東京・港区の国立新美術館で「LG SIGNATURE in TOKYO」が開催された。このイベントに「ビームス創造研究所」のクリエイティブディレクター・青野賢一氏が訪れた。かれの目にLGの家電はどう映ったのか?
アートと家電の美しき融合!「LG SIGNATURE」
▲左から、ワインセラー(日本未発売モデル)、冷蔵庫「InstaView Door-in-Door」、ドラム式洗濯乾燥機「DUALWash」、加湿空気清浄機(日本未発売モデル)、88インチ8K有機テレビ「OLED Z9」(日本未発売モデル)。
LGが発信するプレミアムブランドが国立新美術館に立ち並ぶ
6月4日、東京・港区の国立新美術館にて、LGエレクトロニクス・ジャパンが主催するイベント「LG SIGNATURE in TOKYO」が開催された。「LG SIGNATURE」は「家電をアートに」というブランドコンセプトを持つ、LG社の最上位モデルシリーズだ。イベントではこのコンセプトに基づき、冷蔵庫や洗濯機、加湿空気清浄機といった製品をアート作品に見立て、“一夜限りのアートギャラリー”を展開した。
▲2層式洗濯乾燥機を覗き込む、青野賢一さん
モノトーンをブランドカラーに、ミニマルデザインを徹底。2層式で洗い分けが可能な洗濯乾燥機
「LG SIGNATURE」の最大の特徴は、すべてのラインナップ製品で色使いが抑制されていることだ。白と黒、シルバーを基調としたボディには、ゴテゴテとしたボタンの類いがほとんどついていない。2層ドラム式洗濯乾燥機では、すべての操作をタッチパネルで行うことができるのだ。
また、メインとなる洗濯乾燥機の下にはミニ洗濯機が備え付けられており、洗い分けが可能。たとえば、タオルなどの大きなものを上で洗いながら、色移りさせたくない繊細な服を同時に下で洗うことができるというわけだ。
▲このあと、ガラス部分を2回ノックし庫内が透けて見えるのを体験した
扉を2回ノックすれば、庫内の様子がよく見える。使いやすさにこだわった大容量冷蔵庫
439Lの冷蔵室と237Lの冷凍室を持つ冷蔵庫の魅力は、その大きさだけではない。冷蔵室の右側のガラス扉を2回ノックすると、鏡のような窓が一変して透明になり、庫内の様子が見えるのだ。このガラス扉だけを開閉することもできるため、よく使う食材や飲料を手前に置いておけば、出し入れが簡単になる。冷気を逃さず、食材の鮮度を保てる。
冷凍室は、ドアを開けると中の引き出しが自動で手前に出てくる「Auto Open Drawer」機能を搭載している。こうしたちょっとした機能こそ、毎日の生活を快適にしてくれそうだ。
▲厚さわずか3.9mm! 65インチ4K有機ELテレビの裏側を確認する青野さん
ディスプレイ下のロゴを排し、宙に浮いたようなテレビ画面を実現
本イベントでは、65インチ4K有機ELテレビと、88インチ8K有機ELテレビが展示された。日本国内で販売中の65インチ4Kモデルは、なんと壁に貼り付けが可能。壁からパネルの表面まではわずか約3.9ミリで、美しい映像を絵画のように壁に飾ることができる。
従来のテレビには必ずといっていいほど存在するディスプレイ下のブランド名やメーカー名がないことも、インテリアの邪魔をしない重要なポイントだろう。
▲リング型ランプの色の変化で、部屋の空気の状態が確認できる
加湿しながら水の力で空気を清浄する、一挙両得なすぐれもの
加湿空気清浄機(日本未発売モデル)は、加湿しながら汚れた空気を“水洗い”して清浄する機能を持つ。最大24畳までの広さに対応しているため、タンク容量は大きいが、本体上部から直接注水できるという手軽さもポイントだ。
内部の水が循環している様子を見せる「レインビューウィンドウ」の下部には光の輪が設置され、色によって室内の空気の状況を教えてくれる。
▲「LG SIGNATURE」シリーズはデンマーク出身のデザイナー、トーステン・ヴァルアー氏が手がける。「木製のインテリアとあわせても違和感がなさそうなデザインは、フリッツ・ハンセンはじめ木工の名工の国であるデンマークのデザイナーならではのリスペクトがありそうですね」
「無機質に感じがちな色をベースにしながら、親しみを与えるデザインの工夫が感じられる」
今回展示された製品を見て回った青野さんは、「LG SIGNATURE」の印象をこう語る。
「家電はどうしても機能に応じてデザインがゴテゴテしていたり、色味が選びにくかったりするものが多いですが、このシリーズはそうした部分を徹底して排除しているところに好感が持てます。さらに、モノトーンやシルバーという温かみに欠ける印象を与えがちな色を基調にしながら、たとえば洗濯機の上部には曲線が使われていたり、加湿空気清浄機では水が動く様子が見えたりして、無機質に感じさせない工夫を感じました」
また、映像作品にも造詣の深い青野さんならではの、こんな着眼点もあった。
「8Kや4Kのテレビは、黒の色の表現がとても上質なんですよ。黒がちゃんと黒に見える。『LG SIGNATURE』の4K有機ELテレビで昔の作品のレストア版を観たら、そうしたところに驚きがありそうです。映像表現における『ここまで表現したくて撮っているんだろうな』という、作り手の意図が理解しやすくなるんじゃないでしょうか。ぜひそういう使い方をしてみたいですね」
イベントに登壇したLGエレクトロニクスのプロダクトデザインアドバイザーで、「LG SIGNATURE」を手がけるトーステン・ヴァルアー氏は、「家を心地よい空間にするために、いまは誰もが自分の個性を取り入れています。その点においても、家電の見た目は美しくあるべきです」と語った。
テクノロジーを利用してミニマルで洗練されたデザインを実現した「LG SIGNATURE」は、まさにその夢の具現化といってよさそうだ。
青野賢一(あおの けんいち)
「ビームス創造研究所」クリエイティブディレクター兼〈BEAMS RECORDS〉ディレクター。ライターとしても活躍しており、雑誌「ミセス」(文化出版局)、「
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