのものを食べる料理である。ほろりと崩れる牛肉に、艶のあるソース。一口目から味の輪郭がはっきりしていて、なるほどこれは明治から続くわけだと納得する。文明開化とはこういう味だったのかなどと適当なことを考えているうちに、気がつけば瓶が軽い。
会計は、正直、安くはない。ビーフシチュー三三五〇円。ただ、待たせず、はやく、うまい。「高い会費を取るんだらう」と尻込みした三四郎に教えてやりたい。令和の今は取られるのは食事代だけで、それだけの価値はある。
フランス西洋料理のベースとなるソースである「デミグラス」を「ドミグラス」と呼ぶのが精養軒流。
冷えたビールはやっぱり欠かせない。
ハレの日の店がある人生
帰り道、不忍池を眺めながら考えた。鴎外の日常の食事は煮た野菜で、ハレの日が精養軒。私は日常が揚げ物と酒で、ハレの日も揚げ物と酒である。どちらの生き方が正しいかは言うまでもないが、少なくとも、ハレの日に行く店を持っている人生は豊かだ。
上野には博物館も美術館もあるが、精養軒は腹も膨れる文化である。明治から煮込まれてきたソースは、今日も誰かの皿にかかっている。文化が続くというのはたぶんそういうことだ。
不忍池の水面が、午後の光で鈍く光っていた。腹は膨れ、坂を下る足は軽い。
本日のおすすめ
ポークカツレツ(デミグラスソース)2300円
ビーフシチュー 3350円(パンまたはライス付き)
ビール(中瓶) 850円
※価格は変更の場合があるため、店舗にてご確認ください
店舗情報
上野精養軒本店 レストラン(洋食)
住所:東京都台東区上野公園4-58
電話:03-3821-2183
営業時間:平日11:00~17:00(LO16:00)、土日祝10:30~18:00(LO17:00)
定休日:月曜日(祝日は営業)
※予約不可・来店順に案内
アクセス:JR上野駅 公園口 徒歩5分/京成本線 京成上野駅 正面口 徒歩5分/東京メトロ上野駅 7番出口 徒歩5分
栗下直也 Naoya Kurishita
1980年生まれ、東京都出身。著述業、書評家。横浜国立大学大学院国際社会科学研究科経営学専攻修了後、専門誌をへて独立。経済記者出身でありながら、なぜか酒がらみの文章が多い。著書に『人生で大切なことは泥酔に学んだ』(左右社)『偉人の生き延び方 副業、転職、財テク、おねだり』(同)、『政治家の酒癖 世界を動かしてきた酒飲みたち』(平凡社新書)、『得する、徳。』( CEメディアハウス)がある。
関連リンク
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
Lounge
Premium Salon
栗下直也の東京酔歩 偉人と歴史の…
Premium Salon
関連記事
投稿 第四回 「上野精養軒」 はやい、うまい、百五十年。鴎外が“ハレの日“に行く洋食店 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
緑陰に包まれる、アマン京都の夏ダイニング
2026.8.14
緑陰に包まれる、アマン京都の夏ダイニング
京都市街よりも涼やかな森の庭を望むアマン京都では、9月15日(火)まで、夏季限定のランチ&ディナーコースを提供。また、8月31日(月)までは、夏の情景を映したアフタヌーンティーも開催している。
マナガツオの炭火焼き トマトと発酵バターのソース
ランチとディナーは、京都の旬の食材を主役に、燻製や発酵、熟成の技法を織り交ぜながら、森や大地を表現したコースを用意。
全5皿または全7皿より選べるランチコースでは、鱧や賀茂茄子など京都の夏を代表する食材を、繊細な技法で仕立てた品々が登場。締めくくりには、みずみずしい桃を使ったデザートが涼やかな余韻を添える。
真鯵のマリネ 発酵スイカ 胡瓜
茄子と丹波ミルクのリコッタチーズのラビオリ 上賀茂トマトのコンソメ
ディナーコースは、真鯵のマリネに発酵スイカと胡瓜を合わせた前菜に始まり、サスティナブルな黒毛和牛を薪火で丁寧に焼き上げたメイン、シャインマスカットを使った清涼感のあるデザートまで、全8品が登場する。
夏のアフタヌーンティーでは、京都・大原産の赤紫蘇を使った自家製ソーダからスタート。一段目の重箱には、鱧の稲荷寿司や賀茂茄子のグラチネなど、京都らしい味覚を盛り込んだセイボリーが。二段目には、森の庭を苔玉に見立てたムースや、金魚が泳ぐ姿を表現した羊羹、京都産はちみつとマスカットを合わせたムースなど、夏の風景を映したスイーツが並ぶ。
フィナーレには、自家製わらび餅をワゴンサービスで提供。丹波黒豆や抹茶葛、丹波きな粉など好みのコンディメントを選び、目の前で仕上げる演出も、このアフタヌーンティーならではの魅力だ。
深い緑に包まれた静寂のなかで、京都の旬と季節の移ろいを五感で味わうひととき。森のリゾートならではの涼やかな夏時間を過ごしてみてはいかがだろうか。
◆アマン京都 夏季限定ランチ&ディナーコース
【期間】2026年9月15日(火)まで
【価格】
・シェフズリコメンドメニュー(ランチ全5皿)15,000円
・テイスティングメニュー(ランチ全7皿)18,000円
・おまかせメニュー(ディナー全8皿)24,000円
◆アマン京都 夏のアフタヌーンティー
【期間】2026年8月31日(月)まで
【時間】15時から
【価格】12,000円 グラスシャンパン付き
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 緑陰に包まれる、アマン京都の夏ダイニング は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
暑さを吹き飛ばすスパイシーなごちそう
2026.8.1
【グランド ハイアット 東京】痺れ・旨辛・ひんやり。夏限定のスパイシーメニューが登場
グランド ハイアット 東京の、中国料理「チャイナルーム」と「フィオレンティーナ ペストリーブティック」から、夏限定のスパイシーメニューが登場。痺れる辛さや奥深い旨味、ひんやりとした口当たりが食欲を刺激する料理や、ホテルメイドの個性豊かなカレーパンが並ぶ。
五目麻辣スープ麺 3,080円
カレーココナッツ刀削麺 3,080円
中国料理「チャイナルーム」では、自家製豆板醤や山椒、辣椒醤(ラージャオジャン)など、多彩な香辛料を使った全6種類のスパイシーメニューを用意。
豆板醤に「老干媽(ラオガンマー)」を合わせた特製スープが、幅広のきし麺に絡む「冷やし四川スープきし麺」や、痺れる辛さと深い旨味が味わえる「五目麻辣スープ麺」をはじめ、2種のカレーペーストとココナッツミルクを合わせた「カレーココナッツ刀削麺」、「よだれ鶏」を冷やし胡麻スープ麺に仕立てた一皿など、暑い季節にぴったりなラインアップがそろう。
小豆餡入り白玉団子とトロピカルフルーツ入り タピオカココナッツミルク添え マンゴーかき氷 3,080円
※食後のデザートとして注文可能
食後には、夏限定の「マンゴーかき氷」もおすすめ。凍らせたマンゴー果汁を削った濃厚かつ軽やかな氷の上に、完熟マンゴーやツバメの巣、白玉を添えたラグジュアリーなデザートだ。別添えのタピオカ入りココナッツミルクをかけることで、味の変化も楽しめる。
カレーパン各種 300円~500円
一方、「フィオレンティーナ ペストリーブティック」では、個性豊かなカレーパンを販売。ピリ辛のキーマカレーとチェダーチーズを包んだ「キーマカレークロワッサン」や、ホットドッグスタイルの「スパイシー カレードッグ」をはじめ、「トマトカレー デニッシュ」やゆで卵を丸々1個包み込んだ「スパイシーエッグ カレーパン」など、ホテルならではの上質な味わいが楽しめる。
早くも酷暑が続く今夏。香辛料の刺激と奥深い旨味が織りなす、この季節だけの美食を堪能してみては。
◆「チャイナルーム」スパイシーメニュー
【提供期間】提供中~2026年8月31日(月)
【提供時間】ランチ 11:30~14:30(土・日・祝 ~ 15:00)、ディナー 17:30~20:30
◆フィオレンティーナ ペストリーブティック (1 階 ペストリーブティック)カレーパン
【提供期間】提供中~2026年9月15日(火)
【提供時間】9:00~20:00
PREMIUM JAPAN Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。
関連記事
投稿 【グランド ハイアット 東京】痺れ・旨辛・ひんやり。夏限定のスパイシーメニューが登場 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
ティファニー ブルーに包まれる空間で、夏の美食体験を
2026.7.24
ブルー ボックス カフェ1周年を祝う、夏限定アフタヌーンティーが登場
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
日本初のブルー ボックス カフェ「Blue Box Café by Natsuko Shoji」では、オープン1周年を記念した「1st Anniversary Afternoon Tea」と、季節限定デザート「ピーチメルバ」を2026年8月31日まで提供。ティファニーならではの世界観と、カフェの監修を務める庄司夏子シェフの感性が響き合う、夏だけの特別なメニューだ。
アフタヌーンティーは、日本の夏野菜や旬の果実を主役に、夏の訪れを華やかに表現。「焼きとうもろこしのクロックムッシュ」や「枝豆とカラスミのタルト」「ヤングコーンとプロシュート」などのセイボリーに加え、みずみずしい桃を使ったシグネチャーのフルーツタルトや、3層のオレンジ色が美しい「柑橘ゼリー」など、夏ならではの爽やかな味わいがティースタンドを彩る。さらに、いちごミルクの甘酸っぱさとバニラの芳醇な甘みが広がるアイスクリームが、この特別なアフタヌーンティーを引き立てる。
オールデイダイニングでは、夏季限定デザート「ピーチメルバ」が登場。桃のコンポートに濃厚なバニラアイス、甘酸っぱいラズベリーソースを合わせたクラシカルな一皿を、庄司シェフならではの感性で仕立てている。
さらに期間中は、アジア最大の旗艦店「ティファニー 銀座」の開業1周年を記念して、「The World’s 50 Best Bars」などで数々の受賞歴を持つバーテンダー・後閑信吾氏監修のスペシャルドリンクも提供。ティファニー ブルーに彩られた優雅な空間で、ブランドの美意識と美食が織りなすひとときを堪能したい。
1st Anniversary Afternoon Tea
【期間】提供中~2026年8月31日(月)
【料金】14,300円(税込・サ別)
ピーチメルバ
【期間】提供中~2026年8月31日(月)
【料金】2,700円(税込・サ別)
◆Blue Box Café by Natsuko Shoji
【住所】東京都中央区銀座6-9-2 ティファニー 銀座 4F
【営業時間】10:30~20:30
※営業時間は変更となる場合があります。
【定休日】不定休
【TEL】03-5005-0107(ブルー ボックス カフェ直通)
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 ブルー ボックス カフェ1周年を祝う、夏限定アフタヌーンティーが登場 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Lounge
Premium Salon
栗下直也の東京酔歩 偉人と歴史の裏路地
2026.7.20
第三回 水道橋「かつ吉」 筋トレを一年間しても何も変わらないので、三島由紀夫がジムの後に通った店で肉を食ってきた
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
経済記者出身でありながら、なぜか酒にまつわる執筆が多い栗下直也。そんな栗下が、かつての偉人たちが愛した酒場を訪ね歩く。政治家や文豪、実業家たちはどんな酒を飲み、何を語り、どのように夜を楽しんでいたのか。実際に店を訪れ、その酒と歴史を味わいながら、偉人たちの日々を垣間見る“大人の酒場紀行”である。
第三回は文豪の三島由紀夫や川端康成が通った、水道橋のかつ吉である。
筋トレ一年、変化ゼロ
誰にも言っていないが、この一年ほどジムに通っている。パーソナルトレーナーがついている、ちゃんとしたジムだ。だが、誰にも気づかれない。誰にも言っていないから「筋トレしてるんですね」と言われないのかもしれないが、考えてみれば、誰にも言っていなくても、外見が変われば「なんか締まりました?」とも言われるものだ。何も言われないということは、何も変わっていないのである。
実際、体重は横ばいで、筋肉はほとんど増えていない。トレーナー氏いわく、食べ物が大事らしい。酒を飲みすぎるな、たんぱく質を摂れと何度もご助言をいただいた。ごもっともである。ごもっともであるが、酒は飲みすぎているし、肉よりも糸こんにゃくを食べている。
何だか、もはや中年どころか初老のぼやきであるが、そもそも、二十年近くまともに運動していない人間が「運動後はたんぱく質を」などと言われても、運動しただけでヘロヘロなのだ。たんぱく質どころか糸こんにゃくも勘弁願いたいし、プロテインは胃腸が弱いのであまり飲みたくない。卵をぐびぐびジョッキで飲んだり、トレーニングのあとにステーキを食ったりはユーチューバーに任せておけばいいのである。あんなものはパフォーマンス以外の何物でもないだろう――そう思っていたら、ある偉人を思い出した。
三島由紀夫である。
文豪、バーベルを握る
三島がボディービルを始めたのは昭和三十年、三十歳のときだ。身長一六四センチ。細身のインテリ作家が「自分に欠けているのは肉体だ」とばかりにバーベルを握った。やがて通うようになったのが後楽園のジムである。競輪場の一角に昭和二十八年に開かれた、日本で最も古いボディービルジムのひとつだ。当時は「インテリが筋肉なんて」という偏見すらあった時代である。ノーベル賞候補にもなった文豪が、水道橋で汗だくになってバーベルを上げ下げしていたのだ。
三島は、鍛えたあとに肉を食った。その店が、ジムから目と鼻の先、今も水道橋にある。とんかつの「かつ吉」だ。鍛えて、歩いて、食う。動線として、これ以上ないほど正しい。
地下に広がる古民家
JR水道橋駅の東口を出て、白山通りの向こうに東京ドームシティを眺めながら歩くこと数分。全水道会館というビルの地下一階に、かつ吉水道橋店はある。ビルの地下と聞いてチェーン店的な店内を想像して階段を降りると、面食らう。古材と骨董に囲まれた、古民家がまるごと一軒、地下に埋まっているような空間が広がっている。壁一面の蕎麦猪口をはじめ、並ぶ骨董はおよそ二千点。玉川上水で実際に使われていた水道木管まで店の造作に使われている。水道橋の地下に水道管。出来すぎである。
階段を降りた先にある、玉川上水の水道木管。
柔道の神様と呼ばれる、三船久蔵氏の書。
創業は昭和三十七年。創業者の吉田吉之助は信州・安曇野の育ちで、旧制松本中学を出て、戦後、満州から引き揚げ、古道具屋などを経てこの店を開いたという。店内の骨董趣味は古道具屋時代の名残りだろう。
平日の夕方、まずはハイボール。筋トレはしていないが、水道橋駅ではなく東京メトロ後楽園駅からここまで十分ほど歩いてきたのだから運動後といえなくもない。運ばれてきた一杯をぐいとやると、濃い。むせるくらい濃い。断っておくが、「濃い目で」と頼んだわけではない。普通に頼んでこの濃さというのは、日本ハイボール党の党首である私でもあまりお目にかかれるものではない。とんかつ屋の顔をして、なかなかの曲者である。
メニューを開くと、とんかつ屋なのにステーキ、ハンバーグ、旬の魚と、想像より守備範囲が広い。濃すぎるハイボールにはすぐに出てきそうなつまみが必須なので刺身の盛り合わせをチョイス。肉料理は迷った末に、大皿盛りの「松」。ひれかつ、特大天然海老フライ、海老かつに、三島ゆかりのステーキまで一皿にのってくる。この店の看板を一枚で総ざらいできる代物だ。トレーナー氏に見せたいくらいの、たんぱく質の布陣である。
富士山麓(ハイボール)。
メニューの一部。
デミグラスを醤油に変えた男
この店のステーキには、三島がらみの逸話がある。ソースは、もともとデミグラスだった。それが三島の提案がきっかけで醤油ベースに変わり、その味が現在まで受け継がれている。洋食風の王道ソースを、常連の一言で和の味に切り替え、しかも半世紀以上守り続ける。言い出した客も客だが、受けて立った店も店である。鍛えた体で通い詰めた末に、店の看板の味まで変えてしまう。常連の最高到達点と言っていい。
常連は三島だけではない。創業者の吉之助と懇意だった川端康成もこの店の味を愛した。ちなみに、三島は、ボディービルを始めて間もない昭和三十一年、創刊されたばかりの「週刊新潮」にビル仲間の募集告知を出している。条件は「キャシャな小説家に限る」。しかも会長は川端康成氏にお願いしたいとまで書いた。会員は当時、三島ただ一人である。のちのノーベル賞作家を筋トレサークルの会長に担ごうとした男と、担がれかけた男が同じとんかつ屋の常連になったわけだ。
もっとも、この店に残る逸話は、文豪絡みばかりではない。近くの競輪場ですってんてんになった客が子連れで現れると、黙って飯を食わせてやった、という創業者の逸話も残っている。文豪にも一文無しにも、同じように旨いものを出す。いい店だ。
箸で切れるとんかつと、醤油のステーキ
やがて運ばれてきたのは、堂々たる大皿である。数種類のかつがずらりと並び、その脇に醤油味のステーキが数片。骨董の器に盛られて、涼しい顔で鎮座している。まずはステーキから箸を伸ばす。醤油の香ばしさが鼻にくる。洋食の顔をしているのに、味の芯は完全に白飯の側に立っている。なるほど、これは三島が正しい。濃いハイボールにも負けない味だが白飯をかき込みたくなる味でもある。とはいえ、筋トレに白飯の食いすぎは禁物らしい。いまさら気にする体でもないが、さすがに白飯は頼まなかった。酒はしっかり飲んでいるくせに、守るところがそこなのかと突っ込まざるをえない。
続いてかつ。かつ吉のとんかつは、低温の油で「煮るように」じっくり揚げるのが流儀で、揚げ時間は二十分を超えるという。せっかちな人は頼んではいけない。その代わり、出てきたかつは箸で切れる。衣はさっくり、中の肉はふんわりと甘い。盛り合わせだから一切れごとに表情が違って、ゆっくり火を通された肉が口の中でほどけていくーと書くといかにも食通のようだが、実際には夢中で食っているだけで、ほどけているのか噛み切っているのか、よくわかっていない。わかっているのは、旨いということと、ソースもいいが塩でいくと肉の甘さがよくわかるということ。そして、ハイボールは相変わらず濃いが、気がつけば三杯目だ。あの濃さで、三杯目である。筋トレをしていないのにたんぱく質とアルコールだけが着々と摂取されていく。
国産銘柄豚ひれかつ、特大天然海老フライ、海老かつ、和牛ヒレステーキなど。
おかわり自由のキャベツと漬物。
お刺身三点盛り。
三島は鍛えたあとにここで肉を食った。運動と栄養。理屈としては完全に正しい。彼のその情熱がやがてどこにいったのかについては、酒の連載であるのでここでは書かない。ただ、地下の骨董に囲まれてかつを食べていると、バーベルを置いた文豪が階段を降りてくる姿くらいは、ちょっと想像してもいい気になる。
店を出ると、日が暮れていた。白山通りの向こうで、東京ドームシティの灯りがまたたいている。三島が通ったジムがあったのは、あのあたりだ。ジムも競輪場も、とうに消えた。いまは観覧車の回る遊びの街である。それでも、通りのこちら側では、かつ吉が半世紀前と変わらず、かつを揚げている。文豪は、鍛えてから食った。私は、食っただけである。順番の問題ではない気もするが、とりあえず糸こんにゃくよりは前進である。
余談だが、翌日、別の飲み屋でハイボールを頼んだら、水かと思った。いや、店に罪はない。かつ吉の一杯が基準になってしまっただけで、普通の濃さなのだろうが、その晩は「濃い目で」「すみません、もっと濃い目で」とひたすら連呼するはめになった。とんかつ屋に酒の基準を狂わされるとは思わなかった。恐るべし、水道橋。違うか。
本日のおすすめ
大皿盛り松<2人前>
国産銘柄豚ひれかつ、特大天然海老フライ、海老かつ、和牛ヒレステーキなど 6,700円
お刺身三点盛り 1,480円
富士山麓(ハイボール) 500円
店舗情報
かつ吉 水道橋店
住所:東京都文京区本郷1-4-1 全水道会館ビルB1
電話:03-3812-6268
営業時間:平日11:00~15:30/17:00~22:30、土11:00~22:30、日祝11:00~22:00
※営業時間・価格は変更の場合があるため、店舗にお問い合わせください
アクセス:都営三田線 水道橋駅 A1出口 徒歩約1分
JR総武線 水道橋駅 東口 徒歩約3分
栗下直也 Naoya Kurishita
1980年生まれ、東京都出身。著述業、書評家。横浜国立大学大学院国際社会科学研究科経営学専攻修了後、専門誌をへて独立。経済記者出身でありながら、なぜか酒がらみの文章が多い。著書に『人生で大切なことは泥酔に学んだ』(左右社)『偉人の生き延び方 副業、転職、財テク、おねだり』(同)、『政治家の酒癖 世界を動かしてきた酒飲みたち』(平凡社新書)、『得する、徳。』( CEメディアハウス)がある。
関連リンク
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
Lounge
Premium Salon
栗下直也の東京酔歩 偉人と歴史の…
Premium Salon
関連記事
投稿 第三回 水道橋「かつ吉」 筋トレを一年間しても何も変わらないので、三島由紀夫がジムの後に通った店で肉を食ってきた は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。
Features
ひんやり涼やかな「だし和え麺」
2026.7.19
四季のだし料理を味わう「御食事 茅乃舎」から夏メニュー登場
だし和え麺 牛しぐれ 1,800円
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
「茅乃舎だし」で知られる久原本家が手がける「御食事 茅乃舎」。「季節に寄り添う、だし料理」をコンセプトに、四季折々の味覚を生かした料理を提供する同店から、夏限定の「だし和え麺」が登場。
だし和え麺 豚しゃぶ 1,500円
暑い季節にぴったりの冷たい「だし和え麺」は、茅乃舎自慢のだしを麺に和えることで、冷たくてもうまみが際立つ新しいメニュー。さらに、好きなだしと麺、具材を選び、自分好みの一杯を味わえるのも魅力だ。
だし和え麵 蒸し鶏 1,400円
有料トッピング
だしは、茅乃舎だしをはじめ、鶏だし、椎茸だし、かつおだし、昆布だし、煮干しだしから選択可能。麺は中華麺、うどん麺、こんにゃく麺。具材は、牛しぐれ、豚しゃぶ、蒸し鶏、彩り野菜のほか、追加の有料トッピングも豊富に用意。生七味や柚子胡椒など無料のトッピングを合わせれば、味わいの変化も楽しめる。
無料トッピング
秋には温かな和え麺、冬には鍋、春には芽吹きの季節を感じる料理が登場する予定。伝統的なだしの知恵を生かしながら、その季節ならではのおいしさを届ける「御食事 茅乃舎」。何度でも足を運びたくなる一軒となりそうだ。
◆御食事 茅乃舎
【住所】東京都港区赤坂9-7-4
【営業時間】11:00~21:00(L.O. 20:30)
【定休日】館の営業に準ずる
【TEL】03-3479-0880
関連リンク
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Facebook</title><use xlink:href="#symbolSnsFb" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Twitter</title><use xlink:href="#symbolSnsTw" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>LINE</title><use xlink:href="#symbolSnsLine" /></g></svg>
-
<svg viewbox="0 0 58 58"><g><title>Pinterest</title><use xlink:href="#symbolSnsPint" /></g></svg>
関連記事
投稿 四季のだし料理を味わう「御食事 茅乃舎」から夏メニュー登場 は PREMIUM JAPAN に最初に表示されました。


























