FOOD
神の手!? カリスマが焼く、神戸系お好み焼き〈ながおかのおっさん〉|寺尾妙子のNEWSなレストラン
June 3, 2019 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
伝説の職人がひとり、鉄板カウンターに立つ〈ながおかのおっさん〉が広尾にオープン。つまみも豊富でリーズナブル、深夜まで営業と使い勝手もよく、注目を集めている。
ながおかのおっさんこと、長岡作茂(さくも)は「神の手」と称された伝説の職人だ。お好み焼き歴30余年、神戸では行列ができる店になり、東京で腕をふるうようになると、食にうるさいフーディーたちにも支持されるようになった。
69歳にして原点回帰を目指したのが、ここ〈ながおかのおっさん〉である。
69歳にして原点回帰を目指したのが、ここ〈ながおかのおっさん〉である。
鉄板で次々と仕上げられる“粉もん”メニューを口にすると、カリスマ職人のすごさを実感する。おっさんの手にかかればどれもフワッと軽い。
「小麦粉のタネはほんのちょっと。お好み焼きはネギとキャベツ、それからジャガイモにコンニャクと野菜がたっぷりで、タネにはカツオで引いた一番出汁を使ってるよ」(長岡)
大阪の老舗和食店で基本的な出汁の取り方や素材の扱い学ぶなど、最初から最高峰のお好み焼きを目指して、ずっとやってきたという。
「小麦粉のタネはほんのちょっと。お好み焼きはネギとキャベツ、それからジャガイモにコンニャクと野菜がたっぷりで、タネにはカツオで引いた一番出汁を使ってるよ」(長岡)
大阪の老舗和食店で基本的な出汁の取り方や素材の扱い学ぶなど、最初から最高峰のお好み焼きを目指して、ずっとやってきたという。
昔からのファンが、必ず注文するという逸品が「ねぎ焼」だ。季節によって異なる青ネギの水分量や繊維の硬さの状態を見ながら、ヘラの扱いを加減し、加えるタネの量も変える。
出来上がった「ねぎ焼」はなんともいえないそそる香り。気づけば、1枚ペロリと平らげてしまうほど、旨みが濃縮されている。
出来上がった「ねぎ焼」はなんともいえないそそる香り。気づけば、1枚ペロリと平らげてしまうほど、旨みが濃縮されている。
神戸時代にブレイクのきっかけになったのが、そば焼き。具は白髪ネギだけ、という潔い塩焼きそば「作そば焼」はシンプルな構成だからこそ、もっちりしたオリジナルの特注麺そのものの魅力が伝わる。麺をほぐすときに加えるカツオの三番出汁がさりげない隠し味となって、麺と白髪ネギをまとめている名作だ。
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illustration Yoshifumi Takeda
寺尾妙子
てらお たえこ 食ライターとして雑誌やWEBで執筆。好きな食材はごはん、じゃがいも、トリュフ。現在、趣味の茶の湯に邁進中。
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