GQ CAR'S Monthly Access Reports

中古でもフェラーリを所有する歓びとは? 29歳の苦労は続く──GQ CAR'S アクセスランキング 2019年6月

2019年6月に多くの人が読んだクルマの記事はコレだ! アクセスランキングとともに振り返る。 まとめ・稲垣邦康(GQ)
中古でもフェラーリを所有する歓びとは? 29歳の苦労は続く──GQ CAR'S アクセスランキング 2019年6月
筆者が所有するフェラーリは2000年製の360モデナだ。
大した内容でなくスミマセン

360モデナの所有記連載がついに20回を迎えた。購入してから約5カ月、振り返るとあっという間だった。

保険や駐車場、タイヤ交換など、所有し続けるうえで重要な問題をクリアした今、車検というビッグイベントが控えているものの、さして大きなトピックはない。

2019年4月、12年落ちのブリヂストン社製タイヤからダンロップのタイヤに履き替えた。

オーディオ・システムの交換然り、これからおこなうボディ・コーティング然り、クルマを維持するうえではさして必要のない、プラスアルファの“お楽しみ”だ。

ゆえに、Yahoo! ニュースのコメントには「主旨がずれてきた。オーディオネタが続くようならもう誰も読まない。」、「つまらん話だね。」と書き込まれたりするのもやむを得ないと思う。

相変わらず機関系は絶好調。とはいえ、いつなにが起こるかわからないから不安ではある。

おそらく、多くの読者は修理や点検、故障などメカニズム関連をもっと知りたいはずだ。もちろん、このあと車検が控えているだけに(7月末で車検が切れる)そのときにたっぷり伝えられると思うが、ここに至るまでのあいだは、とくに記す事象がなかったのが実情である

というのも、ボクの360モデナはトラブル知らずだったのだ。驚くほど快調である(今の時点では)。だから、メカニズム関連で読者に伝えられる情報がほとんどなかったのだ。ちなみに、「さほど乗らないから故障は気にしない」と、購入前は考えていたが、思いのほか走行距離は伸びており、納車から約4カ月で1700km近く走った。一般的には少ないかもしれないが、ボクからすれば相当乗っているほうだ。

納車時の走行距離は22343kmだったが、現在は24000kmだ。予想以上に距離が伸びたが、ほとんどはロング・ドライブだった。

とはいえ、メカニズム関連でも、たとえば「360モデナのエンジンは……」とか「足まわりは……」という解説や評価は出来たかもしれない。が、それらはすでに記事がたくさんあるし、自動車評論家のセンセイたちの領域と考えている。29歳のボクが、それらを語るのは早いのでは? と、思うし、業界に足を踏み入れてまだ数年だから生意気なように思う(と、勝手に思い込んでいるだけで、読者の興味次第では執筆するつもりだ)。

搭載するエンジンは3.6リッターのV型8気筒DOHCエンジン。最高出力は400ps/8500rpm、最大トルクは372Nm/4750rpm。ただし、新車当時に乗っていないのでどれほど調子がいいのかはイマイチわからない。

というわけで、多くの読者が望むようなパンチの効いた話が執筆出来ず、大変申し訳ない。ただ、フェラーリを所有していると、ちょっとしたことでも、とんでもないことになるケースが多いので、所有しているからこそわかった実話を今後も伝えていこうと思う。

何度も言うように、すでに車検が目前だ。タイミングベルトの交換も予定しているだけに、出費もそれなりに要するはず。というわけで、気になるメカニズム関連の話はもう少し待ってほしい。

悩ましいサーキット走行

読者のなかには、サーキット走行の記事などを期待している人も多いようだ。ただし、これは非常に悩ましい。というのも、クルマに負担が大きいからだ。

とくに急発進、急加速はF1マチックへの負荷が大きく、避けたい限りだ。なんせ聞いた話では、クラッチが限界に達すると、ある日突然、動かなくなるという。予兆なく、動かなくなるというから恐ろしい。

筆者が1番恐れているF1マチック。とはいえ、クラッチ操作がないのは確かに楽である。多くのユーザーがF1マチック搭載車を購入したのも納得だ。

もちろん、読者が気になる事象はボクも気になる。叶うならおもいっきりサーキットを走りたいが、今はまだそれほどの勇気がない。

また、ボクがサーキット走行に不慣れというのも大きい。もし、クラッシュでもしたら……と、思うと恐ろしい。自らの命もさることながら、クルマへのダメージが心配だ。

愛着が湧いた理由とは?

実はここ最近、愛車への愛着が妙に深まっている。ゆえに、クルマを傷めるような走りはなるべく避けたいのだ。こんな経験、初めてである。思うに、ボディカバーやタイヤ、オーディオ・システムなどに投資をしたからではないか? と、思う。手をかければかけるほど、愛車を手放すのが惜しくなり、愛着が湧いてきたのだ。

JBLのオーディオ・システムを搭載した筆者の360モデナ。素晴らしいエンジン・サウンドにくわえ、素晴らしい音楽も聴けるようになり大満足である。

ちなみに今後発生する車検費用も、それなりの出費になると思うが、妙にボクはは前向きだ。「今まで、これほど費用が発生したから、車検費用もしょうがない」と、半ば諦めというか割り切っている。もう、あとには戻れないという感じだ。

“手が掛かる子どもほど可愛い”と、たまに聞くが、まさにそれとおなじである。つまり、手が掛かれば掛かるほど(=出費が増えれば増えるほど)ボクの360モデナに対する思いはアツくなっていくのだ。

今までの愛車は、まるでこんな気持ちにならなかった。というか、愛着なんて湧かなかった。だから、短期間で乗り換えたのだろう。

「愛着が湧かなかった」と、記したが、今になってもう1度乗ってみたいなぁと思うクルマがある。ボルボ「C70」もそんな1台。おそらくあと10年したら、「やっぱり所有し続けておけばよかった!」と、思うような気がしてならない。なぜなら、個人的にボルボのクーペが大好きだからだ。変わっているのかもしれないが一時、真剣に「780」を購入しようか悩んだほどである。

では、360モデナのどこに魅力があるのか? と、問われるとよくわからない。実用性は低いし、故障の心配を常にしながらビクビク乗っているぐらいだ。それでも、エンジンをかけた瞬間の快音、路面にピタッと吸い付く安定したコーナリング、加速時に発する独特のフェラーリ・サウンドなどは、乗るたび、「フェラーリってやっぱりすごいなぁ」と、毎回感心する。

これらのほとんどは、仕事でメーカーから借りるクルマでは味わえないものばかりだ。もし、フェラーリばかり乗っていれば考えは変わるかもしれないが、いくらボクのようなクルマを生業にしている者でも、なかなかフェラーリには乗れない。

フェラーリに匹敵するほど、滅多に乗れない(運転出来ない)クルマはなにか? と、ふと考えたが、おそらくそのなかの1台はトヨタ「センチュリー」のような気がする。

なるほど、愛着が湧いた大きな理由は、(仕事でも)滅多にフェラーリに乗れない点かもしれない。別の見方をすれば、フェラーリはそれほど特別なクルマなのである。比較しようがないのだ。

普段からあらゆるメーカーのクルマに乗っているボクでさえ、フェラーリは特別と思うし、かつ19年前のモデルで感動しているぐらいである。というわけで、もし読者の誰かがフェラーリを購入すれば間違いなく感動するはずだ! と、断言しておく。

GQ CAR'S アクセスランキング 2019年6月を発表!

【1位】
29歳、フェラーリを買う──Vol.14 フェラーリはモテるのか!?

Vol.14は、フェラーリを所有した筆者がモテるようになったのか? 漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんにもくわわってもらい考えてみた!

【2位】
29歳、フェラーリ所有の苦労は続く──GQ CAR'S アクセスランキング 2019年5月

【3位】
即完売! コペン クーペがカッコいい!──COPEN Coupe Owner’s Partyで語られた開発秘話とは?

ダイハツの2ドア・オープン「コペン」をベースにした、200台限定モデル「コペン クーペ」が登場した。今回、幸運にもコペンクーペの購入権を得た人を対象にした「COPEN Coupe Owner’s Party @Copen Local Base 鎌倉」がおこなわれたので報告する。

Daihatsu Copen Coupe|ダイハツ コペン クーペ 既に完売済みのコペン クーペ。展示車(プロトタイプ)のボディカラーは、ホワイトパールⅢ。
Daihatsu Copen Coupe|ダイハツ コペン クーペ 完全固定式のルーフは、CFRP製だ。なお、テールゲートとリアバンパーの隙間は、市販車ではさらに詰められたという。
Daihatsu Copen Coupe|ダイハツ コペン クーペ 熱線付きリアガラスハッチは、開閉可能。内部は独立したトランクルームだ。
Daihatsu Copen Coupe|ダイハツ コペン クーペ インテリアは、ベースとなった「セロ」とほぼ同じ。なお、フロントガラスはAGCが開発した曇りにくいガラス「eXeview」だ。市販車への装着は、世界初という。
Daihatsu Copen Coupe|ダイハツ コペン クーペ インテリアカラーは、エクステリアカラーに合わせて、ブラックかベージュになる。なお撮影車は、CVTだったが、5速MTも設定。
Daihatsu Copen Coupe|ダイハツ コペン クーペ センターコンソールには、限定車を示すシリアルナンバープレートが貼り付けてある。
Daihatsu Copen Coupe|ダイハツ コペン クーペ アルミホイールは、BBS製鍛造16インチホイール。

【4位】
29歳、フェラーリを買う──Vol.15 サラリーマンのフェラーリ㊙︎購入術!

Vol.15は、サラリーマンである筆者がどのようにしてフェラーリを購入出来たのか? その真相に迫る!

Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ 筆者の360モデナの足まわりは、社外品パーツに交換されている。
Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ 熱害によるゴム類の劣化を少しでも防ぐべく、走行後、エンジン・フードは開けるようにしている。いつかの買取額に備え、少しでも愛車を大切にしよう! と、思うがゆえの行動だ。
Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ F1マチックではなく、マニュアル・トランスミッションであれば、買取額は大幅にアップするようだ。
Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ 多くの読者は、我が360モデナの故障ネタを期待しているかもしれないが、機関系は好調である。

【5位】
ホンダの“軽”は進化が止まらない!──今夏登場予定の新型N-WGN、先行公開スタート!

ホンダの軽乗用車「N-WGN」のフルモデルチェンジに先立ち、一部情報が先行公開された。新生Nシリーズの第3弾目は、“軽”とは思えぬ充実した機能を満載だ!

Honda N-WGN|ホンダ エヌ・ワゴン 角形のヘッドライトが特徴の「N-WGN Custom」。
Honda N-WGN|ホンダ エヌ・ワゴン 電動パーキングブレーキ搭載により、すっきりとした運転席まわり。
Honda N-WGN|ホンダ エヌ・ワゴン 低床化を実現したラゲッジ・ルーム。
Honda N-WGN|ホンダ エヌ・ワゴン マルチボードを使えば上下2段の積み分けもできる。

【6位】
29歳、フェラーリを買う──Vol.18 オーディオ交換で修理ミス発覚!?<中編②>

Vol.18は、フェラーリのオーディオ交換に迫る。前編に続き中編では、選んだオーディオ・システムや交換模様をレポートする。

Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ ボンドプラスに入庫した360モデナ。ボンドプラスは、埼玉県内で輸入車の販売・整備・修理などを手がけるボンドグループのなかで、主に電装を担うショップだ。工場内は明るく、そして清潔だった。
Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ ドアの内張などをはじめ、あらゆる部品の取り外しが大変という。「慎重に取り外さなくてはいけないので、それなりの技術力が必要です」と、担当する關口(せきぐち)祐希さんは話す。
Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ オーディオ・システムの配線を通すべく、F1マチックのシフトレバー部分など、センターコンソールの各所が取り外された。
Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ なぜか、助手席シートはきちんと固定されていなかった。おそらく、シート背後にあるコンピューターの整備をするとき、取り外したのでは? と、關口さんは推測した。
Ferrari 360Modena|フェラーリ 360モデナ メーカー不明の純正スピーカー。マグネット部分がそれなりに大きいゆえ、音質はそれほど悪くないのでは? とのことだった。

【7位】
GT-R、フェアレディZ、スカイライン…往年の日産名車は今?──最新モデルに一気乗り!

日産のオールラインナップ試乗会がおこなわれた。ブランニュー・モデルがここ数年ほとんどない最新日産車の魅力とは?

中古でもフェラーリを所有する歓びとは? 29歳の苦労は続く──GQ CAR'S アクセスランキング 2019年6月
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【8位】
トヨタ、2020年より10モデル以上のEVを販売へ──トヨタ版セグウェイもあるぞ!

トヨタは、EV普及に関する説明会をおこなった。そこで語れられたEVの未来予想図とは?

トヨタは2020年以降、10モデル以上のEVをグローバルに投入する。なお発表会には、開発中のモデルも展示された。ただし、インテリアは非公開だった。

【9位】
29歳、フェラーリを買う──Vol.16 フェラーリのオーディオ交換<前編>

Vol.16は、フェラーリのオーディオ交換に迫る。フェラーリ・サウンドより、筆者はなぜオーディオにこだわるのか?

【10位】
2.0リッターでも楽しい!速い!面白い!──新型トヨタ スープラ試乗記 Vol.2 小川フミオ編

筆者が気になったという2.0リッタ直4ターボエンジン搭載モデルを中心にリポートする。

TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ 最上級グレードのRZが搭載するエンジンは2998cc直列6気筒DOHCターボ(340ps/5000rpm、500Nm/1600〜4500rpm)。
TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ カーナビゲーションやバックモニター、オートエアコンや、各種運転支援装備は全グレード標準。なお、RZとSZ-RのオーディオはJBLプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)だ。
TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ RZのシート表皮はオプションで、本革も選べる。標準はアルカンターラと本革のコンビタイプ。
TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ RZとSZ-Rは、選択中のドライブモードや路面状況に応じて4輪のショックアブソーバーの減衰力を最適に制御するAVS(Adaptive Variable Suspension System)を搭載する。
TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ SZ-Rが搭載するエンジンは1998cc直列4気筒DOHCターボ(258ps/5000rpm、400Nm/1550〜4400rpm)。
TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ SZが搭載するエンジン2.0リッター直列4気筒ターボエンジンは、最高出力197ps、最大トルク320Nmを発揮する。
TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ 組み合わされるトランスミッションは全車8AT。
TOYOTA SUPRA|トヨタ スープラ 駆動方式はFRのみ。