Seiko Astron Giugiaro Design

“ジウジアーロ・ウォッチ”の伝説を受け継ぐ──GPSソーラー クロノグラフが限定発売

セイコーは、GPSソーラー クロノグラフの新作「セイコー アストロン ジウジアーロ・デザイン 2017限定モデル」を5月26日から発売する。
セイコー アストロン ジウジアーロ・デザイン 2017限定モデル

文・鈴木裕之

“アシンメトリー”の美学

セイコーが5月26日から数量限定で展開する「セイコー アストロン ジウジアーロ・デザイン 2017限定モデル」は、これまでの“復刻版”とは一線を画す、まったく新しい“ジウジアーロ・ウォッチ”の1本だ。

漆黒の“スーパー ブラックダイヤシールド”を施したチタン製の外装は、伝説のファースト・ジウジアーロモデル(1983年)と同様、ダイアルを大きくオフセットしたデザインを採用。ブラック×レッドの配色に、さりげなくイタリアントリコロールを織り交ぜているのは、ジウジアーロ・デザインらしいこだわりだ。希少な限定モデルであることを示すシリアルナンバーを刻んだケースバックは、彼がこれまで手掛けた数々のコンセプトカーのホイールを想起させる。

この新作モデルが「アストロン」の名を受け継いでいるのは、1969年に成し遂げた「クオーツ革命」に次ぐ、“第2の革命”であることを象徴的に表すため。

セイコーが2012年に投入した世界初のGPSソーラーウォッチである新しいアストロンは、定期的なバッテリー交換の必要がないソーラー充電機能に加え、セイコー独自の「リングアンテナ」や時刻修正機能の「スマートセンサー」を装備。そのため、すばやくGPS衛星からの電波をキャッチして緯度、経度、高度を特定し、世界中のどこにいても、正確な現地時刻へのすばやいアクセスが可能だ。

セイコーとジウジアーロ・デザインの関係

ところで、カー&インダストリアルデザイン界をけん引する「ジウジアーロ・デザイン」社が、なぜセイコーの時計を手がけるようになったのか。読者諸兄ならばよくご存知の方も多いかとおもうが、その軌跡を改めて辿りたい。

スーパーカー世代にはお馴染みのカロッツェリア「ベルトーネ」で、チーフスタイリストとして辣腕を振るったデザイナーのジョルジェット・ジウジアーロ氏は、1968年に独立して「イタルデザイン」を設立。1981年にはクルマ以外のプロダクトデザインを主に手掛ける「ジウジアーロ・デザイン」を発足し、以後、同社が手掛けたプロダクトには、ニコンや、ショウエイのヘルメットなど、日本企業との提携作品も数多い。

1983年にセイコーが、世界初のアナログクオーツクロノグラフを発表するに際し、そのデザインワークを一任したのもジウジアーロ・デザインだった。左腕に着用することを大前提に、ストラップの中心線からケースとダイアルを大きくオフセットしたデザインは、今や伝説のモデルとなっている。その他、ドーム状のディスプレイを右に20度傾斜させたライダーズウォッチなど、1980年代を象徴するような両社のコラボレーションモデルは数多く、近年でもたびたび“復刻版”をプロデュースしている。

セイコー アストロン ジウジアーロ・デザイン 2017限定モデル
SBXB121。チタンケース、GPSソーラークォーツ、世界限定3000本。32万4000円(税込)

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セイコー アストロン ジウジアーロ・デザイン 2017限定モデル
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