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2025.3.31
伝統と革新が融合する新たな食体験 「和牛懐石 わ美(わび)」オープン
前菜の前に供される懐石膳「東風」。和牛タン、筍、木の芽、魚沼産コシヒカリからなる膳。お品書きには「春の訪れを告げる風が吹き」と書かれているが、同時にこれはここから始まる和牛懐石のプロローグにもなっている。
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3月、大阪に新たな注目スポット、GRAND GREEN OSAKA南館が誕生した。大阪駅の西側に広がる廃線地の再開発プロジェクトの一環で約 4.5ha の広さを誇る都市公園「うめきた公園」や北館は既にオープンしていたが、新たにオープンした南館は、<wbr />インフィニティプールのあるスパ施設や地下の大型フードマー<wbr />ケット「タイムアウトマーケット大阪」があったり、<wbr />JR大阪駅に直結していることでも注目度が高いビル。
<wbr />その3階に日本の食文化と美意識を体現した「和牛懐石 わ美(わび)」がオープンする。創業60周年を迎える食肉小売・外食事業を手がける株式会社1&Dが、<wbr />新たなビジョンのもとで手がける意欲的なレストランだ。
「わ美」の佇まい。壁に大胆に描かれた野口 寛斉の書。和泉屋石材店の石。桜製作所が製作した14脚の椅子。供される料理同様に店の設えも細部まで気配りされていることを感じさせる。
オープンな雰囲気の飲食店が多いフロアにありながら、店全体が窓もない経年変化が楽しめるという白漆喰の壁で覆われ、まるでビルの中に突然、料亭が現れたような雰囲気だ。
日本の美意識が息づく空間で味わう和牛懐石
「わ美」という店名には、わびさびの「わび」、「和」の美、人と人の「輪」という3つの意味が込められている。千利休に代表される日本人特有の美意識「わびさび」を、食という体験を通して伝えることを目指している。
夜は季節の「和牛懐石 -はるの美-」全12品のコース(25,000円・税込)、昼は「わ美の昼餉 和牛と、はるの美」という全7品のコース(6,000円・税込)を提供。カウンター席14席と4名×2室、6名×1室のテーブル個室を備える。夜は完全予約制でカウンターは一斉スタートという形式を採用している(個室は予約時間に合わせてスタートする)。
オープン前に、コースの試食会に参加したので、それを元にレポートをお届けしたい。
最大の特徴は「わび茶」の精神を取り入れたサービススタイル。茶の湯が一服のお茶を中心とした総合芸術であるように、「わ美」では食事だけでなく、最後にお茶を点てて提供するという一連のストーリー性を大切にしており、唐紙の表紙に覆われたお品書きにも一皿一皿に「春の訪れを告げる風が吹き」、「新芽が萌え出る候」と言った具合にストーリーが書かれている。
最初、「和牛に抹茶?」と聞いて、どう考えても合わない取り合わせに聞こえるが、「東風」と名付けられた旬菜と牛タンの先付から九皿を経て、水菓子、主菓子を口にしている頃には、目の前で振る舞われるお点前のお茶を楽しみにしている自分がいた。
自慢は母体が肉屋だからこそ提供できる最高級品質「A5ランク」の特選部位の神戸牛と近江牛の肉。
懐石コースの主役は、この神戸牛イチボと近江牛のヘレだが、どちらも異なる切り方で提供され、静岡さんの本わさび、エジプト産の砂漠塩、あけがらし(醤油麹を使った調味料)、塩おろしポン酢、そして生胡椒といった薬味で楽しむ。
これを異なる切り方や薬味で楽しんだり、(試食では用意がなかったが)ブレザオラと呼ばれる生ハム形式で楽しんだり、弾力のある泡立ちのメレンゲにつけて楽しむすき焼き形式で楽しんだりできることが、同店を訪れる最大の楽しみ。
他にも先付で筍や木の芽と楽しむ牛タンを堪能したかと思えば、前菜では敷き詰めたランプの上にキャビアを載せて楽しんだりと、ひとくちに「和牛」と言っても、これだけの種類を区別し、これだけ多彩な味、食感、食べ応え、そして薬味とのマリアージュの楽しみがあるのかと、舌鼓を打ちつつも感心させられる。
もちろん、肉を使わない椀物や麺物も、斬新さと繊細さが共存した品を丁寧な仕事で目の前で作っており、視覚的にも楽しませてくれる。
美しいガラスの器から現れるキャビア。その下には神戸牛ランプとカリフラワーのピューレが敷かれており、イキ芋のチップスと共に食べる。
強肴は近江牛ロースの「すき焼き」。金鶏の赤彩卵は弾力のあるメレンゲが添えられており、今は無くなってしまった赤坂のすき焼き屋「よしはし」を思い出させる。
こうして祭りのような食体験が終わり、隣人との会話も一段落したところ、おもむろに茶事が始まり、来店者全員が口を紡ぎお点前に視線を注ぎ、その後、そのお茶を一服する。心も整って、「なるほど、これが〆るということか」と納得せずにはいられなかった。
最後はお茶のお点前を見て、抹茶で〆る。満たされたお腹で緩んでいた背筋が伸び、整った状態で店を後にするのは新鮮で心地よい体験だった。
ちなみに食中の飲み物、つまり、ソムリエが選ぶお酒のペアリングも面白かった。次の一品に合わせて、日本酒で始めたかと思うと、キャビアにはシャンパーニュ、メインの肉にはニュージーランドのピノノワール、すき焼きには山梨の赤ワインだったりとお酒の種類も、洋の東西にも縛られずベストな1本を選んでいた。
「未来から選ばれる企業へ」というビジョンで誕生
運営する株式会社1&Dは、今年3月1日に外食事業「株式会社ワン・ダイニング」」、食肉小売事業「ダイリキ株式会社」、持株会社「株式会社1&Dホールディングス」の3社が合併して誕生した会社だ。
創業者の髙橋健次氏が1965年、22歳でクジラ肉販売店から始め、時代の変化とともに事業を拡大してきた歴史を持つ。同社は1993年に「炙屋曽根崎店」をオープンし、居酒屋感覚の焼肉店として成功を収めた。その後、事業が苦境に立った時期に「原点回帰」を決断。精肉店ならではの鮮度の良さを活かした焼肉店に立ち返り、2006年からは焼肉食べ放題、しゃぶしゃぶ食べ放題という業態を展開してきた。
現在の社長である髙橋淳氏によると「手切りのチルド肉を提供するのは時間がかかり非効率だが、その非効率こそが独自価値につながる」と確信。技術と心を磨き、人材育成にも時間とコストをかけることで、差別化を図ってきたという。
「わ美」の運営母体はグループに食肉小売事業も持つ株式会社1&D社。それだけに自慢の近江牛、神戸牛の品質には力を入れている。調達した最高級の和牛は客の前の手で切られ、手焼きされる。
創業60周年を迎えた同社が掲げる新たなビジョンは「未来から選ばれる企業へ」。これには、未来のお客様、未来の仲間、未来の社会という3つの「未来」が含まれている。そして、このビジョンを達成するためのミッションとして「日本ならではの価値を再定義し、日本、そして世界の人々を幸せにする」を掲げている。
「わ美」は、まさにこのビジョンとミッションを体現する第一歩として位置づけられている。
店舗ロゴは“侘び寂び”をテーマに、唐紙作家嘉戸氏(かみ添)と書家加山氏が制作。複合ビルに突如現れる白漆喰の壁に、この唐紙の看板が掲げられている。
“侘び寂び”をテーマに、唐紙作家嘉戸氏(かみ添)と書家加山氏が制作した店の看板や、調理場の壁面に大胆に描かれた牛柄を思わせる陶芸家・書家、野口寛斉の絵や陶芸家、福村龍太による器、調理台は和泉屋石材店が石工をし、椅子などの木彫の家具は桜製作所が製作するなど、料理同様、店のしつらえにもかなりのこだわりが感じられる。
特に注目したいのはにじり口のような狭い入り口に飾られた金で再現された現代芸術家、髙橋大雅のドレープの作品だ。店内の壁はこの作品を最新3Dプリンターを使ってコンクリートで再現した壁になっている。
にじり口のような入り口には髙橋大雅の金色のドレープの作品が飾られている。このドレープが3Dスキャンされ、店内の壁にコンクリートで再現されている(最新のコンクリート用3Dプリンター技術を使って作成したという)。
伝統を未来につなぐ新たな挑戦
「この国の価値で壁を超える」—これが「わ美」そして株式会社1&Dのメッセージだ。日本の美しい価値観を大切にし、それに磨きをかけることで、国内外で日本の美意識と食文化を広めていく。それは単なる「和食」の提供ではなく、「団らんからDANRANへつながる幸せ」の伝播である。
「和牛懐石 わ美」は、伝統を尊重しながらも革新を恐れない、新たな和食体験の場として、多くの人々の記憶に残る「一期一会」の時間を提供してくれるだろう。
万博会場への入り口として世界中の人々が利用する大阪駅。海外の人々にも、和牛を通して日本文化の奥深さを知ってもらうべくぜひ訪れてもらいたい店の1つだ。
株式会社1&Dでは和牛文化を海外にも発信すべく、海外初出店となる焼肉食べ放題業態の店舗を、ベトナムのホーチミンに2025年7月オープンする予定だという。
2025年7月にオープンする海外1号店。
この出店は単なる収益増大のための店舗展開ではなく、日本で働くベトナム人従業員のロイヤリティ向上を推進し、将来的には日本でノウハウを培ったベトナム人従業員が故郷に帰っても活躍していける土壌を育む目的があるという。
和牛懐石 わ美
【住所】 大阪市北区大深町5番54号 グラングリーン大阪 南館3階
【TEL】 06-6485-7590
【席 数】 全28席〈カウンター14席・4名テーブル×2(個室)・6名テーブル×1(個室)〉
【営業時間】 ランチタイム /11:00~16:00(最終入店14:30)
ディナータイム /17:00~22:30(最終入店20:00)
※ディナータイムのみ完全予約制
Profile
林信行 Nobuyuki Hayashi
1990年にITのジャーナリストとして国内外の媒体で記事の執筆を始める。最新トレンドの発信やIT業界を築いてきたレジェンドたちのインタビューを手掛けた。2000年代からはテクノロジーだけでは人々は豊かにならないと考えを改め、良いデザインを啓蒙すべくデザイン関連の取材、審査員などの活動を開始。2005年頃からはAIが世界にもたらす地殻変動を予見し、人の在り方を問うコンテンポラリーアートや教育の取材に加え、日本の地域や伝統文化にも関心を広げる。現在では、日本の伝統的な思想には未来の社会に向けた貴重なインスピレーションが詰まっているという信念のもと、これを世界に発信することに力を注いでいる。いくつかの企業の顧問や社外取締役に加え、金沢美術工芸大学で客員名誉教授に就いている。Nobi(ノビ)の愛称で親しまれている。
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Features
日本文化のタイムトラベルを圧倒的なスケールで展開
2025.4.2
東京国立博物館「イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~」
※イマーシブシアター会場写真
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東京国立博物館 本館特別 5室では、所蔵する国宝などの貴重な文化財の世界への没入体験を楽しめる「イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~」を8月3日(日)まで開催中。
※イマーシブシアター会場写真
※イマーシブシアター会場写真
“イマーシブ”という没入型の展示や体験イベント人気を集めるなか、本展はそのスケールが圧巻だ。
会場正面に設置された高さ約7メートルの巨大なLEDモニターに映し出されるのは、NHKの超高精細映像がとらえた所蔵品の数々。縄文時代の土器や土偶、古墳時代のはにわ、平安時代の絵巻、室町時代の鎧兜、浮世絵などを、普段決して見ることが出来ない角度やサイズで堪能できる
「鉄腕アトム」Ⓒ手塚プロダクション
「かぐや姫」Ⓒ2013 Isao Takahata,Riko Sakaguchi/Studio Ghibli, NDHDMTK
また、手塚治虫、高畑勲、細田守など、日本を代表する名作アニメも登場。ナビゲーターは、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で蔦屋重三郎役の横浜流星が務める。
※イマーシブシアター会場写真
「未来少年コナン」© NIPPON ANIMATION CO., LTD. “INCREDIBLE TIDE” Copyright © 1970 by Alexander Key Animated film rights in Japanese language arranged with McIntosh & Otis, Inc. through Japan UNI Agency, Inc.
「埴輪 挂甲の武人」や「松林図屏風」(長谷川等伯筆)、「洛中洛外図屏風(舟木本)」(岩佐又兵衛筆)などの国宝作品から、世界を魅了するアニメーションまで、日本文化のタイムトラベルを大迫力の映像で楽しめる展覧会。4月22日から6月15日まで、東京国立博物館 平成館にて特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」も開催されるので、あわせて鑑賞するのもおすすめだ。
◆イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~
【会期】開催中~2025年8月3日(日)
【会場】東京国立博物館 本館特別 5 室
【開館時間】9:30~17:00
※毎週金・土曜日、5月4日(日・祝)、5日(月・祝)、7月20日(日)は20時まで開館
※入館は閉館30分前まで
※本展は事前予約不要です。混雑時はお待ちいただく可能性があります。
◼ 休館日 : 月曜日、5月7日(水)、7月22日(火)
※ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)、7月21日(月・祝)は開館
【観覧料】一般 2,000円、大学生 1,200円、高校生 800円
※中学生以下、障がい者とその介護者 1 名は無料。入館の際に学生証、障がい者手帳等をご提示ください。
【問い合わせ】050-5541-8600(ハローダイヤル)
※本展観覧券で、4/22~6/15 の間の観覧日当日に限り「浮世絵現代」(表慶館)を無料でご覧いただけます。
※本展観覧券で、観覧日当日に限り総合文化展(平常展)もご覧いただけます。
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永遠の聖地、伊勢神宮を巡る
2025.3.27
米と日本人を繋ぐ、伊勢神宮の祈りとは?
麻苧で束ねられた抜穂
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日本人にとって大切なお米は、神と人を結ぶお供え物でもある
日本人にとって、お米は大切な主食。伊勢の神宮の祭祀も、稲作に関するものが実はほとんどという。そもそも稲作は、縄文時代後期に日本に伝来したとされている。以来、お米は稲魂(いなだま)という神霊が宿る食べ物と信仰され、神々へお供えされるとともに自身もいただき、それによって神様とつながり、力が授かると考えられてきた。数ある食べ物のなかで、なぜお米が日本人の主食となり、古来、神宮の祭祀の中心に据えられてきたのか。
今回は、日本人とお米、そして、神宮の祭祀について紹介しよう。
『日本書紀』に行き着く日本人とお米の関わり
日本人とお米の関わりの起源を辿っていくと、『日本書紀』に行き着く。この連載の第1回で紹介した天孫降臨、つまり、天照大御神の孫にあたる瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、大御神から三種の神器(じんぎ)を託されてこの地上世界に降り立ったとき、もう1つ託されたものがあった。それが、神々の住む高天原(たかまのはら)の神聖な田で稔った稲穂。
この稲穂を基に、大御神は地上世界で稲を育てるよう、瓊瓊杵尊に授けたという。さらに、『日本書紀』の別の段では、大御神が、お米をはじめとする五穀、つまり豆や麦、粟、きびを地上世界の人々が食べて生きるべきものと位置づけたと伝えている。
「稲(いね)」の語源は「生命(いのち)の根」。豊かな国づくりの源は稲作だった
この神話を後世に伝えるメッセージと捉えるならば、天照大御神の子孫にあたる歴代の天皇は、稲作を広め、それによって豊かな国づくりを目指したと解釈することもできるだろう。
ちなみに、稲の語源は「生命(<u>い</u>のち)の根(<u>ね</u>)」。古くはこの地上世界も、神代の伝えで「豊葦原(とよあしはら)の瑞穂の国」、つまり、「水に恵まれ、稲が立派に稔る国」と呼ばれていたという。
伊勢神宮の神様に供えるお米は「神宮神田」で育てられる。
ともあれ、お米は日本人の主食となり、人々は稲作を中心とした暮らしを営むようになった。天皇陛下も、皇居内の御田(みた)で自ら田植えと稲刈りを行い、毎年稲が稔ると、その初穂をまず天照大御神に、感謝の祈りとともに捧げている。
古来、神宮の祭祀が稲作の暦––––つまり、季節の巡りに合わせて田を耕し、籾種を蒔いて苗を育て、その苗を水田に移し植えた後、雨などの自然の力を借りながら稲穂を稔らせ、収穫する、という一連の作業––––に沿って行われてきたのは、ひとえに、大御神によって授けられた神聖な稲穂を毎年無事に収穫して、その御心に報い、ご神恩に感謝を捧げるためなのだ。
2月からはじまる五穀豊穣の祈り「祈年祭(きねんさい)」
では、神宮では、年間を通して、どのような稲作に関する祭祀が行われているのだろう。
起点となるのは、2月に行われる「祈年祭(きねんさい)」。「年ごいのまつり」とも呼ばれるこの祭祀は、内宮、外宮の両正宮だけでなく、125社すべてで約1週間かけて行われ、五穀豊穣が祈念される。ちなみに、稲は年ごとの周期で稔ることから、「年」とも呼ばれ、「年ごい」は稲を乞う、つまり、豊作を祈念する意味になるという。
2月17日に行われる祈年祭で、奉幣の儀を行うために御正宮へ向かう勅使と黒田清子祭主、そして神職たち。奉幣とは、神様に幣帛(へいはく=神様にお供えする神饌以外のものの総称)を捧げることで、伊勢の神宮では、祈年祭、神嘗祭(かんなめさい)新嘗祭(にいなめさい)のときに、天皇陛下が遣わされた勅使が幣帛をご奉納になる。
神嘗祭では、天皇陛下からの初穂とともに、伊勢地方の農家も、懸税(かけちから)と呼ばれる初穂の稲穂を御垣に懸ける。収穫した稲穂をなるべく早く大御神にお届けする真心の表れが、懸税という。
脈々と受け継がれてきた各地で行われる春の祭り。それは「予祝(よしゅく)」
2月は春の耕作始めにあたる時期。
宮中をはじめ、全国各地で豊作を祈る春祭りが行われ、なかには、牛とともに田を耕し、収穫するまでの一連の農作業を模した所作を伴う祭りもある。これは、あらかじめ期待する結果を模擬的に表現することによって、その通りの結果が得られるとする、いわゆる「予祝(よしゅく)」に基づいた風習で、先人たちの生きる知恵とも言うべき信仰が、祭りという型を通して、脈々と受け継がれている証でもある。
もっとも、神宮の「祈年祭」は、そんな春祭りとは一線を画し、静寂の中、厳かに粛々と進められる。祭祀の際は、神職が古体の文章で書かれた神様への言葉、つまり祝詞(のりと)を、微音というかすかな声で奏上。
現代語では、そのゆかしさ、典雅さは伝わらないが、あえて意訳すると、「人々が苦労して育てた稲が良く育ったならば、初穂をたくさん差し上げ、お酒もたっぷりお供えします」という部分に、予祝の要素を感じさせる。祝詞には、言葉そのものに霊力があり、声にして発すると、その通りのことが実現するという言霊信仰が秘められているのだ。
「神田下種祭(げしゅさい)」から「神田御田植初(おたうえはじめ)」へ
その年の稲の豊作を願い、お供え用の米作りをはじめる儀式が続く
その後、4月上旬になると、内宮から2,5kmほど離れた神宮神田(しんでん)において、忌種(ゆだね)と呼ばれる清浄な籾種を蒔く「神田下種祭(げしゅさい)」が、5月中旬には、育った苗を水田に移し植える「神田御田植初(おたうえはじめ)」が行われる。
この神田は、元を辿れば、倭姫命(やまとひめのみこと)が、天照大御神にお供えするお米をここで作るようにと定めたと伝わる場所で、大御神が伊勢の地に鎮座した当初から存在するという。
興味深いのは、「御田植初」が、「祭」より格下の「式」という扱いになっていること。これは、田植えが世に広まったのが、室町時代から桃山時代にかけてのことで、それ以前は、籾種を直接田に蒔く直播(じかまき)栽培だけだったことが関係しているという。
つまり、清浄な籾種を直接神田に蒔く「神田下種祭」は、早苗を水田に植える「神田御田植初」より歴史が古いということだ。内容も、たとえば籾種を播く神事の前に、神職などが神田正面の小高い忌鍬山(ゆくわやま)に登り、まず山の神に、農具である鍬を作るために必要な樫の木を1本いただく許しを乞い、それから伐り倒した木で実際に鍬の柄を作って、その木の根元と枝葉を山の神にお返しするという、自然を敬い、感謝を捧げる祈りの原点とも言うべき神事が、人目に触れないところで行われる。
神田下種祭では、神田を管理する作長(さくちょう)が、忌鍬山の樫の木で作った清浄な鍬で田を耕し、苗代を作る所作が行われる。このとき、神職により御田歌(みたうた)が歌われる。
神田御田植初では、太鼓、笛、ササラ、鼓による田楽(でんがく)の囃子に合わせて、保存会の若い男女が足並みを揃え、苗が1列ずつ植えられる。
神宮の神田で行われる神田下種祭で、祭場に向かう神職や参列者。
5月と8月の2回行われる「風日祈祭(かざひのみさい)」
農作物の成長に風雨の災害がないように祈念する
やがて、神田に青々とした苗が一斉に並び植えられると、内宮の別宮、風日祈宮(かざひのみのみや)で、「風日祈祭(かざひのみさい)」が行われる。稲の生育に最も大切な5月と8月に行われる、この2度の祭祀では、「雨甘く、風和(やわらか)に」、つまり、天候が順調で災害もなく、ほどよい雨と風がいただけるようにと祈願される。
古くは7月1日から8月31日までの2ヶ月間、毎日朝と夕に、風雨の災いなく豊作であるよう祈る祭祀が、この風日祈宮で行われていたという。
今でこそ品種改良が進み、日々当たり前のようにお米がいただけるようになったものの––––もっとも、昨年からそうもいかなくなってきたが––––、本来、自然の力に左右される農作物である稲が、これまで2000年以上も毎年収穫でき、多くの人々の食卓に並んできたことは、いかに奇跡の連続だったか、その重みを、かつての「2ヶ月間、毎日2回」という祭祀の数から感じずにはいられない。
内宮の別宮、風日祈宮で行われる風日祈祭。現在は5月14日と8月4日の2度行われ、5月のみ菅(すげ)で編んだ御笠と御蓑がお供えされる。笠と蓑は、かつて農作業の必需品で、ほどよい雨と風をいただくシンボルでもあるという。
収穫の秋、9月に実施される「抜穂祭(ぬいぼさい)」
お供えする御料米の初穂を抜き奉る儀式
こうして稲は収穫のときを迎え、9月初旬には、やはり神宮神田で「抜穂祭(ぬいぼさい)」が行われる。
抜穂とは、忌鎌(いみかま)と呼ばれる清浄な鎌で稲刈りをした後に、稲穂だけを1本1本抜き取るという古代の収穫法で、鋭利な鎌がない時代の名残と考えられている。
古式のままに麻苧(あさお)で束ねられた抜穂は、数日間、神田で自然乾燥された後、辛櫃(からひつ=神饌など祭祀に必要な品々を入れて運ぶ檜の箱)に納められ、内宮は、御正殿と同じ神明造(しんめいづくり)で建てられている御稲御倉(みしねのみくら)へ、外宮は、日々神饌を調理する、いわば神様の台所である忌火屋殿(いみびやでん)で保管される。
抜穂祭を行うため、神田に向かう神職と奉仕員。
最も重要な祭祀「神嘗祭(かんなめさい)」
収穫された新穀を最初に天照大御神に捧げて感謝をする
そして10月、いよいよ神嘗祭(かんなめさい)が行われる。
神宮で最も重要、かつ最大の祭祀とされる神嘗祭は、天皇陛下自らが刈り入れされた初穂をはじめ、全国各地の農家から、その年に獲れた新穀を天照大御神に献じ、感謝を捧げる祭祀。大御神から授かった稲穂を今年も無事に稔らせ、その御心に報いることができた感謝とともに祈られるのは、皇室の安泰と、人々が平和で豊かで、平穏な暮らしが送れるようにという願い。神宮では創建以来、さまざまな祭祀を行って天照大御神に感謝を捧げ、それとともに五穀豊穣と国家の繁栄、人々の幸せを祈り続けてきたのである。
春に豊作を祈り、秋は収穫に感謝する
思えば日本では、古来新穀をいただくことで、神々や天皇陛下、さらに一般人に至るまで新しい力が授かると信じられてきた。
だからこそ、何よりもまず神嘗祭で天照大御神に初穂を捧げ、次いで天皇陛下が、宮中で天神地祇(てんじんちぎ)、つまり、天上世界と地上世界、それぞれに住む神々に新穀を供え、ともに召し上がるという新嘗祭(「にいなめさい」神宮でもこの日に合わせて新嘗祭が行われる)を行って、最後に村々で秋祭りが行われ、人々がいただくという流れになっていた。昔は新嘗祭が終わるまで、人々が新穀を食べることを控えた背景には、そんなお米への信仰が広く浸透していたからなのだろう。
御稲御倉。内宮の御正宮から、別宮の荒祭宮(あらまつりのみや)へ向かう途中にある。
皇室のご安泰、国民の幸福に日々祈りが捧げられている
神饌でも、お米は水や塩とともに中心的な存在だ。
大きな祭祀はもちろん、毎日朝と夕の2度、内宮と外宮の御祭神にお食事を差し上げる「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」でも、前夜から斎館に籠り心身を清めた神職が、火鑽具(ひきりぐ)で火を鑽り出し、その忌火(いみび)と呼ばれる清浄な火と、神々の住む高天原の水と和合したと伝わる外宮の上御井(かみのみい)神社の井戸から汲み出した神聖な水とでお米を蒸し、御飯(おんいい)と呼ばれる「おこわ」にしてお供えされるという。
1粒の籾種から2000粒、3000粒のお米を稔らせる稲は、考えれば考えるほど稀有な食べ物。日頃忘れていたお米のありがたみを、神宮の祭祀を通して気づかされた。
毎日朝と夕の2度、外宮の御正殿の裏にある御饌殿(みけでん)で行われる「日別朝夕大御饌祭」に奉仕する神職たち。内宮と外宮の御祭神にお食事を奉るこの祭祀では、忌火屋殿で神饌が調理された後辛櫃に納められ、御塩で清められる。その後、禰宜が発する警蹕(けいひつ)という御先払いの低い声とともに御饌殿に運ばれる。
Text by Misa Horiuchi
伊勢神宮
皇大神宮(内宮)
三重県伊勢市宇治館町1
豊受大神宮(外宮)
三重県伊勢市豊川町279
文・堀内みさ
文筆家
クラシック音楽の取材でヨーロッパに行った際、日本についていろいろ質問され、<wbr />ほとんど答えられなかった体験が発端となり、日本の音楽、文化、祈りの姿などの取材を開始。<wbr />今年で16年目に突入。著書に『おとなの奈良 心を澄ます旅』『おとなの奈良 絶景を旅する』(ともに淡交社)『カムイの世界』(新潮社)など。
写真・堀内昭彦
写真家
現在、神宮を中心に日本の祈りをテーマに撮影。写真集「アイヌの祈り」(求龍堂)「ブラームス音楽の森へ」(世界文化社)等がある。バッハとエバンス、そして聖なる山をこよなく愛する写真家でもある。
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旅館の矜持 THE RYOKAN COLLECTIONの世界
2025.3.31
相模湾の眺め、美食、温泉……「ひらまつ」のもてなしのすべてがここに。「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」 女将・荒井眞由美
玄関で出迎える荒井女将。正面に飾られたのは書家・井上有一の作品。他にホアン・ミロや陶芸品のコレクションも見事だ。
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「ザ・リョカンコレクション」に加盟する旅館の女将や支配人を紹介する連載「旅館の矜持」。今回は「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」の女将・荒井眞由美さんをご紹介します。
「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」は、相模湾を一望する高台につつましやかに佇む瀟洒な宿です。自らを、〝ヨーロッパの旅館″と呼んでいます。全6軒あるHIRAMATSU HOTELSのなかで2番目にできました。熱海は多くの文豪や財界人が時を過ごした文化の匂いが感じられる温泉街ですが、宿の風情はこの土地により一層の興を添えています。宿のコンセプトである「滞在するレストラン」は、いまや確実に認知されてきています。スタート時点から先頭に立ってここを率いてきた、女将の荒井眞由美さんに話を伺いました。
唯一無二の相模湾の眺望
「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」のオープンは2016年で、開業してから9年が経ちます。私がここで女将を務めてから、同じ月日が流れたことになります。
この宿について誇らしく思うことが二つあります。
朝焼けをバックに施設の外観を遠望する。高台に位置することが一目でわかる。大きな水盤と数寄屋造りの母屋が見事。
一つは現代の名工と謳われた木下孝一棟梁の手による数寄屋造りの母屋です。漆黒の屋根瓦から障子の貼り方一つにいたるまで、細部に目を凝らせば凝らすほど素晴らしい。あまり使うことはありませんが、お茶室はプロの方が見ても敬嘆なさるようです。壁の漆喰塗に現れた侘び寂びの世界には、思わずため息が出ます。
二つ目は、目線が水平線とちょうど同じ高さになる相模湾の眺望。快晴の日には、初島、大島はもちろん、三浦半島や房総半島までを一望できます。この景色に心癒されるお客様はとても多いのです。ですから、景色に向かって、「本当にいつも、ありがとう」と言っています(笑)。
ダイニング脇のテラスにて。食前のアペリティフ、食後のディジェスティフをとりながらここで過ごすのもすこぶる快適だ。
「親戚の家」に泊まりに来た感覚
黙っていてもこうした恩恵の元にある宿ですけれども、そこに魂を入れるのは私たちスタッフです。「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海」の最大の特徴は、ゲストの皆様に、どこか懐かしく、和んでいただけることだと思っています。それが端的に感じられるのはリピーターの多さですね。
私が思い描いている理想像は、宿を「親戚の家のように」思っていただくことなのです。家族とまで言うのはおこがましいですから、「親戚」ぐらいの表現に留めておきますが。まるで親しい人の住まいを再訪するときのように、わざわざお土産を手にされて来て下さるお客様が多いこともあるので、ある程度は叶えられているのかも知れません。だとすれば、女将冥利に尽きますね。
2つある特別室の内の「松の間」、遠くに初島が見える。座卓での夕食・朝食を選ぶことも可能だ。
「松の間」のテラスに設えられた露天風呂。お風呂につかりながら水平線までの大パノラマを見渡せるのは唯一無二だろう。
全13室で、すべての客室がオーシャンビューだ(写真は「1F コーナースイート」)。いつでも名湯を楽しむことができるし、ソファでくつろぐのもいい。
くつろいでフランス料理のフルコースを
この宿の中心となるのは、温泉はもちろんですが、フランス料理のディナーです。料理長の猪野圭介、クリエイティブディレクターの鈴木健太郎、ふたりのシェフが、地元食材をつかって創りあげます。猪野は伝統的なフランス料理、鈴木はモダンスタイルのフランス料理を得意としています。
相模灘と近隣の畑の恵み、そして全国から旬の素材が届く。ひらまつ各店で研鑽を重ねたふたりのシェフが、極上のフランス料理に仕上げてくれる。
熱海という土地は、魚介類に恵まれているだけではなく、美味しい野菜がたくさん採れるのです。シェフは漁港や畑に通い、地域との関係性を深める良い機会になっています。料理は、土地の利を活かした魚介と野菜を盛り込み、日本全国から取り寄せた旬の素材も組み込んだフルコースです。
夕食時のダイニングから見える、暮色に染まった空と水盤上の篝火は幻想的ですらある。リゾート感が最高潮を迎える刻だ。
湯上りの寛いだ装いでそのままダイニングにいらっしゃる方もいらして、ご自宅のようなリラックスした気分でフランス料理のフルコースをたのしめることも魅力です。当宿のコンセプトは「滞在するレストラン」ですから、食の場面で十二分にリラックスしていただけることが私どもの喜びですね。
「宿の顔は総支配人じゃなくて女将」
HIRAMATSU HOTELSは、賢島(三重)、熱海(静岡)、仙石原(神奈川)、宜野座(沖縄)、京都、軽井沢 御代田(長野)の順番で出来ました。そもそも私どもは、レストラン発祥のホテルですが、レストランが宿を作ってしまうのは珍しいんじゃないでしょうか。
さらに珍しいのは、開業当初、未経験の分野であるのに、ホテル経験者を一人も入れなかったことです。ひらまつでレストランやブライダルに携わっていたメンバーだけで、旅館事業を始めました。
いま振り返っても驚きを隠せませんが、それが当時のひらまつらしさなのです。レストランのひらまつらしさを出すためには、それが大切だというのが創業者の考え方でした。
私が女将になったいきさつは簡単です。創業者に「この宿の顔は女将だよ。だから、女将をやってくれ」と言われたからです。創業者はフランスのオーベルジュをイメージしていたと思いますが、宿というものには顔がないとダメだと気付いたんでしょうね。私に声がかかったのは、完成するたった2カ月前のことでした。
どうして創業者が私を指名したかと言いますと、これも簡単です。場所が東京から近い熱海だから、おそらく著名人がたくさんいらっしゃるし、お客様の要求のハードルが高いことが容易に予測できたわけです。私はブライダルで様々なお客様に接していて、経験を積んでいたので、臨機応変に対処できると思われたのでしょう。
実際に来て下さるお客様は、どなたでもご存じのような文化人や著名人、外国の著名人がとても多いですね。
ホテル業はゼロからのスタート
女将業はゼロからのスタートでしたが、ホテルの開業自体もゼロからです。ひらまつで培ってきたレストランとブライダルのノウハウがあるだけで、宿泊業に関してはまったくの手探りです。レストランとホテルの間で大きく違うのは、滞在時間です。そこが最大の課題でしたね。
実際に開業してみると、最初はお客様からたくさんのご指摘がありました。困難なことばかりで、落ち着くまでには1年半ぐらいかかったかしら。悩み多き日々でしたが今日まで続けられたので、頑張ったね!と自分をほめています。
「松の間」の縁側にて。「開業から困難なことばかりで、落ち着くまでには1年半ぐらいかかったかしら」
「ひらまつイズム」と建築の継承
「ザ・リョカンコレクション」に加盟している他の施設の多くは、歴史も伝統も文化も確固たるところばかりでしょう? 重要なテーマとして、前代や前々代あるいはもっと以前からの「継承」が常にありますよね。
そういう意味では、当ホテルが継承したのは、レストランやブライダルで培った接客の文化であり、とにかく美味しいものを味わっていただくという文化です。ひと言にすると、「ひらまつイズム」ということになるのでしょう。
さきほど親戚の家に来たような気持ちと言いました。考えてみれば、この数寄屋造りの建築は以前、ある会社経営者の別荘兼ゲストハウスだったんですね。その方は奥様と一緒に、細部に至るまで趣味の良い贅を尽くされたのです。
人が住んでいた温もりがそこかしこに残っているのもそこに理由があると思います。だからこそ、いま泊まりに来られるお客様もそれを感じて、和まれるのではないでしょうか。
日本家屋が持つ温もりは、「梅の間」と「松の間」の2つの特別室にお泊りいただくのが一番です。とは言え、エントランスやダイニングやテラスなどのパブリックスペースでも、十分に堪能できます。
障子一つ取っても、難しい技術で貼ってある箇所は、京都の職人さんのところでやってもらっています。そういう意味で、この数寄屋造りの建築を維持していくことも大事な「継承」の一つと言えます。
アパレル業界からブライダル業界へ
そもそもの身の上話をしますと、私はひらまつに来る前は、アパレル業界で働いていました。でも、私の頭の一角をずっと占めていたのはブライダル業界でした。そんなときに、ひらまつがレストランウエディングを始めることになったのですね。いまからちょうど29年前の1996年のことです。
その頃のブライダルの主流は、まだまだホテルや結婚式場の時代でした。ですから、ひらまつが着手しようとしたことは、時代の一歩先、二歩先を行っていました。ウエディングにおけるコーディネーターというのは――当社ではコンシエルジュと呼んでいますが――お客様の要望を一から十まで伺って結婚式を作り上げることです。
この時もウエディングの経験者を外部から採用せずに始めました。レストランでお付き合いのあるお花屋さんや、お客様が持ち込まれたドレスショップなど、一緒にウエディングをつくりあげていくパートナーとなる契約先を徐々に増やしていきました。
こうしてウエディングに携わって20年間が経ったところで、私はホテルをゼロからやることになったわけです。
ブライダル コンシェルジュとして活躍していたころのポートレート。
「ひらまつアカデミー」の立ち上げ
出発点からしますと、現在というのはまさに隔世の感がありますね。
このホテルに来られる方が重要視しているポイントは様々です。アクティビティが好きな方はほぼいらっしゃいません。黙って海を見ることが好きな方、美味しい食事のために来てくださる方、温泉に入って静かな海の音だけを聞きたい方、スタッフとお喋りするのを楽しみにされている方などいろいろです。
迎える私どもは、最適な距離を取りながら、お客様に寄り添う存在でありたい。そして、基本的には、「美味しいものを食べて、ゆっくり温泉につかることがこのホテルのいいところなんだ」と思ってもらえたら、また来て下さると思っています。
事前にご要望があれば、出来る限りお応えしたい。客室が13室しかない、フェイス・ツー・フェイスのホテルだからこそ、それが可能だと思っています。
実は、最近、「ひらまつアカデミー」というものを立ち上げたばかりなのですね。これは後進に「ひらまつイズム」を伝承していく取り組みです。
例えば、ひらまつが考える「おもてなし」や「真のラグジュアリー」とは何かの教育です。そこにはリーデルやベルナルドや江戸切子がどういうものかなど、さまざまな雑学的知識も含まれます。いわゆる “雑学”ってとても大事で、それをきっかけにして、お客様と会話ができますから。私も教える側の一員として、文字にはなっていない経験を伝えていければいいなと思っています。
荒井眞由美 Mayumi Arai
1967年、東京都生まれ。アパレル勤務を経て、1996年、(株)ひらまつ入社。レストランウエディングの黎明期より、ブライダルコーディネーターとして活躍。後、ブライダル事業の統括責任者。2016年「THE HIRAMATSU HOTELS RESORTS 熱海」オープンとともに女将に就任、現在に至る。
構成/執筆:石橋俊澄 Toshizumi Ishibashi
「クレア・トラベラー」「クレア」の元編集長。現在、フリーのエディター兼ライターであり、Premium Japan編集部コントリビューティングエディターとして活動している。
photo by Toshiyuki Furuya
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2025.3.24
「バンヤンツリー・東山 京都」喧騒を離れた、京都のサンクチュアリ
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清水寺と高台寺の間に位置する霊山(りょうぜん)に、世界有数のリゾート&ホテルブランド「バンヤンツリー・東山 京都」が2024年8月に誕生した。52室のラグジュアリーな客室と人気のバンヤンツリー・スパ、そして2つの個性的なダイニングを備えたバンヤンツリー・東山 京都には、ここにしかない体験と時間が約束されている。
世界的に憧れのリゾートホテルと人気が高いバンヤンツリー
バンヤンツリーのはじまりは、1984年へ遡る。バンヤンツリー創業者がタイ・プーケットのバンタオ湾にある550エーカーにおよぶ錫鉱山の跡地を取得し、汚染された土地を浄化するために7,000本を超える樹木を植樹して、酸性化した土壌を10年掛けて改善。
1994年、バンヤンツリーグループのフラッグシップ リゾートとなる「バンヤンツリー・プーケット」をはじめとする、アジア初の統合リゾートである「ラグーナ・プーケット」が誕生する。ラグーナ・プーケットは海辺の大きなラグーンを中心に、現在9つの高級リゾートホテルやヴィラが建ち並び、その近くにはゴルフ場やレストランが点在するプーケット随一の高級リゾートを形成。現在もさらなる開発が続いている。
また他にも、世界的なリゾートブランドの象徴として、世界の景勝地や歴史的な聖地、また美しいビーチやリゾート島などに次々とオープンさせており、地域活性・環境保護・ローカルコミュニティへの還元など、サステナブルな開発を行っている。
人気観光地「京都」につくられた、日本の伝統美に酔いしれる滞在
では、バンヤンツリーグループが京都でどのような世界観を作り出したのか、やはり興味が湧いてくる。
急な坂道をのぼっていくと京都市街を一望できる高台にたどり着く。そこに現れたのは、日本の伝統技術によってつくられた美しい木造の正門。喧騒を離れた静寂の空間と特別な時間の入り口である。
祇園の観光名所まで徒歩圏でありながら、喧騒から離れた静寂に包まれている。
ホテルの入り口にある天然木の門。
バンヤンツリーが描く日本の伝統美として掲げられたコンセプトは「幽玄」だと言う。幽玄とは、深遠な神秘を表す言葉であり、「風姿花伝」や「花鏡」といった世阿弥が残した能楽書に度々使われ、能と深く結びついた概念でもある。
そのコンセプトを象徴するように、ホテル敷地内には約12mの高低差を活かした3つの庭と竹林が広がり、中には「隈研吾建築都市設計事務所」がデザインした能舞台「The Noh Stage」がある。
ホテル敷地の中央にある能舞台「The Noh Stage」。
ホテルロビー。
木組みだけの構造体であるこの能舞台は、周囲の竹林、そして空と溶け合い、独特な建築美を持つ。水盤に浮かび建つその姿は、まるで時空を超えた空間のようであり、人間界と自然界の境界のようにも見える。
東山の霊山エリアといえば、敷地の北には大谷祖廟、南には鳥辺野とよばれた場所があり、古くから現世と来世を隔てる結界のような場所とされている。現在もこのエリアには寺院や神社が多く存在し、街中の賑わいとは異なり、神聖な静けさを保っている。
日本の美意識とリラクゼーションを追求するバンヤンツリーの感性の融合
次は客室を見てみよう。
ホテルのコンセプトである「幽玄」を踏まえ、能舞台にちなみ能の伝書のひとつ「風姿花伝」の中から「秘すれば花」という一節を客室のテーマにも掲げている。大きなヒバの木のバスタブや畳があったり、金箔のアクセントが使われていたり、日本の伝統的な技法が施されている。
「セレニティ・ダブル」。
「ONSENリトリート」のダブル洗面化粧台。
「グランドONSENリトリート」。
「天然温泉」の露天風呂。
ここにはかつて京都では珍しく温泉の源泉を有する老舗宿「ホテルりょうぜん」があったことから、天然温泉を引いており、客室の一部「ONSEN」ルームには天然温泉が引かれている。またゲストのみが使用できる大浴場「天然温泉」も完備。内湯に加えて露天風呂も楽しめる。
シングルルーム4室、ダブルルーム2室を備えた「バンヤンツリー・スパ」。
食に関しても興味津々である。シグネチャーダイニング「りょうぜん」では、地元の食材で作る会席料理、和食割烹料理を提供。京都の清らかな軟水に合う5年熟成の利尻昆布からとったコクのある出汁を堪能したり、京野菜や京都ならではの調味料を使ったり、ここでしか味わえない五感に響くヘルシーな食体験が待っている。
また、20席しかない隠れ家的なバー「BAR RYOZEN」では、県外に流通しない希少な日本酒を含む30種類以上の京都の地酒やプレミアム日本酒のほか、RYOZEN抹茶ジントニックやMirinブリーズなど、ローカル食材を使ったカクテルなど、独創的な味わいが楽しめる。
朝食・昼食・夕食がいただける「りょうぜん」。
美しい日本の美意識が表現された料理。
バンヤンツリー・東山 京都では、宿泊ゲスト向けに日本の文化体験のアレンジも行っている。能面師の工房を訪ねたり、非公開の香道体験をしたり、旅の醍醐味でもあるプレミアムな体験も叶えてくれる。
「京都」の街中の喧騒から離れて、バンヤンツリー・東山 京都が作り出す空間や時間に遭遇すると、古都・京都の本当の魅力を静かに感じることができるはずだ。
Text by Yuko Taniguchi
京都府京都市東山区清閑寺霊山町7番地
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江戸のメディア王、蔦屋重三郎の全体像に迫る
2025.3.28
特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」。東京国立博物館 平成館にて開催
『青楼美人合姿鏡』北尾重政・勝川春章画 彩色摺大本 安永5年(1776)正月 東京国立博物館蔵【通期展示 ※会期中、頁替えを行います】
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2025年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK)でも話題の蔦屋重三郎。江戸時代の傑出した出版業者である蔦屋重三郎の全体像に迫る特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」が、東京国立博物館 平成館にて開催される。会期は4月22日(火)から6月15日(日)まで。
「姿見七人化粧」喜多川歌麿筆 大判錦絵 寛政4~5年(1792~93)頃 東京国立博物館蔵【後期展示:5/20〜6/15】
貸本業から身を起こし、社会状況の変化をつぶさにとらえメディア王にまでのぼりつめた蔦屋重三郎。本展では、本を、人を、時代をプロデュースしたその活動を見つめながら、天明、寛政期を中心とした江戸の多彩な文化を紹介する。
「雛形若菜初模様 丁字屋内ひな鶴」礒田湖龍斎筆 大判錦絵 安永4年(1775)頃 東京国立博物館蔵【前期展示:4/22〜5/18】
会場では、出版人としての活動の原点である『吉原細見』や、風刺や滑稽を織り交ぜた黄表紙、洒落本などを紹介。そして何といっても見逃せないのが、浮世絵黄金期と呼ばれる18世紀末の浮世絵界を代表する名品の数々だ。
「婦女人相十品 ポッピンを吹く娘」喜多川歌麿筆 大判錦絵 寛政4~5年(1792~93)頃 東京国立博物館蔵【前期展示:4/22〜5/18】
重要文化財「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」東洲斎写楽筆 大判錦絵 寛政6年(1794) 東京国立博物館蔵【前期展示:4/22〜5/18】
喜多川歌麿や東洲斎写楽など、現代では世界的芸術家とみなされる浮世絵師を世に出したことで知られる蔦屋重三郎。本展では、喜多川歌麿「婦女人相十品 ポッピンを吹く娘」や、東洲斎写楽「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」(重要文化財)など、誰もが知る名作が一堂に集結。前期・後期で展示替えが行われるので、何度も足を運びたい。
重要文化財「市川鰕蔵の竹村定之進」東洲斎写楽筆 大判錦絵 寛政6年(1794) 東京国立博物館蔵【後期展示:5/20〜6/15】
このほか、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK)と連携し、大河ドラマの世界を再現したコーナーも登場。蔦重が活躍した頃の江戸の街にタイムトリップしたような空間を楽しめる。
さまざまな分野を結びつけながら、出版業界に新機軸を打ち出した蔦屋重三郎。彼が創出した価値観や芸術性がいかなるものであったかを、会場で体感してみてはいかがだろうか。
「四季美人 雪中美人と下男」栄松斎長喜筆 大判錦絵 寛政4~6年(1792~94)頃 東京国立博物館蔵【前期展示:4/22〜5/18】
◆特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」
【会期】2025年4月22日(火)~6月15日(日)
【休館日】月曜日、5月7 日(水)
※ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開館
【開館時間】9:30~17:00
※毎週金曜・土曜日、5月4日(日・祝)、5日(月・祝)は20時まで開館
※入館は閉館の30分前まで
【問い合わせ】050-5541-8600(ハローダイヤル)
*会期中、一部作品の展示替えを行います。
*展示作品、会期、展示期間、開館時間、休館日等については、今後の諸事情により変更する場合があります。
最新情報は展覧会公式サイト等でご確認ください。
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鹿児島の「宝」を巡る旅
2025.3.28
焼酎の郷 鹿児島から世界へ羽ばたくジャパニーズウイスキー4つの蒸留所
ウイスキー蒸留所に併設された試飲コーナーで、蒸留所限定商品をはじめとするさまざまな銘柄のウイスキーを味わうのも、蒸留所巡りの楽しみのひとつ。「マルス津貫蒸溜所」に隣接するカフェバー&ショップ「寶常(ほうじょう)」にて。
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豊かな自然と、そこで暮らす人々の知恵が結びついたとき、その土地にはさまざまな「宝」が生まれる。鹿児島県の各地で生まれ、光り輝く数々の「宝」。それらは今や、世界が注目する存在になりつつある。「南の宝箱 鹿児島」を巡る旅。今回は鹿児島ならではの焼酎造りの伝統と技術をいかし、世界に通用するジャパニーズウイスキーを目指す「マルス津貫蒸溜所」「嘉之助蒸溜所」「火の神蒸溜所」「菱田蒸溜所」の4つの蒸留所と、そうしたジャパニーズウイスキーを味わう2軒のバーを紹介する。
都道府県別では最多のウイスキー製造所が点在する鹿児島県
日本の伝統的酒造りがユネスコの無形文化遺産に認定される一方で、ジャパニーズウイスキーも大きな注目を集め、輸出額では日本酒を上回るまでにいたっている。全国でウイスキー蒸留所(正確にはウイスキー製造免許場)は180カ所近く存在するが、なかでも都道県別では鹿児島県が13か所と最多を誇る(2024年国税局調査)。
火山性のシラス台地が濾過した清浄な水、かねてから焼酎を手掛けていた蔵元に伝わる酒造りの技術。この二つを兼ね備える鹿児島の蒸留所からは、ここ数年、個性豊かなウイスキーが相次いで生みだされている。
マルス津貫蒸溜所(本坊酒造株式会社)
発祥の地、津貫で再開されたモルト原酒蒸留
豊かな緑に覆われた山々が美しい稜線を見せて連なる薩摩半島の山間に、突如として姿を現す巨大な塔。高さ26メートルの威風堂々たる塔の壁面に鮮やかに描かれた「津貫」の文字。
ここが、100年以上と、焼酎の製造では鹿児島県でも有数の歴史と規模を持つ「本坊酒造」が手掛ける「マルス津貫蒸溜所」だ。かねてから長野などでウイスキー製造を手掛けている「本坊酒造」が、発祥の地である南さつま市の津貫(つぬき)で、モルト原酒蒸留を再開したのは2016年のことだった。
歴史を感じさせる石蔵と、聳え立つ「旧蒸留塔」とのコントラストが目を引く。(©本坊酒造)
巨大な蒸留器は、焼酎造りに注いできた熱い思いの証
1970年代前半まで稼働し、「本坊酒造」を代表する芋焼酎を製造していた蒸留器を覆う建屋として建築されたその塔は「旧蒸留塔」と呼ばれている。一歩足を踏み入れると、その蒸留器の巨大さに驚かされる。純度の高いアルコールを精製する際に生じる独特の臭みを除去するために設けられた長い蒸留管を備えた蒸留器は、「本坊酒造」が焼酎造りに注いできた熱意そのもの。
そうした蒸留器が、稼働を終えた現在でもシンボルとして遺されているのは当然で、そこには深い歴史を感じさせる。周囲の壁面には、鹿児島の焼酎造りをリードしてきた「本坊酒造」と本坊家の来歴をまとめたパネルも展示されている。
発祥の地である津貫での焼酎造りや、本坊家の歴史が展示された「旧蒸留塔」の内部。
現在の「マルス津貫蒸溜所」では、「津貫」の名前を冠したシングルモルトウイスキーが造られている。山間の盆地特有の寒暖差のある気候と、周囲の山々からの恵みである良質な湧水。そこに長年の焼酎造りで培われた歴史と技術が加わり、地名を冠した「津貫」銘柄が誕生。国内外で高い評価を得ている。
樽詰めされた原酒は、重厚な石蔵の貯蔵庫で熟成を待つ
ウイスキー造りの工程に欠かすことのできないのが熟成だ。「マルス津貫蒸溜所」では、石蔵の中で原酒が熟成の歳月を待つ。ヨーロッパの古城を思わせる重厚な外壁に囲まれた内部は静寂そのもの。控えめな照明に照らされた樽がずらりと並ぶ様子に圧倒される。
気がつくとほのかにウイスキーの香りが……。熟成を待つ間に、樽からほんの少しずつ蒸発する原酒がもたらす薫香だ。太い梁、石を積み上げた壁、コンクリートの床。薫香はすべてに深く沁み込み、それがまた歴史を醸成していく。
静まり返った石蔵樽貯蔵庫には、ほのかにウイスキーの芳香が漂う。
美しい日本庭園を眺めながら試飲。まさにジャパニーズウイスキーのひととき
蒸留所の隣には、かつて「本坊酒造」の二代目社長・本坊常????が暮らした邸宅「寶常(ほうじょう)」がリノベ-ションされ、カフェバー&ショップとして来訪者に公開されている。客座敷を改装したゲストルームは緑豊かな日本庭園に面し、石蔵樽貯蔵庫とは一転、明るく開放感に満ちた空間だ。
ウイスキーの試飲や蒸留所のグッズなども販売。使用する樽、熟成度合のなどで微妙に異なってくるウイスキーの風味の差を、身をもって体験することができる。見事に手入れされた日本庭園を眺めながら飲むウイスキー。それは、まさに「ジャパニーズウイスキー」ならではの味わいだった。
試飲カウンターでは、蒸留所限定のウイスキーを試すこともできる。
マルス津貫蒸溜所
鹿児島県南さつま市加世田津貫6594
Tel:0993-55-2121/営業時間 9:00~16:00/休館 12/30~1/3 ※臨時休業あり
入館 無料(試飲は全て有料)/売店 有り(寶常 Cafe Bar&Shop)
- 見学時間 蒸溜所(自由見学):約30分 寶常(有料試飲・売店):約15分
嘉之助蒸溜所(小正嘉之助蒸溜所株式会社)
東シナ海を見下ろす絶景の高台に建つ瀟洒な蒸留所
海亀の産卵地として知られる、東シナ海に面した吹上浜を見下ろす台地に建つ「嘉之助蒸溜所」。「マルス津貫蒸溜所」が山の蒸留所ならば、「嘉之助蒸溜所」は、海の蒸留所と呼ぶのが相応しいかもしれない。
2017年に誕生したこの蒸留所は、140年以上の歴史を持つ老舗焼酎メーカー「小正醸造」が設立した。「小正醸造」といえば、「メローコヅル」の名で知られる樽熟成の米焼酎を手掛けてきた酒造である。焼酎を専門としてきた老舗酒造が、ウイスキーを始めたのには、4代目にあたる小正芳嗣さんの熱い思いがあった。
蒸留所の外観は、景観を損なわないよう、周囲の砂丘に溶け込むような色調でまとめられている。(©嘉之助蒸溜所)
世界で通用するウイスキーを造り、いつか蒸留所の原点である焼酎を広めたい
「『メローコヅル』は日本で初めて樽熟成を行った焼酎です。6年という長期の樽貯蔵を経て、1957年に発売が始まりました。まろやかでとても素晴しい焼酎で、日本では今でも多くの方に愛されています。ところが、4代目となった私が、海外に販路を求めようとしても、当時海外では、蒸留酒を食中酒として飲む文化が無く、さらに世界の蒸留酒の多くがアルコール度数40%以上であるのに対し、25%程度である本格焼酎は中途半端だという理由で、日本人海外駐在員などが利用する日本料理店などにニーズはとどまり、なかなか販路が広がりませんでした」
「それならば『メローコヅル』で培った樽熟成の技法で世界に通用するウイスキーの味わいを通して、私の原点である焼酎と焼酎文化を世界に広めたい。そんな思いで2017年に、このウイスキー蒸留所を立上げました。『嘉之助』とは、世界を見据えて『メローコヅル』を生み出した、私の祖父にあたる2代目、小正嘉之助の名前です」
4代目小正芳嗣さんは「嘉之助蒸溜所」を立ち上げる際、本場スコットランドのウイスキー蒸留所を数多く巡り、知見を広めた。
長年の焼酎造りが培った技術が可能にした、3基の蒸留器の使い分け
「嘉之蒸溜所」では3基の蒸留器が稼働している。それぞれ形状や性能が異なる蒸留器で原酒を造り分け、それらを組み合わせることで、さまざまなバリエーションの香りや味を備えた原酒ができあがる。
3基の蒸留器を持つウイスキー蒸留所は、日本でも稀有な存在だ。
「嘉之助蒸溜所」の母体である「小正醸造」は、「嘉之助蒸溜所」から車で5分ほどのところにある「日置蒸溜蔵」で、そこでは現在も焼酎を製造している。「日置蒸溜蔵」では、もともと7基もの蒸留器を使いこなし、数々の焼酎を生みだしてきた。こうした技術が継承されているからこそ、ウイスキー造りに必要な、複雑で手間のかかる工程も可能となった。定番商品のうち、ポットスチルウイスキーの原酒は、焼酎の技術を活かしてここで生みだされている。また、通常使われるバーボン樽やシェリー樽に加え、「メローコヅル」を貯蔵してきた樽を用いてウイスキーを熟成させるなど、さまざまな工夫や取り組みが随処に見られる。
窓の向こうに広がる雄大な東シナ海を眺めながら味わう「MELLOW」なウイスキー
蒸留所見学で最後に訪れる試飲コーナーは、「嘉之助蒸溜所」で造られるウイスキーのコンセプトでもある「MELLOW」の名を冠した「THE MELLOW BAR」。一枚板のカウンターとガラス張りの窓の向こうに、雄大な東シナ海が広がる。
「海に近い蒸留所ですから、スコットランドのウイスキーによくあるような、ピートが強調された、いわば苦みと塩辛さが際立つテイストも考えてはみました。でも、『KANOSUKE』が造るウイスキーは、やはり柔らかくメローでなければならないと思い、そちらの方向にはもっていきませんでした」
小正さんのレクチャーを受けながら、「嘉之助蒸溜所」のフラッグシップともいえる、「シングルモルト嘉之助」をはじめとする3種類のウイスキーを飲み比べる。
微妙に異なる味わいのなかに共通するのは、上品で優しい甘苦さ。そこには小正さんの言葉通り、確かに、「メローコヅル」から連綿と受け継がれ、焼酎造りの技術を活かした造りの「KANOSUKE」が大切にしてきた樽熟成ならではの柔らかで豊潤な味わいが息づいていた。
東シナ海を一望することができる「THE MELLOW BAR」。試飲に登場する銘柄は、「シングルモルト嘉之助」のほか「嘉之助 HIOKI POT STILL」「嘉之助 DOUBLE DISTILLERY」など。
嘉之助蒸溜所
鹿児島県日置市日吉町神之川845−3
Tel:099-201-7700/営業時間 10:00~17:00(ショップは16:30まで)
休館 月曜日(月曜が祝日の場合は営業)、年末年始、その他臨時休業あり。
※見学は事前予約制。見学希望日の1週間前までに申し込み要。見学料は1,000円(テイスティング込み)。詳細および申し込みは嘉之助蒸溜所HPへ。
火の神蒸溜所(薩摩酒造株式会社)
本土最南端のウイスキー蒸留所が枕崎に誕生
芋焼酎の「さつま白波」で知られる、「薩摩酒造」の「火の神蒸溜所」が、2023年からウイスキー製造を開始した。これによって、本土最南端のウイスキー蒸留所が誕生したことになる。全面ガラスのモダンな蒸留棟の内部に設けられた2基のモルトウイスキーの蒸留器にくわえ、敷地内にはグレーンウイスキー用の連続式蒸留器も備えられている。
先端科学を扱うラボをも思わせる、全面ガラスの蒸溜棟。(©火の神蒸溜所 )
「クーパレッジ(樽工房)」を持つ、日本でも珍しい蒸留所
「薩摩酒造」は、「マルス津貫蒸溜所」を持つ「本坊酒造」を基軸とする「本坊グループ」の一員を担う酒造メーカーである。したがって、ウイスキー造りでは先輩にあたる「本坊酒造」からのアドバイスも受けながらの蒸留所立上げとなった。「火の神蒸溜所」の最大の特徴は、モルトウイスキーに加えてグレーンウイスキーの製造体制が整っているだけでなく、「クーパレッジ」と呼ばれる「樽工房」を所有していることだ。
「薩摩酒造」は、「さつま白波」と並ぶ代表銘柄「神の河」を生産するにあたり、焼酎業界で唯一の「樽工房」と「樽貯蔵庫」を設置している。ウイスキーの味を決める重要な役割を担う樽を自前で扱う焼酎蔵はほとんどない。20年の歳月が経ち、それがウイスキー造りで再び脚光を浴びることとなった。
樽のメンテナンスは、ウイスキー製造には不可欠の作業
訪れた「クーパレッジ」では、3人の若い職人が、樽のメンテナンスに取り組んでいた。巨大な空樽を自在に操り、フープと呼ばれる箍(たが)の調節や、天面や底板の取り換えなど、仕入れた樽の修復を行っている。
樽は原酒が長い時間を過ごす家のようなもの。その家を手入れし、原酒にとって居心地の良い環境に整える作業は、無くてはならない縁の下の力持ちのような存在。現在、日本には樽職人は数十名しかいないといわれている。そういった点でも「クーパレッジ」を持つ「火の神蒸溜所」が持つポテンシャルは高いといえよう。
天板と側板との間に生じる隙間を防ぐパッキングとして、蒲(がま)の茎をはめ込む。
若き職人たちの地道な作業が、美味しいウイスキーを生む。誇りを持って仕事に臨む姿は美しい。
枕崎の風土が育むシングルモルト。ファーストリリースに集まる期待
ファーストとなるシングルモルト「火の神」は、2026年にリリースが予定されている。また、2025年内には、蒸留棟の一般公開や、蒸留棟と同じ敷地内にビジターセンターを備えたゲスト用のスペース設立も予定されている。
チーフディスティリングマネージャーの松嵜聖彦さんは次のように語る。「枕崎は温暖でありながら、夏は暑く、冬は時には雪が降るほど、複雑な気候。しかも海に近く、潮風の影響もありおそらく熟成が早く進む環境です。そんな環境下にあって、本土最南端の蒸留所からどんなウイスキーが生まれるか、私自身も楽しみにしています」ファーストリリースが待ち遠しい。
「同じグループの『マルス津貫蒸溜所』のアドバイスを受けながら設置した蒸留器ですが、津貫とは異なる味わいを目指しています」と、松嵜さん。
樽工房を持つ本土最南端の蒸留所からは、どんなウイスキーが生まれるのか。期待が高まる。
火の神蒸溜所
鹿児島県枕崎市火之神北町388
*ビジターセンターが完成する2025年11月には見学開始予定
菱田蒸溜所(天星酒造株式会社)
県内屈指の超軟水「菱田の地下水」を用いた、まろやかな風味
薩摩半島の反対側、大隅半島でもウイスキー造りが産声を上げた。蒸留所の名前は「菱田蒸溜所」。鹿児島県内随一の軟水といわれる「菱田の地下水」を仕込み水に用いた焼酎の製造元である「天星酒造」が運営する蒸留所である。
菱田地区は良質な伏流水が得られる土地として知られ、明治期には二十数件もの酒蔵が稼働するほど、焼酎造りが盛んな土地だった。「天星酒造」は、そうした酒蔵のひとつとして120年以上前からさまざまな焼酎を生み出してきた。
明治期には二十数軒を数えた菱田地区の酒蔵も、現在では「天星酒造」1軒のみとなってしまった。(©天星酒造)
手掛けた焼酎の品評会での金賞受賞を機にウイスキー造りを開始
「天星酒造」のフラッグシップ的な銘柄である焼酎の「天星宝醇 赤 」が、日本唯一の洋酒品評会である「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション」の焼酎部門で2021年、2022年と2年連続で最高金賞を獲得したのを機に、「菱田の水」を用いたウイスキーを造る気運が高まり、蒸留所開設となった。
モルトウイスキーとグレーンウイスキーの両方を製造することができる蒸留器を導入。数年後には同一蒸留所内でのブレンデッドウイスキーの製造も予定されている。
2022年にウイスキー製造免許を取得。モルトウイスキーとグレーンウイスキーの製造が始まった。そして2025年3月、初のオフィシャルボトル「菱田蒸溜所ニューボーンPreludeⅠ」が発売された。
熟成期間3年未満という短期間ではあるものの、超軟水と称される極めて柔らかな菱田の名水と、大隅半島の温暖な気候により、柔らかな口当たりのウイスキーが生まれた。くわえて、「天星酒造」独自の「早垂れ蒸留法」をウイスキーの蒸留にも用いることで、焼酎と同様、滑らかでクセのない風味を得ることができた。
産声を上げたばかりの蒸留所に寄せられる励ましの声
「菱田蒸溜所」の取締役を務める中原 優さんが、以前は滋賀県の「長濱蒸溜所」でウイスキー造りに携わっていたスタッフであることが物語るように、「菱田蒸溜所」は日本最小の蒸留所として知られる「長濱蒸溜所」と姉妹蒸留所の提携を結び様々な技術交流も行っている。
また、産声を上げたばかりの小さな蒸留所には、全国の同業者からも、暖かい励ましの言葉が寄せられている。
蒸留所のスタッフは7名。後列中央が、製造責任者の中原 優さん。(©天星酒造)
2025年3月11日に発売開始となった、初のオフィシャルボトル「菱田蒸溜所 ニューボーン Prelude Ⅰ」。
菱田蒸溜所
鹿児島県曽於郡大崎町菱田1270
Tel:099-477-0510 /営業時間:9:00~16:30
休館: 土・日曜・祝日・年末年始
入館 無料/売店 無し
*見学の場合は事前連絡が必要
巡り歩いた4軒の蒸留所いずれもが、独自の技術を持ち、それを活かした個性豊かなウイスキ造りを誇りを持って推進していた。と同時に、お互いに切磋琢磨しながらも、情報交換などを絶えず行い、鹿児島県全体としてクラフトウィスキーの魅力を高めていこうとする意気込みも感じられた。ジャパニーズウイスキーに日本だけでなく世界からも高い関心が集まっている現在、今後、鹿児島県がその勢いを牽引していく中核となっていくのは間違いないだろう。
鹿児島の旅の夜は、この2軒のバーで鹿児島ウイスキーを心ゆくまで味わいたい
鹿児島を旅したらぜひ訪ねたい、鹿児島発のジャパニーズウィスキーを堪能できるバー2軒を紹介しよう。今回紹介した醸造所のウィスキーを並べて試飲するというのも、ここだけの贅沢だ。
ザ セラー N バロン・ナガサワ
鹿児島の名門ホテル、SHIROYAMA HOTEL kagoshima のメインバー。カウンターで気軽に、ソファ席でくつろぎながらと、楽しみ方はさまざま。ウイスキーベースのカクテルでは、「シングルモルト津貫」とアマレットを合わせた「ゴットファーザー」などがおすすめ。
ザ セラー N バロン・ナガサワ
鹿児島県鹿児島市新照院町41−1 SHIROYAMA HOTEL kagoshima 4F
0570-07-4680 (ナビダイヤル)
営業時間:平日 17:00~23:00(LO 22:30)、土日祝 16:00~23:00(LO 22:30)
※営業日、営業時間は、状況により変更になる場合あり。要確認を。
霧島神宮駅オールデイズラウンジ 光芒─cobo─
JR九州と株式会社IFOO(イフ―)が提携し、駅と地域の賑わいを目標とした駅舎リニューアルと沿線活用プロジェクトの一環として、霧島神宮駅をリニューアルオープン。鹿児島のウイスキーを味わう「光芒」のほか、ギャラリーやプライベートサウナも隣接。
霧島神宮駅オールデイズラウンジ 光芒─cobo─
鹿児島県霧島市大窪418-3
0570-07-4680 (ナビダイヤル)
営業時間:平日 カフェ 10:00~17 :00(ソフトドリンク・アルコール・デザートセット)
ブランチ 8:30~12:00( 植物性素材を使用したブランチセット)
※定休日は不定休確認を。
Photography by Azusa Todoroki(Bowpluskyoto)
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投稿 焼酎の郷 鹿児島から世界へ羽ばたくジャパニーズウイスキー4つの蒸留所 は Premium Japan に最初に表示されました。
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鹿児島の「宝」を巡る旅
2025.3.28
鹿児島の名門蔵「中村酒造場」の6代目杜氏中村慎弥が挑む、伝統と革新の焼酎造り
「中村酒造場」の主な銘柄。左から「なかむら」「玉露」「なかむら(720ml)」「Tear Drop」「Still Life」
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豊かな自然と、そこで暮らす人々の知恵が結びついたとき、その土地にはさまざまな「宝」が生まれる。鹿児島県の各地で生まれ、光り輝く数々の「宝」。それらは今や、世界が注目する存在になりつつある。「南の宝箱 鹿児島」を巡る旅。今回はプレミアム芋焼酎「なかむら」を手掛ける、霧島の名門蔵「中村酒造場」を訪ねた。「蔵を大きくしてはいけない」。この信念のもと、6代目杜氏の中村慎弥さんが続ける挑戦とは……。また、鹿児島の本格焼酎を楽しむことができる、鹿児島市内の2軒の焼酎バーを紹介する。
ユネスコ無形文化遺産に登録された「本格焼酎」の蔵元数は、鹿児島県が日本最多
2024 年12月、日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録された。対象となったのは、麹菌を用いる日本独特の技術によって造られる「國酒」と呼ばれる酒類で、そのひとつが「本格焼酎」だ。109 (2025年3月現在)の蔵元が、2,000を超える銘柄の焼酎を造る鹿児島県は、蔵元数、銘柄数ともに日本一。まさに焼酎の本場といえよう。県内に点在する各蔵元は、独自の技術を持ち、個性的な味わいの焼酎を生み出している。今回訪ねた「中村酒造場」は、そうしたなかでも、とりわけ独特の製法を守り続けている蔵元のひとつだ。
長閑な田園地帯に立つ、赤煉瓦の煙突と蔵──中村酒造場(有限会社中村酒造場)
鹿児島市から錦江湾沿いを時計回りに車を走らせると、前方左手には霧島連山の美しい山並みが見え、やがて霧島市国分に入る。長閑な田園地帯の一本道を進むと、訪れる人を出迎えてくれるかのように赤煉瓦の煙突と倉庫が並び立っている。どこかで見たような懐かしい風景。それが「中村酒造場」だ。
「蔵を大きくしない」。中村家に伝わるひとつの信念
「中村酒造場」に伝わる、信念にも似た一言がある。それは「蔵を大きくしない」ということ。その信念通り、蔵の規模は驚くほど小さい。この小さな酒造場が、焼酎好きの間で根強い人気を博している芋焼酎「なかむら」を生み出した。ストレートで口に含むと蜜のような甘さをほのかに感じる、といわれるほど繊細な味を持つ芋焼酎は、小さな蔵だからこそ生まれたといっても過言ではない。
「なかむら」を手掛けたのは、社長である中村敏治さんで、現在では次男の慎弥さんが6代目杜氏として現場の先頭に立っている。
赤煉瓦造りの蔵と煙突は、1888(明治21)年の創業当時のまま。それはどこか懐かしい風景。(©中村酒造場)
ラベルに記された「手造り」の3文字が意味するもの
「中村酒造場」の代表銘柄である「玉露」はもとより、「なかむら」のラベルにも「手造り」の3文字が記されている。普段何気なく使ってしまう「手造り」だが、慎弥さんによると、「手造り」の定義は厳格に定められているそうだ。
「『木製の保温室にて木箱で自然の換気、通気と手入れ攪拌によって製造した麹によって造られた単式蒸留焼酎』のみが手造りの焼酎と謳うことができると、規約で定められています」淀みなく慎弥さんは説明する。
「中村酒造場」の場合は、麹室が「木製の保温室」に、「木箱」が「麹蓋」に相当し、紛れもなく「手造り」を標榜することができる。
しかし、現在では焼酎の現場においても、安易にこの言葉が使われがちだと、慎弥さんは危惧する。
慎弥さんは東京農業大学で醸造学を学んだのち、山形県の日本酒蔵元で2年間の修業を重ね、その後流通の経験も積んだ。「すべてが、いまの役にたっています」
石造りの麹室の中で育つ米麹
「中村酒造場」の蔵内には、石造りの麹室が設けられている。麹室の内側は木板が貼り巡らされている。この麹室で育った麹を用いる日本酒式の製法が「中村酒造場」の焼酎造りの最大の特徴だろう。焼酎蔵でこの方式を採用しているのは、鹿児島でもわずか数蔵と、大変珍しい手法だ。
慎弥さんの案内で、麹室を見せていただいた。生憎、麹を育てる季節ではなく、部屋はすっきり片付いていたが、天井には開閉できる通気口が設けられている。この通気口が、「自然の換気、通気」での、大切な役割を果たす。麹を育てる間は、この通気口をこまめに開け閉めし、温度と湿度を調節する。その開け閉めは、慎弥さんをはじめとする職人の勘がすべてだ。麹の仕込み時期は、毎日泊まり作業となる。
麹を育てる季節ではないので麹室の中はいたってすっきり。しかし、いわゆる「室つき麹」はこの麹室の中で、静かに眠っている。
新米に麹菌をつける作業は重労働。温度や湿度の調整は、すべて長年の勘が頼り。麹は、麹室に棲む「室つき麹」のほか、鹿児島の老舗「河内源一郎商店」からも購入する。(©中村酒造場)
「麹のもとになる米も大切です。『中村酒造場』の原料米の銘柄は「ヒノヒカリ」。カルシウムやイオウ分の補給を目的とした肥料を用いる『カルゲン農法』と呼ばれる、とても手間のかかる栽培法で育てられた新米です」
麹のもととなる米は、霧島神宮近くの農家と30年近くの契約栽培で入手している。(©中村酒造場)
「霧島神宮近くの農家の方と30年近くのお付き合いで入手しています。この新米に麹菌をつけるのが、なかなか大変な作業です。真夜中まで汗だくになり、最後の方には握力がなくなるくらいの力仕事です」
蔵に棲みついている麹菌や酵母を大切に育て、こうして発酵を促進させることによって、「中村酒造場」独特の、アルコール感が抑えられたまろやかな焼酎が生まれる。
蒸溜を終えた原酒は、創業以来使い続けている甕で仕込まれる。
豊かな湧き水は、霧島山系からの恵み
米だけではない。主原料となるサツマイモは、すべて鹿児島の契約農家から新鮮で良質な芋を入手している。そして水。霧島山系の麓に位置するきし霧島市国分一帯は、地下水が豊富な地域で、「中村酒造場」の敷地内からも、焼酎造りに理想な硬度とミネラルバランスを持った豊富な地下水が、120メートルの深さから湧き出ている。この湧き水があるからこそ、焼酎造りが可能となっているともいえる。
霧島山系から地下深く潜って到達する伏流水は、ミネラルと硬度のバランスが取れた格好の仕込み水となる。(©中村酒造場)
6代目杜氏・慎弥さんがすべてを手掛けた25年ぶりの新銘柄
2021年、「中村酒造場」に新たな銘柄が加わった。慎弥さんが杜氏となって、すべてを手掛けた「Amazing Series 」である。蔵にとっても25年ぶりの新銘柄だった。
「『Still Life』と『Tear Drop』 の2ラインで出したのですが、とくに『Tear Drop』は麹造りで苦労しました」。
慎弥さんによれば、「Still Life」はグレープフルーツとライムに似たフルーティーな香りと紅茶のアロマが重なり、「Tear Drop」はパンケーキやヨーグルト、蜂蜜に似た上質なアロマが薫り立ったそうだ。
「でも、不思議なことに、石蔵には黒麹、白麹だけでなく珍しい黄麹まで自然に発生し、そのおかげ独特の味わいとなりました。この2シリーズおかげ様で完売となり、現在では後継の『the traditional』シリーズを販売しています」
慎弥さんが杜氏となって、すべてを手掛けた「Amazing Series 」の「Still Life」(左」)と「Tear Drop」(右)。ラベルの可愛らしいイラストは新進気鋭の画家、今井麗さんの手によるもの。
大規模な酒蔵でないからこそできる細かな目配りとさまざまな試み。例えば新しい原料を用いた焼酎造り。慎弥さんは伝統と進化を融合させるべく、日夜挑戦を続けている。
「『蔵を大きくしない』。かねてから父親に言われ続けてきたことの大切さを、改めて噛みしめています」
中村酒造場
鹿児島県霧島市国分湊915
Tel:0995-45-0214
*酒蔵見学は実施していません。
鹿児島の夜で、ぜひ足を運びたい焼酎バー2軒
鹿児島焼酎Bar 鹿
鹿児島県内の全蔵元の焼酎600種類銘柄はもとより、鹿児島県産ウイスキー、スピリッツ、リキュールなど、鹿児島産のほぼあらゆる酒が揃う。県内の焼酎蔵をマッピングしたオーナー手作りの地図や、各蔵元の一升瓶のキャップでデザインされた美しいディスプレイが見事。店名の「鹿(ろく)」は、「鹿鳴館」と「鹿児島」に共通する文字から。
鹿児島焼酎Bar 鹿 ROKU
鹿児島県鹿児島市山之口町3-14ぺオニアビル1F
099-224-6886
営業時間:月~金 20:00~2 :30(閉店) 土・祝前日 19:30~2 :30(閉店)
定休日:日曜日(月曜日が祝日の場合は営業、翌日休み)
切子と酒器を楽しむBar すけ
店名が物語るように、カウンター奥には薩摩切子や江戸切子をはじめとして、薩摩焼や錫器などの酒器が美しくディスプレイされ、お好みでその中から選んでお酒をいただくことができる。なかには、ミュージアムピースランクのガラス器もあり、注がれたお酒がより美しく美味しく映える。鹿児島本格焼酎の主要銘柄や、ワイン、シャンパンなども揃う。
切子と酒器を愉しむBar すけ
鹿児島県鹿児島市山之口町7-16 柚木ビル2F
営業時間:月~土 21:00~2 :00(閉店)
定休日:日曜日
Photography by Azusa Todoroki(Bowpluskyoto)
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京都通信
2025.3.14
京都・桜の名所巡りは賀茂川沿いを北上せよ!混雑知らずのルートで桜満開の上賀茂神社へ
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京都の春、桜に包まれる絶景散歩へ出かけませんか?
市内中心部を南北に貫く地下鉄烏丸線「北山駅」を起点に、およそ180品種の桜が見られる春爛漫の「京都府立植物園」、賀茂川沿いに桜のトンネルをつくる「半木の道」を経て、桜の銘木に彩られた世界遺産「上賀茂神社」へと向かうコースをご紹介。
【START】地下鉄烏丸線「北山駅」
↓(徒歩すぐ)
京都府立植物園
↓(徒歩すぐ)
半木の道
↓(徒歩約10分)
賀茂川沿いの桜並木
↓(徒歩約15分)
【GOAL】上賀茂神社
地元でも愛される穴場の桜スポットを巡りながら、賀茂川のせせらぎと桜のコントラストを楽しむ、春の京都ならではのお花見さんぽをお楽しみください。
◆ここから出発!地下鉄・北山駅
地下鉄烏丸線・北山駅は、京都の玄関口となる京都駅や、観光拠点に便利な四条駅から乗り換えなしで約15分。市内中心部から少し離れた閑静なエリアにあります。最初の目的地「京都府立植物園」の北山門は、駅の3番出口すぐ。券売機でチケットを購入して入園しましょう。
◆京都府立植物園 – 日本最古の植物園で多彩な品種の桜を観賞
1924(大正13)年に開園した「京都府立植物園」は、昨年2024年に創立100周年を迎えた日本最古の公立総合植物園。総面積約24ヘクタールの広大な園内には、国内最大級の観覧温室や、日本各地の山野に自生する植物を自然に近い状態で植栽した日本の森・植物生態園などのエリアが設けられ、およそ1万2千種に及ぶ植物を展示・栽培しています。
桜やチューリップなどが色鮮やかに咲き誇る園内は、まさに春爛漫!
桜の品種数は全国屈指の多さを誇り、バックヤードを含めるとなんと約200品種。来園客が見られるものだけでも180品種500本もの桜があり、3月上旬の早咲き種から4月下旬の遅咲き種まで、長期間にわたり楽しめます。
北山門から入ったら、まずは「桜品種見本園」へ。ここでは野山に自生する野生種を人の手で品種改良したサトザクラを中心に、多種多様な品種を一度に観賞できます。緑色の花を咲かせる「御衣黄(ぎょいこう)」や、黄色の「鬱金(うこん)」など、珍しい品種にも注目です。
観覧温室の北側一帯に広がる「桜林」。見頃の時期にはライトアップも実施されるので夜に訪れるのもおすすめ。
観覧温室の北側にはソメイヨシノやヤエベニシダレを中心とした「桜林」、東側にはピクニック気分でお花見が楽しめる「大芝生地」が。大芝生地の北側に位置する花菖蒲園では、桜の名所・円山公園のシンボル“祇園枝垂桜”の系統を引く銘木「大枝垂桜」も観賞できます。
高さ14m、幅20mにも及ぶ大迫力の「大枝垂桜」。例年3月下旬頃から花菖蒲園で開花する。
〈桜の見頃〉
3月中旬~下旬:河津桜など早咲きの品種
3月下旬~4月上旬:大枝垂桜、ソメイヨシノ
4月上旬~下旬:サトザクラなど遅咲きの品種
【施設情報】
京都府立植物園(きょうとふりつしょくぶつえん)
住所 京都市左京区下鴨半木町
電話番号 075-701-0141
営業時間 9:00~17:00(最終入園 16:00)
休園日 12月28日~1月4日
料金 2025年3月31日まで(入園料のみ):一般200円、高校生150円、中学生以下・70歳以上無料
2025年4月1日から(入園料+温室観覧料)一般500円、高校生・70歳以上250円、中学生以下無料
公式HP https://www.pref.kyoto.jp/plant/
Instagram @kyoto_botagrdns
◆半木の道 – 桜色に染まる賀茂川沿いの散策路
植物園の正門を出ると、すぐ右手に「賀茂川」が流れています。
正式な表記は「鴨川」ですが、地元では鴨川と高野川が合流する“鴨川デルタ”より上流を「賀茂川」、下流を「鴨川」と表記します。
桜並木が続く賀茂川と、北山連峰の山並みが織りなす春の風景。
賀茂川東岸に沿って延びる「半木の道」は、約800mの散策路。濃いピンク色のヤエベニシダレザクラが植えられており、満開時には見事な“桜のトンネル”に! ソメイヨシノが連なる対岸の眺めもキレイです。青空と賀茂川、そして桜が織りなす、京都らしい春の風景を眺めながら、川沿いに北上していきます。
北大路橋〜北山大橋間に約70本のヤエベニシダレザクラが連なる「半木の道」。
半木の道は、北山大橋のたもとが終点。ここまで来たら、河川敷におりて橋の下をくぐりましょう。
桜のアーチが続く「鴨西通」。上賀茂橋から御薗橋までは道の両側に桜が植えられている。
この先は、上賀茂神社にほど近い御薗橋まで、ソメイヨシノの並木道が続きます。そのまま川原を歩くのも良いですが、川の東側を並走する鴨西通に出るのもおすすめ。道路に覆いかぶさるように開花する桜の下を歩くことができます。
川原に向かって大きく枝を伸ばす賀茂川沿いの桜。奥には五山の送り火の「舟形」が見える。
北上するほど人の往来が減り、のんびり穏やかな雰囲気に。観光客で混み合う鴨川下流域と比べ、より静かに京都の桜を楽しめる穴場です。
〈桜の見頃〉
3月下旬~4月上旬
【施設情報】
半木の道(なからぎのみち)
住所 京都市左京区下鴨半木町(賀茂川沿い)
◆上賀茂神社 – 京都最古のお社で由緒ある桜を堪能
賀茂川沿いを30~40分ほど歩くと、御薗橋に辿り着きます。橋のたもとから東に目を向けると、そこに建っているのは上賀茂神社の「大鳥居」。ついに最終目的地へと到着です。
一ノ鳥居から楼門にかけてさまざまな品種の桜が見られる上賀茂神社。朱塗りの社殿と薄紅色の桜の対比も美しい。
世界文化遺産「上賀茂神社」は、京都最古の神社のひとつ。正式名称は賀茂別雷神社。本殿と権殿は国宝に、その他の41棟の社殿は重要文化財に指定されています。境内には「斎王桜」「御所桜」「風流桜」「みあれ桜」などの銘木が点在し、桜の名所としても知られています。
とくに素晴らしいのは、一ノ鳥居から二ノ鳥居までの間に広がる芝生に立つ2本の枝垂れ桜。見事な枝を広げるベニヤエシダレの「斎王桜」と、孝明天皇が京都御所から下賜された樹齢150年を超える銘木「御所桜」です。
堂々たる枝ぶりを見せる一本桜「斎王桜」。その名にふさわしい気品と華やかさを漂わせる。
それぞれ開花時期が異なり、御所桜は斎王桜より1週間ほど早く見頃を迎えます。運が良ければ、白い枝垂れ姿を見せる御所桜と、紅色の花を咲かせる斎王桜を同時に楽しめることも。紅白の桜の花と、青々とした芝生、白砂の参道が美しい景観を見せてくれます。
「神山湧水珈琲 煎」には、門前名物の葵家やきもち総本舗の「やきもち」と珈琲のセットも。
境内のお休み処「神山湧水珈琲 煎」では、上賀茂神社の御祭神・賀茂別雷大神が降り立ったとされる「神山」から流れる名水で淹れた珈琲を味わうことができるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
〈桜の見頃〉
3月下旬~4月中旬
【施設情報】
上賀茂神社(かみがもじんじゃ)
住所 京都市北区上賀茂本山339
電話番号 075-781-0011
開門時間 二ノ鳥居5:30~17:00、楼門及び授与所8:00~16:45
公式HP https://www.kamigamojinja.jp/
Instagram @kamigamojinja.official
北山駅から上賀茂神社へと続くこのコースで出合えるのは、地元の人々にも愛される静かな桜の風景。賀茂川の流れを傍らに、桜の木陰をのんびり歩く、京都の春を深く味わう特別なひとときが過ごせます。
Text by Erina Nomura
野村枝里奈
1986年大阪生まれ、京都在住のライター。大学卒業後、出版・広告・WEBなど多彩な媒体に携わる制作会社に勤務。2020年に独立し、現在はフリーランスとして活動している。とくに興味のある分野は、ものづくり、伝統文化、暮らし、旅など。Premium Japan 京都特派員ライターとして、編集部ブログ内「京都通信」で、京都の“今”を発信する。
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林 信行の視点
2025.3.24
大阪・関西万博 探訪1. 小山薫堂館「EARTHMART」がつむぐ命の物語
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「いただきます」—この一言に込められた日本独自の食の哲学を世界に問いかける場所が、大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「EARTHMART(アースマート)」だ。シグネチャーパビリオンとは、大阪・関西万博が掲げる「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを8つのサブテーマに分け、それぞれに1人ずつプロデューサーを指名した特別なパビリオンで、小山薫堂氏が担当する「いのちをつむぐ」をテーマにした展示がこのEARTHMARTだ。
里山の知恵を現代に伝える茅葺き建築
まず目に飛び込んでくるのは複数の茅葺き屋根が集まった独特の外観だ。隈研吾氏の事務所が手がけたこの建築は、同事務所に所属する若手建築家から出た50近いアイディアからいつくつかの要素を組み合わせて決定した、いう。茅葺きは全国5つの地域(熊本県阿蘇市、静岡県御殿場市、大阪府大阪市淀川区、滋賀県近江八幡市円山町、岡山県真庭市蒜山高原)から集められ、伝統的な職人技で仕上げられている。
複数の屋根が集積した形状は、市場のような賑わいを表現。茅葺きという素材選びには、里山の暮らしにおける人の営みと自然との循環という意味も込められている。万博終了後には茅は再利用され、建築自体が循環の思想を体現している。
持続可能性をテーマに掲げた万博会場では全体的に木材を使ったパビリオンが多いが、その中でも茅葺の屋根は特別な存在感を放っている。
空想のスーパーマーケットをめぐる旅
館内は「プロローグ」「いのちのフロア」「未来のフロア」「エピローグ」という4つのエリアで構成されている。入口のプロローグエリアでは、命と食の循環をテーマにしたアニメーションが流れる。ここで心を整えてから、いよいよ「アースマート」という空想のスーパーマーケットへの旅が始まる。
建物の最初の部屋はシアター。ここでオープニング映像を見終えると「いのちのフロア」という部屋が現れる。
小山氏は「万博と言うと未来のショーケース、未来社会のショーケースと言われます。けれど、この雰囲気からわかる通りですね。ここはただ未来のものをどうだという感じで展示しているだけではなく、どちらかというと私たちが未来で生きていくためには今何をすればいいのか、過去に学ぶべきものはないのか、そういうことを考えるところから、このプロジェクトをスタートさせました」と説明する。
「普通のスーパーで命の重みを感じることはありません。ここで命の重みをスーパーマーケットの中で感じていただいて、外のスーパーに行った時もそれをちょっと思い出していただけたり、あるいはアースマートという地球の市場、地球全体が1つのみんなで共有する市場と考える、そういうきっかけになればいいなと思っております」。
いのちのフロア:見えない「いただく命」を可視化する
パビリオンに入ると最初の部屋はシアターになっており、映像を見終わると、売り場をイメージした「いのちのフロア」と呼ばれる展示空間が現れる。
日本人が食べる10年分の食べ物の体積(810リットル)を学校法人瓜生山学園および京都芸術大学の有志学生がねぶたの技法を使って制作したショッピングカート。
まず見えてくるのは高くそびえ立つ野菜たちの壁--「野菜のいのち」と題して、野菜の一生を見届ける展示になっている。小山氏は「野菜に命があると感じる方はそうはいないと思うんですけども、私たちが頂いてる野菜はその野菜の立場で言うならば決して人間に食べられるために育っているのではなく、自分たちの種を繋いでいくために栄養も蓄え、それが人参、大根になったりするわけです」と語る。
「いのちの色」という展示は、古代ローマの美食家アピキウスの「私たちはまず目で食べる」という言葉から着想を得て食材に含まれている色を後ろから光を当てられた瓶に詰めて展示している。
日本人が食べる主要な食材300種、816カットの写真を瓶に封じ込め、スーパーの売り場のようなショーウィンドウにした展示。
魚売り場風の「いちばん食べられる魚」という展示では、食物連鎖の最下層に位置するイワシに焦点を当てている。「ご存知の通り、魚へんに弱いと書きます、イワシは海の魚の食物連鎖などで1番最下層にいる生き物です。(中略)1匹のイワシは大体10万個の卵を産むそうなんですが、それから魚が孵化して魚になって結局最後には人間に捉えられるのはそのうちの10匹だけだそうです。しかもその10匹のうちの7匹は肥料にされたり、人間の口に入ることなく使われてしまうので、我々が普段食べているのは10万分の3という命になります」と小山氏は説明する。
一方で日本人が一生で食べる卵は約28,000個で、それをシャンデリア風に「一生分のたまご」という展示もある。その下には巨大な目玉焼きが置かれ、来場者が口を開けて写真を撮れるフォトスポットになっている。
「一生分のたまご」の展示はパビリオン随一のフォトスポットだと小山薫堂氏。自ら下から一生分の卵を食べているようなポーズを取ってくれた。
未来のフロア:伝統と革新が融合する食の未来
「未来のフロア」に進むと、最初に目を引くのは「未来を見つめる寿司屋」だ。江戸前の寿司文化を代表する小野二郎氏(2025年10月に100歳を迎える)が、特別に養殖魚を握った寿司が展示されている。伝統技術と最新の養殖技術の融合を示す象徴的な展示だ。
興味深いのは、これらの展示でソニーの最新テクノロジーが使われているにもかかわらず、あえて詳細な技術説明を壁に掲示していない点だ。永野氏は「現代アート作品と同じように、知りたい人はスタッフに聞けばよい」という考えを持つ。すべての情報を提示してしまうと、来場者は説明を読むだけで終わってしまう。しかし、情報があえて少ないことで、来場者同士やスタッフとの自然な対話が生まれ、それが新しい発見や感動につながるというデータが得られているのだ。
小野二郎氏と言えば映画「二郎は鮨の夢を見る」を通して世界中にその名を轟かせた名店「すきやばし次郎」の大将。透過型ディスプレイに原寸大で投影されることで、その大将が、一瞬、本当にそこにいるのかと思わせるリアルな存在感で登場。彼の店では握らない養殖魚を握っている。撮影時には「海がどんどん変わってきています。旬もずれてますから、その時に旨いものを出さないとなりません。これからの職人はちゃんと考えて、より一層の努力をして味を仕上げなくてはならないから大変です。世界中の国々と人々が海洋資源を守っていくことが大切だと思います。」と語っていたという。
ソニーが開発している料理人の料理方法を記録し、再現する「録食」の技術。料理中の温度変化や食材投入のタイミング、具材の混ぜ方や力加減、水分蒸発量などさまざまな情報をセンサーなどで記録。IHと連携した専用のアプリで、1秒単位1グラム単位まで同じ料理が再現できるようにナビゲーションをしてくれるシステム。小山薫堂さんが好きな青森県弘前の洋食屋が出していたナポリタンの料理方法も店主が急逝する前に記録でき、展示されている。
興味深いのは「EARTH FOODS」というコーナーだ。「これは未来のフロアにありながら、新しいものは1つもないという、ちょっと変わった展示です。日本人には当たり前で古臭いと思っているかもしれないけれど、海外の食の関係者が見ると、こんな技術が知恵があるのかとか、こんな食材をこんな風に調理しているのか、という食のヒントを得られる」と小山氏は語る。かんぴょうやこんにゃく、すり身やフグなど25の食材を、クリエイターが作った食材の魅力が伝わるパッケージと共に展示し、新たなレシピの提案なども行なっている。
日本ならではの食品を選定し、その価値や知恵を世界と共有することで地球の食を未来に輝かせるプロジェクト「EARTH GOODS」。展示スペースの中央のショーケースに飾られた選ばれた25の食品。
「EARTH GOODS」のコーナーでは、それぞれの食品に対して、いつもとはちょっと違うパッケージを用意することで、日本人もこれまでとは違った新しい視点で食品を見直すことができるように工夫されている。デザインは日本全国から一般公募したという。
エピローグ:地球という大きな食卓
最後のエピローグでは、巨大な円卓を囲んで映像を鑑賞する。小山氏はここで「1つの食卓を囲めば、みんな心も通じ合うようで、思えば地球というものそのものが1つの食卓みたいなもので、それをみんなで囲んで生きてますよ。みんなで地球に感謝しましょう。感謝を込めて命に感謝を込めていただきます、を言いましょう」というメッセージを伝えている。
来場者への特別なプレゼントとして、紀州梅の会と提携した梅干しの引換券が用意されている。「今年の6月に収穫された梅をここでえます。そしてそれを2050年、25年後に開封しようと考えております」と小山氏。熊野本宮大社の宮司による「売家呉服を開く」という文字入りの引換券は、時を超えて人と人をつなぐ媒体となる。
「いただきます」が紡ぐ未来
小山氏は「いただきます」の意味について、「1人の人間の命、およそ80数年間平均的な命が80数年間続くとして、その1つの命を守るために一体どれだけの命を我々は頂いているんだろうか? その重みや責任を感じた時に自分の生き方も少し変わりますし、日常の食への感謝もより深まります」と語る。
「今混沌として、それから人を傷つけたり、色々な争いが行われている、この時代に、自分が存在していることに感謝をし、そして他者を思いやる。感謝することから、他人のことを深く理解しようとする。食がそのきっかけになればいいなと思いました」。
小山氏自身、5年間このパビリオンに携わる中で「1番大きく変わったことは、いただきますを、誰よりも魂を込めて言えることができるようになったと自負しております。1日2回、もしくは3回食事の度にいただきます、言ってその先にいただく命もありますし、生産してくださった方もありますし、それを運んでくれた人、調理してくれた人、そしてサービスしてくれたり、と瞬時にいろんな人への感謝の気持ちを自分の中で熟成させ、それが日常の中の豊かさにつながっていると自分自身に実感しております」と語る。
「食」の循環を展示するからには排泄行為も無視できない。最後にどうしてもこれを展示したかったという小山薫堂氏。普通に展示したら怒られそうだからと白磁の人間国宝、前田 昭博に作陶してもらいたい「運壺」という作品として野菜の花を添えて展示している。
小山氏はEARTH MARTをきっかけに、日本各地に食をテーマにした博物館が誕生することを願っている。「今、日本にはたくさんの図書館、美術館がありますけれども、食をテーマにした博物館というものはほとんど存在しません。わずかに存在するだけです。僕はこのEARTH MARTがきっかけとなって、日本の各地に食をテーマにした博物館ができれば、きっと日本の世界へ発信する武器の1つにもなります。そこで暮らす人たち子供たちの役に立つのではないかなと思います」。
EARTH MARTが問いかけるのは、単に何を食べるかという問いではない。どのように食べるか、何に感謝して食べるか、そして食を通じて私たちはどのような未来を紡いでいくのかという本質的な問いだ。
Profile
林信行 Nobuyuki Hayashi
1990年にITのジャーナリストとして国内外の媒体で記事の執筆を始める。最新トレンドの発信やIT業界を築いてきたレジェンドたちのインタビューを手掛けた。2000年代からはテクノロジーだけでは人々は豊かにならないと考えを改め、良いデザインを啓蒙すべくデザイン関連の取材、審査員などの活動を開始。2005年頃からはAIが世界にもたらす地殻変動を予見し、人の在り方を問うコンテンポラリーアートや教育の取材に加え、日本の地域や伝統文化にも関心を広げる。現在では、日本の伝統的な思想には未来の社会に向けた貴重なインスピレーションが詰まっているという信念のもと、これを世界に発信することに力を注いでいる。いくつかの企業の顧問や社外取締役に加え、金沢美術工芸大学で客員名誉教授に就いている。Nobi(ノビ)の愛称で親しまれている。
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重要無形文化財保持者の作品が一堂に集結
2025.3.26
銀座・和光で開催。「工芸・Kôgeiの創造 —人間国宝展—」
【陶芸】神農 巌 青磁鎬瓶(径16.6×高さ27.2㎝)
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セイコーハウスホールにて、重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品が一堂に会する「工芸・Kôgeiの創造 —人間国宝展—」が開催される。会期は4月3日から20日まで。
【染織】新垣幸子 帯地「協奏曲」
【漆芸】室瀬和美 金胎蒔絵螺鈿縞文花器(径10.3×高さ23㎝)
「人間国宝」とは「重要無形文化財保持者」の通称であり、長きにわたり工芸の技の研鑽を積む一方で独自の作風を編み出し、その分野の第一人者となった人物のこと。
【漆芸】西 勝廣 「いぼたの花」沈金箱(19×26×高さ16㎝)
【金工】大角幸枝 南鐐茶心壷「月宮」(径13.4×高さ16.2㎝)
第10回目となる本展では、陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工の5つの工芸分野の中から39名の作品を展示。それぞれの作家が素材との対話を重ねながら、みずから思い描く美のかたちを具現化した魅力あふれる品々が並ぶ。
【木竹工】岐部笙芳 煤竹文花籃「雅」(径37×高さ24㎝)
時代を超えて継承された高度な技と、現代の生活にもなじむ「用の美」をあわせ持つ至高の作品が集う展覧会。入場は無料なので、気軽に足を運んでほしい。
◆「工芸・Kôgeiの創造—人間国宝展—」
【会期】4月3日(木)~20日(日)
【会場】セイコーハウスホール(東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス 6階)
【問い合わせ先】03-3562-2111(代表)
【営業時間】11:00~19:00(最終日は17:00まで)
【休業日】無休
【入場料】無料
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Events
【4/2(水)〜6(日) 京都府・平安神宮】
2025.3.25
雅やかな紅しだれ桜と優雅な音楽が共鳴「平安神宮 桜音夜〜紅しだれコンサート2025〜」
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悠久の歴史漂う京都の平安神宮にて、幻想的な桜と平安京の壮麗な風景に包まれながら音楽を楽しめる「平安神宮 桜音夜~紅しだれコンサート2025~」が、4月2日から6日まで開催される。
作家・谷崎潤一郎が「紅の雲」と表現した南神苑の紅しだれ桜や、栖鳳池の鏡面に映し出される東神苑を舞台に、夜桜とアーティストたちの奏でる音色が京の夜を彩るコンサートイベント。会場には客席を設けず、神苑を散策しながら音楽を楽しむことができる。
東儀秀樹
東儀典親
4月2日(水)には東儀秀樹×東儀典親、4月3日(木)上妻宏光×LEO、4月4日(金)ござ×Budo、4月5日(土)⾼島健⼀郎×堺裕馬×⿃尾匠海×追川礼章、4月6日(日)May J.×菊池亮太と、今年も豪華な出演者が登場する。
May J.
チケットは、東神苑(コンサート)・南神苑(桜のライトアップ)の両方を鑑賞できる「コンサート付入場券」と、南神苑(桜のライトアップ)のみ鑑賞可能な「入場券」の2種類。コンサートは第1部・第2部の入替制になっているので、ゆっくりと音色に耳を傾けることができる。
一年に一度だけ訪れる桜影揺れる幻想的な夜。心に残る特別な瞬間を過ごしてみてはいかがだろうか。
◆平安神宮 桜音夜~紅しだれコンサート2025~
【開催日】2025年4月2日(水)、3日(木)、4日(金)、5日(土)、6日(日)
【会場】平安神宮(京都市左京区岡崎西天王町)
【公開時間】
ライトアップ=18:15~21:00(最終入場は20:30 雨天決行)
演奏=第1部演奏時間 18:40~19:10
第2部演奏時間 19:55~20:25
※第1部と第2部は完全入替制。客席はありません。
【チケット】
①コンサート付入場券: 東神苑(コンサートエリア)・南神苑(桜のライトアップエリア)を鑑賞できます。 前売券3,000円 当日券4,000円
※小学生以上有料、未就学児無料。入場日時指定・予定枚数に達し次第販売終了。ご購入時に第1部・第2部をお選びください。払い戻し不可。
②入場券:南神苑(桜のライトアップ)を鑑賞できます。
前売券1,500円 当日券 2,000円
※東神苑への入場はできません。小学生以上有料、未就学児無料。入場日指定、払い戻し不可。
【問い合わせ】「平安神宮 桜音夜(さくらおとよ)」事務局(京都新聞COM内)075-241-6171〈平日 10:00~17:00〉
※平安神宮社務所へのお問い合わせはご遠慮ください。
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京都通信
2025.3.23
知られざる魅力がいっぱい!400年前の京都で生まれた「寛永文化」ゆかりの地をめぐり、日本の美意識のルーツに触れる【後編】
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およそ400年前、京都で繰り広げられた大イベントがありました。1626(寛永3)年9月6日、大御所・徳川秀忠と三代将軍・徳川家光が後水尾天皇を二条城に招き、5日間にわたって盛大にもてなした「寛永行幸」です。
この寛永行幸は、その後の政治そして文化に大きな影響を与えた、江戸時代を通じて最大級とも言えるイベントでした。
来年2026年は、まさに400年の節目。これを機に、寛永行幸をさまざまな形で追体験しようという祭典「寛永行幸四百年祭」が開催されることとなりました。
寛永行幸とは? 歴史や文化における、その意味とは?
前回の前編に引き続き、後編をお届けします。
現代の京都にたくさん残る
寛永文化ゆかりのスポット
後水尾天皇の二条城行幸。この幕府の威信をかけた一大イベントを前に、徳川秀忠・家光は、周到な準備を進めました。二条城は拡張され、数々の調度品や美術品を制作。その担い手となった文化人や職人たちの活発な交流が、新たな文化や芸術を生み出す土壌となったのです。
京都には、そんな寛永文化ゆかりの人物や出来事に関連するスポットが数多く点在しています。そのなかから、ほんの一部をご紹介します。
石清水八幡宮
京都府南部、八幡市に位置する男山の山頂にある「石清水八幡宮」は、平安時代前期の859年に起源を持つ由緒ある神社。都の守護神、国家安泰の神、厄除開運の神として、人々から篤い崇敬を集めてきました。
現在の社殿は、徳川家光の命で1634(寛永11)年に修造されたもの。本殿をはじめとする10棟は国宝に指定されている。
明治期までは神仏習合の社として知られ、境内には数多くの僧坊が建立されていました。そのうちのひとつ瀧本坊で住職を務めていたのが松花堂昭乗。晩年は瀧本坊を弟子に譲り、近くの泉坊に隠棲。その一角に結んだ草庵「松花堂」の跡地には石碑が残されています。
家光の命で再建されたにもかかわらず、社殿には葵の御紋が見られない。実は、楼門蟇股裏側、つまり神様から一番よく見える場所に“隠し紋”が刻まれている。
昭乗は寛永期を代表する文化人で、能書家、茶人、画家として才能を発揮しました。とくに書においては、近衛信尹、本阿弥光悦とともに「寛永の三筆」と称されるほど。表参道を入ってすぐの一ノ鳥居に掲げられた扁額は、平安の三蹟・藤原行成の書を昭乗が書写したもので、八幡宮の「八」の字が神使の双鳩になっています。
【施設情報】
石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)
住所 京都府八幡市八幡高坊30
電話 075-981-3001
開門時間 6:00〜18:00
公式HP https://iwashimizu.or.jp/
松花堂庭園・美術館
草庵「松花堂」は、明治期の神仏分離政策によって石清水八幡宮の境内から取り払われ、男山の山麓に移築されました。その後、所有者を変えながら受け継がれ、現在その場所は「松花堂庭園」として一般に公開されています。(現在、草庵「松花堂」や泉坊書院を含む内園は、大阪北部地震の被害とその復旧工事のため特別公開日のみ入園可能)
草庵「松花堂」のある内園と、回遊式の外園で構成される20,000平方メートルの広大な庭園。約40種類の竹や笹、200本を超える椿のほか、梅や桜、紅葉など、四季折々の景観が楽しめる。
外園には、それぞれに趣の異なる3つの茶室「松隠」「梅隠」「竹隠」が点在しており、なかでも松隠には、茶人であり作事奉行としても名高い小堀遠州が昭乗のために造った四畳台目茶室「閑雲軒」が再現されています。
「閑雲軒」は、もともと瀧本坊に設けられた茶室だったが1773年に焼失。男山山腹にせり出すように建てられていたことから、“空中茶室”とも呼ばれている。
隣接する「松花堂美術館」では、松花堂や泉坊書院の内装品や昭乗ゆかりの作品などを中心とした館蔵品展や企画展、特別展を開催。「京都吉兆 松花堂店(要予約 TEL075-971-3311)」も併設され、昭乗が小物入れなどとして愛用していた四つ切の塗箱をヒントに、吉兆の創始者・湯木貞一が考案した「松花堂弁当」を、庭園を観ながら味わうことができます。
【施設情報】
松花堂庭園・美術館(しょうかどうていえん・びじゅつかん)
住所 京都府八幡市八幡女郎花43-1
電話 075-981-0010
開園・開館時間 9:00〜17:00(最終入園・入館は16:30まで)
休園・休館日 毎週月曜(祝日の場合はその翌平日)及び12/27〜1/4
料金 庭園入園料:大人300円、学生220円、こども150円
美術館入館料:大人400円〜 ※展覧会によって異なる
公式HP https://shokado-garden-art-museum.jp/
金地院
南禅寺の塔頭として知られる「金地院」は、1605(慶長10)年に以心崇伝が復興した寺院です。徳川家康に仕えた崇伝は、僧でありながら武家諸法度を起草するなど幕府の基礎づくりに大きな影響を与えたことから“黒衣の宰相”と呼ばれる人物。後水尾天皇から「本光国師」の師号を賜り、境内にある崇伝の塔所「開山堂」には後水尾天皇の勅額が掲げられています。
小堀遠州作の蓬莱式枯山水庭園「鶴亀の庭」。大刈込の植栽の後ろに、徳川家康を祀る「東照宮」を仰ぎ見る。
ここで見られるのは、小堀遠州が手がけた枯山水庭園「鶴亀の庭」。建築や庭づくりの名手として名を馳せた遠州ですが、実は遠州が携わったという確定的な記録が残る庭園はそう多くはないのだとか。
庭園の背後にある東照宮は、家康の十三回忌を期して造営されたもので、こちらも設計は遠州。京都では唯一の権現造の建築で、本殿は総漆塗、壁は極彩色で彩られ、拝殿の天井には狩野探幽の筆による「鳴龍」が描かれています。
テナガザルが水面に映った月をつかもうとする様子を描いた『猿猴捉月図』。この襖絵が見られる小書院や方丈、茶室「八窓席」の見学は、事前申し込みが必要。
方丈北側の小書院に付設された茶室「八窓席」も遠州が改修したもので、大徳寺孤篷庵の忘筌、曼殊院の八窓軒とともに“京都三名席”のひとつに数えられています。その名の由来となった窓の多さや躙口に設けた外縁、正面に亭主の着席する点前座と床の間を並べた配置は遠州好みの茶室の典型。小書院を飾る長谷川等伯筆の襖絵『猿猴捉月図』や『老松』、方丈の狩野派による襖絵も見どころです。
【施設情報】
金地院(こんちいん)
住所 京都市左京区南禅寺福地町86-12
電話 075-771-3511
拝観時間 8:30~17:00(12月~2月は16:30まで)
拝観料 500円(八窓席は別途700円)
今に通じる多彩な芸術文化が育まれた
寛永期は“日本文化の故郷”
この時代の文化の発展において主導的な存在となったのは、学問を愛し、茶の湯や立花を極めた文化人として知られる後水尾天皇でした。寛永行幸後、後水尾天皇を中心に文化サロンがいくつも形成され、そこに集った人々が教養と美意識を磨き合ったのです。
二条城・二の丸御殿の入口となる「唐門」は、後水尾天皇の行幸にあわせて造営されたもの。豪華絢爛な極彩色の彫刻が素晴らしい。
サロンを主な舞台とした文化的交流は、さまざまな階層の人々を巻き込み、それまで皇族や公家など一部の有力者たちだけしか享受し得なかった文化が、武家や町衆といった幅広い層に浸透していきました。
二の丸御殿には、幕府御用絵師であった狩野探幽が一門の総力を挙げて制作した障壁画約3600面が残存。そのうち1016面は国の重要文化財に指定されている。(画像提供=京都市元離宮二条城事務所)
また、文化の担い手(演じる者)と享受者(見る者)の境界が曖昧だったことも、寛永文化を知る上での大きなポイントです。
専門的な職能を持つ人々の生業だった芸術(絵画、立花、茶道、雅楽、能狂言など)が、天皇から町衆まで幅広い層に嗜まれるようになったこと。そして、教科書の登場や活字印刷の普及、家元制度の確立、広域流通の発達により、列島規模で誰もが文化を享受できる時代が到来したこと。
それにより、担い手と享受者の双方が多様化し、茶道、華道、書道、絵画、建築、着物、陶芸、書物、香など、多彩な芸術文化が開花。のちの日本文化に多大な影響を与えたことから、寛永期は「日本文化の故郷」とも呼ばれています。
「寛永行幸四百年祭」と一年前イベントで
日本の伝統文化・伝統芸能の魅力を再発見
来年、2026年に開催される「寛永行幸四百年祭」では、寛永行幸や寛永期の文化・芸能をテーマとした数々のイベントが予定されています。たとえば、二条城での饗応の再現や、行幸行列の想定復元、寛永行幸・寛永文化に関する展覧会やツアー、シンポジウムの開催など。
年内にも“一年前イベント”として、寛永文化に関連する社寺などの特別公開や寛永文化講座をはじめ、さまざまな催しが計画されています。
寛永文化を代表する茶人・小堀遠州が改修を手がけた金地院の茶室「八窓席」。
寛永行幸四百年祭を企画するLiving History KYOTO代表の濱崎加奈子氏は、「寛永行幸は江戸時代を通じて重要かつ象徴的なイベントであるにも関わらず、教科書にも掲載されず、一般的な知名度は皆無と言って良い状態です。400年の節目を機に、この史実に目をむけることで、現代の私たちとのつながりや将来の姿について考える契機にしていただけたらと思います」と語ります。
日本の政治・文化の両面で大きな意味を持つ寛永行幸。そのとき何が起こったのか、そこから何が生まれたのか。それを「寛永行幸四百年祭」を通して知ることで、日本の伝統文化・伝統芸能の魅力を再発見してみませんか?
Text by Erina Nomura
野村枝里奈
1986年大阪生まれ、京都在住のライター。大学卒業後、出版・広告・WEBなど多彩な媒体に携わる制作会社に勤務。2020年に独立し、現在はフリーランスとして活動している。とくに興味のある分野は、ものづくり、伝統文化、暮らし、旅など。Premium Japan 京都特派員ライターとして、編集部ブログ内「京都通信」で、京都の“今”を発信する。
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